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太田の2Gで東海大に勝利 4年生の意地見せる/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.08.14第14節は東海大との一戦。先制を許すも、21分に中村がP Kを決め同点に追い付く。迎えた後半、途中出場の太田が2ゴールを決め逆転勝利。4年生としての意地を見せ、チームに勝ち点3をもたらした。 スタメンが大きく変化した今節。4年生からは井上ただ一人の先発となった。試合が動いたのは17分、C K(コーナーキック)を合わせられ、相手に先制点を献上してしまう。それでも21分、球際を制した林からパスを受け取った中村がPKを獲得。このチャンスを自らゴール左下に沈め、同点に追い付く。高い集中力で相手の流れを即座に断ち切った。その後はFKやゴール前など、自陣での混戦が続くも守護神・上林がビックセーブを連発。「普段の練習の積み重ねが試合で発揮されている。毎日やり続けている結果が出た」(上林)。攻撃陣は相手のスキを突き、林や熊取谷が決定機をつくり出すも決め切れず。勝負の命運は後半に託された。(写真:パスを供給する上林) 迎えた後半。中村や藤森、林を中心に攻撃の起点を整える。シュート本数も相手を大きく上回ったが、得点にまでは結び付かない。そこで攻撃陣を入れ替えた明大。新たに村上、阿部、太田を加えたこの采配が功を奏した。87分、藤森のロングパスを受けた中村がヘディングでスルーパス。GKと1対1となった太田が冷静にかわし、逆転弾を決めた。さらに90+3分、中村がゴール前に供給したボールを太田がそのまま流し込み、ダメ押しの追加点。「4年生の自分がチームを勝たせたかった」(太田)。ラストプレーでもC Kを獲得し、最後まで攻撃的な姿勢を貫いた。「勝ち越してから相手も前にきていたが、3点目で沈んだのが目に見えた」(太田)。連敗を阻止し、3―1で勝ち点3を獲得した。(写真:今試合2得点をあげた太田) 前節と比べて4年生の先発は目立たないものとなった。しかしチームの勝利を決定付けたのは4年生。最終学年としての意地がうかがえた。今節を終えて、リーグ戦は中断期間を迎える。シーズン終盤に向け、今年も明大は〝鬼合宿〟を通じてより一層の強化を図るという。「中断前に勝ち点3を取れたことはすごく良かった。ただ、強度にしても集中力にしても日本一の練習をやっているわけだから、もっと自分たちを信じてほしい」(栗田大輔監督)と、選手たちにさらなる飛躍を期待した。次節は9月30日、敵地にて東洋大との一戦となる。約1ヶ月の期間で成長を遂げ、再び勝利を手にしたい。[田上愛子]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
佐藤恵允が独1部に加入! 大学サッカーに新たな可能性と希望を
サッカー 2023.08.11今月より独1部・ヴェルダー・ブレーメンへ入団した佐藤恵允(文4=実践学園)。今でこそ大学サッカー界を代表する存在だが、入部時は全国的には無名の存在だった。ここでは明大での3年半の軌跡を辿る。 「どん底からの、一番下からのスタートだった」。入部当初は各世代トップレベルの選手たちに揉まれ、いわば下積みの期間が続いた。「誰でも聞いたことあるような選手が同期にいて、無意識にビビっているところがあったと思う。ただそこでもやり続けるしかなかったから、ひたすら練習でスタッフが求めていることを追求した」。セカンドチームで腐心する中、授業との兼ね合いでトップチームへの練習に参加する機会が増える。「マッチアップする相手が、佐藤瑶太さん(令3情コミ卒・現ガンバ大阪)や常本佳吾さん(令3政経卒・現セルヴェットFC)とか。失うものはないと思っていたから、貪欲にぶつかっていこうとした」。現在はプロで活躍する選手を相手取り、徐々にプレーに対する自信を増していった。そして関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)では、1年次から出場機会を獲得。計7試合に出場し、得点こそなかったがピッチ上で頭角を現した。 「コンスタントに出続けるようになったのは2年生の頃」。2年次はトップチームに定着し、早くもチームの主軸へ。