最新記事 RECENT ENTRIES
-
完全優勝達成 立大相手に快勝/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.05.21明大は2回表、榊原七斗外野手(情コミ1=報徳学園)の初適時打が飛び出し先制。先発の石原勇輝投手(商4=広陵)は変化球の制球に苦しみながらも4回2失点で切り抜ける。4回裏、明大は怒涛(どとう)の5連打で一挙4点を挙げる。その後も点を重ね、合計11得点で快勝した。(明)石原、○久野、石田朗、蒔田―小島河(立)●沖、野口、小畠、渡部、塩野目、吉野―戸丸【安】(明)17(立)9【本】(明)上田(9回)【三】(明)飯森(4回)【二】(明)榊原(2回)、宗山(3回)、直井(4回)、内海(6回)、堀内(9回)、斉藤(9回)(立)鈴木唯(2回)、戸丸(2回)◇犠打2 内海(2回)、榊原(5回) ◇残塁13 ◇盗塁1 榊原(6回) ◇失策0 完全優勝がかかった最終戦。2回表、上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)が四球で出塁すると、リーグ初スタメンとなった1年・榊原が、右中間への適時二塁打を放ち先制に成功する。打線に火が付いた明大は、4回表に小島大河捕手(政経2=東海大相模)の安打に始まり5人連続安打で4点を挙げ相手先発・沖(立大)を攻略する。先発したのは先週の優勝決定試合でも先発した石原。立ち上がり、完璧な制球とはいかないもののファウルでカウントを整え三者凡退に抑える。4回裏は1死満塁のピンチから犠飛で1点を献上するも、8番・鬼頭(立大)を見逃し三振に抑え最少失点で切り抜けた。 追加点が欲しい明大。6回表、1番から始まる好打順を無駄にしなかった。今季打撃が絶好調の飯森大慈外野手(政経3=佼成学園)の中前打が飛び出し、続く宗山塁内野手(商3=広陵)の打球をセカンドが処理し切れず、飯森が一気に三塁へ進塁する。すると、初スタメンの内海優太内野手(商1=広陵)が左中間を破る適時二塁打。6回表に3点を追加し、流れを引き寄せる。最終回には上田が主将らしくアーチを描いた。今試合これまで得点圏で4度打席に立ち全て凡退していた上田の5度目の得点圏での打席。代わって登板した6番手・吉野(立大)の3球目を、レフトポール際に叩き込む今季第3号となる2点本塁打。今シーズンの締めくくりにふさわしい一本となった。 活躍が光ったのは、4回表の左中間への適時三塁打を含む5打数3安打の飯森だ。今日の試合で打率を4割2分6厘に上げ、打率でリーグトップに躍り出た。また石田朗投手兼マネージャー(政経4=明治)は今季最終戦でリーグ初登板。ひときわ大きな歓声に包まれ登板した石田の、一球一球を大切に投じる姿に自然とスタンドが湧く。温かい拍手を背に、1回を0点に抑えた。最終戦にふさわしい晴れやかな一勝を飾り、完全優勝を達成した。[橘里多]READ MORE -
完全優勝に王手! 1点リードを守り接戦制す/東京六大学春季リーグ
硬式野球 2023.05.20完全優勝に向けての紫合戦初戦。2回裏、相手のエラーからチャンスを作り、小島大河捕手(政経2=東海大相模)、直井宏路外野手(商3=桐光学園)の連打で先制。投げては村田賢一投手(商4=春日部共栄)が8回まで相手打線を3安打に封じ込める。立大との接戦を制し完全優勝に王手をかけた。(明)○村田、蒔田―小島河(立)●池田、小畠―戸丸【安】(明)10(立)4◇犠打2 飯森(8回)、小島河(9回) ◇残塁12 ◇盗塁1 宗山(3回) ◇失策1 先発のマウンドを託されたのは今季6度目の先発となったエース村田。試合前まで防御率0.97とリーグ2位の成績を残しており、今試合にも多くの注目が集まった。初回から多彩な変化球と相手コーナーを突く投球で凡打の山を築くと、7回には先頭打者に四球を与えるも落ち着いた投球で次打者を併殺打に打ち取る。村田は8回まで2塁を踏ませない圧巻の投球を披露しエースとしての役割を果たした。