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0-2で東洋大に完封負け 今季リーグ戦初黒星/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.05.28第6節は東洋大との一戦。試合は前半6分に相手のヘディングゴールで失点。前半終了間際の45分にも追加点を奪われる。後半は反撃を仕掛けるも、最後まで得点は挙げられず。今季初の連勝とはならなかった。 「明治の試合ではなかった」(栗田大輔監督)。開始直後から東洋大のロングボールを使った攻撃によって相手にペースを与えてしまう。そして6分、相手のCKからヘディングシュートを決められ失点。「スキがあり、マークを外してしまった。その前のチームとしての一連の流れも良くなかった」(井上主将)。3節連続で先制を許す苦しい展開となった。43分には、流れを変えるべく丸山に代わってFWの中村を投入。しかし、45分に右サイドからクロスを上げられると、左サイドのスペースから押し込まれ再び失点。終始相手ペースで試合は進み、0-2で前半を折り返した。 (写真:パスを出す井上) これ以上は点差を広げられない。「明治のサッカーをやる。相手より切り替えを早くすることが全く足りていなかったので、もう一度そこは直そうと思った」(井上)と巻き返しを図る。さらに選手交代を通じて攻撃を組み立て直したい明大。ただ、チャンスは作るも得点には結び付かない。試合終盤に田中、佐藤恵、藤森が立て続けにシュートを放つものの、決め切れず。前半では1本に留まったシュート数が後半は6本に増えたが、前半の2失点を跳ね返すことはできずに完封負けを喫した。 (写真:ドリブルを仕掛ける真鍋) 得点に至らなかった原因については「こだわりや気持ちなど、要因はたくさんあると思う。しかし、決定力は今日の試合に限らず課題になる」と語る井上。今季リーグ戦初黒星となった明大だが、6月からも試合は続く。次節は昨季の後期リーグ戦で大敗を喫した国士大との対戦。今試合で見つかった課題を克服し、次こそは勝利をつかみ取る。 [下元天花] 試合後のコメントはこちら READ MORE -
田中克がJ1・北海道コンサドーレ札幌へ来季加入内定!
サッカー 2023.05.21MF田中克幸(商4=帝京長岡)の北海道コンサドーレ札幌への来季加入内定が発表された。これにより今季、明大初のJ1所属クラブ内定者に。高校時代から名をはせたレフティーは大学サッカーからプロへと活躍の舞台を移す。 田中克が一躍有名になったのは高校3年次の全国高校選手権だった。準決勝の青森山田高戦でPA(ペナルティーエリア)内で相手を3人かわし左足を振り抜きゴール。プロ顔負けの鮮やかなタッチは見るものを魅了した。当時からチームの核を担っていた実力は折り紙つき。高校時代からJクラブのオファーがあったにもかかわらず明大に進学を決意。「明治大学の厳しい環境で4年間揉まれればプロの舞台でも通用すると思った」と大学でさらなる成長を誓った。(写真:前線へパスを送る田中克) 大学入学後、9月の関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)専大戦で初出場を果たすといきなり初アシストを記録。1年次からトップ下や右サイドハーフとして試合に出場した。試合を重ねるにつれて左足での正確なキックと広い視野、ゲームコントロール能力を監督に評価される。すると2年次の夏以降はボランチとしてスタメンに定着した。その後3年次もコンスタントに試合に出場。そして今年度、最上級生となった5月に複数チームからのオファーがあった中、北海道コンサドーレ札幌への入団を選んだ。その理由にはミハイロ・ペドロヴィッチ監督の存在を挙げる。「ミシャさんのサッカーは魅力的で、チーム練習の雰囲気で自分が成長できると感じた」。