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(男子)全日本開幕 SP佐藤5位、大島20位発進/全日本選手権
フィギュアスケート 2023.12.2121日、長野市ビッグハットにて全日本選手権が開幕した。初日は男子SP(ショートプログラム)が行われ、明大から大島光翔(政経3=立教新座)、佐藤駿(政経2=埼玉栄)が出場した。佐藤は89.80点で5位、大島は66.89点で20位でスタートを切った。FS(フリースケーティング)は23日に行われる。 ◆12・21~24 全日本選手権(ビッグハット) 曲がかかると力のこもったまなざしでSP『Libertango』を滑り始めた佐藤。4回転トーループと3回転トーループの連続ジャンプ、4回転フリップ、トリプルアクセルの3本を予定構成通りに着氷させた。表現でも魅せ、最後のスピンを回り始めたところで観客からの拍手が沸き起こった。小さく拳を握り締めリンクを後にした。だが、89.80点の得点に佐藤の表情は明るくはなかった。演技後には「自分の中では良かったと思ったのですが、エラーを取られてしまって駄目だったのかな」と、4回転フリップでエラーを取られたことを口にし、静かに悔しさをにじませた。「やるべきことはやったので、あれ以上のフリップはないと思っているので、悔しさもあるんですけど、次につながるいいSPだったなと思っています」。今回の演技で得たものを次につなげる意欲を見せた。 (写真:今までとは違ったキャラクターも付いた衣装で臨む大島) ダークな黒を基調とした衣装を身にまとった大島のSPは『The Super Mario Bros. Movie』。冒頭のトリプルアクセルは着氷を決め1.49のGOEを引き出す。続く3回転ルッツと3回転トーループの連続ジャンプは、トーループの着氷が乱れた。生き生きとした表情で演技が進むものの、後半の3回転フリップで着氷後に惜しくも乱れが出た。それでも魅せる心は貫かれる。自身の目の前にあったカメラにばっちりと目線を合わせ、耳なじみのあるスーパーマリオの楽曲に乗りながら存分に踊る。衣裳からは今までに付いていなかったファイアフラワーも顔を出し、目の離せない演技となった。キスアンドクライでも表情豊かに衣装を披露しながら、最後まで観客を楽しませた。演技を踏まえ「自分の今までの練習してきたことが出せなかったので、この悔しさと1年間このために頑張ってきた自分を信じて4分間頑張りたいと思います」とFSへの意気込みを話した。 決戦のFSは23日に行われる。佐藤は武器の4回転ルッツをはじめ、今シーズン磨きをかけてきた表現面にも注目が集まる。大島は「緊張を楽しむ」(大島)ことを心に留めながら力を出し切れるようにFSに挑んでいく。それぞれが個性を生かし、観客を引き込む姿に期待が寄せられる。 [守屋沙弥香] 試合後の囲み取材より佐藤――全体の流れや感覚としては 「そうですね、昨シーズンがあまり良くなかったのもありますが、今シーズンのSPはすごく良い形できているので、次はいつになるか分からないですが、SPを良い内容でできるように、楽しんでみたいと思っています」 ――フリップでエラーが付いたことについて 「アテンション、毎回ついていたので、まさかここまでエラーがなくて、この全日本でいきなりエラーを取られたのも正直びっくりしています。エラーか……って。納得しているかと言ったら嘘にはなるのですが、結果は結果なので、自分でもフリップは課題だなと感じていたので、今大会でそれがはっきりしたというか、フリップが惜しいかなというのは分かりましたし、逆にこれをきっかけに、SPの構成とかもルッツに構成を上げたりとかループをやったりとか、今後できてくると思うので、プラスに捉えて頑張っていこうと思います」 大島――今日の演技は何を一番大事にして臨みましたか。 「緊張を楽しむという思いで、本当に試合直前に昌磨君(宇野・トヨタ自動車)とお話しをして、話をしてくださって『緊張するんですけど、自分どうしたらいいですか』って。そうしたら、良くも悪くも緊張できれば、この現役中この独特の緊張を味わえるのは今だけの貴重な経験だと言ってくれて。そこで思いが吹っ切れて、一瞬一瞬を楽しもうと思いました」 ――試合の前に宇野さんとその会話をされたのですか。 「そうですね、本当に直前のウォーミングアップの時だったのですが、本当にラフに話してくださって、本当に感謝しています」READ MORE -
江川がSPから巻き返し総合優勝 男子は菊地が優勝/都民体育大会
フィギュアスケート 2023.12.05都民体育大会は2日目を迎え、男女ともにFS(フリースケーティング)の試合が行われた。明大からはSP(ショートプログラム)1位の菊地竜生(政経1=目黒日大)、2位の松井努夢(政経4=関西)、女子はSP3位の江川マリア(政経2=香椎)と5位の堀見華那(商3=愛知みずほ大瑞穂)が出場した。 ◆12・2〜3、10 都民体育大会(ダイドードリンコアイスアリーナ) 江川は前日のSPでは本領を発揮できず3位からのスタートとなった。「SPの失敗は、メンタル的な問題が大きくて技術的なこと自体は問題なかったので、切り替えて自信をもって臨んだ」と気持ちを新たにFSの舞台へ。「マリアちゃんがんば!」という客席からの大きな声援と拍手を受け、にこやかに滑り出した。しなやかな上半身の動きと安定したスケーティングで観客を江川の『O』の世界観に引き込む。