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玉川大に100点ゲーム 攻撃で圧倒し大勝を飾る/練習試合
ラグビー 2022.07.04関東大学春季大会(以下、春季大会)が幕を閉じ、2週間ぶりの試合となった明大。36℃の炎天下の中、これからの活躍に期待がかかるC戦メンバーの試合が30分ハーフで行われた。オフで練習がなかった期間のブランクを感じさせない力強いプレーで前半から得点を重ね、後半もパス展開を中心にトライを決め続ける。最終スコア113―0と、今年度2回目の100点ゲームで大勝を飾った。 ◆7・2 練習試合(会場非公開)▼玉川大C戦 ◯明大113{68―0、45―0}0玉川大 前半は自陣にボールを寄せ付けない、明大の攻撃が続く展開だった。前半2分、左プロップ伊藤潤乃助(文1=常翔学園)が相手のディフェンスを振り切り、先制トライを決める。その1分後にはナンバーエイト楠田知己(政経1=東海大大阪仰星)からのパスを受け取った右ウイング坂本公平(情コミ2=東福岡)が快走しトライ。前半10分のハーフウエーラインでの明大ボールのスクラム、これが今試合初のセットプレーになるほど、攻守共にミスがないまま試合は進む。このスクラムで明大は圧倒的な体格差でスクラムを制し、スクラムハーフ仲間航太(文1=常翔学園)からパスを受け取った左ウイング關根瑞己(商4=明大中野)がグラウンディング。3分後にはハーフウエーラインで玉川大ボールのラインアウトがあったが、強靭なディフェンスで自陣にボールが入ることすら許さない。14分には明大ボールのスクラムからパスを展開し仲間がトライ。その3分後にも右センター平翔太(商1=東福岡)からのパスを受け取った仲間が再び得点を決める。1年生の活躍が光る展開となった。「パスを受け取るまでの過程のみんなが凄かったので、みんなのおかげでトライを決められた」(仲間)。前半終了間際、左センター山田歩季(商2=京都成章)がディフェンスの隙をつき、独走トライ。68―0で試合を折り返す。 後半も明大の一方的な攻撃は続く。後半開始1分、敵陣22メートルラインでのマイボールラインアウトから右方向にパスを展開し、井上茉紗樹(政経1=佐賀工業)が後半最初の得点を決める。「1対1のときに強くやることを意識した」(井上)。12分、敵陣22メートルでのマイボールラインアウトから左方向にパスが繋がる。渡邉陽平(商1=開志国際)からのパスを受け取った工藤光平(法4=大分舞鶴)がグラウンディング。その5分後、後半のキッカーを務めた青木大輔(法2=明大中野)がトライとコンバージョンキックを決め、101―0となり、100点ゲームが決定した。24分にもボールを敵陣に運び、青木、右フランカー柳田治久(法3=明大中野)とパスをハーフウエーラインから展開。最終パスを受け取った榎本凜太郎(営3=立命館慶祥)が今試合最後となる得点を決めた。 今試合は春季大会後のオフ明け初の試合となったが「チームで合わせる時間がなかったので、個人で一人一人がゲインするように練習していた」(伊藤)。春季大会は3位で幕を閉じたが、2か月後には対抗戦が控えている。今よりもパワーアップした明大が対抗戦で大暴れするのが楽しみだ。2年ぶりの対抗戦優勝に向けて明大の成長は続く。[森口絵美理] 試合後のコメントゲームキャプテン・フルバック永友利玖(情コミ4=国学院久我山)――試合を振り返っていかがですか。 「空いているスペースを突いてアタックすることができたと思うのですが、所々明治のスタンダードであったりクオリティーが及ばなかったりしたので、次はもっと高いレベルを求めたいです」 伊藤――今試合はフル出場でした。 「今日は30分ハーフといつもより10分短い試合でしたが、それでも体力的にしんどかったので、80分走り切れる体を作っていきたいです」 井上――次の試合に向けて改善点はありますか。 「細かいミスを直して、もっと良いプレーをしたいです」 仲間――夏に強化したい点を教えてください。 「フィットネスを強めることと、アタックセンスはある方だと思うのでそこをしっかり生かして、上のチームに絡んでいきたいです」READ MORE -
日大に勝利 春季大会を3位で終える/第11回関東大学春季大会Aグループ
ラグビー 2022.06.20ついに迎えた関東大学春季大会Aグループ(以下、春季大会)最終戦・日大戦。大量得点で勝利を飾ったものの失点も多く、特にディフェンス面では課題の残る試合に。この結果明大は春季大会を3位で終え、5月から続いた春の公式戦は幕を閉じた。 ◆6・19 第11回関東大学春季大会Aグループ(日大稲城グラウンド)▼対日大戦 〇明大66{35―17、31―26}43日大 「東海大戦では入りから自分たちのプレーができなかったので、入りから相手を圧倒しようと話をした」(ゲームキャプテン・左プロップ中村公星・情コミ4=国学院栃木)。その言葉通り、試合の立ち上がりから相手のペナルティーを誘い明大ペースで試合を進める。前半9分には敵陣ゴールライン付近で攻撃を重ね、ラックから出したボールを後ろから走り込んできた右プロップ為房慶次朗(文3=常翔学園)が受けて先制トライを決める。続く前半13分には、敵陣22メートルライン付近でのマイボールスクラムからボールをキープし前進させ、出したボールを右フランカー福田大晟(商2=中部大春日丘)がそのままグラウンディング。「普段はあまりトライをしないキャラだが、トライできて良かった」(福田)。しかしそう簡単に圧倒できる相手ではない日大。「ノミネートができていなくて外を余らせてしまった」(スクラムハーフ萩原周・商3=大阪桐蔭)。前半18分、相手のBK陣にディフェンスのスキを走られトライを許すとそこからはお互いに取っては取り返す展開に。明大は3トライを許してしまい、前半を35―17で折り返す。 前半とはうって変わって、後半の立ち上がりは明大にとって苦しい時間となった。福田や右センター山村和也(商1=報徳学園)が大きくゲインするシーンもあったが、ゴールライン手前でペナルティーを取られ得点につなぐことができず。そして後半9分には日大に後半最初の得点を許してしまう。「後半もいい入りにしようとしていたが日大のペースになってしまった」(福田)。このまま勢いにのまれるわけにはいかない明大。俊足のルーキー・山村の見事なランから、左センター廣瀬雄也(商3=東福岡)、池戸将太郎(政経3=東海大相模)へとパスが渡りそのままグラウンディング。