Jリーグ536試合で指揮を執った名将のもと超攻撃的サッカーを展開する北海道コンサドーレ札幌。リズムを生み出せる田中克はチームのタクトを振るうのにもってこいの存在だ。(写真:今季リーグ開幕戦でスタメン出場をした田中克) 入学時の4年生には小柏剛(令3商卒=現・北海道コンサドーレ札幌)がいた。小柏も卒業後は北海道コンサドーレ札幌に入団を決めたいわば直属の先輩。そんな小柏とは「今も仲良くさせてもらっている先輩でシーズンオフは自分も一緒にボールを蹴ったりご飯に連れて行ってもらったり」と関係性は良好だ。偶然にも田中克の大学初得点は1年生の10月の専大戦で小柏のパスから生まれたものだった。そんな不思議な縁の小柏との連携も入団後は見られるだろう。 明大の7番を背負うマエストロはプロ内定には決して満足していない。「J1の舞台で通用するには、もっと伸ばさなきゃいけない」と身を引き締めた。タイトル獲得を目指す明大のシーズンはまだ始まったばかり。優勝の原動力となるチームの心臓の今後に注目だ。 [石田聖]選手のコメントはこちらREAD MORE -
佐藤恵2Gで中大に逆転勝利 勝利必須の試合制す/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.05.14リーグ戦第5節は、11位の中大と対戦。前半は先制点を許したが、後半は守備を再構築し、3―1で逆転勝利。勝ち点3の獲得が上位進出の絶対条件となる極めて大事な試合で白星を挙げた。 前節までで1勝3分、勝ち点6の成績でリーグ戦4位だった明大。しかし昨年から規定されている学生審判員の登録が不足していた。そのため関東大学サッカー連盟から登録完了がされる第4節までの試合結果の勝ち点を没収するという厳しい処分を科される。リーグ戦は最下位でのリスタートになった。 勝ち点を剥奪され、リーグ戦は振り出しに戻った。勝利が必須となった今節の対戦相手は、今年度2部から1部に昇格を遂げた中大。試合開始からボールの主導権を握ったのは明大だった。チームに今試合初シュートが生まれたのは開始8分。左サイドから島野が、林にゴール前へパスを送り、シュートを放ったが決まらず。相手に対して高い位置から積極的にプレスをかけるも、うまく剥がされてかみ合わない中、試合が動いたのは23分だった。背後への縦パスに反応をした相手をPA(ペナルティーエリア)正面付近で倒しファウルの判定。中大にFK(フリーキック)のチャンスを与えてしまい、先制点を許した。それでも「クリアソン新宿との試合は失点して焦ったが、今回はいい意味で焦らなかった」(佐藤恵)。先に失点をしたことで反撃に出たい明大は36分、中村が中大のディフェンスを崩しゴール前まで切り込むが決まらない。その後もシュート本数は相手を上回り、ゴール前で競る場面が何度も続いたが、得点できないまま前半を終えた。 (写真:得点を決めた中村) 0―1で迎えた後半。まずは同点に追い付くことでなんとか勝ち点を得たい明大。ボールを持つ時間は依然として多く、シュートを打つ場面が続いたが、中大の強固なディフェンスを前になかなか決めることができない。85分、佐藤恵がファウルを受けてPKを獲得。残り時間が少ない中で、決めなければ敗北覚悟の場面であったが、このチャンスをモノにし1―1の同点となった。その同点ゴールからわずか3分後、相手陣営の疲れを見逃さなかった島野が一瞬のスキを突き、スペースへと華麗なドリブルから持ち運ぶと中村にパス。足元に受けて切り替えし、そのまま右足で流し込んだボールはゴールへと吸い込まれた。短時間での逆転に成功し、試合の流れを完全につかんだ明大はその後もボールを持ち続け、アディショナルタイムのラストプレー。カウンターの場面で相手の連携ミスから阿部が左サイドを駆け上がり数的優位の状況を作り出す。クロスを上げるとエリア内に入り込んだ佐藤恵がヘディングで叩き込み3点目を挙げて、大逆転勝利となった。 (写真:初先発となった桒原) 東京都トーナメントで敗北を喫した後のリーグ戦。