そして9回のマウンドに上がったのは先日の早大戦で優勝投手となった蒔田稔投手(商4=九州学院)。蒔田は先頭打者を塁に出すも緩急を使った投球で相手打線を抑え、1点差の緊迫した試合を締めくくった。 村田の投球に応えたい打者陣は相手先発・池田(立大)の内角攻めに苦しみながらも、早大戦に引き続き打線のつながりを見せる。2回には今井英寿外野手(政経2=松商学園)が相手のエラーで出塁すると小島が安打でつなぎ一死2、3塁のチャンスに。そこで打席に立ったのは開幕戦では1番打者を務めた8番直井。外低めの直球を逆らわず逆方向にはじき返し貴重な先制点を挙げた。また、試合開始前まで今季打率.286と本調子ではない宗山塁内野手(商3=広陵)も逆方向に2安打を放ち、復活の兆し。さらにルーキーの榊原七斗外野手(情コミ1=報徳学園)も代打で結果を残し、外野手の熾烈(しれつ)なレギュラー争いに名乗りを上げた。 立大との初戦を制し完全優勝に王手をかけた明大。次戦で勝利すると昨春ぶりの完全優勝となる。ここまでエース村田を中心に抜群の安定感を誇る投手陣、開幕戦から調子を上げてきている強力打線の奮起に期待したい。 [伊原遼太朗]READ MORE -
春制覇! 戦後初となる3季連続の優勝旗/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.05.15勝てば優勝が決まる大一番。初回に上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)、杉崎成内野手(総合3=東海大菅生)の連続適時打で3点を先制する。先発の石原勇輝投手(商4=広陵)は本塁打を浴びるも6回3失点の好投でリードを守った。そして迎えた8回裏、小島大河捕手(政経2=東海大相模)が試合を決める2点本塁打を放ち、連勝で早大を撃破。明大が圧倒的な強さを見せ3季連続でリーグの覇権を手にした。(明)○石原、久野、蒔田―小島河(早)●清水大、伊藤樹―印出【安】(明)11(早)3【本】(明)小島河(8回)(早)吉納(6回)【二】(明)上田(1回)◇犠打1 今井(8回)◇残塁6 ◇失策2 1回裏、明大は早々に得点機を迎えた。先頭打者の堀内祐我内野手(文4=愛工大名電)、飯森太慈外野手(政経3=佼成学園)の連打により、一死1、3塁の好機で主砲・上田を迎える。託された上田の第4球。やや内角寄りの直球を逆らわずに振り抜いた打球は三塁線を抜けて初得点を記録した。さらに今季初スタメンの杉崎が2点適時打を放ち、明大は一挙に計3得点。リーグ優勝が懸かる試合に勝利の風を呼び込む。 援護をもらった先発の石原は、150キロに迫る外角への速球とチェンジアップ、手元に入ってくるスライダーを巧みに操り相手打者を翻弄(ほんろう)。5回までを被安打2与四球1に抑える好投を見せる。しかし4点リードで迎えた6回表、失策と四球でピンチを招き、打席には5番・吉納(早大)。投じた6球目が風に運ばれレフトスタンドへの3点本塁打に。危機を脱し切れず反撃を許し1点差に詰められる苦しい展開となる。何とかして苦境を逃れたい明大は8回裏、この日2安打と絶好調の杉崎が安打を放ちチャンスメイクに成功。ここで迎えるのは今季、勝負強い打撃が光る7番・小島。球場全員の注目が集まる中、内角寄りを引っ張った打球は低弾道のままライトスタンドへと突き刺さり、ダメ押しの2点を獲得。待望の追加点でチームのムードは最高潮に。 終幕が近づいた9回表には抑えとして蒔田稔投手(商4=九州学院)がマウンドへ。注目を一点に受け、歴戦の4年生投手は一球一球をかみしめるような丁寧な投球で着実に勝利へと歩みを寄せる。そして迎えた最後の瞬間、27個目のアウトが宣言されるのとほぼ同時に、喜びの笑みをたたえた選手たちがマウンドへと駆け出していく。紫紺に染められた神宮球場で選手たちが歓喜の抱擁を交わす中、一人涙を零す主将・上田の姿が目に映った。 今季を制した明大だが、まだ試合は残されている。現時点で戦った全ての大学から勝ち点を奪っており、次週に控えた立大戦ではリーグ覇者としての勝利に期待し、完全優勝で今季を締めくくりたい。[松下日軌]READ MORE -