華麗なトライを皮切りに、明大の反撃が始まるかと思われた。しかしやはりトライの取り合いに。「相手のフィジカルが強く、勢いのあるアタックをしてきてそれに対して引いてしまった」(中村)。後半33分には「前半あまりボールを触れなかった」という右ウイング秋濱悠太(商2=桐蔭学園)が会場を沸かせた。齊藤誉哉(文4=桐生一)からの飛ばしパスを受けて相手をかわしながら走り切りトライ。「前の状況をよく見て相手のディフェンスが空いていたので、自分で判断して持っていった」(秋濱)。試合終了間際には日大に追加点を献上するも、明大は逃げ切って勝利。最終スコア66―43でノーサイドの笛が鳴り響いた。 今試合は白星を掴んだものの、多くの選手が口にしたのはディフェンスの甘さ。「ディフェンスが継続できないときに簡単なミスが多かった」(右ロック武内慎・商4=石見智翠館)。春季大会唯一の敗北を喫した東海大戦や、先週の同大戦でも同様の課題を口にする選手が多かった。タックルミスや、コミュニケーション不足などのディフェンス面での課題。これは春シーズンの大きな収穫だろう。 日大戦をもって明大は春季大会の全試合を終え、3位という結果に終わった。「勝てて良かった試合もあったが負けて学んだことも多かった。自分たちの今の立ち位置を知れた」(齊藤)。春に得た自信と悔しさを糧に、秋にはパワーアップして大暴れしてくれるに違いない。さらに強くなった明大ラグビー部に期待して、少しの間待っておこう。 [豊澤風香] 試合後のコメント中村――スクラムの出来はいかがでしたか。 「相手の方がまとまっていて、一つカウンターをくらって押されてしまったので修正しないといけないです。まだまとまり切れてなかったというのが今日のスクラムの評価です」 武内――春シーズン1番印象的だった試合を教えてください。 「同志社大との試合です。久しぶりにAチームのスタメンでした。80分出たんですけど、春課題にしていたタックルで体を張って、しっかり前に出れるようになってきたので大きな収穫があった試合でした」 福田――試合全体振り返ってみていかがでしたか。 「アタックはとても良かったですが、ディフェンスで一発で抜かれてしまったことも多かったです。BKとFWのつながりの中で、コミュニケーション不足があったので修正していきたいです」 萩原――アタックの出来はいかがでしたか。 「ミスもありましたが、一人一人が前に出てしっかりアタックできていました。また結末も取り切れたことは良かったです」 秋濱――試合全体を振り返ってみていかがでしたか。 「前半は先制点が取れて良かったですが、BKがタックルをミスして取られるというのが何本も続いたので、そこは課題として上がりました」 齊藤――春シーズンで成長した点を教えてください。 「まず帝京大に勝てたことがチームとしていい材料だと思います。ただその後の東海大戦で、ああいった形で負けてしまったのが自分たちの甘さだったのでそこは修正していきたいです」 READ MORE -
3年ぶりの伝統の一戦 関西の雄・同大を制す/定期戦
ラグビー 2022.06.13パロマ瑞穂ラグビー場で行われた3年ぶりとなる同大との定期戦。前半は立て続けに4トライを奪うなど活躍を見せ、26―5のリードで折り返す。後半では攻めあぐねる時間があったものの、粘りを見せ最終スコア40―19で関西の雄・同大を下した。 ◆6・12 定期戦(パロマ瑞穂ラグビー場)▼対同大戦 〇明大40{26―5、14―14}19同大 3年ぶりとなる同大との伝統の一戦。序盤はお互いにミスが目立ち、拮抗(きっこう)状態が続く。先に動いたのは明大だった。前半13分、敵陣22メートルライン手前のマイボールスクラムから始まりBK陣で展開。ゴール付近まで到達するとFW陣で徐々に前進し、最後は左プロップ床田淳貴(情コミ3=桐蔭学園)が押し込みトライ。「主導権を握ろうと話していたので、トライを決められて良かった」。滞っていた空気の流れを、まずは自慢のFWでこじ開ける。そして、このトライを皮切りに明大が実力を見せつける。前半21分、フッカー紀伊遼平(営4=桐蔭学園)のアタックからターンオーバーに成功すると、左センター廣瀬雄也(商3=東福岡)がインサイドに入りラインブレーク。「いつもならパスするところだったが、今回は強気でいこうと決意していた」(廣瀬)。勢いよくゲインを切ると一気にそのままゴールラインへ。会場からは大きな歓声があがり、この日一番の盛り上がりを見せた。続く29分には、ゴールライン前でパスダミーを仕掛けたスタンドオフ伊藤耕太郎(商3=国学院栃木)がグラウンディング。追加点を決めて、さらにチームを勢い付ける。続いて、明大得点後の同大キックオフから始まると、右ウイング秋濱悠太(政経2=桐蔭学園)が自陣10メートルラインから敵陣22メートルラインまで進むビックゲイン。最後は秋濱のオフロードパスを受け取った紀伊がトライを演出する。「秋濱の後ろに回ってボールを受け取れる場所にポジショニングしていた」(紀伊)。今年度初となるノーホイッスルトライを決め、明大の強さが光ったプレーとなった。その後、同大に1トライを奪われ前半は26―5のリードで折り返す。 後半では粘りの展開が多く見られた。後半10分に松下潤一郎(法3=筑紫)がトライを決めるも、その後は攻めあぐね「自分たちのミス、ペナルティに自滅してしまった」(紀伊)。相手に2トライを許してしまう。だが、ここで終わらない明大。後半30分、得点を入れられた後に再びチームで円陣を組み気持ちを入れ直す姿が。「『明治のプレーを、八幡山でやったプレーをもう一度やろう』と話していた」(右フランカー福田大晟・商2=中部大春日丘)。気持ちを切り替え迎えた後半37分、ゴールライン付近のマイボールラインアウトから始まると、最後は金昂平(政経2=大阪朝鮮)がトライ。「最後いい形で回してくれたので、そこはきちんと取り切れて良かった」(金昂)。試合終了間近で粘りのプレーを見せ、最終スコア41―19で関西の雄・同大との一戦を制した。 「前回の同志社戦で僕ら4年生の代から出ているのは1人もいなかった」(紀伊)。毎年行われていた同大との定期戦は新型コロナウイルスの影響で3年間行われていなかった。そのため、選手たち自身にとってはこれが同大との初めての対戦。「最初は探り探りだった」(床田)。