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涙のリーグ戦全敗 「主将を王座に連れていきたかった」/東京都学生リーグ戦
弓道 2022.10.02絶対に負けられない一戦だった。勝てなければ明大が所属する1部リーグの最下位となり、2部降格の入替戦を行うことになる。160射140中を目指したが、意気込み虚しく131中に終わった。対する早大は140中を決め、明大の1部リーグ最下位が決定した。 ◆9・11~10・15 東京都学生リーグ戦(各大学弓道場)▼10・1 対早大戦(明大弓道場) 明大 131中―140中 早大〇 「絶対に勝ちにいくという意気込みで臨んだ」(小林樹生・理工2=國學院)。ここまで勝ち星がなかった明大。1部残留のためにどうしても勝たなければならない早大戦だった。しかし、試合は終始相手にリードを許す展開に。16射皆中を2回、15中を3回みせた早大に対し、明大が15中以上を決めたのは最終5立目の1回のみ。明大らしい好的中をみせられないまま試合が進み、結果は131中に終わった。「練習から的中が良くなく、そのまま本番に臨んでしまったのが要因」と若林優弥(農1=小笠)は反省点を挙げた。 「主将を王座に連れて行きたかった」(細川凌平・営2=秀岳館)。キャプテンシ―あふれる姿勢で部をけん引してきた畠山祐輝主将(政経4=新屋)。精神的支柱として、試合中の緊張や不安から選手を何度も救った。「緊張した時は主将を見る。笑顔で『うんうん』『大丈夫、大丈夫』とうなずいてくれる。そのおかげで、外した時も中てた時も何も変わらずに行射することが出来た」(細川)。さらに「主将みたいにメンタルを安定させてくれる先輩になりたい」と来年度3年生になる小林は主将の背中を追う。主将をチームの軸に駆け抜けた1年。「絶対王座に連れて行くと約束していたのにそれが叶わなくてとても悔しい。せめてもの恩返しとして、1部残留でしっかり結果を残せたら」(細川)。主将への思いを胸に次戦の勝利を誓った。 今日の敗戦でリーグ戦は全敗。次戦の入替戦こそは絶対に負けられない。主将のためにも、チームのためにも、1部残留を懸け全力で戦い抜く。 [布袋和音] 試合後のコメント寺本裕明監督――今日の試合を振り返っていかがですか。 「いつも初矢から中てて、それを繰り返すというのを目標にしているのですが、今日は初矢は結構中っていたほうで、止め矢を抜き皆中を逃すのが多くてそれが結果に影響したのかなと思います。リーグ戦以外の試合で早大にはだいたい勝ってきていたので油断もあっただろうし、早大はここで勝たないとまた入替戦に突入してしまうので、勝たなきゃいけないという思いの強さがあったのかなと思います」 若林――今日見つかった課題はありますか。 「調子のピークを今日に持ってこられなかったことが反省点です。ずっと中て続けるのが理想ですが、それよりは中らないことがあっても、そこからどう持っていくかが大事だと思っていて、そういうふうに調整していきたいです」 小林――リーグ戦最終戦どのような意気込みで臨みましたか。 「ずっと負け続きだったので、さすがに今日負けたら入替戦まで落ちて、もしかすると2部降格までいってしまうかもしれないというのは心の中にありました。絶対勝たなきゃいけないということで緊張もあって、相手も結構中ててきたので流れもどんどん悪くなっていく一方でした」 ――来年度に向けてはいかがですか。 「来年度は、自分の力が本当にまだまだだと思うので、明大の精神的支柱になれればと思います。後輩も入ってきますし、頼りにされる先輩になりたいです。的中面や、全ての面において、信頼というか頼りがいのある先輩になれたらと思います」 細川――今日の試合を振り返っていかがですか。 「個人的には、自分の17中という結果が練習通りの結果なのかなというのはありますが、もう少し中てられたのではないかと思います。OBの方、監督、主将がおっしゃっていた『練習でしっかり取り組め』というのを自分なりに取り組んだ結果、昨日が14中で練習が9割にも満たない低い的中だったのですが、試合当日でそれなりの結果が出せたという面においては、練習からしっかり意識したのが生きたのかなという印象がありました」 READ MORE -
強豪・桜美林大に善戦 惜敗も次につながるベスト8/全日本学生選手権
