
【水泳部(競泳部門)】FUKUOKA2023
今年7月、世界水泳が22年ぶりに自国開催される。日本では、東京五輪以来の国際大会となる今大会。明大からも紫紺スイマーたちが、世界の舞台へ羽ばたいていく。本特集では、世界を舞台に戦う選手たちの熱戦をお届けする。
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(11)大会事後インタビュー③ 江沢陸/世界選手権2023福岡大会
水泳(競泳) 2023.08.19世界を舞台に躍動した。7月30日に閉幕した世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)。明大勢からは競泳に2人、OWS(オープンウオータースイミング)に1人の計3人がそれぞれ初出場した。競泳では栁川大樹(政経3=日大藤沢)が男子200メートル背泳ぎで世界8位入賞、五味智信(商3=湘南工科大付)が混合400メートルフリーリレーで世界7位入賞となるなど好成績を連発。OWSでも江沢陸(法2=成田)が男子5キロメートルで力泳を見せた。来年3月のパリ五輪選考会に向け、選手たちはさらなる成長を遂げていく。 今回は、そんな世界最高峰のレースに参戦した明大勢の大会事後インタビュー第3弾。江沢の大会後の声をお届けする。(このインタビューは8月5日に行われました。) ――世界水泳は楽しめましたか。 「はい。地元開催ということもあって試合前からいろんな人に応援してもらえましたし、とても楽しむことができました」 ――福岡空港なども含めて大会の雰囲気はいかがでしたか。 「空港に着いた時から世界水泳の広告とかが貼ってあって世界水泳が始まるんだっていうことを実感しました。会場に着いてから海外の選手たちがいるのを見て、緊張も感じました」 ――初の世界水泳の感想をお願いします。 「国際大会で泳ぐという経験は僕は初めてだったので、すごく緊張や不安もありました。現地に入って他の人たちのレースを見ていると、もうさらに緊張してしまって。僕が出た5キロの前に10キロに先輩たちが出ていて、先輩たちのレースを見て自分も頑張らなきゃなって思って、なんとか泳ぐことができました」 ――振り返ってみて、反省点はどのようなところにありますか。 「先頭に行こうとしていたので序盤から僕はスピードを結構上げていってたんですけど、世界のトップ選手と比べてまだまだ自分は遅くて、置いてかれてしまいました。なのでこれからスピードを伸ばしていかないといけないというのは反省の一つです。もう一つは海外の選手は結構当たりが強いので、そこに慣れていなかったということに反省しています」 ――初めての福岡の海でしたが、泳いでいる感触はいかがでしたか。 「僕らが試合に出る前に九州で豪雨があって、水質は直前まで厳しい状態でした。、僕は日本では館山くらいでしか泳いだことがなかったんですけど、波は比較的落ち着いていて水温もそこまで高くならなかったので結構気持ち良く泳げました。」 ――暑さはいかがでしたか。 「水温が30度になる予想で練習していて本番が28度か26度だったので予想よりは快適に泳げました」 ――今後はどこを強化していきますか。 「スピードを強化して、それに並行して当たりに負けない体作りをしていきたいです」 ――これから競泳とOWSの両立的についてはどうお考えですか。 「スピードを上げるという点でも、競泳の試合は切り離せません。OWSの世界のトップの人も競泳ではオリンピックなどですごい成績を残しています。自分もそうならなきゃいけないと思っているのでこれからも両立して頑張っていこうと思っています」 ――競泳とOWSのインカレに向けて、意気込みと目標をお願いします。 「OWSでは10キロと5キロに出ます。2時間や1時間のレースの中では何が起こるかも分からないので、日本の大会だからといって油断せず、てんぐにならずに、インカレのレースに対してはチャレンジャーみたいな立場で挑戦していきたいと思っています。競泳ではまだまだ二番手三番手くらいなので、少しでも決勝に残って明治大学の得点に貢献するのが目標です」 ――ありがとうございました。 [上原朋子]READ MORE -