さらに勝ち点を剥奪されたことでゼロからの再出発となった。アクシデントもあり、チーム状況は決して良くなかった。前半は前回試合と同じく先制を許す厳しい展開に。それでも「失点してしまったが、試合中に守備を改善した。試合中に改善することができるかが課題でもあったから良かった」(林)。同じような前半のゲーム内容が2試合続いたが今節はビハインドの中、相手に合わせて柔軟に戦術を変更。その結果、後半に3点を入れて逆転で相手を撃破した。昨年度のリーグ戦王者は、同じ負け方はしなかった。風向きは厳しいかもしれないが、目の前の試合に全力で挑む。今季全勝を目指す明大サッカー部の挑戦が再出発した。 [田上愛子]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
天皇杯目前で敗退 クリアソン新宿に0―1/東京都トーナメント
サッカー 2023.05.08天皇杯への出場を懸けた運命の一戦。決勝はJFLのクリアソン新宿と対戦した。試合は前半10分に相手のヘディングゴールで失点。試合終了までチャンスを作り続けるも得点を奪えず、無念の敗戦となった。 1点に泣く結果となった。普段の4―4―2のフォーメーションとは異なり相手に合わせた3―2―4―1の配置に。「ミラーゲームの中で学生らしくアグレッシブにやることによって主導権を取り、かつ一番攻撃力があるメンバーをそろえて臨んだ」(栗田大輔監督)。試合は前半10分、右サイドからのクロスを頭で合わせられ失点。「失点してからみんなだんだん強気になってきた」(栗田監督)。ここからは明大がボールを持つ展開が続いた。39分、カウンターから中村が持ち運び、太田へラストパス。太田が押し込みネットを揺らしたが、それ以前のプレーで不運なことにファールを取られてこれは無効に。チャンスは作るもゴールは奪えず一点ビハインドで前半を終えた。 (写真:チャンスを作り出した太田) 後半も前半終盤に引き続き明大がボールを持つ時間が続いた。65分、67分と高い打点を生かしCK(コーナーキック)でゴールに迫るも得点を挙げることはできず。残り時間が少なくなってきた明大は「最後はより圧力をかけようと思った」(栗田監督)と4バックに戻して猛攻を仕掛ける。しかしクリアソン新宿の集中した守備により明大の攻撃陣は苦しんだ。試合開始早々の失点が決勝点となり、ここで試合終了。2019年以来の天皇杯出場への夢はあと一歩のところで届かなかった。 (写真:前線にパスを供給する藤森) 来週からまたリーグ戦が始まる。次戦の相手は中大。「相手がどうこうよりも、明治らしさや明治が大切にしていることをチームとして全面的に出していく必要がある。そうでなければ次の試合もこれから先も勝てないと思うので、そこを大切にしていきたい」(井上)。この敗戦を引きずらず次に切り替えなければならない。 [岩田英佑] 試合後のコメントはこちら READ MORE -
Iリーグ開幕 前田の劇的弾で帝京大下す/インディペンデンスリーグ
サッカー 2023.05.04各大学のセカンドチームがしのぎを削り、トップチーム入りへのアピールの場となるインディペンデンスリーグ(以下、Iリーグ)が開幕した。下級生主体のチーム構成となった明大の初戦の相手は帝京大。主導権を握りながらも細部の連携不足でゴールが遠い展開が続いたが、試合終了間際の前田の劇的な一発で白星発進となった。 試合は序盤からトップチームと同じ4―4―2のフォーメーションで、長短のパスを交えながら相手を揺さぶる明大が主導権を握る。9分には藤本からのロングボールのこぼれ球を高足が拾うと、右足で強烈なシュートを放つもGKがセーブ。さらに19分には左サイドで相手DFの裏へと抜け出した田部のクロスからチャンスを作るも、相手の体を張った守備に阻まれる。30分にも左サイドを華麗な連携で崩し同じような形のチャンスを迎えたが、ここは中央で合わせられない。