途中、風や相手の勢いあるプレーに苦戦する場面もあったが、前半では4連続トライを奪うなど活躍を見せ、3年ぶりとなった伝統の一戦は明大が見事白星を勝ち取った。次戦は春シーズンラストとなる日大戦。関東大学春季大会の優勝はついえたが「いい形で終わるようにしたい」(左ウイング原口虎太郎・商4=東福岡)。次戦も勝利を収め、夏に向けていいスタートを切りたい。 [安室帆海] 試合後のコメント床田――次戦への意気込みをお願いします。 「来週が春の試合のラストの日大戦なので、しっかりメンバーに入ったら相手に合わせず自分にできることを全力でやりたいと思います」 紀伊――同大はどのようなチームだと感じましたか。 「どんどん走ってくるチームだなと感じました。自陣からのペナルティでも積極的に仕掛けてきたり、狭いところでもスペースを見つけて結構アグレッシブにやってくるチームだなと感じました」 福田――地元、愛知県での試合でしたがいかがでしたか。 「地元でまたやれてうれしかったです。パロマ瑞穂ラグビー場は愛知県の決勝で使っていたので、そこでまたプレーできたのでとてもうれしいなと思いました」 原口――個人のプレーを振り返っていかがですか。 「最初のタッチに出されてしまった部分なのですが、もう少し僕自身は取り切るということをもう少し意識してやっていきたいなと思います」 廣瀬――ラインブレークを決められるシーンが多かったですが、振り返っていかがですか。 「先週東海大戦で外側に行き過ぎたので、中で結構強いプレッシャーを与えるというのは決めていました。内側にやってうまくはまって良かったです」 金昂――試合を振り返っていかがですか。 「僕は今回も多くの課題が出たので、勝ったのですが(個人的に)課題の方が大きかったので、そこを修正できたらなと思います」READ MORE -
B戦今季初勝利! 前半の反省生かし東海大を圧倒/練習試合
ラグビー 2022.06.066月らしい涼しい気温の中行われた東海大B戦。前半はモールを押し込んで得点を挙げるなど明大がリードする展開もあった。しかし相手のディフェンスに苦しみ、2点ビハインドで試合を折り返す。後半はバックス陣を中心に華麗なパスを展開し、最終スコア50―26で今年度初となるB戦勝利を収めた。◆6・4 練習試合(会場非公開)▼対東海大B戦 ◯明大50{17―19、33―7}26東海大 序盤は自陣でのプレーが続く。試合が動いたのは前半12分だった。スタンドオフ土肥恵太(政経4=秋田工)からのパスを受け取った左フランカー最上太尊(商1=仙台育英)が相手ディフェンスのスキをつき先制。前半24分には敵陣ゴールライン付近でブレークダウンを重ね、追加点が決まるように思われた。しかし相手の粘り強いディフェンスに阻まれ、敵陣22メートルまで戻される苦しい展開が続く。前半27分、再び試合が動く。敵陣22メートルでのマイボールラインアウトからモールを展開し、そこからフッカー金勇哲(営2=大阪朝鮮)が抜けてトライ。「みんなでモールをしっかり押して取ることができた」(金勇)。流れは明大に傾いたかと思いきや、その後連続で東海大に得点を許してしまう。しかし前半37分、敵陣22メートルからパスを受け取った土肥がグラウンディング。「前半を通してディフェンスで勢いに乗れなかったので、自分で前に出たときにトライを決められて良かった」(土肥)。このまま勝ち越すかと思われたが、試合終了間近で東海大に得点を許してしまい、17―19で試合を折り返す。 後半は明大らしい力強いプレーが見られた。後半7分、マイボールラインアウトからモールを組み、東海隼(情コミ1=光泉カトリック)が抜けてトライを決める。「前のスペースが空いていたことを全員でコミュニケーションを取って共有していたので、決められて良かった」(東)。続く16分、敵陣22メートルで土肥のキックパスを受け取った東がグラウンディング。しかし23分、相手ボールのラインアウトからの度重なるブレークダウンを止め切れず、29―26と点差を縮められてしまう。それでも緊張が張り詰める試合展開を長くは続かせない明大。32分には強力なタックルでターンオーバーを誘うと、平翔太(商1=東福岡)からパスがつながり、右センター吉田輝雅(政経2=東海大相模)が追加点。「平のサポートに入れるように意識していたのがトライにつながった」(吉田輝)。その2分後にはバックス陣で攻撃を展開し、仲間航太(文1=常翔学園)がトライを決める。後半終盤は明大が主導権を握り続けた。42分にはフルバック山川遥之(営1=尾道)がダメ押しの追加点を決め、最終スコア50―26で試合を終えた。 前半は相手のディフェンスに苦しみ、思うように得点を上げられない展開が続いた。しかし後半はバックス陣のパス展開や、コミュニケーションを多く取っている姿が多く見受けられ「コミュニケーションとコールをしっかりしようと話していた」(東)。 春季大会も残り2週間。今試合で活躍した選手の中にはまだ初紫紺をまとっていない選手も多い。「紫紺を着て対抗戦、選手権に出られるように頑張る」(ナンバーエイト吉田爽真・情コミ2=國學院栃木)。今季と来季に選手が着用しているのはラグビー部創部100周年の記念ジャージー。彼らが伝統の重みと共にフィールドを駆け回る姿を見るのが今から楽しみだ。[森口絵美理]試合後のコメント金勇――今試合を振り返っていかがですか。 「前半最初2トライできて流れに乗れていたのですが、最後に東海大に押されてトライをされてしまって逆転されてしまったのが反省点です。ただ、B戦でずっと負けていたので久しぶりに勝てたのが良かったと思います」右ロック武内慎(商4=石見智翠館)――今試合ではゲームキャプテンでした。 「自分たちの早いセットというのを出すためにコンタクトの面で勝たなければいけないというのがありました。ずっと呼び掛けて、チームのコンタクトで勝たないとセットもできないというのは滝澤(佳之)コーチもおっしゃっていたので、そこに実際に自分たちで取り組もうという声掛けはしていました」吉田爽――セットプレーを振り返っていかがですか。「前半メンバーはしっかり組めて、後半メンバーは前半の相手の組み方を見て修正したり、ラインアウトも何個かミスしたところがあったのですが、相手の強みであるモールを止めたり、アタックでもトライを取れたので良かったと思います」土肥――今試合で心掛けたことはありますか。「スタンドオフという司令塔の立場なので、しっかりFW、BKに指示してやろうと思っていました。11月ぐらいからスタンドオフをしてなかったので自分からしっかり声を出して味方をしっかり盛り上げようと意識しました」吉田輝――今試合のテーマを教えてください。「全体ではクイックセット、BKではコミュニケーションがテーマでした。前半、敵陣で攻めている時にいいアタックができなくて、そこでもっとコミュニケーションをBKがしていれば点につながるアタックができたのかなと思います」仲間――帝京大との練習試合から今試合に向けてどのように準備してきましたか。 「自分がスクラムハーフにポジションが変わったのでパスをしっかりすることと、この1週間で『1年生がよく元気がない』と言われていたので、そこのところを自分たちからよく声を出すように意識して頑張りました」東――次戦に向けて強化していきたい部分を教えてください。 「もう少しディフェンス面で体を張れるようにしていくことと、まだコールが少ないので声を出していきたいと思います」READ MORE -