雨にも負けず! 大量得点で85年ぶりの3連覇に王手をかける/東京六大学春季リ ーグ戦
硬式野球 2023.05.13雨の中で迎えた早大1回戦。明大は初回から上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)の適時打で先制。1回裏に同点とされるも、今井英寿外野手(政経2=松商学園)の適時打で再び勝ち越す。その後も今井、堀内祐我内野手(文4=愛工大名電)、上田による計3本の本塁打などで得点を重ねた。打線爆発で今季最多の15点を奪った明大は、リーグ戦4連勝を収めた。(明)○村田、藤江、千葉―小島河(早)●加藤、鹿田、飯塚脩、ユエン、中森―印出、栗田【安】(明)17(早)7【本】(明)今井(6回)、堀内(7回)、上田(9回)(早)熊田(1回)【三】飯森(5回)【二】(明)堀内(1回)、今井(3回)、宗山(7回、9回)(早)島川(7回)◇犠打2 小島河(3回)、村田(5回)◇残塁9 ◇盗塁1 飯森(4回) ◇失策3 リーグ戦優勝に向けての大一番は、エース・村田賢一投手(商4=春日部共栄)が先発のマウンドに立った。早大エース・加藤との投げ合いになったこの日は、雨の影響でグラウンドのコンディションが万全とは言えない状況だったが、村田は安定感のある投球を披露し、6回2失点で今季2勝目を収めた。 打線では、伏兵の大活躍がチームに勢いをもたらした。今季初スタメンの今井は、3回表には勝ち越し適時二塁打、6回表にはソロ本塁打を放つなど、4安打4打点で起用に応えた。2点リードの4回表には、これまで不振だった加藤巧也内野手(商3=大阪桐蔭)が2点適時打で相手を突き放す。また、2番・左翼手の飯森太慈外野手(政経3=佼成学園)も試合を通じて活躍を見せた。この日4安打の韋駄天は、4回表には盗塁、5回表には適時三塁打と、自慢の脚力を発揮した。火がついた打線は3回表から7回表まで毎回得点。しかし堀内の今季初本塁打で加点し9点リードとしたところで、試合は大雨の影響で一時中断となった。中断後、7回裏のマウンドに上がったのは藤江星河投手(政経3=大阪桐蔭)。悪天候の中、守備のミスもあり2点取られるものの、その後の2死二、三塁の場面では左飛に仕留め、大量失点を防げた。 9回表には、チームの主軸である宗山塁内野手(商3=広陵)の適時二塁打と上田の3点本塁打で4点を追加。明大自慢の〝MU砲〟は両選手ともマルチ安打を記録するなど、打線をけん引した。9回裏には、千葉汐凱投手(営3=千葉黎明)がきっちり三者凡退に抑え、天王山初戦のウイニングボールをつかんだ。 明大は次戦勝てば85年ぶりのリーグ戦3連覇。リーグ全体においても2003年秋の早大以来の偉業となる。これまでの試合では投打がかみ合い、勝ち星を積み重ねてきた明大。目標の4冠に向けて、最初のミッションを達成したい。[李翔恩]READ MORE -
村田圧巻の完封劇! 連勝で法大制す/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.05.01雨天順延を挟み迎えた2回戦。明大は1回表、制球の定まらない篠木(法大)を捉え宗山塁内野手(商3=広陵)の適時打で先制する。さらに9回表には小島大河捕手(政経2=東海大相模)の適時二塁打などで2点を追加。先発の村田賢一投手(商4=春日部共栄)はこの日も圧巻の投球で法大打線を零封。完封で今季初勝利を手にし、連勝で勝ち点を獲得した。(明)○村田―小島河(法)●篠木、塙―吉安、久保田【安】(明)7(法)5【二】(明)小島河(9回)(法)内海壮(6回)◇犠打7 直井(2回)、加藤(4回、6回)、堀内(5回)、飯森(5回)、瀨(9回)、村田(9回) ◇残塁7 ◇盗塁1 上田(4回) ◇失策0 法大2回戦は両校エースの投げ合いに。相手先発・篠木健太郎は試合前まで防御率0.40、対する明大の先発・村田もここまで防御率1.22をマークしており、投手戦が予想された。