多くのチャンスを迎えながらも決め切れず、スコアレスで前半を終えた。 後半はさらに攻勢を強める明大と、カウンターからゴールを狙う帝京大といった構図に。47分、50分、52分と立て続けにシュートシーンを迎えたが、いずれもゴールネットを揺らすことはできず。再三のチャンスをモノにできずにいると、徐々に帝京大がカウンターからゴールに迫り始める。75分には速攻から右サイドを駆け上がると、最後はクロスを中央で合わせられる。ここはゴール上へと外れて難を逃れたが、あわやというシーンが続いた。 その後は再び明大がペースを取り戻したがゴールは遠く、90分をすぎても両者無得点の展開が続く。しかし、このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム6分、待ちわびていた瞬間が訪れる。自陣からのクリアボールを拾った前田がターンで相手DFと入れ替わり前を向くと、中央を駆け上がる宇水にスルーパス。そのままゴール左まで運ぶと、最後は折り返しをゴール前へと走り込んだ前田が押し込みゴール。帝京大が狙い続けたカウンターから値千金の決勝弾を挙げ、熱戦に終止符を打った。 Iリーグの今後の日程は発表されていないが、トップチームは週末に天皇杯全日本選手権への出場を賭けた東京都トーナメント決勝のクリアソン新宿戦が控えている。トップチームとセカンドチームの実力差が小さく、頻繁に入れ替えが行われるのが明大の特徴。昨年度の正田徳大(令5政経卒)のように、セカンドチームで培った実力でトップチームを救う活躍を見せる選手も多い。今年度もこの試合に出場した選手から、明大をタイトルへと導く選手が現れることに期待したい。[土屋秋喜]写真提供:明大サッカー部READ MORE -
敵地で痛み分け 首位・筑波大に1―1/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.04.30第4節は首位・筑波大との一戦。試合は73分に相手にPKを与え先制点を許すも、終了間際の90+7分に途中出場の太田がPKを決め返し、ドロー決着。敗戦は免れたものの、首位攻防戦を勝ち星で飾ることはできなかった。 前半はリーグ戦直近3試合で10得点を挙げている相手の攻撃に苦しんだ。22分、相手に右サイドからPA(ペナルティーエリア)内をドリブルで持ち運ばれシュートを被弾。ここは岡が体に当ててブロックし失点は免れた。2分後にも左サイドを崩され決定機をつくられたが、上林が決死のセーブ。「相手をリスペクトしすぎたのではないか」(栗田大輔監督)と前半のシュート数は1本と消極的なプレーになっていた明大。相手にボールを支配される展開が続くも、失点は許さずスコアレスで折り返した。 (写真:ゴールを堅守した上林) 後半は「自分たちのやるべきことである三原則を忘れず、サイドからという部分を修正した」(岡)と、巻き返しを画策。両者ともに攻防を繰り返していたが、83分に均衡が破れた。相手のクロスボールをDFがPA内でハンドしPKを献上。上林がわずかに触れるもゴールへと突き刺さった。その後は選手交代を通じて攻撃に厚みをもたらし、反撃を図るも得点に結び付かない。しかし、試合終了かと思われた90+7分、佐藤恵がPA内で倒されPKを獲得。それを太田がゴール左隅に沈め、同点に追い付いた。そのまま終了の笛が鳴り響き、年度最初のビッグマッチはドロー決着に終わった。 (写真:PKを蹴る太田) 次週はJFL所属のクリアソン新宿を相手に東京都トーナメント決勝戦が控えている。勝てば2019年以来となる天皇杯出場を決める大一番だ。「自分たちはJリーグを倒すということが一つの目標としてあるので、そういう部分で天皇杯に出るというのは最低限のところだと思う」(島野)。井上組に一冠をもたらし、ジャイアントキリングへの挑戦権をつかみ取りたい。 [長崎昇太]試合後のコメントはこちら READ MORE -
井上がJ2・ヴァンフォーレ甲府へ来季加入内定!