東海大に敗戦 春季大会の優勝消える/第11回関東大学春季大会Aグループ
ラグビー 2022.06.06両チームにとって、関東大学春季大会(以下、春季大会)優勝のために落とせない一戦だった今試合。序盤から激しいアタックの攻防が繰り広げられる中、明大は試合を通して大事な場面でのミスが目立ち、東海大に24―43の最終スコアで敗れた。 ◆6・5 第11回関東大学春季大会Aグループ(いわきグリーンフィールド)▼対東海大戦 明大24{7―17、17―26}43東海大○ 「取れるところで取り切ることができなかった」(原口虎太郎・商4=東福岡)。明大は、試合を通してミスが目立ち、敗北を喫した。前半3分、自陣22メートルからのマイボールラインアウト。このプレーで反則を取られる。相手がPGを決め、先制点を許す。「ラインアウトを明大ボールにできなかったのが勝敗を左右した」(左ロック山本嶺二郎・法3=京都成章)。その後、立て続けに2トライを決められ、0―17とリードを広げられる。明大の反撃は、前半21分。ゴール前で相手の反則を誘うと、リスタートからパスをつなぎ、最後は左センター廣瀬雄也(商3=東福岡)がグラウンディング。その後は、互いにチャンスをつくるも決定機を欠き、前半を7―17で折り返す。 後半も厳しい戦いが続く。後半12分に相手に追加点を献上。それでも後半17分、敵陣10メートル付近のスクラムから両サイドにボールを展開。相手ディフェンスを揺さぶると、最後は左フランカー森山雄太(政経3=東福岡)が相手選手のタックルを受けながらも、倒されることなくトライ。「気持ち良かった」(森山)。このトライで勢いに乗りたい明大であったが、流れをつかみ切れなかった。後半28分から2トライを立て続けに決められ、引き離される。「サインの部分などでチームとして共通の認識が持てていなかった」(スクラムハーフ丸尾祐資・商4=報徳学園)。後半30分に安田昂平(商2=御所実)、同43分に森山がトライを決め、意地を見せたが最終スコア24―43で敗れた。 今日の試合では収穫と課題がはっきり分かれた。「フィジカルの面では負けていなかった」(山本)。1対1の勝負では明大メンバーが勝る場面も多くみられた。しかし、「コミュニケーションのところでミスが多かった」(丸尾)と連携面でのミスから相手に流れを渡してしまった。今日の試合で春季大会優勝の可能性が消えた明大。それでも、まだまだ勝負の1年は始まったばかりだ。「優勝にフォーカスを当てるよりも冬の目標に向かってやっている」(原口)。秋以降につなげるためにも残る春シーズンを白星で締めくくってくれるに違いない。 [廣末直希] 試合後のコメント山本――試合を振り返っていかがですか。 「相手の強みのフィジカルという面では負けていませんでしたが、セットプレーの面で後手に回り、相手のペースに持ち込まれてしまいました。東海大のやりたい形でのラグビーをさせてしまったと思います」 森山――スクラムとラインアウトはいかがでしたか。 「スクラムは最初勝てていたイメージでしたが、要所でペナルティーが多かったです。ラインアウトは相手ボールをカットすることもできて、うまくいったと思いますが、ゴール前で流れを持ってくることができなかったのが良くなかったです」 ナンバーエイト松本光貴(商3=明大中野八王子)――自身のプレーを振り返っていかがですか。 「接点の部分で負けないようにと意識して、そこができたのは良かったです。しかし、判断の部分などディティールの部分を突き詰めることができなかったので、そこは修正していきたいです」 丸尾――試合のテーマを教えてください。 「今日の全体のテーマとしてはクイックセット、選手たちではフィジカルバトルというテーマを掲げて試合に臨みました」 安田――トライシーンを振り返っていかがですか。 「負けている場面だったので、ゲインを切った後、自分がもらえる位置が分かっていたので、そこにしっかりと走り込むことができて良かったです」 原口――アタックはいかがでしたか。 「継続すればトライを取ることができると分かったことは良かったですが、アタックするまでのディフェンスをどうするのかという部分が課題になってくると思います」READ MORE -
春の大一番! 昨年度大学王者・帝京大に勝利/第11回関東大学春季大会Aグループ
ラグビー 2022.05.30真冬の国立競技場に無情なホーンが響いたあの日から約4カ月半。ついにやってきた、昨年度大学王者・帝京大との一戦。取っては取り返す接戦となったが、粘った明大が見事勝利。太陽が照り付ける夏日の静岡で、今年度最初のリベンジを果たすことができた。 ◆5・29 第11回関東大学春季大会Aグループ(エコパスタジアム)▼対帝京大戦 ○明大35{14―12、21―14}26帝京大 試合序盤、帝京大の強靭(きょうじん)なアタックを前になかなか敵陣に攻め込めず先制トライを許してしまう。「練習から帝京大をターゲットにしていたが、思っていたより圧があった」(左ウイング石田吉平主将・文4=常翔学園)。しかし前半22分、流れが変わる。敵陣5メートルライン付近でのマイボールラインアウトからモールでそのまま前進し、フッカー松下潤一郎(法3=筑紫)がグラウンディング。「モールが行ける方向に全員で統一していくことができ、まとまって組むことができた」(松下)。昨年度FW勝負で負けていた相手に、明大の重戦車の力を見せつけた瞬間だった。その後相手にトライを献上するも、今度は個人技が光る。