弓道 2022.08.13強豪相手に惜しくも一歩届かなかった。目指すは日本一と乗り込んだ全国学生選手権(以下、インカレ)。安定した射でベスト8という結果を残すも、3回戦では強豪・桜美林大の20射皆中を前に苦杯を喫することとなった。また、女子団体は予選通過に奮闘したが、わずかの差で決勝トーナメントに進むことはできなかった。 ◆8・10~12 第70回全日本学生選手権(日本武道館)▼男子団体 明大――ベスト8▼男子個人 三田村――6位▼女子団体 明大――予選敗退 優勝を目指したインカレ初日は、不安の残るスタートを切った。10日の予選では13中─7中と、ぎりぎりでの決勝トーナメント進出。そんな中で、翌日の決勝トーナメントでは安定した射を披露した。初戦は19中を決めて鮮やかに勝利。その後の2回戦と3回戦もともに18中と、前日とは打って変わってハイレベルな試合を見せた。その背景にあったのは試合前の反省であると、予選で1中という悔しい思いをした細川凌平(営2=秀岳館)は話す。「昨日道場に戻って先輩方にいろいろ聞いて、いつもとここが違うといったことを教えてもらった。その反省が生きた」。試合前の入念な取り組みが、明大にベスト8という結果をもたらした。 2回戦の対戦相手は、昨年度のインカレ準決勝で惜しくも敗れた筑波大。「しっかり自分のやるべきことをやって悔いが残らないように全力で取り組んだ。負ける気はしなかった」と自信を見せた細川の言葉通り、臆することなく18中という結果をたたき出し、明大の地力を見せて勝利した。 3回戦は、緊迫した空気感の中で行われた。対戦相手の桜美林大は今大会の優勝チームで、予選を20射皆中で勝ち上がった正真正銘の実力校。試合中には、桜美林大の皆中を知らせる鳴りやまない拍手が明大の選手を襲った。序盤で2本抜いてしまった明大に対し、1本も外さない桜美林大。「頭の隅で『相手はまだ抜いていない、まだ詰めている』とプレッシャーを感じていた」と小林樹生(理工2=国学院)。また伊山優樹(政経3=東北学院)は「あまり緊張しないタイプだが相手が外さないので緊張した。ぐらぐら震えた」と緊張をうかがわせた。結果は明大が18中で、桜美林大が20射皆中。明大も敢闘したが、桜美林大の完璧な射の前に圧倒された形となった。 最終結果はベスト8。3回戦で敗退となったものの、1~3回戦を通じて明大は非常に安定した射を見せた。今回初めて大前を担った若林優弥(農1=小笠)は「全国大学選抜では試合に出ることができなくて悔しい思いをしたので、そこからはいつも以上に外さない意識を持って、誰よりも中てるという気持ちで練習をしてきた」と話す。その言葉通り、決勝トーナメントでは12射皆中と堂々たる射でチームの勝利に貢献した。レギュラー争いが加熱する明大弓道部であるだけに、これから始まるリーグ戦ではきっとさらなる飛躍が見られるであろう。今後の活躍に期待が高まるばかりだ。 [布袋和音] 試合後のコメント寺本裕明監督――今日の団体戦を振り返っていかがですか。 「不本意ながら予選ぎりぎりでなんとか決勝に残れました。それからすると(東京都学生連盟)1部リーグの明大の意地は見せられた試合だったと思います。私たちも9割中っていたので、明大が悪かったというより相手の桜美林大が良かったですね。スキがありませんでした」 畠山祐輝主将(政経4=新屋)――よく声かけをされていました。 「全て試合をしている本人の気持ち次第でどうにでもなると思っていたので、射のことに関しては一言も言わずに、抜いた人にはとりあえず『落ち着いて堂々と引いて』と声かけをしていました」 増田皓太(理工1=富士宮西)――決勝トーナメントは全体として安定していました。その要因はありますか。 「予選は的中自体が悪かったのですが、みんなの気持ちが入れ替わって決勝に臨めたことが安定につながったのかなと思います。また、決勝でどうにかするために、昨日の夜や今日の朝にみんなが一生懸命集中した練習が出来たからかなと思います」 若林――大前として初めてのインカレ。どのような意気込みでしたか。 「大前が流れを作る大事な役割だと思っているので、なるべく1本目からいい矢でいけるように集中して、しっかりやるぞという気持ちで臨みました」 小林――決勝トーナメントは1~3回戦まで12射皆中でした。 「今日は主将と、1本引き終わるごとに顔を見合わせて『グッジョブ』みたいな感じのことを初戦の1本目からできていたので、緊張が緩和されて、練習からやってきたことをしっかりと発揮できたのかなと思います」 細川――対桜美林大戦、両チームがハイレベルな試合をした中での敗退に悔しさはありますか。 「とても悔しいです。練習から常に緊張の状態、相手が全部詰めてきた状態のイメージトレーニングをしているのですが、それをする前に気付いたら負けてしまっていたという状況だったのでとても悔いが残りました。でもこれはリーグ戦に生きてくると思っています」 伊山――落を務めたことについてはいかがですか。 「落の役割は、勝負矢を決めることだと思うのですが、今回結構抜いてしまいそれがあまりできませんでした。そういうところが役が重かったかなという感じはしますね」READ MORE -