「落ち着いて跳ぶことができた」と冒頭の3回転ルッツを成功させ、続く五つのジャンプを見事着氷。跳び上がってから着氷するまでの飛距離が長く、ブレのないジャンプでその実力を示した。最後のサルコーは「最後のジャンプだと思って力が入り過ぎてしまった」と惜しくも転倒。それでもSPからの追い上げを見せ1位に輝いた。 本人は「順位以上に、SPとFSを合わせることができなかったのが一番悔しい」と振り返る。江川にとって今大会は全日本選手権(以下、全日本)へのステップとしての役割もあった。今回の大きな収穫を糧に、いよいよ大本命の試合へ挑む。(写真:笑顔で踊った堀見) FSは鮮やかな青とスカートのフレア部分に黄色を取り入れた爽やかな衣装の堀見。黒く大人っぽい衣装のSPとはまた違った魅力で『ラ・ラ・ランド』を踊る。プログラム構成の難易度を上げ臨んだ今回は「とにかく逃げないで攻めようという気持ち」で挑んだ。試合前に入念にジャンプの動きを確認し、気持ちを整える。6分間練習でも何度もジャンプを跳び感覚をつかむ姿が見られた。冒頭の3回転ルッツでは転倒してしまったが「最初のルッツやループは、しっかり締めることができた」。跳ぶジャンプの種類が増えたことで見応えのあるプログラムとなった。そして堀見の一番の魅力である演技中の笑顔は今回もきらきらと輝いた。「体力が最後までもたなかった」と振り返ったが『Someone in the crowd』の盛り上がりに合わせたフィナーレでは観客の手拍子も誘い、華やかにステップを踏んだ。 (写真:力強い演技をした菊地) 「前日のSPでの失敗をFSでは成功させたい」。菊地は強い意志を持って最終滑走に登場した。6分間練習では何度もジャンプを確認していたが、本番では冒頭の4回転サルコーから失敗。ジャンプでのミスを連発し「ミスを引きずって良くない演技をした」と悔しさを見せた。 勇ましいリズムを刻む音楽に乗せ、大きなジャンプとスピードあるスケーティングで迫力満点の滑りを見せる。そして曲調が変わる中盤では静かなメロディーに合わせる演じ分けによって、強弱のある滑りとなった。シニア仕様のこのプログラムは、菊地の鋭い表情と力強いジャンプをより引き立てる。シニアの枠での経験を積み、深みのある演技を見せる姿に一層期待がかかる。(写真:深いスケーティングを見せた松井) 「出番を待っている間も深呼吸をたくさんしていた」と緊張感を見せた松井。「絶対にジャンプのパンクだけはしたくない」と語っていたが、冒頭のトーループから失敗。続く3回転サルコーと2回転トーループの連続ジャンプは成功させた。ジャンプでの惜しい失敗はいくつかあったが『ファンタスティック・ビースト』の世界観は最後まで演じ切り、試合後は「やってしまった」と少しの悔しさの中にも明るく前向きな表情を見せた。 そして、試合後にファンの方から花束をもらったという。「僕が中学や高校生くらいの時から見てくださっていて、最後の試合にも来てくださっていたのが感慨深くてすごくうれしかった」。ずっと続けてきたスケートの大会は、ファンや両親、コーチが見守る中、総合3位で表彰台に立って別れを告げた。 各選手がそれぞれの目標に向かって努力を重ねている。結果や順位にとらわれず、技術や反省点を生かし今後のさらなる成長に期待がかかる。 [新村百華] 試合後のコメント江川――FSの内容はいかがでしたか。 「前半はよく動いていたのですが、だからこそ後半の動きのもたつきが目立ってしまうので、もっと後半を強化しないといけないなと思いました」 ――全日本への意気込みや目標を教えてください。「全日本ではSPもFSもしっかりそろえて、昨年のリベンジをしたいです」 堀見――演技を振り返ってみての感想を教えてください。 「体力が最後までもたなかったなという印象です。やはり、難度も上げたし転んでしまったのでそこが体力を奪われてしまった原因だと思います。でも、新しい事に挑戦したことで課題も見つかったので、いい試合でした」 ――総合5位という結果はどのように受け止めていますか。 「結果については、実力通りというかもう少しジャンプが決まれば上にいけたなという感じです。もっと上位を目指して、ジャンプをしっかり成功させられるように頑張りたいと思いました」 菊地――シニア仕様のプログラムでしたが、表現面などで意識したことなどがあれば教えてください。 「東インカレ(東日本学生選手権)で初披露でしたが曲が途中で止まってしまったので実質今回が初披露でした。身体の上下の動きを意識していました」 ――次戦に向けての目標を教えてください。 「インカレ(日本学生氷上競技選手権)に向け気持ちを切り替えてベストな演技をできるよう頑張ります」 松井――演技を振り返ってみていかがでしたか。 「ジャンプが全て入らなかったのは惜しいところではありますが、コレオシークエンスも滑れたし、最後も体力は残っていたから最後のステップも動けたのでそれは良かったかなと思います」 ――最後の大会への特別な思いはありましたか。 「試合後にファンの方が花束をくださったのですが、それが本当にうれしかったです。そこで少し終わりという実感が湧きました。僕が中学や高校生くらいの時から見てくださっていて、最後の試合にも来てくださっていたのが感慨深くてすごくうれしかったです。それをいただいた時は少し泣きそうになりました」 READ MORE -
(女子)悔しさ残るも江川がSP3位発進 堀見は充実の5位発進/都民体育大会
