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往路12位 勝負は明日の復路へ/箱根駅伝往路
競走 2023.01.023年ぶりのシード権獲得を絶対目標とした今大会。1区の富田峻平(営4=八千代松陰)が三大駅伝で自身初の区間賞を獲得する会心の走りを見せると、3区森下翔太(政経1=世羅)が区間4位と好走する。しかし、5区吉川響(文1=世羅)がまさかの失速で往路12位。明日の復路で巻き返しを図る。 ◆1・2 第99回東京箱根間往復大学駅伝往路(大手町読売新聞社前~箱根芦ノ湖駐車場入口)▼12位 明大 5時間31分29秒 自身がエースであることを証明する走りとなった。流れを決める1区に登場した富田。レース序盤、関東学生連合の新田(育英大)が集団を抜け出し独走する思わぬレース展開となったが、富田は淡々と自分の走りを刻んでいく。動きがあったのは19キロ付近。下り坂が終わった地点で富田が仕掛けた。反応したのは円(駒大)ただ一人。その円すらも圧倒的なスパートで置き去りにし、20キロ地点で前を走る新田をかわし首位に躍り出た。ラスト1キロは表情をゆがめながらもペースを落とさず鶴見中継所へ。待ち受ける小澤大輝主将(政経4=韮山)を見ながら外した襷を右手に持ち拳を天に高くつき上げた。明大の主力として、そして最上級生としての覚悟を持って臨んだレースを最高の結果で締めくくった。 エースから襷を受け取った2区小澤。学生長距離界を代表する選手たちに囲まれながらも、主将として意地の走りを見せ3区の森下へ襷をつないだ。シード圏外で受け取った森下は後ろから1万メートル27分台の記録を持つ井川(早大)にかわされたがその後はハイペースで押し進めていく。最終的に順位を6つ上げ、区間4位と快走した。4区を任されたのは尾﨑健斗(商2=浜松商)。当日変更で補欠に回った櫛田佳希(政経4=学校法人石川)の思いを背負った堅実な走りで区間11位フィニッシュ。入学当初から山登りを希望していた吉川響はルーキーながら5区で山を登った。しかし、初めての箱根の山では、思うように体が動かず。区間15位という悔しい走りで芦ノ湖へ駆け込んだ。チームは総合12位で1日目を終えた。 明日の復路では富田とともにWエースの一翼として今年度の明大を引っ張ってきた児玉真輝(文3=鎌倉学園)や先日のMARCH対抗戦で1万メートルの自己記録を更新した杉彩文海(文3=鳥栖工)など力のある選手が控えている。開花の兆しは見えてきた。悲願のシード権獲得へ。‶強い明治〟へ返り咲く準備はできている。 [島田五貴] レース後のコメントはこちら↓(190)箱根駅伝事後インタビュー①/富田峻平(191)箱根駅伝事後インタビュー②/小澤大輝(192)箱根駅伝事後インタビュー③/森下翔太(193)箱根駅伝事後インタビュー④/尾﨑健斗(194)箱根駅伝事後インタビュー⑤/吉川響READ MORE -
区間エントリー発表/箱根駅伝
競走 2022.12.29第99回箱根駅伝(以下、箱根)の区間エントリーが発表された。全日本大学駅伝で好走を見せた吉川響(文1=世羅)をはじめとする1年生を多く配置。一方、今年度主力として活躍した小澤大輝主将(政経4=韮山)ら4年生は補欠登録に。当日変更枠の6人を誰に使うのか、山本佑樹駅伝監督による駆け引きからも目が離せない。 箱根の当日変更は6人まで認められており、1日に変更できる最大人数は4人まで。レース開始1時間10分前まで変更が受け付けられる。 ◆1・2~3 東京箱根間往復大学駅伝競走▼区間エントリー 1区 富田峻平(営4=八千代松陰) 2区 室田安寿(情コミ1=宮崎日大) 3区 鈴木祐太(文2=鎌倉学園) 4区 櫛田佳希(政経4=学校法人石川) 5区 吉川響(文1=世羅) 6区 堀颯介 (商1=仙台育英) 7区 杉彩文海(文3=鳥栖工) 8区 斎藤拓海(政経3=市立船橋) 9区 下條乃將(情コミ4=東京実) 10区 新谷紘ノ介(政経2=世羅) 補欠 漆畑瑠人(文4=鹿児島城西) 小澤大輝(政経4=韮山) 加藤大誠(営4=鹿児島実) 児玉真輝(文3=鎌倉学園) 尾﨑健斗(商2=浜松商) 森下翔太(政経1=世羅) [石井遥] 第99回箱根駅伝まであと4日。 2022年度競走部特集ページ『明鏡紫水』にてエントリー選手の事前インタビューを掲載しております。そちらもご覧ください。READ MORE -
自己ベスト続出! 箱根に向け弾みをつける/MARCH対抗戦 2022
競走 2022.11.26昨年度から始まったMARCH対抗戦。MARCH全校が箱根駅伝(以下、箱根)にそろうこととなった今年度は演出やライトアップがより一層華やかなものとなった。その中で明大勢は多くの選手が自己記録を更新し、今シーズン最後のトラックレースで躍動した。 ◆11・25 MARCH対抗戦2022(町田GIONスタジアム)▼❺明大 ▼男子1万メートル1組 12着 尾ノ上 30分51秒13 14着 山内 31秒08秒95 2組 8着 勝浦 30分36秒57 11着 新野 30分46秒22 3組 5着 甲斐 29分20秒33 10着 溝上 29分31秒29 11着 橋本 29分34秒70 14着 三上 29分35秒38 18着 馬場 30分11秒47 23着 城戸 30分49秒07 4組 3着 杉 28分39秒58 紫紺の戦士たちが躍動した。2回目の開催となったMARCH対抗戦。1万メートルを5組行い、各校の上位10人の平均タイムで争われる。明大からは11人が出場。「今回出場した選手は箱根のボーダーを目指す選手たち」(山本佑樹駅伝監督)と1カ月後に迫る箱根に向け、最後のアピールの機会となる。総合成績は29分59秒57で5位だったが、出場した11人中初出場を含め8人が自己記録を更新した。 その中でも一際輝きを見せたのは杉彩文海(文3=鳥栖工)だ。昨年度のMARCH対抗戦で出した28分57秒71の自己記録を約18秒更新し、28分39秒58でフィニッシュ。「ここで自己ベストを出さないと箱根を走るうえで厳しかった」(杉)と今シーズン思うような走りができなかった杉にとってジャンプアップを果たした走りとなった。杉の走りに対して山本駅伝監督は「持ち味である後半の粘りが十分に発揮されていた」と高く評価した。また、甲斐涼介(情コミ2=宮崎日大)は29分20秒33の自己記録をたたき出し、チーム2番目の成績を残した。「自己ベストが出て、悪くはなかった。世田谷246ハーフマラソンの結果が悪かったので、監督を見返してやろうという気持ちで走った」(甲斐)と箱根に向け猛アピールを見せた。 今大会の結果により全体的な厚みが出てきたことが証明された。勝負の時まで残り約1カ月。悲願のシード権獲得に向けラストスパートだ。 [島田五貴]第99回箱根駅伝まで、あと37日。※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。READ MORE -
曳田、斎藤らが快走! 箱根駅伝へ猛アピール/上尾シティハーフマラソン
競走 2022.11.21箱根駅伝(以下、箱根)に出場する大学も多く出場する上尾シティハーフマラソン(以下、上尾ハーフ)。チーム内トップでゴールした曳田道斗(政経2=宮崎日大)ら4人の選手が自己ベストを更新し、初出場のルーキーも結果を残した。目前に迫った箱根に向けて、メンバー争いは佳境を迎えている。 ◆11・20 第35回上尾シティハーフマラソン(上尾運動公園周辺)▼ハーフマラソン 30位 曳田 1時間03分10秒 32位 斎藤 1時間03分12秒 72位 山本 1時間03分53秒 90位 井坂 1時間04分20秒 109位 吉川陽 1時間04分39秒 133位 東原 1時間05分08秒 142位 古井 1時間05分18秒 148位 杉本 1時間05分32秒 155位 新野 1時間05分36秒 164位 角南 1時間05分47秒 219位 窪田 1時間07分31秒 257位 前田 1時間08分40秒 今月13日に行われた世田谷246ハーフマラソン(以下、世田谷ハーフ)と並んで箱根に向けたメンバー選考の基準となる今大会。起伏が少なく、好記録を狙えるコースということもあり、多くの有力選手がエントリーした。メンバーに選ばれるための絶好の舞台でチーム内トップとなる結果を残したのは曳田。目標の63分20秒を上回る快走を見せ「早稲田記録会を終えてから調子が落ちる時もあったが、状態を上げて自分なりにしっかりとまとめる走りができた」と好調ぶりを示した。「昨年度も選考のボーダーラインにいたが、今年度はハーフもしっかりと走っているのでかなり(箱根のメンバー入りが)有力になってきた」(山本佑樹駅伝監督)。限られたチャンスをものにした曳田が今後のメンバー選考に食い込んでくることに期待がかかる。 チーム内2位の斎藤拓海(政経3=市立船橋)は曳田とわずか2秒差でゴールに飛び込む。1キロ3分のペースを保つ粘りの走りで自己記録を大幅に更新するタイムをたたき出した。「ケガをしている期間に補強運動やフォーム改善に取り組み、夏合宿で練習を積むことができたことがこの結果の要因」と故障からの復帰を印象づけるレースに。山本駅伝監督も「ケガが多くなかなか走れていなかったが、こつこつとやってきたことが形になったので良かったと思う」とこの結果を評価した。しかし、斎藤はこの結果に満足することはなく「最後、体が動かずに曳田に差されたことが悔しかった」と課題を口にした。レース終盤の走りにさらなる磨きをかけ、勝負強さを手にしたい。世田谷ハーフで好記録をマークした堀颯介(商1=仙台育英)に続き、同じくルーキーの山本樹(営1=専大松戸)、井坂佳亮(商1=水城)も初のハーフマラソンながら好タイムで走りをまとめた。「同学年の仲間がいい記録を出しているので自分も頑張ろうと思った」(山本)。同期と高め合う姿勢が今年度のルーキーの活躍ぶりにつながっている。 箱根に向けて残された期間は残りわずか。「ここからは腰をゆっくりと据えて本番に向けて集中してやっていきたい」(山本駅伝監督)。全日本でシードを落とした悔しさを箱根で晴らすため、チームはさらに加速していく。 [松原輝] 第99回箱根駅伝まで、あと42日。※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。READ MORE -
漆畑が自己ベスト更新 ルーキーも躍動/世田谷246ハーフマラソン
競走 2022.11.13先日の全日本大学駅伝(以下、全日本)で出走しなかった選手が多くエントリーした世田谷246ハーフマラソン(以下、世田谷ハーフ)。初めてのハーフマラソンにも関わらず堀颯介(商1=仙台育英)がチーム内2位の好走をし、その実力を見せつけた。夢の箱根路を駆けるべく、それぞれが走りに磨きをかけている。 ◆11・13 第17回世田谷246ハーフマラソン(駒沢オリンピック公園)▼ハーフマラソン 8位 漆畑 1時間04分13秒 10位 堀颯 1時間04分15秒 22位 下條 1時間04分46秒 27位 杉 1時間04分57秒 41位 新井 1時間05分38秒 43位 室田 1時間05分50秒 47位 三上 1時間06分05秒 55位 甲斐 1時間06分15秒 68位 城戸 1時間07分11秒 70位 鈴木祐 1時間07分18秒 76位 橋本 1時間07分31秒 106位 新谷 1時間09分20秒 129位 黒髪 1時間12分52秒 箱根駅伝(以下、箱根)のメンバー入りを懸けてアピールする場、自分の走りを分析し調整する場、選手によって本大会の捉え方は異なっていた。