(10)大会事後インタビュー② 五味智信/世界選手権2023福岡大会
水泳(競泳) 2023.08.19世界を舞台に躍動した。7月30日に閉幕した世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)。明大勢からは競泳に2人、OWS(オープンウオータースイミング)に1人の計3人がそれぞれ初出場した。競泳では栁川大樹(政経3=日大藤沢)が男子200メートル背泳ぎで世界8位入賞、五味智信(商3=湘南工科大付)が混合400メートルフリーリレーで世界7位入賞となるなど好成績を連発。OWSでも江沢陸(法2=成田)が男子5キロメートルで力泳を見せた。来年3月のパリ五輪選考会に向け、選手たちはさらなる成長を遂げていく。 今回は、そんな世界最高峰のレースに参戦した明大勢の大会事後インタビュー第2弾。五味の大会後の声をお届けする。(このインタビューは8月15日に行われました。) ――世界水泳を終えて率直な感想をお願いします。 「何もできずに悔しいという気持ちだけです」 ――どのような気持ちでレースに臨みましたか。 「男子の方のリレーで決勝に残るというのは1番大きい目標だったので、振り返って考えるとレベル的にもそんなに高くなかったし、全員がやれることしっかりやっておけば、達成できた目標だったのではないかなと思います」 ――ご自身の泳ぎについてはいかがでしたか。 「前の泳者まで遅れを取っていたので、何とか取り返さないといけないなという感じで焦りもあり、自分の泳ぎができなかったです」 ――チームの雰囲気はいかがでしたか。 「他の選手も調子は悪くないという話はしていたので、みんな大舞台の一発目のレースだったので、まだメンタルとかが仕上がっていなかったのかなという感じです」 ――入場の時はどのような話をしていましたか。 「最終組だったので前の組の結果とかも見ていました。イギリスが失格して、それは結構チャンスだなと話していて、タイムを見てもこれは目指せるぞという感じだったので、ちょっとそこは気負いすぎたというか、狙えるところに来ていたからこそ力みとかも出てしまったのかなと思います」 ――レース引き継ぎの時はどのような気持ちでしたか。 「隣がフランスだったので、そこは絶対に勝っていかないとなとは思っていて、結構緊張もしていていつもの精神状態ではなかったです」 ――ご自身のタイムはいかがでしたか。 「遅いです、全然。48秒7というのが自己ベストで、引き継ぎの場合最低でも0.5秒くらいは縮めないといけなかったんですけど、結果的には自己ベストよりも遅いタイムだったので、遅かったです」 ――その要因は緊張が大きかったですか。 「緊張とか焦りもあったのですが、その前段階のウォーミングアップとかも日本とは違っていて自分のやりたいこととかもできなくて、会場に入ってからの準備もうまくできなかったというのもあります」 ――混合4×100メートルフリーリレーについてはいかがでしたか。 「本当に後ろを泳いでくれた3人のおかげ、特に3泳の池本凪沙(中大)のおかげでしかないので、本当に3人には感謝しています」 ――タイムはいかがでしたか。 「こっちのレースも全然遅いですね。1泳を任されたので、最低でも49秒の頭、ベストから少し遅れるくらいで行きたかったんですけど、49秒5は本当に遅くて、自分の高校生の時とそんなに変わらないのでしょうもないタイムだなという感じです」 ――世界水泳を終えてどのような収穫がありましたか。 「海外の雰囲気を知れたことは大きなことですし、混合リレーで1泳を泳いでた人達はみんな世界水泳の決勝と言ってもおかしくないくらいのレベルだったので、そういうことを経験できたのは、自分の人生の中でも大きなことだと思います」 ――世界の選手はいかがでしたか。 「でかくて速かったです。すごいなっていう感じです」 ――日本とのレベルの差はどれくらい感じましたか。 「自由形は特に世界との差が大きいと言われているので、日本選手権優勝したのは明治出身の松元克央さん(令1政経卒・現ミツウロコ)なんですけど、全員克央さんみたいなものですね。