リーグ戦では開幕節で自身の公式戦初得点を挙げるなど、計20試合に出場し5得点4アシストを記録した。その活躍は高く評価され、20年5月にはU20日本代表候補に選出。それまで各年代を通じて選出経験はなく、これが初めての代表選出だった。さらに、同年10月にはU―23アジアカップ予選を戦うU―21日本代表に召集される。大会では全2試合に出場し、予選突破に貢献。明大入学から着実に飛躍を遂げ、一気に世代トップレベルにまで登り詰めた。 3年次になると、異例の背番号10に抜擢される。リーグ戦では全試合に出場し5得点4アシストを収め、2年ぶりのリーグ制覇を達成。大会優秀選手賞も受賞し、名実ともに明大の象徴的存在となった。また、代表活動も継続的に選出を果たし、昨年6月にはU―23アジアカップに出場。大学生からは唯一の選出であり、周りは全員プロ選手だった。ただ、その環境下でも「高卒でプロに行った人には負けたくなかった。代表に行ったらみんな同じ状況だし、不安要素も一切なかった」。逆境を跳ね除ける2ゴールの活躍を見せ、チームの3位入賞に大きく貢献。そのスケールは徐々に世界から耳目を集めることになる。 4年次には副将に就任し、チームの大黒柱に。絶対的な存在として悲願の全国制覇が期待された。リーグ戦ではキャプテンマークを巻く機会も生まれ、チームにもたらす影響は絶大だった。ただ先月18日、独1部の古豪へ入団が発表されると同時に、7月末での退部が明らかとなる。年度中での退部については「明治の4年生としても副キャプテンとしても、その立場で退部していいのかとか、同期と4年間やり抜きたいなとか、すごい葛藤があった。でも、最終的には自分の夢を叶えるために、夏から移籍してチャンスをつかむっていうのが決断になった」。同期にその決断を話した際には互いに涙を流したという。そして迎えた先月29日のリーグ戦第12節対拓大戦は、佐藤恵にとって明大での最終戦。「特に今日は明治のためにプレーすることを意識した」と、明大の選手としての〝紫明〟を最後まで全うした。自身の1得点1アシストを含む6―0の完勝を収め、自身の紫紺での3年半を締めくくった。 そして先月末で紫紺のユニホームを脱ぎ、今月から新たにヴェルダー・ブレーメンの一員となる。独1部・古豪への加入は自身が目標とするパリ五輪出場やW杯出場への最大の近道だという。栗田大輔監督は「監督就任時から〝明治発、世界へ!〟を、グラウンドにもバナーを掲げて追求している。明治大学から、大学サッカーからこのような選手が出てきたことは、すごく大きな意義がある」。無名の状態から駆け上がったこの軌跡が、育成年代に与える可能性は計り知れない。「ヴェルダー・ブレーメンへの加入は自分一人の力ではない。いろいろな方の支えがあってのこと。その感謝を忘れずに恩を仇で返すことなく、精いっぱいドイツで挑戦していきたい」。強い決意とともに、前例なき挑戦に立ち向かう。 [長﨑昇太]READ MORE -
桐蔭横浜大に対し逆転を許し、無念の敗北/関東学生1部リーグ戦
サッカー 2023.08.091点差に泣く結果となった。前半15分に熊取谷のゴールで先制に成功するも、前半終了間際に連続で失点。後半に入り、再びゴールを奪われた。明大は86分に得点し、追い上げを図るもここで試合終了。佐藤恵を欠いた明大の初戦は、最終スコア2―3で敗戦した。 連勝で迎えた今節は、八幡山では4-3の打ち合いとなった桐蔭横浜大との一戦。前半が開始すると得意のハイプレスから明大が押し込む展開が続いた。前半15分、背番号10番を譲り受けた太田がロングボールを収めると、そのボールを受けた熊取谷が右隅にシュートを流し込み先制。その後は19分、29分と太田と藤森の連携でクロスからのチャンスをつくるも得点を奪うことは出来なかった。すると30分に右サイドを突破され失点してしまう。「カウンターのリスク管理を徹底しなければいけなかった」(多久島)。追い付かれた明大だったが、負けじと攻撃を続けゴールに迫る。ところが前半終了間際、桐蔭横浜大のカウンターを受けさらに失点、逆転を許し試合を折り返した。(写真:得点後、佐藤恵のパフォーマンスを披露する熊取谷) 後半は桐蔭横浜大にボールを支配される展開に。明大は54分、61分とピンチを招くも岡の好守備、上林のセーブでしのぎきる。