そうした思いが交錯する中、一歩前に出たのは漆畑瑠人(文4=鹿児島城西)だった。他大学の選手に懸命に食らいつき、自己ベストを更新。チームトップの8位でフィニッシュした。「順位は良かったが、タイムには全く満足していない。最低でも63分台はいきたかった」。全日本出走とはならなかった悔しさをぶつける形となった本大会、高順位を記録したものの、さらなる課題も見つかった。続くチーム2位でゴールしたのは、1年生ながら上級生に引けを取らない走りを見せた堀颯。「ハーフマラソンを良いペースで押していけると分かったが、他校との力の差も感じた。練習でその差を埋めていきたい」。初挑戦のハーフマラソンとは思えない快走を見せ、夢の箱根路に向けアピールは充分だ。同じく初めてのハーフマラソンとなったのは、新井晴文(法2=國學院久我山)。ケガ明けで久々のレースにもかかわらず、同期内トップという好走を見せた。 本大会と来週行われる上尾シティハーフマラソン(以下、上尾ハーフ)の結果が、箱根のメンバーを選ぶ際の基準の一つとなる。「上尾ハーフは世田谷ハーフよりも記録を出しやすいコースなので、今日のトップの64分前半の記録をどれだけ超える選手が出てくるかというところに注目したい」(山本佑樹駅伝監督)。来たる箱根に向け、調整を重ねる明大競走部。箱根路で紫紺を背負って走るのは誰なのか、白熱するメンバー争いから目が離せない。 [石井遥] 第99回箱根駅伝まで、あと51日。※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。 READ MORE -
児玉快走もシード権逃す 総合9位で悔いの残る結果に/全日本大学駅伝対校選手権
競走 2022.11.06箱根駅伝予選会(以下、予選会)2位通過から3週間。疲労も残る中で挑んだ全日本大学駅伝(以下、全日本)。前代未聞の上位4校が大会新記録、区間新記録も連発とハイレベルな戦いに明大は力が及ばなかった。2区では児玉真輝(文3=鎌倉学園)が区間4位と好走を見せるも、総合9位でシード権を逃す悔しい結果に終わった。 ◆11・6 第54回全日本大学駅伝対校選手権(熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前)▼9位 明大 5時間15分29秒 伊勢路への挑戦はルーキーの森下翔太(政経1=世羅)から始まった。スタートからいきなり目片(青学大)が仕掛ける予想外の展開に。しかし、森下は動揺の表情を見せることなく淡々と自分のペースを刻む。全体としてハイペースで進んだが、見事シード圏内の8位で児玉に襷をつないだ。昨年度も同じ区間を走り2位であった児玉は三浦(順大)と序盤から並走、終始安定した走りを見せる。「しっかり仕事を果たせた」(児玉)と最終的に区間4位で4人抜きを達成し、チームの順位を押しあげた。 ここまで順調な滑り出しに思えたが、3区の櫛田佳希(政経4=学法石川)は予選会で転倒もあり「練習や調整を合わせられなかった」(櫛田)と一時は順位を二つ落とす苦しい走りに。それでも最後は粘りを見せ國學院大を追い抜き5位でまとめた。2年連続で4区に出場した小澤大輝主将(政経4=韮山)は「点数をつけられないくらいの走り」(小澤)と2大学に追い越され順位は後退。期待された結果を残せず、シード権ボーダーラインに近づく7位で襷をつないだ。その後、初めての大学駅伝デビュー戦となった新谷紘ノ介(政経2=世羅)も、襷を受け取った時点から順位を二つ落とし、シード権外に転落。しかし、世羅高校OBでの襷リレーとなった6区で吉川響(文1=世羅)が意地の走りを見せ、1年生ながら区間7位と大健闘。中央学大を追い越し総合9位に浮上した。 