前半38分、相手ボールのスクラムを押し込みマイボールに。スクラムから出したボールを左へつなぎフルバック安田昂平(商2=御所実)が大きくゲイン。そのままボールを足に掛け、相手ディフェンスを振り切る俊足で走り切りトライを決めた。FWとBKの見事な連携プレーで会場も盛り上がりを見せ、明大は14―12の2点リードで試合を折り返す。 後半も接戦は続く。後半7分、明大のラインアウトからモールを組み松下が持ち込みトライを挙げる。このまま帝京大を突き放したかったが、昨年度大学王者は簡単な相手ではなかった。ディフェンスのスキを相手のBK陣に走られ、立て続けに2トライを献上。逆転を許してしまう。「反省をするよりも次のプレーをどうするかを重点的に話した」(左ロック山本嶺二郎・法3=京都成章)。昨年度の悔しさを胸に戦っている紫紺の戦士たち。決してこのまま終わるわけにはいかなかった。「技術もあるが結局気持ちの部分。気持ちで負けたら(試合も)負ける」(大賀宗志・営4=報徳学園)。後半34分、そんな思いがプレーに現れた。敵陣5メートルラインでのマイボールラインアウトからモールを形成し、FW陣で前へ突っ込んでいく。そして最後は紀伊遼平(営4=桐蔭学園)が片手で意地のグラウンディング。コンバージョンゴールも決まり、28―26と逆転に成功した。しかしこれで終わらないのが今試合の明大。試合終了間際、敵陣でフェーズを重ね攻撃を続ける中、スタンドオフ伊藤耕太郎(商3=国学院栃木)が空いたスペースに走り込んできた秋濱悠太(商2=桐蔭学園)にパス。秋濱からパスを受けた安田が相手を振り切り、勝利を決定づけるトライを決めた。「(試合が)拮抗(きっこう)していた中でのトライでとてもうれしかった」(安田)。そしてノーサイド。最終スコア35―26で強敵を相手に大きな勝利を手にした。 昨年度の全国大学選手権・決勝の帝京大戦で目立っていたのは、セットプレーやコンタクトにおいての劣勢。しかし今試合で見られた明大は昨年度とは全く違ったものだった。スクラムでは終始優勢に立ち、5本のトライのうち3本はラインアウトモールからのトライ。「(スクラムで)8人で一緒のタイミングで押すことを意識した」(松下)。ディフェンス面でも、フィジカルの強い帝京大に対して、当たり負けすることなく食い止めるシーンが何度も見られた。「ゴール前に迫られてもそこで反則をしないでやり切れて良かった」(石田)。今試合の勝利は、昨年度の悔しさがあってのものだろう。最終目標である大学日本一に向けて、明大ラグビー部は大きな一歩を踏み出した。 [豊澤風香] 試合後のコメント石田――今試合のゲームプランを教えてください。 「フィジカルバトルで負けないということです。昨年度はフィジカルで負けていたところがあったので、体を張って全員で負けないようにしていました。あとは反則をしないことがテーマでしたが、何回も反則してしまったのでそこが課題だと思います」 松下――ラインアウトを振り返っていかがですか。 「ラインアウトは僕のミスが多くてあまり良くなかったです。(原因は)僕が相手のディフェンスを意識しすぎて高めに投げてしまったことです。自分の中でプレッシャーを受けてしまいました」 山本――チーム全体のディフェンスを振り返っていかがでしたか。「ディフェンスは試合前にダブルタックルで入ろうと話し合っていました。それを全員意識していて、コンタクトのところで負けることはなかったです」 伊藤耕――全体を通して良かった点を教えてください。「個々のコミュニケーションで、いつもより声掛けができていたので良かったと思います」 安田――これからの意気込みを教えてください。 「秋シーズンに向けてしっかりと体を作って課題点を修正し、全勝で勝ち切りたいと思います」 大賀――試合前はどのようなことを意識していましたか。 「昨年度1度も勝てていない相手で、全員リベンジしたいという気持ちがありました。しっかりと気持ちが入った準備ができていました」READ MORE -
慶大に悔しい惜敗 自分たちのミスに苦しむ/練習試合
ラグビー 2022.05.23初夏らしいにわか雨の中行われた難敵・慶大との練習試合。テーマとして〝一貫性〟を掲げて試合に臨んだが、自分たちのミスで自らを苦しめる試合となった。試合終了間際までリードしていたものの、慶大に一瞬のスキをつかれ連続トライを許し、最終スコア14―17という僅差で惜敗した。◆5・21 練習試合(慶大日吉グラウンド)▼対慶大B戦 明大14{7―7、7―10}17慶大〇 「自滅が多く不完全燃焼だった」(右ウイング杉本大雅・文4=国学院久我山)。雨が降る中行われた慶大との一戦は、天候と同様に序盤から雲行きの怪しい試合運びとなった。 先にゲームを動かしたのは慶大だった。試合開始早々、自陣22メートルライン付近のラインアウトからそのまま先制トライを許してしまう。その後も「自分たちでゲームを崩してしまった」(右センター東海隼・情コミ1=光泉カトリック)とミスが続き前半20分までのほとんどが自陣でのプレーとなってしまった明大。しかし、気迫あふれるタックルやチーム全体での粘り強いディフェンスにより、相手のセットプレーを何とか防ぎ追加点を許さない。前半の終盤に差し掛かると、少しずつ明大の攻撃もかみ合っていき迎えた前半終了間際。敵陣10メートルライン付近での明大のラインアウトから気合のこもった力強いモールで前へと進み、そのままフッカー金勇哲(営2=大阪朝鮮)がグラウンディング。「しっかりモールを組めていて、FW全員で取ったトライだった」(金勇)。難しい位置からのコンバージョンキックもフルバック坂本公平(情コミ2=東福岡)が見事に成功させ、前半を7―7の同点で終える。 後半に入ると明大のミスも減り互角な試合展開を見せるも「慶大のディフェンスに負けた」(倉田真・政経4=京都成章)。何度も攻撃を止められ、追加点を挙げることができない。しかし、明大もやられたままでは終わらなかった。「前半出ていた選手からのアドバイスを聞いて、FW一丸となってスクラムを組むことができた」(倉田)。前半での反省を生かし、徐々にかみ合ってきたスクラムで慶大のスクラムを崩す。すると、その勢いに乗るかのようについに明大が試合を動かす。後半27分、敵陣5メートルライン付近での明大のラインアウトから前半のトライと同様にモールへと持ち込み、ブラインドサイドに出したパスを倉田が受け、勝ち越しトライを挙げる。「モールでFWが用意してきた形でのトライだった」(倉田)。