しかし83分にセットプレーから失点し追加点を許す。点差が広がり焦る明大だが86分、新エースがその流れを変えた。太田からボールを受けた中村はGKをかわし、無人のゴールに流し込み点差を1点差に縮める。「(中村は)最後に点を取ってくれるので残した」(栗田大輔監督)と語る監督の期待に応えた。中村の3試合連続ゴールで流れを取り戻した明大は果敢に追い上げ、ゴールに迫る。しかしゴールネットを揺らすにはあと一歩届かず、2-3で敗戦となった。 (写真:新10番を背負う太田) 次節は東海大戦。東海大戦を終えると試合は一時中断となる。「絶対に勝ち点3をとって、 いい次のスタートにつながるように頑張りたい」(太田)と次節に意気込む姿勢が見受けられた。全日本大学選手権出場に向け勝ち点3は必須だ。佐藤恵を欠いた明大だが新10番太田と新エース中村の躍動を期待したい。 [岩田英佑]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
拓大に快勝! 次期エースのハットトリックで白星獲得/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.07.30第12節は拓大との一戦。ドイツ1部のヴェルダー・ブレーメンに加入することを発表した佐藤恵にとって明大での最後の試合となる。世界へ飛び立つエースの背中を押すのにふさわしく、明大は6―0と大量得点で試合を終えた。 前半は明大が5点を取り素晴らしい試合運びとなった。「明治のためにということを意識した」と佐藤恵が相手を背負いながら反転しドリブル。ゴール前でラストパスを受けた中村が押し込み、先制に成功した。10分にはPKを獲得する。キッカーの佐藤恵はGKに読まれるも完璧なコースに蹴りこみ2点目。その後も攻撃の手を緩めず、32分にはこぼれ球を中村が流し込む。34分には田中克がミドルレンジから得意の左足を振り抜き、ゴールネットを揺らす。48分には多久島がセットプレーの混戦からゴールに突き刺し1年生トップチーム初ゴールを奪った。 (写真:ボールを持ち運ぶ佐藤恵) 後半は相手がボールを持つ時間が多く、シュートを打たれてしまうシーンが多く見られた。それでも岡の好守備、上林の好セーブで守り抜く。59分には内田が切り返したところに足がかかりPKを獲得。「自分の特徴が出る(戦術)が、今の結果につながっている」(中村)。好調が続く中村がこのPKを沈め、圧巻のハットトリックショーを披露した。その後は守備陣が相手の攻撃を封じ、クリーンシートで試合終了。最終スコア6―0で大勝となった。 (写真:1年公式戦初ゴールを奪った多久島) 次節の桐蔭横浜大戦からはエースが不在となる。中村は「憧れの存在だった」大学サッカーを代表するFW・佐藤恵とともに実力を高め合ってきた。そして今や、急成長を遂げて関東大学1部リーグ戦得点ランキング首位に浮上。明大の新エース候補に名乗りを挙げた。背番号10への期待もかかる中村が、佐藤恵のようにチームを勝利に導く姿を見せるだろう。 [岩田英佑]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
中村2Gで東国大に逆転勝利 次期エース候補としての実力見せる/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.07.23第11節は東国大との一戦。1点ビハインドで前半を折り返すも、後半に入り勢いに乗った明大は、中村の2ゴールで逆転勝利。リーグ戦前期最終戦を締めくくるにふさわしい白星となった。 前半はお互いシュート数1本のみという互角の戦いだったが、その1本を決められてしまった。36分に今シーズンよく見受けられたセットプレーからの失点で先制を許す。そして1点ビハインドで迎えた後半。HTで勢いをもっと出すことを徹底したという明大に、待望の瞬間が訪れる。52分、ロングパスからゴール前に来たセカンドボールを中村は逃さなかった。「前半なかなかシュートがなく、後半は絶対振ろうと決めていた。それが功を奏した」(中村)。ゴールネットに突き刺さる強烈なシュートで明大は同点に追いつく。 (写真:今試合2得点をあげた中村) 次期10番候補である中村の勢いは止まらなかった。