日本では47秒で泳ぐのは克央さんだけなんですけど、世界は全員そのレベルってなるとびっくりするくらい差が開いてしまっていると感じます」 ――今後強化したいところはどこですか。 「全部が足りないなと思いました。ターン後のドルフィンキックだけは通用する部分もあると感じたのでそこは引き続き強化していって、泳ぎの方も、世界記録保持者の選手と泳いで、その人からもアドバイスをもらえたので、そういうところも含めて、夏のシーズンが終わったら少しずつフォームとかも変えていこうかなと思っています」 ――会場についてはいかがでしたか。 「すごく応援してもらって気持ちも上がりましたし、海外の選手にびびりそうになった時も日本人の応援が1番大きかったし、会場の中でも外でも頑張ってね、と声を掛けてくれるのはすごい心強くて、多分人生で1番大きい歓声だったので、今後も自国開催というのはないと思うので、人生で最初で最後の1番大きい歓声だったと思います」 ――パリ五輪という目標に向けて、心境の変化はありましたか。 「それはもう変わらずパリは絶対に目指していきたいところではあります。やっぱり世界に比べて遅れてしまっているということを身をもって体感できたので、どれくらいだったら準決勝や決勝に進めるラインかというのは確認できたと思うので、今回の経験を生かして来年狙っていきたいと思います」 ――最後に今後見据えているビジョンを教えてください。 「インカレ(日本学生選手権)で48秒5くらいをしっかりと出して、大会記録が48秒54くらいだったので、そこを更新します。そしてアジア大会では48秒3くらい出して、そこが来年のパリ五輪の選考タイムになってくると思うので、その時点で48秒3を出して、3月の選考会では、パリ五輪個人で代表に選ばれるようにやっていきたいと思っています」 ――ありがとうございました。 [清水優芽]READ MORE -
(9)大会事後インタビュー① 栁川大樹/世界選手権2023福岡大会
水泳(競泳) 2023.08.10世界を舞台に躍動した。7月30日に閉幕した世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)。明大勢からは競泳に2人、OWS(オープンウオータースイミング)に1人の計3人がそれぞれ初出場した。競泳では栁川大樹(政経3=日大藤沢)が男子200メートル背泳ぎで世界8位入賞、五味智信(商3=湘南工科大付)が混合400メートルフリーリレーで世界7位入賞となるなど好成績を連発。OWSでも江沢陸(法2=成田)が男子5キロメートルで力泳を見せた。来年3月のパリ五輪選考会に向け、選手たちはさらなる成長を遂げていく。 今回は、そんな世界最高峰のレースに参戦した明大勢の大会事後インタビュー第1弾。栁川の大会後の声をお届けする。(このインタビューは8月6日に行われました。) ――世界水泳に向かわれるまでの事前練習の調子はいかがでしたか。 「アメリカ合宿はうまく強化ができなくて、山の高地で酸素が薄く思ったようには練習ができませんでした。しかし自分の強みである水中キック、息を止めてキックを打つというところだけはしっかりやってきたので、そうした強化はできていたと思います。調子も事前合宿までは本当に全然上がらない感じでしたが、会場に入ってからはようやく上がってきたという感じでした」 ――会場のプールはいかがでしたか。 「思ったよりもメインプールもサブプールも少し混んでいて、人が多いという感じでした」 ――それは世界大会ならではのことでしたか。 「いや、詳しくは分からないですが、12月の世界短水路の大会の時はプールがいっぱいあってそんなに混まなかったんですけど、今回は結構混んでいたっていう感じです」 ――そうすると、なかなか練習も思うようにはいきませんでしたか。 「やはりうまくできない部分もあったんですけど、そこはうまく考えて空いている時間に泳いだり、混んでいたら自分で工夫して練習したりしていました」 ――今回は有観客の世界大会でしたが、会場の雰囲気はいかがでしたか。 「予選はしっかりした入場もないので感じることはできなかったのですが、予選が終わった後や準決勝の入場、決勝の入場は、レースの終わった後も含めて、とても気持ち良かったです」 ――はじめは競泳1日目から4日目までのレースを見ていて、何か感じたことはありましたか。 