コンバージョンキックも難しい角度ながらスタンドオフ寺下功起(文2=東福岡)が決め、点差を14―7へと広げた。だが、試合はここから誰も予想していなかった展開へと動くこととなる。後半39分、慶大の見事なロングキックパスが逆サイドの選手へ通りそのままトライ。その直後の後半40分には、明大のミスからカウンターでディフェンスを抜かれそのままグラウンディング。「足をすくわれた。油断が出ていたのかもしれない」(杉本)。後半終了間際、思わぬ連続トライを献上し14―17という悔しい形で難敵・慶大に敗北を喫した。 今回の試合では課題点が多く見つかった。「声を掛け合うことに集中できていなかったところが、ミスが多くなってしまった原因だった」(ゲームキャプテン右ロック武内慎・商4=石見智翠館)。うまくいかない時間帯のコミュニケーションが足りず、相手の流れを断ち切ることができなかった。「一貫性を持って試合に臨み、ミスを少なくして流れを持っていくことが大切」(倉田)。関東大学春季大会も後半戦に差し掛かり、来週には昨年度の全国大学選手権決勝で敗れた帝京大との試合を控えている。新しく生まれ変わった明大が強豪・帝京大相手にどのようなプレーを見せていくのか。来週も明大ラグビー部の活躍から目が離せない。 [久保田諒] 試合後のコメント武内――ゲームキャプテンとして全体にどのような声を掛けましたか。 「本当にシンプルなことを徹底してやろうということを言いました。相手より強く、走って、クオリティーを求めていくというところを80分間徹底していこうと。そして、監督から言われたテーマが一貫性ということだったので、一貫性を持って80分間やり続けようという話をしていました」 金勇――今日の試合振り返っていかがですか。 「入りの部分が良くなくて、自分たちのミスでやられる部分が多かったので、入りから自分たちのミスなく次の試合をやれたらいいなと思います」 杉本――下級生が多かった試合でしたが、上級生として意識したことはありますか。 「下級生が多かったので、とにかくシンプルに、基本を忠実にという感じでやっていこうと意識しました」 東――ウォーターの時にBK陣で何を話されていたのですか。 「まず相手のディフェンスの裏が空いていたので、そこのスペース狙っていこうと話していました。アタック方向を逆に変えたりして、順番でアタックしていこうと言っていました」 倉田――次の試合に向けての意気込みを教えてください。 「次は帝京戦なのですごく体の大きなうまい選手が多いと思います。それに対して僕らがどれだけひたむきに、チャレンジャー精神を忘れずにいくことができるかがポイントになると思うので、もう一度初心を忘れずにチャレンジしていきたいと思います」READ MORE -
初夏の山梨で慶大撃破 次は帝京大戦/招待試合
ラグビー 2022.05.22初夏の強い日差しがグラウンドを照らし出す。JITリサイクルインクスタジアムで行われた慶大戦。前半はお互いの力が拮抗(きっこう)し12-12の同点で折り返す。後半ではセットプレーから明大が流れをつかみ、最終スコア22-17で明大に軍配が上がった。 ◆5・22 招待試合(JITリサイクルインクスタジアム)▼対慶大戦 ○明大22{12―12、10―5}17慶大 試合序盤はミスが目立ち、なかなか攻め切れずにいた。試合が動いたのは前半12分。明大のミスに反応した慶大がボールを奪い、トライを献上する。明大の反撃は前半17分だった。自陣10メートルでのマイボールラインアウトから右へとBK陣で展開。徐々にラインを引き上げると左センター廣瀬雄也(商3=東福岡)が抜け出し、大きくラインブレークを決める。その後、サポートに入ったフッカー松下潤一郎(法3=筑紫)がパスを受け取り、早大戦に続いて今年度2本目となるトライを決めた。「(廣瀬)雄也としっかり話していたので、そこで連携が取れた」(松下)。7―5の逆転に成功する。続いて見せ場をつくったのは、今試合で紫紺初スタメンとなるルーキー・右センター山村和也(商1=報徳学園)だ。敵陣22メートルからラインアウトで始まるとFW陣が体を当て続け前進。最後は池戸将太郎(政経3=東海大相模)のパスが通り、空いたスペースに入り込んだ山村がトライを決めた。「前が空いたところに(池戸)将太郎さんから正確なパスをもらった」(山村)。このまま順調にいくかと思われたが、慶大にトライを奪い返され12―12で前半を折り返す。 後半では、FW陣のセットプレーが光った。「最初はクオリティーでしっかり出そうと話していたが、途中から攻めようという意識に変えた」(左フランカー亀井茜風・政経3=長崎北陽台)。慶大からスクラムでペナルティーを奪うと、流れを明大に引き寄せる。後半21分、敵陣ゴール前で明大ボールのスクラムから始め、最後は安田昂平(政経2=御所実)が相手を振り切ながらグラウンディング。選手交代をしてすぐに得点を決め、そのポテンシャルの高さを見せつけた。その後も26分に廣瀬がハーフウエーライン付近からペナルティーゴールを決め、着実に得点を重ねていく。「1番難しいところでメンタル的にも難しかったが、まっすぐ蹴れたので良かった」(廣瀬)。試合終了間近では慶大に攻められ危ない場面もあったが、中村公星(情コミ4=国学院栃木)がジャッカルを決めて慶大を阻止。最終スコア22―17で白星を挙げた。 今試合では、普段と異なるポジションでの選手起用が目立った。これまでスタンドオフとして起用されてきた伊藤耕太郎(商3=国学院栃木)がフルバックに。そして、ロックで起用されている亀井がフランカーでの出場となった。「練習ではできていたことが試合ではできていなかったので、フルバックをするのであればもっと練習していかないといけない」(伊藤耕)。「自分はロックでやりたいとは思いますが、フランカーはフランカーの仕事があるのでポジションごとの自分が任された役割を全うすることだけを考えている」(亀井)。新チームの力がさまざまな形で試される春。これからの選手の起用にも注目したい。 次戦は、エコパスタジアムで行われる帝京大戦。昨年度の全国大学選手権決勝で敗れた相手だ。「自分たちがチャレンジャーとしてチャレンジしていって、ここで勝ちたい」(左ウイング石田吉平主将・文4=常翔学園)。今週出た課題を見直し、ぜひとも勝利を収めたい。 [安室帆海] 試合後のコメント石田――個人のプレーを振り返っていかがですか。 