83分、スルーパスからボールに飛びついた中村は、相手の背後を取って一気に駆け上がりGKとの1対1に。「自分の特徴は背後に走ること。後半になって相手のスキが少しずつ見えてきた」と語った中村は、右サイドから力強いシュートを放ち逆転に成功。そのまま1点のリードを守り抜き、敵地での激闘を2-1で終えた。 (写真:得点後に喜ぶ選手たち) 先日、8月から独1部ヴェルダー・ブレーメンに加入することを発表した佐藤恵が明大のユニフォームを着て戦うのも残り1試合。佐藤恵は、「明治のために死ぬ気で勝たせたいと思う」と語った。明大に尽力し、そしてこれから世界に羽ばたいていく彼を、最後は勝利で送り出して欲しいと願うばかりだ。 [下元天花] 試合後のコメントはこちら READ MORE -
佐藤恵 独1部クラブ加入内定/ヴェルダー・ブレーメン加入契約締結記者会見
サッカー 2023.07.207月20日、明大紫紺館にて佐藤恵允(文4=実践学園)の入団記者会見が行われた。会場には多くのメディアも出席。会見では、異例とも言える海外挑戦への決意を語った。 明大サッカー部は7月18日、佐藤恵がドイツ1部ヴェルダー・ブレーメンに加入することを発表した。昨季から明大の10番を背負い、パリ五輪世代のU―22日本代表では攻撃の核を担う佐藤恵。決定力と縦への推進力、前線からの献身的な守備を兼ね備えたアタッカーだ。一般的には、Jリーグを経由してから海外へとステップアップをする大卒選手が多くを占めている。そんな中、大学在学中に5大リーグ所属チームからのオファーに応じるという異例の決断を下し、己の道を切り開いた。7月末をもって明大サッカー部を退部し、ドイツでプロのキャリアをスタートさせる。(写真:会見中笑みを浮かべる佐藤恵) ドイツ1部・ブンデスリーガに所属をするヴェルダー・ブレーメン。かつては奥寺康彦氏や大迫勇也(現・ヴィッセル神戸)が在籍しており、日本人にとってもなじみ深いチームだ。クレベースフリッツ監督は「この度、佐藤恵允をヴェルダー・ブレーメンに迎えることができ、大変うれしく思う。我々は日本代表での彼のパフォーマンスに注目し、ずっと追いかけてきた。恵允がクラブの力になってくれることを確信している」と大きな期待を込めたコメントを寄せた。(写真:記念撮影に応じる佐藤恵) 「自分1人の力では成し遂げられなかったもので、学校関係者や、栗田監督を始めとするサッカー部のスタッフ、部員など様々な人の支えがあっての加入だと思うので、まずそこに感謝の気持ちを持ってドイツで挑戦していきたい」(佐藤恵)。『明治発、世界へ』をスローガンとして掲げる明大サッカー部。言葉どおり明大から世界へと羽ばたいていく佐藤恵の今後に注目だ。[石田聖]佐藤恵のコメント全文はこちら READ MORE -
日大に0―0 無得点で4連勝ならず/関東大学1部リーグ戦
サッカー 2023.07.17第10節は日大と対戦。チャンスを生み出す場面が続いたものの、好機をモノにできず前半を折り返す。その後も、両者一歩も譲らず0―0で試合終了。勝ち点1を分け合い、前節までの連勝が3でストップした。 「点数が入らなければ、サッカーではない」(栗田大輔監督)。試合は一進一退の攻防戦となった。4分には、田中克のロングパスに素早く反応した中村がシュートを放つも、バーに弾かれ得点には至らず。その後も強気のプレーでCK(コーナーキック)やFK(フリーキック)を獲得したが、ファールやゴール前でのミスが続き、得点につなげることができない。「球際、切り替え、運動量という明治の三原則ができていなかったように思う」(桒原)。シュート数はわずか2本にとどまり、無得点で前半を終えた。(写真:チャンスを作り出す田中克) 両者共に先制点を狙う後半。明大は選手交代で藤森や常盤を投入し、攻撃の起点をつくり直す。システム変更も積極的に行うが、試合の主導権を握ることができない。PA(ペナルティーエリア)に攻め込まれる回数が徐々に増え、後半のシュート本数は相手が上回った。相手のCKのチャンスではゴールの枠を捉えられ、固唾(かたず)をのむシーンもあったが、守護神・上林が冷静に対応。「無失点の部分は良かったと思う」(林)。終盤にかけて佐藤恵や中村が立て続けに決定機をつくっていたものの、最後まで決め切れず。0―0で試合終了のホイッスルが鳴り、リーグ戦の連勝は3でストップした。