各校のエースが集まる7区には予選会日本人3位と好走を見せた富田峻平(営4=八千代松陰)が満を持して出走。嫌な流れを断ち切り、シード圏内へ順位を上げたかったが、本来の実力を発揮できず。区間8位と差を縮めることはできなかった。過去の記録では8区のみで逆転しシード圏内へ順位を上げたタイム差の最大は43秒。尾﨑健斗(商2=浜松商)が襷を受け取った時点でシード圏内である東洋大に51秒差とかなり絶望的な状況であったが、あきらめることなく前を追い続ける。しかし、シード権には一歩及ばず、9位でゴールテープを切った。 3年ぶりにシード権を落とし、予想を大きく下回る結果となった明大。それでも、ルーキー2人の力走など今後につながる収穫も得られた。「箱根駅伝(以下、箱根)では倍返しするくらいのつもりで絶対に結果を残す」(園原健弘総合監督)と気持ちを切り替える。全日本はまだ通過点に過ぎない。箱根ではさらなる高みへ。明大競走部の挑戦は続く。 [原田青空] 第99回箱根駅伝まで、あと58日。※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。 READ MORE -
2位通過! 総合力を発揮し箱根駅伝への切符をつかむ/東京箱根間往復大学駅伝予選会
競走 2022.10.15安定の強さを見せた。3年ぶりに市街地を走るコースで開催された東京箱根間往復大学駅伝予選会(以下、予選会)。前回大会、圧巻の走りを見せた明大は今大会でも上位通過の有力候補として当日を迎えた。結果は2位と本戦出場を決めたが、今後の駅伝シーズンに向けて改善点が見つかる大会となった。 ◆10・15 第99回東京箱根間往復大学駅伝予選会(陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園) 2位 明大 10時間41分41秒 2年連続1位通過を狙う明大は、1年生2人をメンバーに入れ臨んだ。レースは想定外の展開を見せ、先頭は序盤をキロ3分のスローペースで進めていく。明大は5人が第一集団でレースを展開し、5キロ通過地点の総合タイムで1位に躍り出る。他校が集団走でレースを進める中、明大はおのおのが自分の走りをし、10キロ通過時点で2位と51秒差をつけ1位でレース後半に入った。富田峻平(営4=八千代松陰)、児玉真輝(文3=鎌倉学園)が先頭集団でレースを引っ張り、14.3キロ地点で日本人トップを走っていた石原(東海大)をかわす。しかし、17.4キロ地点ではトップの早大と25秒差の3位に転落。レース終盤では昨年度エントリーメンバーに選ばれるも、出番のなかった新谷紘ノ介(政経2=世羅)や下條乃將(情コミ4=東京実)も追い上げを見せ、チームに貢献。その結果2位で、5年連続64回目の本戦出場を決めた。 レース序盤で主力の櫛田佳希(政経4=学校法人石川)がまさかの転倒。大きく体を打ちつけてしまい、足元がふらつく中でのレースだったが「後半はしっかりとペースを上げることができた」。また、序盤から第一集団でレースを展開し日本人3位、4位という結果を残した富田と児玉。「落ち着いて自分のレースを進めることができ、100点ではないが合格点に近い走りができた」(富田)。「自己ベストで日本人4位という決して悪くない成績だったが、日本人1位を狙えたのでうれしさと悔しさが半々」(児玉)とそれぞれレースを振り返った。その他にも室田安寿(情コミ1=宮崎日大)が1年生ながら64分台をたたき出し、会心の走りを見せた。一方、昨年度日本人2位と好走した加藤大誠(営4=鹿児島実)がチーム9位に沈むなど収穫と課題の両方を残す大会に。3週間後には全日本大学駅伝が控え、来年度の正月には箱根本戦など長い駅伝シーズンは始まったばかりだ。今回見つかった改善点をどのように改善していくのか、今後の明大競走部から目が離せない。 [島田五貴] ※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。READ MORE -