フィギュアスケート 2023.12.03国民スポーツ大会冬季大会(以下、国体)の東京都代表予選でもある今大会。明大からは堀見華那(商3=愛知みずほ大瑞穂)、江川マリア(政経2=香椎)が出場した。大会初日のシニア女子SP(ショートプログラム)では、江川が3位、堀見が5位に入った。 ◆12・2〜3 都民体育大会(ダイドードリンコアイスアリーナ) 「練習でしないぐらいのジャンプのミスがあった」。演技終了後、悔しさを顔に浮かべた江川。『River Flows In You』の美しいピアノの旋律に合わせ滑らかな滑りを見せるも、冒頭の3回転ルッツは1回転となってしまう。終盤のコンビネーションジャンプでも転倒するなど、思うような演技ができなかった。「最近の調子も良くて、6分間練習でも全ジャンプ着氷できていたので、それで余計に『なんでこういう演技になったのかな』と感じている」と悔しさをかみ締めた。それでも、着氷まで確実に決めたダブルアクセルや安定した高速スピンで実力を見せつけ3位でSPを終えた。 「特に東日本選手権(以下、東日本)はFS(フリースケーティング)が悔しい演技で、今回は少し構成を変えて挑むので、練習通りの力が出せればいいと思う」。悔しさで涙を浮かべた東日本。この気持ちをバネに、FSではブラッシュアップした演技を披露してくれるに違いない。(写真:笑顔を見せる堀見) 自身の演技を75点と評価した堀見は今回の演技を「やってきたことを出せた、全体的に良かった」と振り返る。『The Lady is a tramp』の弾むような曲調に合わせ、明るいスケーティングを披露した。冒頭の3回転ループを決めると、その後のダブルアクセルも確実に着氷する。また、練習で力を入れてきたというスピンやステップも華麗に踊り切った。笑顔が魅力な堀見のSP。堀見自身が笑顔で楽しむことで、観客にも楽しんでもらおうという思いで演じているという。今回も絶えぬ笑顔で演じ、観客を魅了した。 FSでは、東日本から取り入れ始めたルッツを披露する予定だ。「練習してきたことを出せるように自然体で挑みたい」。進化する堀見の演技から目が離せない。 [髙橋未羽] 試合後のコメント江川――今大会にはどのような気持ちで臨みましたか。 「国体は、東京ではないので予選ではないですが、全日本(全日本選手権)の前に1試合積みたいので出場しました」 ―−このプログラムで特に力を入れていることがあれば教えてください。 「自分は少し気を抜いてしまうと、肩が上がってしまったり、猫背になってしまいます。このプログラムはきれいな曲なので、姿勢の部分を特に気をつけるように練習しています」 堀見――演技を通して笑顔が印象的でした。 「今日は、自分の中でもステップなどをたくさん練習してきたので、楽しんで滑れたかなと、それで笑顔だったかなと思います」 ――東日本から今大会までどのようなことを意識して取り組んでいましたか。 「ジャンプの確率を上げたり、ジャンプの種類が今は3種類しか入っていませんが、それを増やすことができるように、ルッツやフリップ、トーループを練習していました」 READ MORE -
(男子)菊地がSP首位発進 松井が2位につける/都民体育大会
フィギュアスケート 2023.12.03◆12・2~3 都民体育大会(ダイドードリンコアイスアリーナ) 国民スポーツ大会冬季大会(以下、国体)の選考を兼ね行われた今大会。大会初日に行われたシニア男子SP(ショートプログラム)には明大から松井努夢(政経4=関西)と菊地竜生(政経1=目黒日大)が出場した。SPの結果は菊地が1位、松井が2位につける好成績となった。 「優勝と国体への出場への切符を勝ち取る気持ちで」臨んだという菊地は集中した表情でリンクに登場した。『進撃の巨人』に乗せ、リンクを大きく舞う。「全日本ジュニア(全日本ジュニア選手権)が終わってからはスピードを出してジャンプやスケーティングをする練習をしていた」と、より躍動感に満ちた演技を披露した。速いスピードのまま跳び上がったトリプルアクセルは「やや詰まってしまった」ものの堪えた着氷を見せる。しかし二つ目のルッツは「6分間練習の時にコーチにタイミングが少し早いと言われ修正を試みたがうまくできなかった」。悔しさも残る演技だったが、シニア男子の枠で出場した今大会のSPは首位発進を決めた。全日本ジュニア選手権のFS(フリースケーティング)では4回転サルコーで失敗し悔しさを見せていた。そのリベンジを果たすべく明日のFSに臨む。(写真:SPで2位につけた松井) 約1カ月前、東日本選手権(以下、東日本)では全日本選手権への出場権を手にすることができず悔しい結果に終わった松井。自身の中で大きな目標としていた東日本が終わり1週間ほどは「今までのことを振り返ったりして感傷に浸っていた」という。しかし、最後の競技会となる今大会に向けて気持ちを切り替えた。「あまり緊張はしなかった」という言葉通り、動き出しから自然な動きを見せる。しなやかな滑りで最初の3回転サルコーと2回転トーループの連続ジャンプを成功させるも、続く3回転トーループでは着氷時に転倒してしまった。その後はミスを引きずることなく、最後のダブルアクセルは余裕をもって成功させた。プログラム終盤ジャッジの前で美しいイナバウアーを披露したが「フライングキャメルスピンが終わった後(曲に)遅れていたので慌ててイナバウアーに入った」と演技中はかなり焦っていたことも明かした。 ラストシーズンの松井にとって、翌日のFSがいよいよ最後になる。