サッカー 2023.04.264月18日、DF井上樹主将(法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)のヴァンフォーレ甲府への来季加入内定が発表された。八幡山での4年間を経て、古巣への帰還に成功。今年度は主将としてチームを率いる背番号2が、プロの舞台に足を進める。 山梨県で生まれ育ち、2011年から約9年間をヴァンフォーレ甲府の下部組織で過ごしてきた井上。「自分の性格やサッカースタイル、全体的な枠組みなど自分のベースの部分を作り上げてくれた」。甲府の地は自身のサッカー人生の礎を築いた場所だった。ユース時代には年代別日本代表にも名を連ね、トップチームへの昇格が期待されたが、井上は明大へ進学。4年間の活動拠点を明大・八幡山に移し、飛躍を誓った。 (写真:昨年度はボランチとしての才能を開花させた) 3年次となる昨年度、関東大学1部リーグ戦では17試合に出場し、2年ぶりのリーグ制覇に大きく貢献。そこで特筆すべきは、ボランチとしての才能を開花させたことだ。CBを本職としながら、昨年度はMFとしての出場がおよそ半数。故障者が続出した中盤の穴を埋め、本職で培った粘り強い守備や統率力を武器に、チーム内の危機感を感じさせなかった。本人は「難しさは感じるが、特に守備面では自分の良さが生きる。やっていて楽しいし、もっと極めたい気持ちがある」と、ボランチへの適性にも向上心をのぞかせる。CBとしての守備力は言わずもがな、明大で見つけたユーティリティーは、プロ入り後の大きな見ものとなるに違いない。 そしてつかみ取ったプロへの切符。井上にとって、ヴァンフォーレのトップチームは常に特別な存在であり続けていた。「ずっと目指していたところだったので、ほっとしている」。念願の古巣帰還に本人は安堵(あんど)の様子を示した。さらに甲府で待つファンには「これまでヴァンフォーレで自分が培ってきたものに加えて、明治での4年間で成長した姿を見せたい」と意気込む。昨年度、J2ながら天皇杯を制し、J1復帰に向けて勢いに乗っている甲府。来年度からの井上の加入はクラブのさらなる加勢につながるだろう。 (写真:今年度は背番号2を背負い、主将としてチームを率いる) それでも井上には明大での1年間が残っている。キャプテンマークを巻き、伝統の背番号2を背負う重要な年。「プロ内定に一喜一憂することなく、今はとにかく明治のために尽くすことが一番大切。熱い指導者や最高の仲間たちと共に日本一を目指して常に全力で取り組みたい」。タレントぞろいで大学5冠を目指すチームの舵(かじ)を取る。今は明大を第一に、2月には最高の形で入団できるよう、勝負の1年を駆け抜けたい。 [長崎昇太]選手のコメントはこちらから READ MORE -
3年生アタッカー躍動で完勝 天皇杯まであと一つ/東京都トーナメント
サッカー 2023.04.23天皇杯全日本選手権(以下、天皇杯)への切符を懸けた最後の戦いとなる東京都トーナメントが開幕した。初戦の相手は社会人関東リーグ1部所属の東京ユナイテッドFC。試合は明大が主導権を握ると前半に2得点を挙げる。後半も追加点こそ奪えなかったが相手を圧倒し、2―0で完勝。クリアソン新宿が待つ決勝へと駒を進めた。 4年ぶりの天皇杯出場に向け絶対に負けられないこの試合。攻撃陣では2人の3年生アタッカーが躍動した。まずは18分、相手CBとWBの間へと走り込んだ熊取谷へ阿部からパスが渡る。最後はGKをかわし落ち着いてゴールへと流し込んだ。「相手が5―4―1のようなフォーメーションで守ってくる中で、ワイドの選手とCBの間のスペースをどれだけ突けるかと話していて、熊取谷がいいランニングから決めてくれた」(栗田大輔監督)。狙い通りの形から先制点を奪った。 さらに27分、カウンターから中村がドリブルで持ち運ぶと、相手DFをかわしゴール右隅へと流し込んで追加点。U―22日本代表候補にも選ばれたアタッカーが1週間前の関東大学1部リーグ戦での試合に続きゴールを奪い、調子の良さを見せた。(写真:先制点を挙げた熊取谷) 守備陣ではCBに公式戦初出場となるルーキーの小澤が抜てき。「井上に疲労がたまっていてCBをもう一人という中で、小澤が入学してから調子が良かったので機会があれば一度使おうと思っていて期待に応えてくれた」(栗田監督)。