「やはり初日から男子400メートル個人メドレーのマルシャンが世界新記録を出していて、そういうマルシャンのすごい水中動作などですね。日本人はそこまで活躍していなかったですけど、そういう海外勢の泳ぎのレベルやフィジカルなどが見ていてとても楽しかったです」 ――練習を一緒にされている小方さん(日大)も自己ベストを出していましたが、やはり刺激は受けましたか。 「どんなところでもしっかり速いタイムで泳いでくる一方、今回はやはり初代表なのでどんな感じなのかなと思っていたんですけど、そこでも自分のレースをして自己ベストを出していて、すごいなと思いました」 ――男子200メートル背泳ぎの予選は、どのような気持ちで臨みましたか。 「レース直前になってきてだんだん調子が上がり、納得ができる泳ぎができてきていたので、とりあえず予選は1分58秒切るか切らないかぐらいで泳いで通過したいなと思っていました。ただ海外勢だとやはり前半が速いので、そこで落ち着いて前半入って、最後の50メートルで調整できればいいなと思っていました」 ――実際レースを泳がれてみて、予選を振り返っていかがですか。 「自分で決めた通りに100メートル、150メートルぐらいまで落ち着いて泳いで、最後で調整する感じでした。隣がやはり竹原(東洋大)で、いつも日本の試合で泳いでいてレース展開も分かっていて前半で速くいくことも分かっていたので、最後に少し抜ければいいなと思ってレースしていました」 ――タイムや順位も予想通りの結果でしたか。 「タイムは予想通りで、1分58秒23ぐらいかかったかなと思ったんですけど、予想通り58秒1くらいでした。順位も少し余裕をもって通過できていたので、そこは良かったです」 ――泳いでみて、国内大会と世界大会の違いは感じられましたか。 「違いはレースをしたことのない選手ばかりだったことです。国内だと相手の手の内が分かっていてレース経験もある中で戦っているので、そこはやはり今回は初めて戦う選手ばかりだったので、非常に楽しかったです」 ――国内大会よりもレース間の時間が長く、同日の準決勝も21時頃と遅い時間でしたが影響はありましたか。 「特にそんなことはなくて、国内大会は少し間の時間が短いと思うんですけど、それでもあまり普段と変えずに、いつものように決勝も※テーパーしました」※大会や試合に向けて練習の質を高めたり、練習量を減らしたりする調整法。 ――準決勝の前も調子は上がっていましたか。 「予選からそうですけど、予選のイメージを持って決勝でどのように上げるかという感じで考えていたので、調子は悪くはなかったと思います」 ――そして実際に準決勝を泳がれてみて、いかがでしたか。 「予選をやはり国内大会よりも速く泳がないと通過できなかったので、その疲れもあったんですけど、150メートルまでは本当にベストラップで、うまく泳げたかなという感じです。ラストは予選の疲れなどが少し出てしまって、タイムを上げ切れなかったんですけど、それでもレース展開は良かったと思います」 ――決勝進出という一つの目標が達成できたと思いますが、その時の気持ちはいかがでしたか。 「1分56秒台は出したかったんですけど、それでも決勝に残れたので良かったかなと思います」 ――初代表で決勝に進出したことも自信になりましたか。 「自分はあまりテーパーミスや調整ミスはなく、大きい大会はいつも結果を出せる方なのですが、やはり今回は世界選手権という舞台で自分のいつものパフォーマンス出せるか不安でした。それでもいつもの自分の泳ぎで自己ベストを出したことは、とても自信になりました」 ――決勝は予選と準決勝の翌日の夜で、普段の国内大会にはない3本目のレースでしたが、いかがでしたか。 「予選が始まる前に立てていたのは、予選で少し余力を持って通過して、準決勝では1分56秒台を出す全力の泳ぎで決勝進出をする。決勝は1日空くのでしっかり回復をして、またその自己ベストを狙っていくという計画でした。1日空けば回復できるかなと思っていたんですけど、やはりダメージが大きくて、そこはまだまだだなという感じでした」 ――疲れが残ったまま決勝を迎えられたという感じでしたか。 