そんな〝最後〟の競技会に抱く思いはやはり別格だ。「明日のFSでも全力で楽しんで滑りたい」。4分間を存分にかみ締め、松井自身が満足する演技で終えられることを願う。 シーズン真っただ中、選手たちは試合を重ねるごとに確実に成長を遂げている。菊地はこれまでの試合での悔しさをバネにFSに臨む。首位の座を維持できるかどうか、大きな期待がかかる。そして松井は悔いのない演技と、順位を落とさず表彰台に上ることができるか。明大2人の活躍から目が離せない。 [新村百華] 試合後のコメント菊地――スピンはスピードがあり迫力がありましたが、いかがでしたか。 「全日本ジュニア(全日本ジュニア選手権)が終わってから一番力を入れて練習してきたので練習の成果を出せたと思います」 ――FSに向けて意気込みをお願いします。 「スピード感を意識しつつ、ジャンプもしっかり安定した着氷をしていきたいと思います」 松井――東日本が終わってからどのような気持ちでしたか。 「1週間ぐらいはいろいろなことを考えていましたが、少し気持ちも切り替わって『ラストだ』という感じもなく、普通にいつも通りの練習でやっていることを出せたらなと思って。そんなにネガティブにもならず、ある程度ポジティブに練習できていました」 ――ご両親が見に来てくれたことについてはいかがですか。 「少し恥ずかしい。うれしいけれど照れがあります(笑)。(今日のために岡山から来てくださったのですか)上京してきてから昨年のアイスダンスの全日本選手権しか僕の演技を生で見ていないので、最後の大会は見に来てくれました」READ MORE -
(男子)菊地目標の表彰台入りならず 悔い残る総合11位/全日本ジュニア選手権
フィギュアスケート 2023.11.20自身にとっては最後の全日本ジュニア選手権(以下、全日本ジュニア)出場となった菊地竜生(政経1=目黒日大)。出遅れたSP(ショートプログラム)からの挽回を期して臨んだFS(フリースケーティング)だったが、ジャンプのミスが相次ぎ追い上げ及ばず。総合11位に終わり、目標の表彰台には届かなかった。 ◆11・17〜19 全日本ジュニア選手権(木下カンセーアイスアリーナ) SP13位からの巻き返しを図り、覚悟を持ってFSの演技に臨んだ菊地。「やってやるという気持ちが強かっただけに、少し力んでしまった」と冒頭の4回転サルコウで惜しくも転倒。東日本学生選手権、東日本選手権(以下、東日本)ではともに成功しており、6分間練習でも着氷。自信を持っていただけに苦しい出だしに。続くトリプルアクセルは確実に決めるも、東日本から構成を変更したその後のジャンプではミスが目立った。だが「最初の4回転で失敗した後も諦めずに、今できる精いっぱいを出そうとした」と話すように、気迫のこもったジャンプは健在。指先まで洗練された表現面でも観客を魅了し、最後まで堂々とした『ノストラダムス』を披露した。 自身最後の全日本ジュニアを終えた菊地。表彰台入りを狙って臨んだ今大会だったが、得意のジャンプで得点を伸ばせず、本来の実力を発揮することができなかった。来シーズンからはシニアへと上がり、より総合力の高い演技が求められる。「シニアに向けてエレメンツやスケーティングの強化をしていきたい」と力強く語った。ジュニアで培った経験、そして悔しさを力に変えて、さらなる飛躍につなげていきたい。 [冨川航平] 試合後のコメント 菊地――演技を振り返っていかがですか。 「悔しいの一言しかなくて、SPの点数からは、FSをより完璧にしないと挽回できない状況だったので、悔しいしかないですね」 ――自身にとって最後の全日本ジュニアとなり、最後観客の方からの温かい声援などがあったと思いますが、その点に関してはいかがでしたか。 「やっぱり声援がすごく力になりました。コロナが明けて有観客になっての自分の最後の全日本ジュニア。応援していただいて本当にうれしかったです」READ MORE -
SP13位の菊地 逆転で表彰台入り狙う/全日本ジュニア選手権
フィギュアスケート 2023.11.18ジュニア日本一を決める全日本ジュニア選手権(以下、全日本ジュニア)が17日開幕した。明大からは東日本ジュニア選手権(以下、東日本ジュニア)を6位で突破した菊地竜生(政経1=目黒日大)が、全体の1番滑走でSP(ショートプログラム)に登場。まとまりのある演技を見せたものの得点は伸び切らず。全体13位に付け、FS(フリースケーティング)へ表彰台入りの望みをつないだ。 ◆11・17~19 全日本ジュニア選手権(木下カンセーアイスアリーナ) 「緊張はしなかった」と、全体1番目での演技でも堂々としたスケーティングを披露した菊地。冒頭には幅のあるジャンプでトリプルアクセルを成功させると、続く3回転ルッツも落ち着いて着氷。東日本ジュニアで精彩を欠いた両ジャンプを決め、幸先よくプログラムをスタートさせた。また『進撃の巨人』の曲調に合わせたステップシークエンスにも磨きをかけている。巨人の支配に対する怒りや立ち向かう勇気を抱え、感情の浮き沈みを力強い滑りに乗せる。「表現面に関しては今できる自分の最大限を出せた」と自信をのぞかせた。一方、中盤のコンビネーションジャンプでは予定から構成を変更して挑んだ。着氷はしたものの、3回転ループ、3回転トーループの連続ジャンプを決められなかったことで得点はもう一伸び足らず。「ノーミスを狙える状況にあった中、できなかったのは自分の気持ちの弱さが出た」。悔しさをにじませ、精神的な部分での課題も露呈した内容となった。 