エントリー選手発表/東京箱根間往復大学駅伝予選会
競走 2022.10.0310月15日に行われる箱根駅伝予選会(以下、予選会)のエントリーメンバーが発表された。明大は14人をエントリー。小澤大輝主将(政経4=韮山)をはじめとした主力選手は順当に登録された。一方で昨年の予選会、箱根駅伝を走った杉本龍陽(政経4=札幌日大)はメンバー外となった。 ◆10・15 東京箱根間往復大学駅伝予選会(陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園)▼エントリー選手 漆畑瑠人(文4=鹿児島城西) 小澤大輝(政経4=韮山) 加藤大誠(営4=鹿児島実) 櫛田佳希(政経4=学校法人石川) 下條乃將(情コミ4=東京実) 富田峻平(営4=八千代松陰) 城戸洸輝(情コミ3=宮崎日大) 児玉真輝(文3=鎌倉学園) 杉彩文海(文3=鳥栖工) 甲斐涼介(情コミ2=宮崎日大) 新谷紘ノ介(政経2=世羅) 鈴木祐太(文2=鎌倉学園) 室田安寿(情コミ1=宮崎日大) 森下翔太(政経1=世羅) 予選会は10月15日9時35分スタート予定。今年度は3年ぶりに立川市街地を走るハーフマラソンコースでの開催が決まっているが、関東学生連盟は無観客開催のお願いを発表している。エントリーされた14人のうち当日出走できるのは10人以上12人以下。出走した中の上位10人の合計タイムが、少ない上位10校が本戦への切符を手にする。ハーフマラソンの持ちタイムは今年3月の日本学生ハーフマラソン選手権で富田が出した1時間2分10秒が明大トップ。 明大は昨年度、2位以下に4分以上の大差をつけるトップ通過を果たした。しかし今年度は東海大、早大など有力校もいるため油断はできない。今年度明大が予選通過できた場合、5年連続、64回目の本戦出場を決めることになる。予選会の約3週間後の11月6日には全日本大学駅伝が控えており、うまくピーキングできるかがカギとなる。紫紺の襷にMのユニホームが箱根路を走る伝統をつないでみせる。 [出口千乃] 予選会まであと12日。 競走部特集ページ『明鏡紫水』では夏合宿でのインタビューを掲載中です。またエントリーメンバーの事前インタビューも公開予定です。お楽しみに!READ MORE -
今シーズン最後となるリレーへの出場 決勝進出ならず/日本選手権・リレー競技
競走 2022.10.022年ぶりの開催となった日本選手権・リレー競技。リレー種目の頂点を決める大会に高校生、大学生から社会人まで多くの選手がエントリーした。明大は4×100メートルに出場したが惜しくも決勝進出には届かなかった。 ◆10・1~2 第106回日本選手権・リレー競技(国立競技場)[1日目]▼男子4×100メートルR予選 1組 木村颯、木村稜、小林枚、松下 3着 40秒00 全国から名だたる名門校や社会人が集い、リレーの日本一を争う今大会。明大は4×100メートルRに出場した。同じ組には先月開催された日本学生対校選手権(以下、日本インカレ)で2位入賞を果たした早大がエントリーし、レベルの高い戦いになることが予想された。明大は関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)で7位入賞を果たしたメンバーが名を連ねる万全の布陣で臨む。 普段とは異なる走順でオーダーを組み立てたことにより、木村颯太(法3=明星学園)が自身にとって初めてとなる1走を務めた。慣れない走順に加え、足に疲労がたまっていたこともあり不安を抱えながらのスタートに。それでも、早大とほぼ同時にバトンをつないで見事にその役割を果たした。 そのバトンを受け取ったのは木村稜(政経3=乙訓)。