「やはり完全に疲れが取り切れないまま、レースに向かったという感じです」 ――決勝は振り返っていかがでしたか。 「決勝は、きつくてあまり覚えていないんですけど、ラップでもセカンドラップの50メートルから100メートルは30秒割っていましたし、そういうところは良かったかなと思います」 ――応援はどなたかいらっしゃっていましたか。 「母や姉など家族が来てくれたり、友達も来てくれたりしていました。あとはコーチも来てくれていました」 ――今大会を振り返って、収穫と課題はそれぞれ何かありましたか。 「来年3月の選考会も、予選、準決勝、決勝とあって、それの予行練習じゃないですけど、そこでどうやって戦えばいいかということが今回で分かったことがとても良かったところです。自分の通用した水中キック、バサロキックもありましたが、それ以外のところは全然通用しなかったというところで、そのバサロキックを生かすためにも、他の部分をもっと強化してそこで戦えるようになりたいなと思いました」 ――今大会は全体的に日本勢が苦戦していたと思いますが、いかがでしたか。 「僕はそんなに日本チームについて何か言える立場ではないですが、自分はやはり自分のペースで自分のレースをしようと心掛けていたので、自分で考えてできたなという感じです」 ――世界新記録が今大会で10個出るほど、世界のレベルは上がっていると思いますが、そういったことはやはり実感されましたか。 「やはり世界のレベルもとても上がっていて、前まではフィジカルがすごいなと思っていたんですけど、海外選手は全然フィジカルだけでなく技術もすごかったです。自分はフィジカルですでに劣っているのに、技術でも勝てていないというところが、まだまだだなと感じました」 ――今回世界8位入賞されたことで、試合後に何か反響はありましたか。 「やはりいろいろな人から『テレビで見たよ』などと言われて、メッセージなどはたくさんきましたね」 ――そうした声は、今後の励みにはつながりますか。 「そうですね。まだまだですけど、これからこの反省を生かしてまた頑張ろうかなと思っています」 ――今後は9月にアジア大会、来年3月にはパリ五輪選考会がありますが、何か目標はありますか。 「パリ五輪は絶対出たいと思っていて、選考会まであと半年ちょっとしかないので、 そこまでは本当に死ぬ気でやります。そしてパリ五輪出場が決まったら、パリ五輪でどこまでいけるかは分からないですけど、もう1回決勝に残って、いけるとこまでいきたいなと思います」 ――入学当時に明スポが新歓号の取材をした際「最終的には五輪でメダルを取りたい」とおっしゃっていましたが、そうした将来的な目標はお変わりありませんか。 「そうですね。まだ今のレベルではメダルとは言っていられないので、とりあえず五輪選考会で1分55秒台を出して、そこからもっと進化してメダルを狙えるようになりたいなと思います」 ――ありがとうございました。 [渡辺悠志郎]READ MORE -
(8)世界水泳福岡が閉幕 初の大舞台で紫紺スイマー躍動/世界選手権2023福岡大会総括
水泳(競泳) 2023.08.057月30日、世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)が17日間の日程を終え閉幕した。今大会は2001年以来22年ぶりの自国・福岡開催であり、日本では2年前の東京五輪以来の大規模スポーツ大会であったほか、コロナ禍初の有観客開催となった国際大会でもあった。来年度にパリ五輪を控え、その前哨戦としても注目を集めた今回の世界水泳。今大会に明大勢からは、競泳代表に栁川大樹(政経3=日大藤沢)と五味智信(商3=湘南工科大付)が、ОWS(オープンウォータースイミング)代表に江沢陸(法2=成田)がそれぞれ出場。多くの収穫と課題を得た大会となった。本記事では、今大会の総括をお届けする。 ◆7・14~30 世界選手権2023福岡大会(福岡県各所)◆OWS(7・15~20/シーサイドももち海浜公園)▼7・18男子5キロメートル 40位 江沢 59分40秒60◆競泳(7・23~30/マリンメッセ福岡A館)▼7・28 男子200メートル背泳ぎ決勝 8位 栁川 1分58秒75▼7・29 混合400メートルフリーリレー決勝 7位 日本 3分26秒96 ※リレー出場選手 五味、中村(イトマン東進)、池本(中大)、神野(中京大) 世界のトップスイマーが福岡に集結した。