鹿児島大戦インタビュー/全国大学選抜
弓道 2022.06.26先日行われた全関東学生選手権(以下、全関東)で見事優勝を決めた明大。「目指すは全国制覇」と挑んだ今大会だったが、まさかの1回戦で敗退となった。◆6・25 第34回全国大学選抜(明治神宮弓道場)▼男子団体――1回戦敗退 明大 14中―15中 鹿児島大〇 寺本裕明監督――今日の試合を振り返っていかがですか。 「全関東で優勝した時は最初の一手が全員中って相手にプレッシャーをかけられたのですが、今回は予選でも大前から1本目を抜いて始まってしまいました。相手が楽に試合できる環境をつくってしまっていたかなと思います」 ――予選から的中が落ちたことに関してはいかがですか。 「14中だと7割しか中っていないということで、それだと優勝は厳しいです。全関東は試合の中で自分たちで対応して一試合一試合調子が上がっていったのですが、全然そのようなところに行くまでもなかったような感じです」 ――次は全日本学生選手権(以下、インカレ)です。 「大学が1番期待している大会なので、今一度メンバーや立つ順番等を含めて0から構築し直さないといけないのかなと思います。1本抜いてしまったけど残りは全部中てるとか、そういうレベルではトーナメントで勝てないので、基本は皆中できる人がいいですね」 畠山祐輝主将(政経4=新屋)――今日の試合を振り返っていかがですか。 「予選は昨日の練習通りなのかなという的中だったのですが、トーナメントに入ってから自分が失敗してしまってみんなには申し訳ない気持ちがあります。こうなるかもしれないというのを踏まえた上でこれからの練習に臨んでいければな、というふうに考えています」 ――予選についてはいかがですか。 「最初の1番と2番が1本目を連続して抜いてしまったというところから流れをうまくつくれなかったなと思います。例えば1番が抜いてしまったら2番がしっかり止めてあげるような、そういったささいな事が出来ていれば、本選でも違ったのかなと思います」 ――予選から決勝トーナメントに向けてはどのような意気込みで臨まれましたか。 「特にやるべきことは変わらないと思っていたので、相手が強いところであろうとそうでないところであろうと、自分のやるべきことをできればいいなという気持ちで臨んでいました」 ――インカレに向けての抱負を教えてください。 「今日みたいな結果ではなく、全部中てて、みんなに頼られるような主将になっていきたいと思います」 増田皓太(理工1=富士宮西)――今日の試合を振り返っていかがですか。 「チーム全体で勝ち切ることができなかったというのが1番にあります。自分が1番初めに引くにもかかわらず、1本目を両方とも外してしまったことが、後ろの人にも響いてしまったのかな、と感じました」 ――予選についてはいかがですか。 「まず予選から全て中てている人が1人しかいなくて、みんな1本ずつ外してしまっていました。それで自分だけかもしれないのですが、いつもと違うような雰囲気を感じました。この前の全関東からあまり調子が良くなくて、それが原因だったのかなと思います。予選に関して言えば、あまり良いものではなかったです」 ――インカレに向けての抱負を教えてください。 「今までの練習よりももっと詰めて、甘い1本が出ないような練習をし続けていきたいです。必ず日本一を取ると、そういう気持ちで臨んでいきたいと思います」 [西田舞衣子、布袋和音]READ MORE -
1年野村が個人戦準優勝 女子団体は悔しさ残るベスト8/全関東学生選手権
弓道 2022.06.13全関東学生選手権2日目は女子の団体戦と個人戦が行われた。シード校の明大は2回戦に国士大に勝利するも3回戦で強豪・桜美林大に惜しくも1中差で敗れ、ベスト8という結果に終わった。個人戦では野村真奈(営1=坂戸西)が活躍。八寸6本目までもつれ込む接戦を繰り広げ、準優勝という好成績を収めた。 ◆6・12 第52回全関東学生選手権(日本武道館)▼女子団体 明大――ベスト8▼女子個人 野村――準優勝 団体戦は予選を1位通過し、第1シードで今大会に臨んだ。明大の初戦の相手は国士大。見米彩(理工2=文化学園大杉並)が皆中するなど安定した射を見せ、明大は9中―4中で初戦を制した。3回戦の相手は桜美林大。