(写真:ボールを持ち運ぶ中村) 前節までと比べて、今節はシステムに大幅な変更が見られた。「3―5―2のシステムは初めてだったが『アミノバイタル®』カップ前から取り組んでいたので、挑戦してみようと思った」(栗田監督)。「アミノバイタル®」カップ初戦で敗北を喫した明大は今、正念場にある。「あと一歩の努力とエネルギーが必要」(井上主将)。次節は東京国際大との一戦となり、リーグ戦は早くも折り返しに差しかかる。今節までの課題を修正し、再び〝明治のサッカー〟を体現してくれることに期待したい。 [田上愛子]試合後のコメントはこちら READ MORE -
伝統の一戦開催 痛み分けで両校優勝/第64回明立定期戦
サッカー 2023.07.09AGFフィールドで開催された伝統の対戦は両校譲らずドローで試合を終えた。前半6分に先制をする。後半に失点してからは追加点を狙い、攻めたが得点には結びつかなかった。 「アミノバイタル®️」カップでの敗戦からの2週間は「学年に関係なくいい選手が出る競争」(栗田大輔監督)。多久島が3バックの一角としてトップチーム初出場初先発をするなどメンバーには1年生が多く名を連ねた。試合は序盤から明大が積極的にプレスを仕掛ける。6分にカウンターの場面で、阿部からのパスを熊取谷が流し込み先制に成功。しかしその後は相手がボールを保持する展開に。多数のシュートを浴びるも上林の好セーブや井上の統率力が光り、相手にゴールラインを割らせることなくリードしたまま前半を折り返した。 (写真:トップチーム初出場を果たした多久島) 1—0で迎えた後半。流れは相手ペースのままだった。「後半になって守備が軽くなって、ファールが多くなった」(多久島)。57分にはFK(フリーキック)から相手にこぼれ球を詰められ痛い失点。ゲームは振り出しに戻った。その後、勝ち越しを狙う明大は選手を6人交代。4ー3ー3にフォーメーションを変更し、ゴールへ迫った。ワンツーで相手を崩し、中村と島野が狙い澄ましたシュートを連続で放つも、どちらもポストに嫌われる。「何本もチャンスがあった中で決めきれないのは課題」(熊取谷)。数多くの決定機を演出するも得点は生まれずに、引き分けで終了のホイッスル。今年度は両校優勝という形で伝統ある試合は幕を閉じた。 (写真:試合終了後挨拶をする井上主将) 「アミノバイタル®」カップでは初戦敗退と辛酸をなめた明大。だが関東大学1部リーグ戦では3連勝を果たし6位に浮上。順位を着実に上げて全日本大学選手権の出場圏内まで迫っている。次戦は昇格組ながら2位と好調の日大。ここで優勝争いを展開する日大から勝ち点3を奪うことの重要性は言うまでもない。劇的な逆転優勝へのまず一歩へ。上位争いに加わるためにも相手をたたき、弾みをつけたい。[石田聖]試合後のコメントはこちらREAD MORE -
岡がJ1・FC東京へ来季加入内定!
サッカー 2023.06.28岡哲平(政経4=FC東京U-18)のJ1・FC東京への来季加入内定が発表された。FC東京愛を胸に古巣へ帰還する岡は、守備力はもちろん両足の正確なフィードと高さを生かした空中戦で明大の守備の要を担う砦だ。長友佑都(平21卒=FC東京)らの後を追い、紫紺から青赤の道を行く。 FC東京の下部組織でプレーしてきた岡は一足先にJリーグデビューを果たすもトップチームには上がれず大卒プロを目指そうと明大を選択。2019年、明大サッカー部の一員に加わった。入学後、1年次は当時の厚い選手層に苦しみ出場機会に恵まれず出場は2試合のみにとどまるという悔しい1年となる。(写真:スタメン出場を果たす岡) 2年次、岡は出場メンバーとして頭角を現し出す。しかし夏に左足首の脱臼と腓骨骨折により半年間欠場を余儀なくされた。一般的には絶望に陥るような大ケガだが、その期間を「自分と向き合えた」とポジティブに振り返る。ケガの予防や肉体の改善に励み、復帰後の活躍に備えた。 (写真:ボールを持ち運ぶ岡) その努力が実り、昨年度は関東大学1部リーグ戦でフル出場を果たし全日本大学選抜に選出など、名実ともに大学屈指のDFまで上り詰めた。そして最高学年となった今年度、「お世話になったクラブに恩返ししたい」と古巣・FC東京への復帰を選択。「FC東京を優勝に導きたい」と決意を語る。4年前より成長を遂げてプロへの切符を手にした岡。来年度以降、東京を熱狂させてくれるだろう。 [岩田英佑]選手のコメントはこちらREAD MORE -