SPを13位で終えた菊地は、逆転での表彰台入りを狙いFSに挑む。東日本ジュニアの時と同様追い上げる立場となり、より完成度の高い演技が求められる。自身最後の全日本ジュニアの舞台で、再び“根性の巻き返し”を期待したい。 [橋本太陽] 試合後のコメント――今日の演技を振り返っていかがですか。 「悔しいところがあって点数が伸ばせなかったので、表彰台から結構遠のいたかなと自分の中で感じています。諦めずにFSでしっかり挽回できたらと思っています」 ――6分間練習ではコーチと繰り返し会話を交わす場面が見られました。どういった内容でしたか。 「6分間練習はトリプルアクセルがちょっと振り回し気味でステップアウトがあったので、もっと体を抑えてというのと、力を抜いて跳ぶんだということを話し合っていました」 ――FSに向けての意気込みをお願いします。 「4回転サルコウとトリプルアクセルを中心とした自分の持っている武器を最大限に生かして逆転を狙います」READ MORE -
(男子)菊地SPからの巻き返しで総合6位 全日本ジュニアへの出場を決める/東日本ジュニア選手権
フィギュアスケート 2023.11.06試合最終日に行われたジュニア男子のFS(フリースケーティング)に菊地竜生(政経1=目黒日大)が出場した。SP(ショートプログラム)で悔しい13位発進となったが、FSでは巻き返しを見せ総合6位で全日本ジュニア選手権(以下、全日本ジュニア)への切符を手にした。 ◆11・3~5 東日本ジュニア選手権(テクノルアイスパーク八戸) 「ひどい演技をした」と悔しい13位に沈んだSP。後がない菊地にとってFSは運命を決める緊張の大一番となった。「SPが終わった後に蕪嶋神社と四本松神社にお参りに行った」と気持ちをリセットして会場に入った菊地。6分間練習では入念にジャンプを確認し感触をつかんだ。曲がかかるまでの数秒間、緊張しているようにも思われたが、演技が始まると鋭い表情とキレのある上半身の動きを見せる。盛り上がり始める曲に合わせ勢いに乗ると4回転サルコウを見事に着氷させ、GOE1.94の加点を引き出す。「練習以上のものを出せた」といいスタートを切った。続くトリプルアクセルも成功させたが他のジャンプには乱れが。「トリプルアクセル以外のジャンプが東インカレ(東日本学生選手権)のあたりから少し崩れていた」と最近の不調を明かした。しかし、力強くリズムを刻む『ノストラダムス』を見事に体現する深い滑りで、最後までダイナミックに滑り切った。 FSでしっかり巻き返しを実現させ全日本ジュニアへの出場を決めたが「本来は優勝を目指していた」と、今大会は悔しさが残る大会となった。今シーズンは東京夏季大会、東京選手権など複数の試合で表彰台に上ってきた菊地。今大会での課題を克服し、最後となる全日本ジュニアでは実力発揮を狙う。 [新村百華] 試合後のコメント菊地――6分間練習から時間が空いてからの出番でしたが、体の調子や気持ちはどのような感じでしたか。 「SPでは靴を脱がずに挑み失敗してしまったのでFSでは一度靴を脱いでしっかり脚の状態を整えてから臨みました。気持ちは逆転優勝を目指して死ぬ気でやろうと思っていました」 ――今回の試合でこれからに向けた課題は見つかりましたか。 「まずはSPをノーミスして好発進をすることが大事だと思いました。FSでは4回転サルコウやトリプルアクセル以外のジャンプをしっかり押さえられるよう安定感を出すことと体力をもっとつけることが今回見えた課題です」 ――全日本ジュニアへの出場が決まりましたが、どのようなお気持ちですか。 「本来優勝を目指していたので全日本ジュニアにいけるかいけないかでドキドキしている自分が情けないと思いました。この悔しさを全日本ジュニアで晴らしたいと思います」READ MORE -
(男子)圧巻の演技で佐藤優勝 大島3位で表彰台へ/東日本選手権
フィギュアスケート 2023.11.06大会2日目、男子FS(フリースケーティング)が行われた。佐藤駿(政経2=埼玉栄)が優勝、大島光翔(政経3=立教新座)がSP(ショートプログラム)4位から追い上げ、総合3位、松井努夢(政経4=関西)が総合14位につけた。今大会の結果により、佐藤、大島が全日本選手権(以下、全日本)出場を決めた。 ◆11・3~5 東日本選手権(テクノルアイスパーク八戸)(写真:東日本優勝の佐藤) SPに続きFSの6分間練習でも調子の良さをうかがわせた佐藤。冒頭の4回転ルッツから始まり、3回転ジャンプのコンビネーション、4回転トーループと3回転トーループの連続ジャンプと、大きく加点の付く精度で演技が進んでいく。以降、4本のジャンプも大きなミスなく決める。終盤、『冬』のメロディに乗り懸命にステップシークエンス、コレオシークエンスを踊り、観客の視線を離さなかった。ノーミスの演技にスタンディングオベーションが起こり、まさに圧巻の4分間だった。演技を振り返り「スピンで少し取りこぼしがある。そこを合わせていければいいのかなと思う」と、今大会以上の結果を追求する意気込みを見せた。スケーティングや表現面も磨きをかけ、総合284.87点を記録した。世界トップへと駆け上がる姿に注目が集まる。(写真:総合3位の大島) SP4位からノーミスを目指しFSに臨んだ大島。冒頭2本のジャンプでは着氷を決め切ることができなかったものの、3本目のトリプルアクセルからの連続ジャンプはきれいに成功させた。楽曲の劇的な変化をモノにし、観客を魅了する。