1射目を終えた時点で明大は相手に1中差をつけられ、リードされる展開に。2射目、3射目では全員が的中させるが、差は縮まらない。見米、野村が皆中とするものの、「内容としては悪くはなかったが、それよりも桜美林大がしっかり的中を出してきた」(三浦朋美コーチ)。相手の正確な射に力及ばず、10中―11中で惜敗し3回戦敗退という悔しい結果に終わった。 個人戦は1本外せば敗退となる射詰形式を採り、会場には緊張が走った。団体戦から好調の見米と野村は順調に的中を重ねる。的が八寸と小さくなると、見米がこの日初めて矢を外して敗退となった。勝ち進んだ野村は優勝を争い坂本彩華(大東大)と一騎打ちになる。1年生同士の戦い。3射目、野村が放った矢が的に中り会場に音が響いた。しかし相手も意地を見せ勝負の行方は次の射に託された。続く4射目、5射目はどちらも外し試合は均衡状態が続く。勝敗を分けたのは八寸6本目であった。「自分が苦手としているところが出てしまい、抜いてしまった」(野村)。緊張した空気の中、思うような射ができず課題の残る準優勝となった。 次戦は全国大学選抜(以下、選抜)。「目標はもちろん優勝。そこで勢いをつけて全日本学生選手権に臨みたい」(見米)。今回の悔しさをバネに全員で頂点を目指して次戦に挑む。 [坂内咲月] 試合後のコメント三浦コーチ――去年はメンバーが固定されていましたが、今年はいかがですか。 「今年は競争が激しく、かなり実力が近い状態の人が複数人いるので、そこから一つ抜けてもらわないと固定するまでには至っていないです。少しの感覚の狂いで大きく的中が下がってしまうので『高い的中のまま少し崩れても大きく下がることはないところで止まってくれるといい』と思っています」 ――選抜へ向けての目標を教えてください。 「選抜は当然優勝を目指しますし、目指せるチームです。いい的中、いい射でしっかり選抜も勝っていけると思います」 大葉空乃(農4=赤穂)――今日の団体戦を振り返っていかがですか。 「最終的には自分が抜けて負けてしまったので、正直悔しい気持ちが1番大きいです」 ――選抜に向けての目標を教えてください。 「大きい大会での緊張感を味わえて、自分がどういうところができないというのが明確になったのでそこを詰めて選抜には間に合わせたいと思います」 見米――第1シードで臨んだ大会で、周りの期待も大きかったと思いますが、いかがですか。 「シードは予選も1位通過で『勝たなきゃ』と思っていた部分、背負っていた部分もありました。3回戦目の桜美林はシードではなくてもう2回も試合していてチームとしての流れができていたという差もあったと思います」 ――2回戦、3回戦とも射的数が安定していましたが、要因は何ですか。 「先々週から高い的中を維持できて練習で常に同じ射、同じ感覚で当て続け、ミスしても的の内側に収めるという高い水準で目標が達成できていました。『この射でいくぞ』というのが確立できていたので当て続けられたと思います」 野村――予選からどのような練習をしてきましたか。 「練習ではやはり波があって気持ちも揺さぶられてしまいなかなか的中が高く安定しませんでした。今日の団体戦では1本抜いてしまったのですが詰めることができてよかったです」 ――今回を通してどんな課題が見つかりましたか。 「緊張していると離れが出なかったりして変な離れをしてしまうことが多いので、ここまで緊張して練習はあまりできないと思うのですが、意識して練習したいです」READ MORE -
一射入魂! 強豪を次々と下し関東制覇/全関東学生選手権
弓道 2022.06.12新入生が加わってから初めての公式戦となる全関東学生選手権。明大は因縁の相手である日大、そして強豪・法大とのハイレベルな決勝戦を制し、2年ぶり5度目の優勝を果たした。 ◆6・11 第52回全関東学生選手権(日本武道館)▼男子団体 明大――優勝▼男子個人 池田――3位 細川――8位 戸来――9位 6人が4射ずつで合計24射の的中数で競う今大会。その大事な一番は3試合目にやってきた。相手は強豪の日大で、一昨年度、昨年度どちらも決勝で対戦したチーム。前々回は勝利するも、前回はあと一歩届かず涙をのむ結果に終わっていた。そんな因縁の相手に、今日の明大は安定した戦いを見せた。「今日は粘り強かった」と話す寺本裕明監督の言葉通り、序盤でミスが出た日大を前に、自分たちの射を最後まで続ける。結果19中で日大を下すと、チームは波に乗った。そしてその勢いのまま臨んだ準決勝を危なげなく勝利し、見事決勝へと駒を進めることができた。 実にハイレベルな決勝戦であった。明大は22中、法大は20中と、決勝戦にふさわしい戦いぶりを披露。