常に落ち着いた対応で相手にチャンスを作らせず、持ち運びや縦パスからチャンスを演出するなど攻守に躍動した。(写真:デビュー戦で堂々としたプレーを見せた小澤) 4年ぶりの天皇杯まであと一つ。東京都265チームの頂点、そして天皇杯出場権を懸けた決勝の相手は、社会人最高峰リーグのJFLに所属するクリアソン新宿だ。「やはり大学とプロの戦いはみんな見たいと思うし、うちのメンバーもプロに劣らない実力や気持ちと強度を誇っているので、ぜひチャレンジしたい」(栗田監督)。前回は果たせなかったJ1撃破の目標を果たすため、Jリーグ経験者をそろえ、経験を武器に戦う難敵との最後の戦いへと挑む。[土屋秋喜]試合後のコメント栗田監督――ルーキーの小澤のスタメン抜てきにはどのような意図がありましたか。 「井上が少し疲労というか痛みが出る場所があってCBがもう一人必要という中で、小澤が入学してから調子が良かったので機会があれば一度使おうと思っていて期待に応えてくれました」 ――2つのゴールシーンを振り返っていかがですか。 「相手が5―4―1のような形で守ってくる中で、ワイドの選手とCBの間のスペースをどれだけ取れるか、相手のワイドの選手を釣り出して3バックを荒らせるかがテーマだと話していて、熊取谷がいいランニングから決めてくれたので良かったと思います」 ――後半は主導権を握りながらも得点を奪えませんでしたが、どのように捉えていますか。 「トーナメントなので、延長でもなんでもいいから勝利が求められていて、そういう意味では内容や得点差よりも勝つことが一番の命題でした。2点差は相手が1点取れば勢いづいてくるのである意味一番危険で、そこを2―0で終えられたのは良かったと思います。終始選手たちが自分の狙いを理解してくれて、交代で入った選手も出場時間が短い中でも要求に応えてくれたのは良いチーム状態なんだと思います」 ――勝てば天皇杯出場が決まる次戦に向けてはいかがですか。 「やはりJリーグのチームとやらせてあげたいというのは毎年思っていて、皆さんが見たいプロ対アマチュアのカードの一つに明治は入ってくると思います。やはり大学とプロの戦いはみんな見たいと思うし、うちのメンバーもプロに劣らない実力や気持ちと強度を誇っているので、ぜひチャレンジしたいと思います」READ MORE -
拓大相手に3得点 今季初勝利/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.04.16開幕戦から続けて引き分けで迎えた第3節は拓大との一戦。40分に中村が先制点を決めると勢いそのままに後半で島野、太田がゴール。3―0と相手を圧倒して今季リーグ戦で初白星を挙げた。 2戦連続で引き分けの中、初勝利が欲しい明大は拓大をホームの八幡山グラウンドで迎え撃つ。「勝ち星を積み重ねて負けないことが大事」(栗田大輔監督)とチームの状態をポジティブにとらえて、前節からメンバーをほとんど変えずに試合に臨んだ。前半は相手に攻め込まれながらも決定機を何度も演出。18分にはカウンターから内田が浮き球の縦パスを前線に放り込むと、相手DFの背後を取った中村がゴール左隅に突き刺したが惜しくもオフサイドとなり幻のゴールに。それでも「(相手が背後への)ランニングについてこないと思った」(中村)という気付きが結果に結びつく。40分、右サイドで裏を取った藤森のからのグラウンダーパスに中村が滑り込んで合わせる。今季初得点となった中村の一発は明大に活気をもたらす起爆剤となり、リードして前半を折り返した。 (写真:3得点すべてのアシストをした藤森) 後半からは完全に明大ペースに。51分にはCK(コーナーキック)から島野が高い打点で合わせて追加点。88分にはCKをはじかれた後、藤森が再びクロスを上げると太田がヘディングで叩き込み3点目を決めた。「セットプレーの関係で2点が取れた。時間帯も良かったしチームの士気が高まった」(栗田監督)。1、2節ではセットプレーからの失点が目立っていた。以降はセットプレーの練習を重点的に取り組んだことで攻撃面では得点に結びつき、守備面では今季初のクリーンシートを達成するなど攻守において練習の成果が出た試合となった。 (写真:3点目を決めた太田) 次戦の相手は筑波大。リーグ戦3位に輝いた昨年度の主力メンバーが多く残っており、今年度暫定首位の強敵だが、今試合のように3原則の「球際、切り替え、運動量」を体現するサッカーを展開して優勝候補のチームにも勝ち切るだけだ。「今日の結果に一喜一憂することなく明治らしいサッカーを積み重ねていき、表現できるようにしたい」(井上樹・法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)。今節初勝利を挙げて未だ黒星がなく、さらに勢いをつけた明大は難敵攻略に挑む。[石田聖]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