何としても村田を援護したい明大打線は1回表、好調の堀内祐我内野手(文4=愛工大名電)が安打で出塁すると、1死二塁で打席には篠木と同学年の宗山。通算でも9打数6安打と篠木を打ち崩している宗山はこの場面でもその相性の良さを発揮。甘く入った変化球を捉え貴重な先制点を奪った。 先発の村田は初回から最速146キロのストレートで押し込み、武器のシンカー、右打者にはスライダーを効果的に使う配球で相手打線を翻弄(ほんろう)。5回裏まで1人もランナーを出さない完全投球を見せる。その後明大は9回表に2番手・塙雄裕(法大)から1死二塁の好機をつくると、小島河がレフトフェンス直撃の適時二塁打を放ち、さらに村田の犠飛で2点を追加。貴重な援護をもらった村田は満を持して9回裏のマウンドへ。しかし連打を浴び無死一、二塁で法大のクリーンアップを迎える。それでも多くのピンチを乗り越えてきたエースはここでも動じず。多彩な変化球を駆使しこの日最大のピンチをエースの意地で乗り切った。村田は9回8奪三振無失点の投球で待望の今季初勝利。チームも連勝で勝ち点を獲得した。 3カード連続で勝ち点を獲得した明大。リーグ戦3連覇も現実味を帯び始め、チームの状態も上向きだ。次戦の早大は打線が活発なだけに、投手陣の奮起が欠かせない。 [久和野寛人]READ MORE -
采配ずばり! 代打・木本の劇的決勝ホームランで白星発進/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.04.29 今年度最初の法大戦は、文字通り〝血の明法戦〟そのものだった。明大は1-3とリードされ迎えた5回裏、宗山塁内野手(商3=広陵)が適時3塁打を放つと、上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)も勝負強い一打を見せ、すぐさま試合を振り出しに戻す。8回表には再びリードを許すものの、その裏、代打・木本圭一内野手(政経2=桐蔭学園)に2点本塁打が飛び出し、中継ぎの浅利太門投手(商3=興国)がリーグ戦初勝利。し烈なシーソーゲームをモノにした。 (明)蒔田、髙須、毛利、○浅利、石原―小島河、菅原(法)尾﨑、武冨、塙、●吉鶴―吉安【安】(明)9(法)11【二】(法)中津(5回)、内海壮(5回)、浦(5回)、高原(6回)、今泉(8回)【三】(明)宗山(5回)(法)高原(8回)◇犠打4 飯森(1,5回)、加藤(1回)、直井(6回) ◇残塁9 この日先発のマウンドに立ったのは、今季初の第1先発となる蒔田稔投手(商4=九州学院)。3回表までは持ち味の直球と変化球をうまく使い分け、緩急で打者を翻弄(ほんろう)する。しかし打順が2巡目に入った4回表、2死二塁から適時打を浴び、同点に追い付かれる。つづく5回表には代打・浦和博(法大)に痛恨の2塁打を打たれ、さらに2点を失うものの、1死二塁という厳しい場面でバトンを託された髙須大雅投手(法2=静岡)が見事な火消しで流れを渡さない。継投策に移ってからはリーグ戦初登板の毛利海大投手(情コミ2=福岡大大濠)も1イニングを無失点、さらに浅利が1点こそ失うものの2イニングを投げ切る力投を見せ、最後は石原勇輝投手(商4=広陵)が締めてゲームセット。浅利は自身リーグ戦3試合目でうれしい初勝利を挙げた。 投手陣の粘投に打者陣も応えた。2点を勝ち越された直後の5回裏、2死二塁から宗山が自身リーグ戦初となる3塁打を放ち1点を返すと、現在現役では六大学リーグ打点王の主将・上田が勝負強さを見せ、しぶとくレフト前へ同点打を決める。8回裏には再び1点を追う展開の中、2死二塁で打席には代打・木本。軽やかに振り抜いた打球は左中間へスタンドイン。ここぞの場面で放った木本のリーグ戦初本塁打が決勝打となり、手に汗握る大接戦を制した。 慶大戦から中3日と、タフな日程で臨んだ初戦を勝ち切った明大。「なんとかして全員で勝ちを」(上田)。主将の言葉通り根気強く1勝をもぎ取り、リーグ戦3連覇へ弾みをつけた。 [栗村咲良]READ MORE -