「(法大との)練習試合では力の差を見せつけられていた」と今大会で雪辱を誓う戸来洸太(理工3=岩手県立福岡)をはじめ、全員が最初の2射全てを中てる。すると試合は明大ペースへ。後半に入っても的を外れたのはわずか2本と、非常に高次元の射を見せた。「今日こそは勝てる」(戸来)と強い気持ちで臨んだ結果が、明大を優勝へと導いた。 また新人の活躍にも目を見張るものがあった。「皆さんが気持ちよく引けるように」。今回1年生で団体戦に出場した増田皓太(理工1=富士宮西)が、日大戦と決勝戦では堂々の4射皆中で大前の役割を全う。2年の細川凌平(営2=秀岳館)が「1年生からの追い上げで伸びた」と話す通り、ルーキーの活躍が部全体に良い刺激を与えているようだ。続く全国大学選抜(以下、選抜)と全日本学生選手権(以下、インカレ)。フレッシュな新戦力と共に、日本の頂点を目指す。 [布袋和音] 試合後のコメント寺本監督――今日の団体戦を振り返っていかがですか。 「非常にチームがまとまっていて、トーナメントの対戦相手ごとにうまく対処できました。強豪校の日大や法大を破って優勝できたところにすごく意味があると思います」 ――的中は安定していたように思います。 「主将の畠山祐輝(主将・政経4=新屋)のキャプテンシーで、メンバーが緊張しないようにコミュニケーションでほぐしてくれたのが大きいかなと思います」 畠山――キャプテンシーがあって声掛けのおかげで勝てたというコメントもありますがいかがですか。 「間違いないと思います(笑)。みんなが普段通りになるには自分が常に明るい状態でないといけないと思ったので、どんな状況でもみんなに声を掛けるなど、常に明るい雰囲気を出すことを心掛けていました」 増田――団体戦で優勝できた要因は何だと思いますか。 「先輩方に良くしていただいて、1年生から4年生までとても仲が良いのが一つの理由だと思います。また仲が良いだけではなくて、練習での厳しさなどしっかりとめりはりをつけて頑張ってきたからこそ、今日の優勝があったのかなと思います」 小林樹生(理工2=國學院)――団体戦を振り返っていかがですか。 「公式戦や団体戦がほぼ初めてで緊張もあり、最初の1、2本目を外してしまったのですが、その後に主将の畠山さんが声を掛けてくれました。そのおかげでかなりリラックスして残りの18本を中てることができました。本当に感謝しかないです」 戸来――個人戦を振り返っていかがですか。 「前回は最初の1本を外してしまったので、今回はできるだけ長く引いて入賞を取れたらいいなと思って臨んでいました」 細川――選抜、インカレに向けての抱負を教えてください。 「全国でトップの人たちが来るので、そちらの方に負けないようにしたいです。もちろん日本一を目指して頑張っていこうと思います」 池田遥人(営3=厚木東)――的中数が安定していた要因は何ですか。 「練習通りやることを自分の中で決めてそれをこなしていくだけという形で色々とやってしまい多少焦った部分もあるのですが、だいたい練習通りで自分の射をしっかりとやることができたのがその要因だと思います」 ――個人戦を振り返っていかがですか。 「3位でうれしさと悔しさが正直混同しているのですが、団体で優勝できて個人戦も楽しくできました。高校の頃から夢の大会というか、全関東選手権の個人戦の雰囲気が本当に大好きだったので、憧れの舞台でしっかり中てられたのは本当にうれしかったです」 伊山優輝(政経3=東北学院)――下級生の活躍が見られましたがいかがですか。 「今年の初めは全然そんな感じではなかったのですが、1カ月を過ぎたあたりから下級生のやる気がどんどん上がってきて、的中も上級生が追い越されてしまって、頼もしい限りです」READ MORE -
4年生引退コメント
弓道 2021.11.283人の4年生が大学弓道に別れを告げた。今年度は全関東学生選手権(以下、全関)で準優勝、全日本学生選手権(以下、インカレ)で3位に輝いた明大男子チーム。4年間弓道に打ち込んできた4年生たちの思いをお届けする。(この取材は10月10日に行われました) 小口琉矢主将(農4=岡谷工)――主将としての1年間を振り返っていかがですか。 「113年続いている部活の主将を任せてもらい、とても誇りに思っています。飛躍した年にはならなかったものの、来年度以降飛躍できる土台は残せたのかなと思います」 ――同期に対する思いはございますか。 「個性的な人が多く、いろいろなことがあった中で、弓道が一緒に4年間もできたので本当に幸せだったと思います」 ――今後の明大に期待することは何でしょうか。 