後半、3回転の連続ジャンプでは、オーバーターンがありながらも2本目のジャンプを付け、最後まで懸命に滑り切った。「6分間練習もすごくいい状態で、試合直前の気持ちの面も本当にいい状態だった。自信を持って臨めていた中で失敗が多くなってしまった演技だったので本当に悔しい」。SPから順位を上げて総合3位につけたが、力を発揮し切れず悔しい思いが残る大会となった。全日本の舞台で悔しさを晴らすべく、修正を積み重ねていく。 (写真:総合14位の松井) 魔法使いを思い起こさせる黒い衣装を身にまとい、空中に文字を描く動きから始まる松井の『ファンタスティック・ビースト』。滑らかな滑りで3回転トーループとダブルトーループの連続ジャンプを確実に決めた。2本目の3回転サルコウは途中で足が開き両足着氷となってしまうが、立て直した演技中盤ではリンク中心で美しいイナバウアーを披露。その後も磨き上げたスケーティングで緩急をつけた演技を見せた。しかし最後のダブルアクセルで転倒してしまい、演技の反省点は「やはりジャンプのミス」と悔しさをのぞかせた。3回転ジャンプはサルコウとトーループでまとめたプログラムで戦う以上、少しのミスでも命取りになる。松井の総合順位の上に1点差で2人がつけたことに「『アクセルでこけなかったら』とか『サルコウが跳べていたら』と考えてしまう」と複雑な心境を吐露した。しかし今回の演技では今まで課題としてきた後半の体力消耗への克服を実現した。長い手足を生かししなやかに入った最後のスピンではレベル4を獲得。「一番加点が付いていたのでそれが最後まで諦めなかった証拠」と、体力的に厳しい後半部分を制した。全体を振り返って、ジャンプのミスを惜しみながらも「緊張とか不安とかももう全てを楽しもうと思って滑ったから、楽しかった」と前向きに壮大な魔法の物語の幕を閉じた。 ラストシーズンとなる今年度はシングルでの全日本出場を大きな目標に掲げてきた。そのため全日本への出場権が懸かった今大会に懸ける思いは特に強かった。松井にとって最後の東日本。結果は悔しいものとなったが、これまでの成長と強い気持ちを乗せたFSとなった。 7月に新シーズンが開幕し5カ月目に突入して行われた今大会。3選手それぞれが地方競技会や東日本学生選手権などに出場し試合数を重ねてきた。進化の過程で得る手応えや悔しさは、大舞台での飛躍の糧になるだろう。これまでの思いを胸に、次戦に向けてひたむきに歩み続ける。 [新村百華、守屋沙弥香] 試合後のコメント佐藤――今日の演技を振り返っていかがですか。 「序盤から非常に落ち着いて演技ができていて、冒頭のルッツから流れをつかんでいって、 ジャンプはほぼ大きなミスなく終えることができていたのですが、スピンで少し取りこぼしがあるという風に言われたので、そこを合わせていければいいのかなと思っています」 ――自分の演技の内容と点数の出方はどのように感じましたか。 「昨シーズンだとノーミスの演技で、おそらく180点くらいが限界点になったと思っていますが、同じ内容でそれよりも高い得点を出すことできたのは、5コンポーネンツ(演技構成点)も含めて昨シーズンから上手になってきている証拠かなと感じます。でもこれ以上できることはたくさんあるので、もっともっと頑張っていって、本当にトップの選手と戦えるように頑張りたいと思います」 大島――FSの演技を振り返っていかがですか。 「FSもSPに引き続き、本当に6分間練習もすごくいい状態で、試合直前の気持ちの面でも本当にいい状態で、自信を持って臨めていた中で、失敗が多くなってしまった演技だったので、自分の中で本当に悔しいなという演技でした」 ――全日本に向けて今一番克服していきたいことや、どのような全日本にしたいかを教えてください。 「今回の試合では本当にもう数え切れないくらいの課題が見つかったので、今回の演技が全日本ではなくて本当に良かったなと心の底から思いますし、ここから1カ月くらい修正する期間があるので、そこに向けてどんどんやるべきことを徹底的にたたき直して、全日本では本当の演技ができるように頑張りたいなと思っています」 松井――演技を振り返ってみていかがですか。 「悔しいけれど、最後まで諦めずに滑れたことは良かったです。最後のスピンできちんとレベル4が取れて一番加点が付いていたので、それが最後まで諦めなかった証拠かなと思います。まさかのところでジャンプが開いてしまって、その後うまく立て直せたけれど、最後少し足が持っていかれてしまった感じでした。仕方ないとけれど、出し切ったかなと思います」 ――ずっと大きな大会としてきた東日本にはどのような気持ちで臨みましたか。 「最後、シングルで全日本に出たかったなというのがあり一番親に見せたいというか現地に連れて行ってあげたかったです。確かにアイスダンスで昨年度出たけれど、やはりシングルでどうしても行きたいという気持ちがあって、ラストシーズンというのも自分の中であってこの試合に懸ける思いは大きかったからやはり悔しいです。やり切ったし、頑張ったと思うけれど、でも悔しいという気持ちもあって、結構複雑です。でも緊張や不安ももう全てを楽しもうと思って滑ろうと思ってやったから、楽しかったです」READ MORE -
(女子)江川2位、本田5位で全日本出場へ/東日本選手権