小島決勝V弾! 白熱の慶大戦制す/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.04.251勝1分1敗で迎えた4回戦。4回裏に2点を先制されるも7回表に追い付き、勝負は延長戦へ。勝負を決めたのは正捕手としてチームをけん引する小島大河捕手(政経2=東海大相模)。ライトスタンドに突き刺さる3点本塁打を放ち、東大戦につづき勝ち点を獲得した。(明)村田、○蒔田―小島河(慶)外丸、森下、●谷村、小川琳―宮崎【安】(明)14(慶)5【本】(明)小島(10回)(慶)廣瀬(4回)【二】(明)瀨(7回)(慶)齋藤來(8回)◇犠打2 加藤(8回)、蒔田(9回) ◇併殺1 ◇残塁11 ◇盗塁1 飯森(6回) ◇失策1 この日の先発はエース・村田賢一投手(商4=春日部共栄)。3回戦でリリーフ登板し連投となったが、持ち味全開の投球で3回までを無安打無失点に抑える。しかし迎えた4回裏、先頭打者に出塁を許すと打席には3番・廣瀬(慶大)。初球に投じたカーブが甘く入り、打者確信の特大弾で2点を先行される。 追い付きたい打線は6回表、2番手の森下(慶大)を捉える。二者連続の四球から好機をつくると打席には上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)。インコース低めの直球をはじき返し主将が自らのバットで反撃ののろしを上げた。7回表には1死三塁の場面で直井宏路外野手(商3=桐光学園)がバットを折りながらも右前への適時打を放ち、ついに同点に。7回裏からは慶大2回戦で好投を見せた蒔田稔投手(商4=九州学院)がリリーフ登板。1点も許されない状況で、コースを突く丁寧な投球を見せ相手の反撃を許さなかった。 試合は両者譲らず延長戦に突入。10回表にここまで無安打だった加藤巧也内野手(政経3=大阪桐蔭)、さらには代走から途中出場していた榊原七斗外野手(情コミ1=報徳学園)の連打で球場は一気に明大ムードに。三塁側スタンドから大歓声が鳴り響く中、小島が初球の甘く入った変化球をジャストミート。低い弾道の打球はライトスタンドに吸い込まれ決勝点となる3点本塁打に。今季から正捕手として成長を続ける男が持ち前の打撃でチームを勝利に導いた。蒔田は最後まで投げ抜き、4回無失点の好投で今季2勝目。村田蒔田の4年生リレーで慶大打線を封じた。 4試合に及ぶ熱戦を勝ち抜いた明大。自慢の投手陣に加え、打線も徐々につながりを見せるようになりチームの状態は上向きだ。次戦は六大学随一の投手力を誇る法大と対戦。大量得点は見込めないだけに、明大らしい粘り強い野球で勝利を目指したい。 [久和野寛人]READ MORE -
白星するり 得意の月曜慶大に逆転負け/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.04.241勝1分で迎えた慶大との3回戦は慶大に軍配。先発の石原勇輝投手(商4=広陵)が6回無失点と好投したが、救援陣が崩れた。打線は12安打を放つも12残塁を重ねる拙攻で、再三の好機を逃した。(明)石原、髙須、浅利、●藤江、村田、千葉―小島河(慶)外丸、森下、○小川琳、浮橋、谷村―宮崎【安】(明)12(慶)10【二】(明)石原(2回)(慶)水鳥(7回)、吉川(8回)、善波(8回)◇犠打2 宮田(2回)、今井(9回) ◇併殺1 ◇残塁12 ◇盗塁1 上田(7回) ◇失策1 昨季までは主に中継ぎを務めた石原だが、今週末の法大戦を考慮してか、リーグ戦初の先発マウンドに立った。初回の2奪三振を含む抜群の立ち上がりで序盤は完全に明大ペース。全体的に早打ち傾向のあったこの日の慶大打線に対し、1巡目はゾーン内での直球で押し、その後2巡目はスライダーの割合を増やし相手打線の狙いを絞らせなかった。打撃を買われここまで全試合で先発マスクを被っている小島大河捕手(政経2=東海大相模)は、投手の特徴を理解した巧みなリードも大きな武器。昨年度正捕手の蓑尾海斗選手(令5文卒・現Honda熊本)が抜けた穴を感じさせない活躍を見せている。 