「実戦での緊張感、悔しさがまだまだ身に付いていくのかなと思うので対面で試合をしたときの心持ちとかそういったところを中心に、メンタル面をしっかり磨いて欲しいと思います」 太田弘人(政経4=新屋)――4年間を振り返っていかがですか。 「1年次は順調に始まりましたが、2年次でスランプに陥り悔しい経験をしました。3年次に新型コロナウイルスが流行し、練習ができなくなると自分を見つめ直す機会ができました。その結果、チームの一員として4年次にインカレや全関で活躍できたのではないかと思います」 ――同期に対する思いはございますか。 「辞めずに続けることができたのは、お互いが支え合ってきたからではないかと思います。一人一人様々な価値観があると分かり、弓道を通して他には変え難い経験ができました」 ――後輩に向けて伝えたいことは何でしょうか。 「みんなのポテンシャルは高いから、今よりも少しギアを上げれば日本一を獲れると思います」 柳田健太(農4=国学院)――最後のリーグ戦はいかがでしたか。 「最後の1本は外してしまいましたが、心残りなく終われたと思います」 ――4年間を振り返っていかがですか。 「3年次まで試合には全く出られずくすぶっていたのですが、4年生になって選抜(大学選抜選手権)、全関、インカレ、リーグ戦と出られて、実力を出せたのではないかと思います。この1年に後悔はないです」 ――後輩に向けてどんな言葉を掛けますか。 「頑張れという言葉を掛けたいです。続けていればいつか自分が報われる時が来ると思います」 ――ありがとうございました。 [弓道部担当一同]READ MORE -
早大戦インタビュー 女子団体順位決定戦/東京都学生2部リーグ戦
弓道 2021.10.31悲願の1部昇格まであと一歩となった。一昨年度2部リーグに降格した明大。今年度の目標としては1部昇格を掲げている。目標達成に向け、順位決定戦に勝利した選手たちの喜びの声をお届けする。(この取材は10月26日に行われたものです) ◆9・12~10・31 東京都学生2部リーグ戦(明大弓道場)<女子>▼10・24 順位決定戦 対早大戦 ○明大 63中―56中 早大 石川真衣(文3=共立女子)――今試合を振り返っていかがですか。 「本当に緊張しました。緊張感をもって試合に臨むことは大切ですが、緊張しすぎてコントロールできなくなったことは今後の課題だと思います。落ち着いていれば対処できたことは多いですが、後半に何とか持ち直せたのは良かったです」 ――入替戦への意気込みをお願いします。 「勝ちます」 大場空乃(農2=赤穂)――この結果をどのように感じていますか。 「的中数だけ見れば個人的にはとても良い結果だったと感じています。私は今年度不調が続き、なかなか試合に出ることができず、出られても結果振るわず、他の選手の的中に助けられることが多かったです。今まで支えてもらった分、今回は他の選手の的中をカバーして結果に貢献できたと思います」 ――今試合の良かった点は何でしょうか。 「個人としては、自分の射に迷いがなかった点です。前日まであまり好調ではなく、より的中を出すためにはどうしたら良いか試行錯誤を繰り返していました。しかし当日にはやることを決め、それを一つ一つ確実にできたという点は良かったです」 見米彩(理工1=文化学園大杉並)――今試合を振り返っていかがですか。 「今日の試合に勝たなくては1部昇格の夢は叶わないので、絶対に勝つという思いで臨みました」 ――入替戦への意気込みをお願いします。 「入替戦で勝たなくては、今まで積み重ねてきたものが全て水の泡になってしまうので絶対に勝ちます。4年生には1部復帰の夢をかなえてから引退してもらいたいです。女子部みんなで頑張ります」 関根里沙(政経1=白河旭)――この結果をどのように感じていますか。 「入替戦に挑めることが決まったので、一安心しています。しかし気を緩めず、次の中大戦で勝って1部リーグに行きたいです」 ――意気込みをお願いします。 「1年間目標にしていた1部リーグ昇格が目前にあるので、女子部8人で1部リーグに行きたいです」 [弓道部担当一同]READ MORE -
女子団体 筑波大に圧倒され入賞逃す/全日本学生選手権