開幕から連続ドロー 流経大相手に2-2/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.04.10第2節は流経大との一戦。48分に先制点を許したものの、佐藤恵、熊取谷がゴールを決め逆転に成功。このまま終了するかと思いきや、終了間際に失点し、今年度初勝利を逃す結果となった。 東海大と1-1で引き分けた開幕戦から1週間。「決めるべきところで決め切れなかった」(岡)。前半は明大ペースで試合が動いた。23分には藤森がクロスバー直撃のシュートを放つなど果敢に相手ゴールを攻めたものの得点を奪うことはできず。0-0で前半を折り返した。 (写真:追加点を挙げ喜ぶ熊取谷) 前半と打って変わり、後半は試合が頻繁に動くゲームとなった。48分、CK(コーナーキック)後の混戦から失点するも、73分にはPA(ペナルティエリア)内まで中村が運んだボールを佐藤恵が押し込んで同点に。さらに84分、中村のクロスに熊取谷が頭で合わせ逆転。勝ちを確信する展開にもかかわらず、終了間際の88分。相手にFK(フリーキック)を与えると、セカンドボールを処理できずに失点し、2-2で試合終了。開幕から2試合連続の引き分けとなり、貴重な勝ち点3を逃す結果となった。 (写真:初出場を果たした坂上) 「前後半共に立ち上がりが良くなかったことが課題。90分を通してはみんな頑張っていたし、崩されるシーンや決定的なシーンはほぼなかったのでもったいない」(栗田大輔監督)。今試合は主導権を握りながらもセットプレーの流れから2失点を食らう結果となった。一週間後に行われる次節の相手は拓大。「勝ち点3は必須だと思うので、練習からしっかりと勝ち切れるようにスキをなくしてやっていきたい」(熊取谷)。今節で見つかった課題を克服し、勝ち点3をもぎ取る姿に期待がかかる。 [新津颯太朗]試合後のコメントはこちらREAD MORE
特集記事 SPECIAL
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【サッカー部】紫明
紫紺の志を受け継ぎ、新たな歴史を刻む。2年ぶり7度目の関東1部リーグ制覇を成し遂げ、再び関東王者へと返り咲いた昨季。一方で全国大会では思うような結果を出せず悔しさを味わった。井上樹主将(法4=ヴァンフォーレ甲府Uー18)の下、目標に大学5冠を掲げる今季のスローガンは「これまでの伝統や歴史を大切にしながら新しい明治をつくり上げる」(井上)という意味を込めた〝紫明〟。2019年以来の5冠達成に挑む物語が始まる。本特集では、そんなサッカー部の1年を追う。READ MORE -
【サッカー部】志創
とどまることなく邁進し、更なる高みへ。創部100周年の節目に惜しくも冠を持ち帰ることができなかった昨季。雪辱を果たすべく掲げた今季のスローガンは〝志創〟。高い志を持って「新たな明治を創り上げる」(林幸多郎主将・法4=サガン鳥栖U―18)。5冠の輝きを知る最後の世代が王座を奪還し、黄金時代の先駆けとなる。本特集では、そんなサッカー部の1年を追う。READ MORE
アルバム ALBUM
部の紹介 INTRODUCTION
1921年に創部された名門で、〝球際・運動量・切り替え〟の3原則を掲げている。歴代のOBは、銅メダルを獲得したメキシコ五輪のメンバー・杉山隆一氏(昭41農卒)をはじめ、豪華な顔ぶれ。長友佑都選手(平21政経卒・現ガラタサライ・スポル・クリュビュ)など、毎年多くのプロサッカー選手を輩出している。2009年には、天皇杯でJ1・モンテディオ山形を撃破。大学サッカー部で初めて、J1のチームに勝利する快挙を成し遂げた。2016年には、総理大臣杯初優勝、関東大学1部リーグ戦で最速優勝を果たし2冠を達成した。大学サッカー界初の3冠を目指し、日々練習に励んでいる。