延長に勝ち越され逆転負け まさかの初戦敗退/「アミノバイタル®」カップ
サッカー 2023.06.24今夏に開催される総理大臣杯全日本大学トーナメントの予選を兼ねた今大会。初戦は城西大との一戦になった。中村の先制点でリードするも後半終了間際に同点を許し、試合は延長戦に突入。107分に追加点を決められるとそのまま試合終了の笛が鳴り響き、悔しさを残して今大会は幕を閉じた。 絶対に負けられない初戦。前半を0-0で終えて迎えた後半は、ボールを保持するシーンこそ多く見られたものの、なかなか決定機を作り出すことが出来なかった。しかし81分、明大にチャンスが巡ってくる。相手のこぼれ球を奪った明大はそのまま一気に駆け上がり、中村が左隅に押し込み待望の先制点。「試合自体はボールも支配できていたのであとはゴール前の精度だけだった」(中村)。このまま明大のペースで勝ち切るかと思われたが、相手も諦めてはいなかった。終了間際の89分。セットプレーからの失点で追いつかれてしまい、勝負の行方は延長戦に委ねられた。 (写真:ゴールを決めた中村) 延長戦に入ってからも互角の戦いが続く。流れが変わったのは延長後半の107分。またしてもセットプレーだった。ロングパスからゴール前に来たボールを相手は逃さなかった。相手のヘディングシュートを阻もうとしたその一瞬のスキに、左サイドのスペースから押し込まれ再び失点。「誰も集中してないわけではなかったが、そこでやられるということはやっぱり何かが足りない」(井上主将)。逆転された後も諦めずにゴールに向かったが、そのまま得点が動くことはなく試合は終了。昨年度、あと一歩で優勝を逃した無念を晴らしたい本大会だっただけに悔しい敗戦となった。 (写真:3試合ぶりの出場となった井上) 優勝までこれからという初戦でまさかの敗北、そしてトーナメント敗退となってしまった明大。「全てを払拭(ふっしょく)するぐらい鍛えてかないと、みんなの将来は見えてこない」(栗田大輔監督)。「もう一度足元を見て、一歩一歩やっていくしかない」(井上)。今回の敗北で味わった屈辱を胸に、次に行われる関東大学サッカー1部リーグ戦の日大戦では明大のサッカーを見せてくれることを期待したい。 [下元天花] 試合後のコメントはこちらREAD MORE
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【サッカー部】紫明
紫紺の志を受け継ぎ、新たな歴史を刻む。2年ぶり7度目の関東1部リーグ制覇を成し遂げ、再び関東王者へと返り咲いた昨季。一方で全国大会では思うような結果を出せず悔しさを味わった。井上樹主将(法4=ヴァンフォーレ甲府Uー18)の下、目標に大学5冠を掲げる今季のスローガンは「これまでの伝統や歴史を大切にしながら新しい明治をつくり上げる」(井上)という意味を込めた〝紫明〟。2019年以来の5冠達成に挑む物語が始まる。本特集では、そんなサッカー部の1年を追う。READ MORE -
【サッカー部】志創
とどまることなく邁進し、更なる高みへ。創部100周年の節目に惜しくも冠を持ち帰ることができなかった昨季。雪辱を果たすべく掲げた今季のスローガンは〝志創〟。高い志を持って「新たな明治を創り上げる」(林幸多郎主将・法4=サガン鳥栖U―18)。5冠の輝きを知る最後の世代が王座を奪還し、黄金時代の先駆けとなる。本特集では、そんなサッカー部の1年を追う。READ MORE
アルバム ALBUM
部の紹介 INTRODUCTION
1921年に創部された名門で、〝球際・運動量・切り替え〟の3原則を掲げている。歴代のOBは、銅メダルを獲得したメキシコ五輪のメンバー・杉山隆一氏(昭41農卒)をはじめ、豪華な顔ぶれ。長友佑都選手(平21政経卒・現ガラタサライ・スポル・クリュビュ)など、毎年多くのプロサッカー選手を輩出している。2009年には、天皇杯でJ1・モンテディオ山形を撃破。大学サッカー部で初めて、J1のチームに勝利する快挙を成し遂げた。2016年には、総理大臣杯初優勝、関東大学1部リーグ戦で最速優勝を果たし2冠を達成した。大学サッカー界初の3冠を目指し、日々練習に励んでいる。