一方の救援陣は課題が露呈した。7回裏石原の後をリリーフした髙須大雅投手(法2=静岡)はこの日がリーグ戦初登板。最速149キロを記録し状態の良さをアピールしたが、1点を返されたところでお役御免。4点を献上した8回裏は、1死満塁のピンチを招いた場面で1回戦で完投した村田賢一投手(商4=春日部共栄)が急きょ登板した。しかし相手6番・栗林泰(慶大)に逆転の適時打を浴び打者1人のみで降板。続く6番手の千葉汐凱投手(営3=千葉黎明)は制球が定まらず。自身の暴投で5点目を献上し、これがそのまま決勝点に。試合終盤の投手起用は終始後手に回った印象があり、若干の疑問が残った。 他方打撃陣は中軸の宗山塁内野手(商3=広陵)、上田希由翔内野手(国際4=愛産大三河)の2人が復調傾向だ。前節の東大戦では緩急を生かした配球に苦しんだ宗山だが、この日は2安打を記録。上田も引っ張り方向への強い打球が増え、打線の状態は底を脱したと言っていい。 この試合で敗れ対戦成績は1勝1敗1分のイーブンに。勝ち点を懸けた明日は再び村田の先発が予想される。相手の慶大は今季投手起用が偏りがちなだけに、早い段階で攻略し村田がイニングを稼げる展開に持ち込みたい。 [上瀬拓海]READ MORE -
内海が勝ち越し2点本塁打! 慶大に快勝/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.04.23悔しい引き分けから、一夜明け迎えた今試合。先発のマウンドに上がった蒔田稔投手(商4=九州学院)が6回1失点と試合をつくると、中継ぎ陣も無失点に抑える好投を見せる。打線は6回表に上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)が同点適時打を放つと、内海優太内野手(商1=広陵)の2点本塁打で勝ち越し。投打がかみ合い、快勝した。(明)○蒔田、藤江、千葉―小島河(慶)●谷村、浮橋、森下、小川琳―宮崎【安】(明)8(慶)5【本】(明)内海(6回)(慶)廣瀬(4回)【二】(明)宗山(6回)、上田(6回)◇犠打4 堀内(1回)、宮田(6回、8回)、直井(8回)◇残塁8 先発を任されたのは蒔田。課題の立ち上がりを無失点で切り抜けると、その後も安定した投球を見せる。相手主将・廣瀬(慶大)に本塁打を許すも、6回を投げ6奪三振1失点。東大2回戦では2回で降板する悔しい結果となっただけに「今日で先発のチャンスは最後」というリベンジの気持ちを球に込め、復活への一歩とした。後を継いだ藤江星河投手(政経3=大阪桐蔭)、クローザー・千葉汐凱投手(営3=千葉黎明)もスコアボードに0を並べる。中でも藤江は、140キロ後半の直球とチェンジアップ、カーブを主とした変化球で相手打者を手玉に取り、2回を投げ一人の走者も出さない完全投球。昨季はケガに苦しんだが、オフ期間にフォームを改良するなどレベルアップに取り組んできた。1年次に第2先発として躍動した左腕の復調は、チームにとって大きな戦力となるに違いない。 打線は6回表。前日までの3試合でわずか1安打と不振に陥っていた宗山塁内野手(商3=広陵)が二塁打で出塁すると、続く上田も右翼への二塁打を放ち同点に追いつく。勝ち越しムードが漂う中、代打で登場したのは内海。U−18日本代表では4番を務めた強打者の打席に、大きな注目が集まった。1ストライクで迎えた2球目。143キロの直球を捉えると、打球は左翼スタンドへ一直線。怪物ルーキーの試合を決める一打に、球場は大歓声に包まれた。内海はリーグ戦初安打が2点本塁打となり、怪物の誕生を予感させた。8回表にも二つの四球と相手の失策で1点を追加すると、直井宏路外野手(商3=桐光学園)が犠飛を放ち効率良く得点を重ねた。 新星が放った一発で、勝利を手にした明大。投手陣はここまで4試合を終え6失点と粘り強い投球が続いているだけに、次戦以降も打者陣の奮起がカギとなる。次戦先発が予想される村田賢一投手(商4=春日部共栄)を援護し、勝ち点をつかみ取れるか。明大ナインに期待がかかる。 [伊藤香奈]READ MORE -