フィギュアスケート 2023.11.054日、女子FS(フリースケーティング)が行われ、江川マリア(政経2=香椎)が総合2位、本田真凜(政経4=青森山田)が総合5位、元榮愛子(商1=目黒日大)が総合15位、堀見華那(商3=愛知みずほ大瑞穂)が総合16位につけた。上位5人が全日本選手権(以下、全日本)への出場権を獲得し、明大女子からは今大会の結果で江川と本田の全日本出場が決まった。 ◆11・3~5 東日本選手権(テクノルアイスパーク八戸) (写真:総合2位の江川) SP(ショートプログラム)2位発進の江川。冒頭の3回転ルッツは着氷後に乱れたものの、その後は単独の3回転ジャンプを決めていく。頭上で腕をユニークに動かす振り付けも、江川自らが音を鳴らしているかのように調和する。幅のあるダブルアクセルからの連続ジャンプも大きなミスなく着氷。しかし後半、再度3回転ルッツを跳ぶも転倒。続くサルコウにも響き2回転となった。「すごく自信を持って挑んだつもりだったけれど、特に後半で乱れてしまって思うような演技にならなかったのですごく悔しい演技になった」。本番で力を出し切ることの難しさを感じつつ、自信がついてきていることも確かなようだ。シーズン序盤にはルッツの跳び方の調整なども行い「ジャンプの安定感」を目標に掲げていた。全日本の本番を見据え、成功率や質の高いジャンプを目指す。 (写真:総合5位の本田) 胸に手を当てスタート位置に着いた本田。曲がかかった瞬間から、妖艶な姿で氷上を舞う。序盤はジャンプを危なげなく決め、続く3回転サルコウも耐えながらも着氷させる。イナバウアーではその美しさに拍手が起こった。後半ではジャンプでのミスも出たものの『リトル・マーメイド』の『Part of Your World』を壮大に、終盤では繊細に表現し切った。「もうベテランと言っていいほどスケート生活は長いので、試合の持っていき方、ここぞというときに『自分はできるんだ』という強い気持ちを持ち続けて挑めたと思う」。総合5位につけ、全日本の切符をつかみ取った。 (写真:総合15位の元榮) 元榮は、靴が合わない状況にある中で本領を発揮できず、前半3本のジャンプで転倒や乱れが見られた。後半4本は2回転ジャンプで挑み、全て着氷させる。『ブラックスワン』の壮大な世界観の中で、速さの落ちないスピンでは観客からの拍手に包まれた。「シーズンの一番山となるような大きな大会だったのに、春の大会に逆戻りしてしまった感じで、もう少し成長できるようにまた頑張りたい」と、今大会での悔しさをバネに今後の練習や実践に取り組んでいく。 (写真:総合16位の堀見) 「自分のイメージしていたものがそのまま体が動いてくれて、練習したものを発揮することができて良かった」と、堀見の中で充実した演技となった。冒頭からジャンプを確実に決め、2本目のダブルループも着氷させる。続いて跳んだ3回転ループにはしっかりとダブルトーループを付けた。集中した表情で演技を続け、3回転のジャンプを2本きれいに着氷させる。3連続でのジャンプを予定していた6本目はルッツの回転が抜けてしまったが、最後にダブルアクセルを降りジャンプでのミスを最小限に抑えた。クライマックスに向け、次第に盛り上がる『ラ・ラ・ランド』に堀見の笑顔が光る。自身で見どころと話していたステップシークエンスでは、会場の手拍子に乗り目いっぱいに踊り切った。体力面を考慮し、3回転のジャンプを前半で成功させ確実に点数を取るよう、ブロック大会後に構成を変えて臨んだFS。功を奏しSP21位から追い上げ、総合16位で今大会を終えた。 東日本選手権を終えて表れた「うれしい」や「すごく悔しい」という気持ちは、選手たちのこれまでの練習や努力があったからこその言葉だった。明大勢は次なる大会に照準を合わせ、気持ちをバネに練習を積み重ねていく。自身が目指す演技に向け、歩みを止めず突き進む。 [守屋沙弥香] 試合後のコメント江川――FSの演技を振り返ってみていかがですか。 「今日の演技は自分の中では練習よりも結構調子も良くて、ジャンプもしっかりはまっていたので、すごく自信を持って挑んだつもりだったのですが、特に後半で乱れてしまって、思うような演技にはならなかったので、すごく悔しい演技になりました。」 ――(昨年の)全日本で悔しい思いをしたという話はこれまでもずっとされてきたと思いますが、今年の全日本はどのように臨みたいですか。 「今年は昨年から成長した部分もたくさんあると思いますし、今回の東日本はすごく悔しい演技になってしまったのですが自信はついてきているなとは感じているので、あとはしっかり全日本の舞台で実力を発揮するだけかなと思っています。」 本田――緊張する試合ということでこれまでにないくらい練習もたくさん重ねてきたとSPの後におっしゃっていたかと思うのですが、そのモチベーションは、どういうところにありますか。 「正直、ブロック大会のSPの後は本当に気持ちが今にも折れてしまいそうなくらいだったのですが、今日のこの『うれしいです』というインタビューを受ける日を想像しながら、とりあえず自分ができるところまで精いっぱい頑張ろうという気持ちでやってきました。また、もうベテランと言っていいほどスケート生活は長いので、 試合への持っていき方やここぞという時に自分はできるのだという強い気持ちを持ち続けて挑めたと思います」 ――全日本への意気込みをお願いします。 「今日のように点数を何点以上と考えての緊張はないと思うので、しっかり頑張ってまた強い自分を皆さんにお見せできるようにしていきたいなと思います」 元榮――今日の演技を振り返ってみていかがでしたか。 「もう本当にボロボロでした」 ――その理由を教えてください。 