「今日はボールをもらえなくて自分のプレーが全然できなかったです。チームとして勝てたのは良かったのですが、1番悔しかったのは(自分が)チームに何にも貢献できなかったことです。次はボールキャリーを多くして、自分の強みであるランを出していきたいです」 松下――ラインアウトの精度を振り返っていかがですか。 「明治のクオリティーは高くて両ロックとも大きいので、いいスローを投げられたと思います。一本取られて100%にできなかったことが悔しいです。ロックが大きいと相手より高いので投げやすいです」 亀井――フル出場でしたが振り返っていかがですか。 「昨年度は全然フル出場できませんでした。ですが、今年度フィットネスの部分がついてきてできるようになったので、自分としてはうれしいですし、フル出場だけでなく、質をもっと高めていきたいと思います」 廣瀬――接戦を制しましたが、振り返っていかがですか。 「慶応という相手で結構早稲田に並んで苦手意識がある相手なので、こういうゲームになることは大体想定していました。なので、その接戦を制すことができたのは大きなことだと思います。ですが、次の帝京はこのままだと負けると思うのでしっかり1週間で準備して勝ちたいと思います」 山村――フル出場となりましたが振り返っていかがですか。 「やはり高校と違ってフィジカルのところでフィットネスがしんどくて、結構疲れました。ですが、試合で勝ち切ることができて良かったです」 伊藤耕――部内のポジション競争に勝つために意識していきたいことはありますか。 「まずは僕の強みであるランを伸ばしていくことと、苦手な部分のディフェンスやコミュニケーションはもっと練習を増やしていきたいです。簡単にスタメンで出られるようなチームではないのでそこは意識して練習からやっていかないといけないと思います」 READ MORE -
早大に完敗 次につなげ明大のフレッシュマン!/練習試合
ラグビー 2022.05.15朝方まで降っていた雨はやみ、早大との新人戦が敵地・上井草グラウンドで行われた。スタメン14人が1年生といった中、個々のレベルは光るも、チームプレーは早大に及ばず。課題の残る試合となった。 ◆5・14 練習試合(早大上井草グラウンド)▼対早大新人戦 明大35{21―22、14―31}53早大〇 先に攻め入ったのは、明大だった。前半2分、スクラムハーフ柴田竜成(営1=秋田工)が先制トライ。しかし、すぐ早大に逆転を許してしまう。それでも、明大のフレッシュマンたちも負けてはいられない。タックルなど体の張ったプレーで苦しい時間を耐える。前半27分、敵陣22メートルライン辺りから相手ラインアウトでミスが出る。その隙を許さず、右センター山村和也(商1=報徳学園)が持ち味のスピードを生かしゲイン。その勢いで、左ウイング東海隼(情コミ1=光泉カトリック)がトライを決める。「自分の前が空いているのが見えたので、そこから自分で積極的に行けて良かった」(東)。前半32分、右プロップ富田陸(政経1=大阪桐蔭)のパスからナンバーエイト利川桐生(政経1=大阪桐蔭)がグラウンディング。高校時代からともにプレーしてきたからこその息の合ったプレーだった。左センター平翔太(商1=東福岡)もコンバージョンキックを全て成功させ安定したプレーを見せた。だが、早大の反撃は止まらず、1点ビハインドで前半を終える。 後半に入っても、早大の勢いは止まらない。一方の明大は我慢の時間が続く。「ゲームキャプテンとして誰よりも体を張ろうと思っていたが、後半のつらい時に体を張れなかった」(左ロック小椋健介・情コミ1=桐蔭学園)。今試合では主将と副将がウォーターボーイとしてチームを支え、選手たちに激励する姿が見られた。「石田吉平主将(文4=常翔学園)に『もっと楽しめよ』と声を掛けられた」(スタンドオフ仲間航太・文1=常翔学園)。アウェーの空気の中、響きわたる小林瑛人主務(法4=明大中野)の声もチームを鼓舞する。明大はメンバーを入れ替え、後半32分に途中出場の稲村心(文2=新潟工)がインゴールに飛び込む。「難しいことをやらずに今までやってきたことをやろうと目標を立てて、試合に臨みました」(稲村)。後半終了間際、自陣のゴール前で明大のスクラムからモールとなりFW陣の底力を見せ、最後のトライを挙げる。しかし、その後も早大の反撃が止まらず、35―53と大差をつけられ完敗した。 前後半ともに、思うようなプレーができずにいた焦りからの反則も多く見られた。「準備の段階で早大に負けていて、その結果が試合にもつながったと思う」(小椋)。「この負けを忘れずに、ここで落ちるのではなく、しっかりと気持ちを切り替えてやっていく」(東)。早大のテンポにのまれる苦しい試合となってしまった。しかし、この悔しさをバネに明大のフレッシュマンたちのさらなる成長に期待したい。 [井垣友希] 試合後のコメント小椋――今試合を振り返っていかがですか。 「どこか準備の段階で自分たちが勝てるだろうと頭の中にあり、前日練習や試合前のアップから甘さが出てしまいました」 利川 ――相手の印象はいかがでしたか。 「早大の個のレベルが想像以上に自分たちよりも高く、上回ろうと言っていた1対1の部分で上回れず、相手のテンポでアタックされました」 仲間――ラグビーを楽しめましたか。 「後半1回リフレッシュして、最後の10分だけは楽しめましたが、前半は楽しむというよりも勝たなくてはいけないと思いすぎました」 東――試合での個人のテーマは何でしたか。 「今日のテーマは、しっかりと前に出て、攻守にわたって自分から前に行くことです」 稲村――2年生としてベンチでどんなことを話されていましたか。 「スクラムだったらセットの仕方を低くするなど、客観的に見て思うことを伝えていました」READ MORE -
新たな明治!FW・BK陣共に活躍し大東大を破る/第11回関東大学春季大会Aグループ