村田完封むなしく 打線沈黙で痛い引き分け/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球 2023.04.22昨年度唯一勝ち点を逃した宿敵慶大との試合は、1時間45分と異例の短時間決戦。明大はエース・村田賢一投手(商4=春日部共栄)が9回98球1被安打の好投と野手陣の堅い守備で無失点に抑える。それでも相手投手の要所を締める投球を前に本塁を踏むことができず、痛い引き分けとなった。(明)村田―小島河、菅原(慶)外丸、森下―宮崎【安】(明)5(慶)1◇犠打2 小島(5回)、村田(8回)◇併殺0 ◇残塁7 ◇盗塁1 飯森(4回)◇失策0 この日の主役は間違いなく村田だ。先頭打者にいきなりヒットを許し、犠打で二塁まで進まれるも、簡単に直後の打者2人を打ち取る。このリズムが終盤まで続いた。緩急を駆使し、打たせて取る投球で球数は毎回10球前後と好テンポ。その好投にバックも応え、内野陣の速い送球に外野のランニングキャッチと村田を盛り立てる。試合を通じて三塁を踏ませず、昨季の早大1回戦以来の100球以内での完封勝利達成かと思われた。 そこに立ちはだかったのは相手先発の外丸(慶大)。ボール先行の中、ストライクゾーンに来た速球を明大ナインは仕留め損ない凡打の山を築く。それでもチャンスはあった。4回裏2死二、三塁では147キロのストレートなどに苦しみ、得点できず。8回裏には2死一、三塁のチャンスで、打者は宗山塁内野手(商3=広陵)。今季1安打と苦しむ主軸は初球に手を出しセカンドゴロに。投手が代わった9回裏にもチャンスの芽はあった。上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)は打席内で粘りを見せ、本塁打と思われた大飛球を飛ばすもファール。最後は微妙なコースを突いた球を見逃し、三振に取られた。その後も堀内祐我内野手(文4=愛工大名電)が四球で出塁するが、後続にヒットが出ず試合終了。悔しい引き分けだった。 プロ併用日のため9回打ち切りとなった今試合。勝ち点を手にするには野手が奮起して好機をモノにすることが不可欠。頂をつかむため、宿敵を超えることができるか。 [西田舞衣子]READ MORE
特集記事 SPECIAL
-
【硬式野球部】挑・超・頂
猪軍団が〝挑・超・頂〟のスローガンを胸に歩み出す。昨年度は春秋連覇、明治神宮大会優勝の3冠を達成。今年度のチームには優勝の喜びを肌で感じた選手が多く残り、リーグ戦3連覇に期待がかかる。そして主将には大学日本代表経験もあり明大打線の柱である上田希由翔(国際4=愛産大三河)が就任。5大学が〝打倒明治〟で迎え撃つ中、明大はどのような戦いを見せてくれるのか。本企画では、神宮へと挑む選手たちの1年間を追っていく。READ MORE -
【硬式野球部】頂戦
猪軍団が〝頂戦〟を胸に歩み出す。昨年度は春秋共に3位と優勝を逃してきた。今年度のチームには敗北の悔しさを肌で感じた選手が多く残る。さらに、4年生は〝頂〟の景色を知る最後の世代だ。主将には経験豊富な村松開人(情コミ4=静岡)が就任した。新体制で目指すのは6季ぶりのリーグ戦制覇。そしてその先にある日本一のみ。本企画では、神宮へと挑む選手たちの1年間を追っていく。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
硬式野球部は1910年に創部された長い歴史と伝統を誇る部だ。故・星野仙一氏(昭44年政経卒)や広澤克実氏(昭60文卒)、野村祐輔選手(平24商卒・現広島東洋カープ)などプロ野球界にも名だたるOBを数多く輩出している。1952年に監督に就任した島岡吉郎氏(昭11政経卒)は〝人間力野球〟を掲げ戦後の黄金時代を築き上げた。偉大なる〝御大〟が37年に及ぶ任期中に残した明大ならではの野球スタイルは、今のチームにも根強く生き続けている。平成に入った現在も、2016年度に三冠を達成するなど新たな歴史を刻み続けている。