「SPでも同じようなことを言ったかもしれませんが、最近ずっと調子が悪くて靴も合わない感じで、それが出てしまったかなと思います。でもこちらのリンクに来て、少しは跳べるようになってきたりしていて、それを出したかったのですごく悔しかったです。普段からもう少し頑張りたいです。練習がしっかりできていないと、不安になってしまうのかなと思いました」 ――次戦にはどのように臨みたいですか。 「年内に都民大会(都民体育大会)があってそれがおそらく今シーズンの最後になります。東日本は今シーズンの一番の山場で大きな大会だったのに、春の大会に逆戻りしてしまった感じで、全く成長できていないというか逆離れさえしてしまったのでもう少し成長できるようにまた頑張りたいなと思います」 堀見――予定構成通りのプログラムでしたか。 「サルコウにトーループをつける予定ではなかったのですが、サルコウが跳べて、気付いたらダブルトーループを付けていました。最後のシングルルッツになってしまったところが本当は3連続の予定で、跳ぶ前にコンビネーションをたくさんやってしまった気がするという変な考えになって、跳び過ぎとかを考えていたら訳が分からなくなってしまって、コンビネーションを跳び過ぎてしまったので予定構成とは少し違う感じになりました」 ――この東日本にはどのような目標を持って臨んでいたかを教えてください。 「目標はFSでノーミスをすることでしたがそれはあまりうまくいかなかったです。でもFSでは結構ジャンプも思うように跳べたのもいくつかあって、試合に挑むイメージとかそういう部分では今後につながるいいFSができたかなという風に思います」READ MORE -
(男子)菊地SP13位発進 決戦のFSで逆転狙う/東日本ジュニア選手権
フィギュアスケート 2023.11.04大会2日目、ジュニア男子のSP(ショートプログラム)が行われた。菊地竜生(政経1=目黒日大)が出場し13位発進となった。総合成績上位10人が全日本ジュニア選手権(以下、全日本ジュニア)の出場権を得る今大会。目標の舞台に立つために、FS(フリースケーティング)での挽回を目指す。 ◆11・3~5 東日本ジュニア選手権(テクノルアイスパーク八戸) 第1グループ5番滑走の菊地。6分間練習では予定構成の3本のジャンプそれぞれを確認し、コーチと会話する場面も見られた。冒頭、トリプルアクセルは手を付いての着氷となった。続くダブルループからの連続ジャンプは、ループで体が傾き、3回転トーループを跳ぶも転倒。最後のジャンプで立て直しを図りたかったが、予定していたトリプルルッツは回転が抜けた。『進撃の巨人』における人間の悲しみや怒りを表現すべく、曲の力強さが増したステップシークエンスを含め最後まで諦めず演じ切った。 菊地にとってジュニアとして挑む最後の1年となる今シーズン。8月の東京夏季大会、9月の東京選手権と着実に点数を伸ばしていただけに、SP13位発進は悔しい結果となった。だが「完璧な演技をして大逆転を狙っていきます」とFSでの巻き返しに向けて、気持ちは十分だ。全日本ジュニアの切符をつかむべく、大一番へと挑む。 [守屋沙弥香] 試合後のコメント――今日の演技を振り返ってみていかがでしたか。 「ひどい演技をしたと思います。エレメンツのミスにとらわれて感情も入り切っていませんでした」 ――6分間練習でのジャンプはいかがでしたか。 「6練(6分間練習)ではトリプルアクセルやトリプルルッツは調子が良かったです」――SP本番前の気持ちとして緊張などはありましたか。 「緊張はしていませんでした」 ――FSに向けての意気込みをお願いします。 「完璧な演技をして大逆転を狙っていきます!」READ MORE
特集記事 SPECIAL
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【スケート部(フィギュア部門)】Kiss&Cry2023
昨年度はインカレで男女アベック優勝を果たした明大フィギュア部門。今年度、新たに菊地竜生(政経1=目黒日大)、元榮愛子(商1=目黒日大)を加えさらなるパワーアップを求めて高みを目指す。氷上では華麗な演技で観客を魅了する選手たち。本企画では、その活躍の裏にある思いや素顔に迫っていく。READ MORE -
【スケート部(フィギュア部門)】Kiss&Cry2022
やっぱり明治がナンバーワン!今年度、新たに佐藤駿(政経1=埼玉栄)や住吉りをん(商1=駒場学園)、江川マリア(政経1=香椎)を加え、パワーアップした明大フィギュア部門。それぞれの演技で観客を魅了する選手たちだが、氷上外での一面を見ることはなかなかできない。本企画では、そんな選手たちの活躍の裏にある思いや素顔をお届けしていく。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
氷上でステップやスピン、ジャンプなどの技を組み合わせ、音楽に乗せて滑走する競技だ。華麗な衣装に身をまとった選手の美しい演技には、人の心を魅了するものがある。近年では世界で活躍する日本のフィギュアスケート選手も多くおり、国内でも人気スポーツとなっている。国内トップ選手が出場する全日本選手権にも出場する明大選手も多く、実力と名声ともにピカイチだ。近年では西野友毬氏(平28政経卒)がインカレ4連覇を成し遂げるなど数多くの功績を残してきた。選手を応援するファンも多く、今日も華麗な演技で観客を魅了する。