ラグビー 2022.05.09札幌ドームでの明早戦から1週間、セナリオハウスフィールド三郷で第11回関東大学春季大会Aグループ2戦目の大東大戦が行われた。初紫紺のメンバーが多く加わり、春シーズンのテーマでもある〝競争〟が激化している中、北島忠治先生の〝前へ〟のお言葉のように、体を張ったプレーが多く見られた。 ◆5・8 第11回関東大学春季大会Aグループ(セナリオハウスフィールド三郷)▼対大東大戦 ○明大48{24―10、24―7}17大東大 試合が動いたのは、前半10分、スタンドオフ池戸将太郎(政経3=東海大相模)の巧みなキックパスから右ウイング杉本大雅(文4=国学院久我山)が得意のランで相手をかわしトライ。その後、大東大に連続でトライを決められ、5―10と逆転を許してしまう。しかし、ここから明大の反撃が始まる。前半27分、スクラムからパスが続き、豪快にFWで前に進み左プロップ中山律希(政経3=天理)がトライ。前半33分、敵陣ゴール前で大東大のラインアウトでボールを奪い、ラックを形成した後、右外に抜けた中山が2本目のトライをあげた。「横が空いていたので、横に開いて丸さん(スクラムハーフ丸尾祐資・商4=報徳学園)にうまく回してもらった」(中山)。前半終了間際、印象に残るプレーが二つ見られた。一つは、観客も声を上げる丸尾の力強いタックル。「チームのやろうとしていた1対1の勝負で負けないということを体現できた」(丸尾)。二つ目はスクラムを起点に池戸から右センター石塚勝己(情コミ3=桐蔭学園) 、左ウイング秋濱悠太(商2=桐蔭学園)にパスが続き、杉本が2本目のトライを決める。「2本目は一次攻撃で準備していたものだったので、それがうまくできて良かった」(杉本)。前半は、24―10とリードし、後半に挑む。 後半4分、フルバック金昂平(政経2=大阪朝鮮)が相手ディフェンスを次々とかわし持ち味のランで前進。石塚のトライに貢献する。「昂平(金)がうまくやってくれたので、あとはトライするだけだった」(石塚)。その後も金昂のアシストや軽快なステップで、相手を揺さぶる。「後半は自分からどんどんボールを呼んで、いいプレーが出た」(金昂)。後半15分、自陣22メートルから大東大のラインアウトで明大がボールを奪取。パスが続き前に出て、金昂がディフェンスを引き付け最後は西川賢哉(政経3=桐蔭学園)がトライを決める。BKのプレーが目立つ中、FWも体を張って応える。後半30分、明大のラインアウトからモールで前進し最後は床田淳貴(情コミ3=桐蔭学園)がグラウンディング。終盤にも金勇哲(営2=大阪朝鮮)がトライを挙げるなど初紫紺のメンバーも活躍し、大東大に48―17と差をつけ2勝目を挙げた。 試合を通し、ラインアウトが多くみられた。大東大のラインアウトの際スチールも見られ、明大はたくさんのチャンスをつかみ取った。「相手のパターンがあまり多くなかったので、そこに対してどれだけディフェンスを高いレベルで実行するかを左ロック田島(貫太郎・政経2=東福岡)と話しながらやっていた」(右ロック武内慎・商4=石見智翠館)。そして、初紫紺のメンバーやケガからの復帰メンバーも加わり、チームが活気付いた。 2週間後には、山梨県で慶大との招待試合を控えている。「春は競争がテーマなので全員が同じポジションの人と競争してチーム力を全体で上げて強い明治になるためにみんなで頑張っていく」(丸尾)。「慶應戦ではスタートでもリザーブでも紫紺のジャージ―を着て戦える一員になれるようにしっかり準備していきたいなと思う」(武内)。紫紺と黒黄の意地の張った戦いが見られるのが楽しみだ。 [井垣友希] 試合後のコメント中山――前回の早大戦からメンバーも変わりましたが、チーム内競争はいかがですか。 「今週のテーマが競争で、そのテーマの通り今シーズンはまだメンバーがしっかり決まっていないので、チーム内でも戦っていけたらいいなと思います」 武内――試合の振り返りをお願いします。 「(試合前に)自分たちの流れをつくって、主導権を握ろうと話していました。ですが、前半の相手が元気な時間帯の時にミスから苦しい展開をつくってしまったので、そこは反省したいです」 丸尾――ゲームキャプテンとして意識したことはありますか。 「練習の時にコミュニケーションが足りずに連携が取れなかったところがあったので、4年生としてリーダーシップを取って常に話すことを意識しました」 石塚――ディフェンスで意識したことはありますか。 「ディフェンスは自分の得意な分野なのでアピールしようと思っていました。マッチアップも外国人で体も大きかったのでボールが浮いている間に相手との距離を短くして、高い位置でタックルに入れるようにしようと思いました」 杉本――スタメンでの出場はいかがでしたか。 「春シーズンは競争というところでアピールするチャンスが来たと気合が入っていましたが正直緊張していました。ですが試合に入ったら4年生として流れをつくらなくてはと思いとにかくトライを取ろうと考えていたので硬くならずにできました」 金昂――試合当日は母の日でしたが伝えたいことはありますか。 「試合に出ることが決まって昨日も今日も連絡がありましたし、高校の時も毎日お弁当を作ってくれていつも心配してくれていたので『ありがとう』と伝えたいです。(お母さんの好きな料理は)アギ肉を使ったアギ煮込みと卵焼きです」READ MORE
特集記事 SPECIAL
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【ラグビー部】AHead
いざ、4年ぶりの王座奪還へ。昨年度の全国大学選手権では準優勝とあと一歩及ばなかった。「しっかりと頂点だけを見つめる」(石田吉平主将・文4=常翔学園)。掲げたスローガンは『AHead』。チーム一丸となり、もう一度大学日本一を取り戻す。本企画では石田組の優勝までの道のりを追っていく。READ MORE -
【ラグビー部】MEIJI PRIDE
「明治の誇りを取り戻す」(飯沼蓮主将・営4=日川)。2018年度全国大学選手権の優勝以来、19年度準優勝、20年度ベスト4と成績は下降。もう一度強い明大を作るべく、掲げたスローガンは〝MEIJI PRIDE〟。3年ぶりの頂きへ、飯沼組の挑戦を追っていく。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
長きにわたって大学ラグビー界を牽引(けんいん)してきた名門。故・北島忠治監督が掲げた〝前へ〟を部訓とする。これまで〝重戦車〟と呼ばれる強力FW陣を武器に幾多の名勝負を繰り広げてきた。特に12月の第1日曜日に行われる対抗戦最終戦・早稲田戦は〝明早戦〟と呼ばれ、日本ラグビー界を代表する伝統の一戦とされる。1990年代まで12度の大学選手権優勝を果たすなど黄金期を築いた。しかし、北島監督が亡くなってからチームは低迷期を迎える。1997年シーズンを最後に日本一から遠ざかっていたが、2018年シーズンにようやく日本一を奪還。常勝軍団としての地位を取り戻した。