弓道 2021.08.14悔しい幕切れとなった。前日の男子団体に引き続きアリーナでの開催となった全日本学生選手権(以下、インカレ)。シード校の明大は、初戦を危なげなく突破する。しかし、3回戦目の対戦校・筑波大が12射皆中という驚異の結果をたたき出し、優勝を目指す明大は姿を消すことになった。 ◆8・12 第69回全日本学生選手権(日本ガイシホール)▼女子団体 明大――3回戦敗退 全関東学生選手権(以下、全関東)で3位という成績を残してから1週間がたち、試合に臨んだ明大。1、2年生で構成されたこのチームにとっては、これが初めての対面開催のインカレだった。しかし「初戦は場の雰囲気に慣れるという形でいつも通りにできた」(高橋いろ葉・営2=花巻北)と、安定した射を見せる。2回戦目からの登場で、3人全員が3中ずつという好発進を見せ、初戦を突破した。 調子の良さをうかがわせたものの、優勝への夢は3回戦目で打ち砕かれた。相手は2回戦で12射を皆中させた筑波大。明大は大前・見米彩(理工1=文化学園大杉並)が皆中させるも、全体で7中という結果に。一方の筑波大は、明大が8射を引き終わらないうちに、驚くべき速攻でまたもや全員が皆中。筑波大の皆中を知らせる拍手が射場に響き渡った。明大はこの時点で2射を外していたため、敗北が確定。この速攻には寺本裕明監督も「筑波大の試合運びの徹底度は他の大学よりも上回っていた」と舌を巻いた。終わってみれば5中差の敗北。「自分の射が最後まで続けられなかった」(関根里沙・政経1=白河旭)と悔しさをにじませる。下級生にとって苦い結果となった。 現在明大は、東京都の2部リーグに所属している。今大会では入賞を逃したものの、実力のあるチームだ。9月からはリーグ戦が始まる。「ここからの長丁場で本来の力が試される」(寺本監督)。目標は1部リーグ昇格。「上級生のために勝ちたい」(見米)。リーグ戦へ向け調整を重ね、2年ぶりの1部返り咲きを狙う。 (写真:射場に礼をする見米)[西田舞衣子]試合後のコメント寺本監督――今大会を振り返っていかがですか。 「春先から良い戦いができていて、1年生2人が活躍してくれているので頑張ってくれると思ったのですが確実性、皆中できる確率がまだ足りないと感じました。トーナメントを勝ち抜くのは波があるので難しいと改めて思いました」 高橋――全関東選手権から好調をキープすることはできましたか。 「全関東が終わってから気が抜けてしまったのか、インカレで力を発揮できるような自分のモチベーションを上げることができなかったのが反省点だと思います」 見米――筑波大戦についてお聞かせください。 「1立目に9中が出て、しかも皆が安定して同じ的中だったので、次も同じようにもう1本、という気持ちでやれたらもっと良かったのではないかと思いました」 関根――今後の課題は何でしょうか。 「自分の射に自信がないので、自信が持てるようになれば正々堂々と戦えるようになると思っています。的中だけではないところでも自分が納得できるように自信をつけられるよう頑張ります」READ MORE -
惜しくも3位 決勝に届かず/全日本学生選手権
弓道 2021.08.12強豪校相手に奮闘した。2年ぶりにアリーナで行われた全日本学生選手権(以下、インカレ)。明大は 強豪・桜美林大に勝利するも、準決勝で敗退。3位決定戦では勝利し、3位で幕を閉じた。◆8・11 第69回全日本学生選手権(日本ガイシアリーナ)▼男子団体 明大――3位 新型コロナウイルスの影響で昨年度はオンラインでの開催となったインカレ。シード校の明大は初戦の四国大を17中で下す。「序盤から全員が高的中で当てられた」(太田弘人・政経4=新屋)と順調な滑り出しとなった。次戦の相手は強豪・桜美林大。2射目終了時には両者8中と同中で並ぶも、3射目にはリードする。そのまま「一本一本詰めていくことができた」(柳田健太・農4=国学院)。接戦を制し、準決勝へ進んだ。 昼休憩を挟み、迎えたのは筑波大。「気持ちが落ち着かなかった」(小口琉矢主将・農4=岡谷工)。集中力が切れた状態で試合に臨む。1射目は競り合うものの、2射目では二的、中、落前と3連続で抜いてしまい、前半一手では計5本抜かし的中の波が途絶える。後半も残念な結果が続き、「抜いた矢を全員が引きずっていた」(三田村優希・政経3=大成)。誰も悪い流れを止めることができず、12中で決勝への道は途絶えた。 3位決定戦の相手は新潟大。「3位だけは絶対取るという気持ちでチームが一丸となった」(加藤岡拓実・理工3=成田)。いつも通りの射をすることを目標に、射場入りした。3射目まで全員が外すことなく順調に的中が続き、19中と今大会最高の結果を残し表彰台入りを果たした。「準決勝まで駒進めたと考えると上出来」(寺本裕明監督)。悔しさが残るも実力を出し切った大会となった。 4年生にとっては最後のアリーナでの試合となった本大会。秋にはリーグ戦が控える。「王座に全員で行く」(小口)と意気込みは十分。しかしながら課題も残る。