日本インカレで200メートルの明大記録を更新し、2位に入った実力の持ち主が直線区間を任された。バトンパスには大きなミスがなかったものの「追い風を生かし切ることができなかった」と満足のいく走りができずに終わってしまう。 3走には、最上級生としてリレーチームをけん引してきた小林枚也(法4=八王子)が出走。今レースが自身の出場するリレーとしては最後となる中で、懸命にバトンをつなぐも早大、大東大に差をつけられる展開に。レース後には「もっと良い走りをしたかった」と悔しさをにじませた。 松下かなう(法2=大分東明)が4走として最後の直線を駆け抜けた。これまでにさまざまな大会で4走を務めてきた松下だが、これまでの課題だった「後半の失速を直すことができたと思う」とこれまでの練習の積み重ねから確かな手応えをつかんだ。 今大会は思うようなレースをすることができなかったが、これまでチームを見つめてきた4年生の言葉からは下級生に対する期待が感じられた。「今後の明大には伸びしろがあるし、それを生かすことができるのは後輩たち次第」(小林枚)。その思いを引き継ぎ、高みを目指していくのが新チームの役目である。冬を乗り越え、強くなった明大のリレーを目の前にする日はそう遠くないはずだ。 [松原輝] ※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。READ MORE -
木村稜、鈴木憲 明大記録更新し入賞!/日本学生対校選手権
競走 2022.09.12最終日の西京極は暑く、そして熱かった。大会3日目は男子200メートルで木村稜(政経3=乙訓)、男子三段跳びで短距離部門主将・鈴木憲伸(営4=明大中野八王子)がそれぞれ自身の持つ明大記録を更新して上位入賞。昨年度の1万メートルWで3位だった濱西諒(文4=履正社)は悔しさの残る6位入賞に終わった。3日間にわたった日本学生対校選手権(以下、日本インカレ)は幕を閉じた。 ◆9・9~11 第91回日本学生対校選手権(たけびしスタジアム京都)[2日目]▼男子200メートル予選 3組 木村颯 4着 21秒62 4組 木村稜 1着 21秒00 準決勝進出 ▼男子4×400メートルR予選 6組 佐田、野口、小林真、宮川 2着 3分12秒93 [3日目]▼男子1万メートルW決勝 6位 濱西 41分47秒46 14位 清水 44分12秒95 16位 近藤岬 44分30秒30▼男子200メートル準決勝 1組 木村稜 1着 21秒01▼男子200メートル決勝 2位 木村稜 20秒61(明大新)▼男子三段跳び決勝 4位 鈴木憲 16メートル07(明大新) 明暗が分かれた。2日目は200メートルに木村颯太(法3=明星学園)、木村稜の同学年コンビがそろって出場。3組に登場した木村颯は前半の100メートルまでは横一線だったものの「ケガにより体力系の練習ができていなかった」。後半に失速し、4着。惜しくも準決勝進出とはならなかった。一方「充実した練習が行えた」と語った木村稜は前半から積極的なレースを展開。後半も勢いそのまま見事1着でフィニッシュし準決勝に駒を進めた。 「(準決勝も)1着で通過したい」(木村稜)と話していた通り、3日目の準決勝も21秒01の組1着で決勝進出を決めた。しかし「自分の中ではあまりいいレースはできていない」と満足した表情は一切見せずに決勝の舞台へ。予選、準決勝で感じた修正点をしっかり合わせ一時はトップへ躍り出る。ラストは鵜澤(筑波大)に競り負けるも、明大新記録20秒61で2位ゴール。昨年度の準決勝敗退から大きく成長した姿を見せた。これから新体制となるチームを引っ張っていく足掛かりにしたい。 明大マイルリレーをけん引してきた野口航平(商4=洛南)のラストレースとなった今大会。