「経験がないか、極端に少ないというのが今の下級生だと思う」(小口)、「下級生の突き上げがないと来季以降も難しい」(寺本監督)と世代交代に不安が存在する。秋以降にどのように経験を積むか、精神面の安定がカギになりそうだ。 (写真:最後の1本を射る小口) [楠川颯也] 試合後のコメント寺本監督――男子チームは3位決定戦で19中でした。「12中も19中も実力、そのどっちが実力の振れ幅なのと思いました。勝つべき準決勝で19中出しとくべきで、そしたら相手が16中だったわけだから勝てたわけですし。男子チームの心配していた、12中も出しかねないという事だったので。それでも19中出せるってことは準決勝は残念だと思います」 小口――準決勝で残念な結果となり決勝に進むことの出来なかった時の気持ちを教えてください。「明らかに引いている最中に、もう前半一手引いた時点で、5本以上抜いてしまっていて。そこでやっぱり諦めるという訳では無いきちではないですが、全員がこれ以上当ててやろうとかそういう空気になれなかっただろうなということは後ろから感じていました。それでもアドバイスできる訳ではなく、自分はしっかり当てることで、きちんと貢献していくしかないなという気持ちで、最悪ここで勝てなくても3位決定戦でいい結果で締めてやるという気持ちで準決勝に臨みました」 太田――最後のインカレどのような気持ちで臨みましたか。「まずは楽しむこと。あとは場の雰囲気に飲まれないようにというのは意識して、自分のやることを徹底的に取り組みました」 柳田――気持ちの切り替えはどのようにされたのですか。 「いつも通りやるだけだと、もう一度考え直すことで切り替えました。自分の中ではいつも通りにやるというのを常に弓道では考えているので、もう一度準決勝で1本抜いてしまったことも踏まえて、いつも通り引けば当たるというのを考えて乗り切りました」READ MORE -
城西大戦インタビュー 女子団体/全国大学選抜
弓道 2021.06.27予選をトップで通過した全国大学選抜。明大女子チームは、優勝への期待がかかる中、1回戦で姿を消すことになった。今回は悔しさをにじませる選手たちの声をお届けする。 ◆6・26~6・27 第33回全国大学選抜(明治神宮弓道場) ▼女子団体――1回戦敗退 明大 7中―9中 城西大○ 寺本裕明監督――今試合を振り返っていかがですか。 「優勝するつもりで来たのですが、1回戦は相手が良すぎてうちが悪すぎました。1本目で3人が抜いて、相手が3本当てたというところで、試合の流れが相手に傾いてしまいました」 ――女子チームの課題は何でしょうか。 「自信を持ってやってきたのですが、長らく対面試合ができていなかった不慣れなところと、若さがあったかもしれません」 髙橋いろ葉(営2=花巻北)――今試合を振り返っていかがですか。 「悔しい気持ちが一番なのですが、対面試合でオンラインより緊張した状態で引くとどのような射になるのかというのを確認できたので、次につながる試合になったと思います」 ――今後の目標をお聞かせください。 「タイトルを取ることが目標なので、これから全関東、全日本でタイトルを取りたいと思います」 見米彩(理工1=文化学園大杉並)――今試合を振り返っていかがですか。 「大前としての役割を果たせなくてとても悔しいです」 ――大前としてプレッシャーはございましたか。 「程よい緊張で試合に臨めたのですが、本番で的の前に立って自分を信じ切れずに初矢を抜いてしまったのがとても悔しいです。初矢を入れていれば、後ろの2人も気持ち的に違っていただろうなと思います」 関根里沙(政経1=白河旭)――今試合を振り返っていかがですか。 「4本目を外してしまったことが悔しいです」 ――対面開催とオンライン開催で違いはございますか。 「いろいろな大学がいるので対面で試合をしても圧倒されないように自信をもっていくべきだと感じました」 [弓道部担当一同]READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
精神を統一し、的を射る弓道。的中数で勝負を決するが集中力や忍耐力も要求される。技術に加え礼儀、作法を重んじるその道は和を象徴する競技の一つといえる。 明治41年に創部され、100年以上の伝統を持つ明大弓道部。大学弓道界においても歴史は古く、古豪としての名をとどろかせてきた。生田キャンパスにある弓道場で日々鍛錬を積み重ね技術を磨いている。実力はもちろん弓を引く姿や所作が評価され、射道優秀賞の受賞経験もある。美しさと技術を兼ね備える弓道部が今後も長い歴史を紡いでいく。