1走を任された佐田龍昇(法1=大分東明)は「スタートから離されないように」とスタートから攻めのレースを見せ、2走の野口に。4着から後半に驚異的な追い上げを見せた野口は、バトンパス直前で前の関西学大をかわし1着で3走の小林真名世(政経2=八王子)へ。「真名世が走り出す時に全国の舞台でも明治が組トップ争いをすることができて、改めて力が付いてきたと実感した」(野口)。明大マイルリレーが新たなステップに踏み込んだ瞬間だった。その後は一つ順位を落としたがその位置を守り抜き組2着で競技を終える。目標であった日本選手権リレーの標準記録突破とはならなかったが、来年度以降に期待ができるレースとなった。 「結果を出すところを後輩に見せたい」(鈴木憲)。大会前にそう強く意気込んだ言葉を有言実行してみせた。申し込み資格記録は6番目であったが表彰台、そして16メートル以上を目標に挑んだ。1本目は15メートル53の記録を残すも、2本目はファウルで全体9位。4本目以降へ進むために「ここで16メートルを狙っていこう」。手拍子を求め、集中力を高めて跳んだ3本目で15メートル93を記録。自身の持つ明大記録を更新したが「まだまだ絶対にいける。16メートルは今日なら絶対に跳べる」とさらなる記録更新を確信し、4本目以降へ進む。その勢いと集中力を保ち迎えた5本目に16メートル07のビッグジャンプ。目標に掲げていた自身初の16メートル台が4位入賞の決め手となった。表彰台は逃したものの「この大会にはもう悔いはない」。記録にも記憶にも残る跳躍であった。 明大からは4人の入賞者が出た日本インカレ。また、4年生にとっては最後の日本インカレであった。思い描いていた形とは異なる結果に終わった選手もいるかもしれない。それでもここまで見せ続けた大きな背中は後輩たちに引き継がれるに違いない。 [出口千乃、島田五貴] ※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。READ MORE
特集記事 SPECIAL
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【競走部】紫魂不撓
昨年度の関東学生対校選手権で見事1部残留を成し遂げた競走部。今年度は主将・木村稜(政経4=乙訓)を中心にさらなる高みを目指す。特に長距離ブロックは、あと一歩手が届かなかった箱根駅伝シード権に向け、エース・児玉真輝(文4=鎌倉学園)を中心にチーム一丸で取り組む。旅路は険しいかもしれない。だが、紫魂を胸に、不撓不屈の精神で走り続けた先にはきっと輝かしい栄光が待っている。特集ページ〝紫魂不撓〟ではそんな明大競走部の1年間を追い続ける。READ MORE -
【競走部】明鏡紫水
今こそ古豪・明大の意地を見せる時――。今年度の競走部は関東学生対校選手権での1部残留に向け、3部門のさらなる飛躍が求められる。特に「チームを一から強くしたい」(小澤大輝主将・政経4=韮山)と長距離部門は箱根駅伝のシード権獲得を最大の目標にする。今年度も紫紺の襷が輝く瞬間を明スポが追い掛ける。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
1907年創部。練習場所は八幡山グラウンド。〝競技を通じての社会に貢献できる人材育成〟をモットーに練習に励む。短距離部門、競歩部門は関東インカレで優勝者を数多く輩出。特に競歩部門は日本選手権20km競歩で入賞など好成績を残している。長距離部門は、第1回箱根駅伝に出場した4校「オリジナル4」のうちに含まれ、過去には多数の優勝を誇る古豪。2005年には14年ぶりに出場を決めた。鎧坂哲哉選手(平24営卒・現旭化成)などが在籍した12年には総合3位。以来は常連校として名をはせており、シード権獲得や上位入賞を目指す。過去には多くの実業団選手を送り出している。