6競技75種目で行われた今大会。日本勢は大会の前半、AS(アーティスティックスイミング)で連日メダルを獲得し、飛込では来年度のパリ五輪代表内定者が出るなど大きな活躍を見せた。またハイダビングやOWS(オープンウオータースイミング)など普段は目にする機会の少ない競技も実施され、多くの人の関心を引き付けた。特にOWS男子5キロメートルには、明大から江沢陸(法2=成田)が出場。厳しい暑さに見舞われる中、博多湾に設置されたコースを力強く泳ぎ切った。今後はOWSと競泳の両方で活躍できるよう、さらなる成長が期待される。 一方、大会後半に行われた競泳では、日本代表・トビウオジャパンが世界のレベルを痛感させられる結果に。今大会で日本勢のメダルは瀬戸大也(CHARIS&Co.)と本多灯(日大)の銅2個のみ。日本新記録は出ず自己ベストは4人にとどまった。決勝進出も全体の30%に当たる18レースのみで、多くの選手が選考会を兼ねた4月の日本選手権からタイムを落とす結果となった。この背景には、代表選考基準を緩和したことや今大会と選考会の時期が離れていたこと、代表選手同士の練習が少なかったことなどが指摘されている。世界に目を向けると、今大会では10レースで世界新記録が出ており、強力な若手選手が台頭。日本勢のレベルは世界と大きく差をつけられており、こうした現状に不安や懸念の声が上がっている。 そうした中、明大勢は初の大舞台となる今大会で大きく躍動。今後に大きな期待が持てる結果を残した。栁川は背泳ぎ種目の代表として男子200メートル背泳ぎに出場。予選を全体13位で通過すると、準決勝では自己ベストを更新する会心の泳ぎで目標の決勝進出を決めた。決勝ではタイムを落としたものの、初代表で世界8位入賞に輝く快挙を達成した。また、五味もリレー種目の代表として今大会に出場。競泳初日の男子400メートルフリーリレーでは予選敗退に終わったが、競泳7日目の混合400メートルフリーリレーでは見事に決勝進出。こちらも初代表ながら、決勝では第1泳としてチームの世界7位入賞に貢献した。日本勢が苦戦を強いられた中、初出場の両者が共に入賞を飾ったことは、明大や日本代表にとって大きな希望である。来春に迫ったパリ五輪選考会に向け、2人を含めた紫紺スイマーの活躍にぜひ注目してもらいたい。 また、明大としてはここからが本番だ。選手たちは今大会の他にも、8月1日から行われているFISUワールドユニバーシティーゲームズや1日から4日に行われた関東学生選手権にもそれぞれ出場。各地で熱戦を繰り広げている。そして全員が目指す目標は、8月末より行われる日本学生選手権での3年ぶり天皇杯奪還だ。今年度水泳部(競泳部門)のチームスローガンは『Fearless』。選手一人一人が打ち立てた目標に向かい、大胆不敵に突き進む。競泳の〝熱い夏〟は、まだ序章に過ぎない。 [渡辺悠志郎] 今後の主な大会日程2023年 8・31~9・3 第99回日本学生選手権 9・24~29 第19回アジア競技大会 (中国・成都) 11・30~12・3 ジャパンオープン2024年 2・2~18 第21回世界選手権 (カタール・ドーハ) 3・17~24 国際大会代表選手選考会 7・26~8・11 パリ五輪READ MORE -
(7)競泳開幕 紫紺スイマー世界に羽ばたく/世界選手権2023福岡大会展望(競泳)
水泳(競泳) 2023.07.22いよいよ競泳の幕開けだ。7月14日に開幕した世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)は、23日で大会10日目を迎える。後半戦に突入する今大会で大きな注目を集めるのは、同日に競技が始まる競泳。明大勢からは五味智信(商3=湘南工科大付)、栁川大樹(政経3=日大藤沢)に加え、ОBから松元克央選手(令1政経卒・現ミツウロコ)、吉田冬優選手(令2政経卒・現三谷産業)も出場する。今回は競泳出場選手の展望をお届けする。 ◆7・14~30 世界選手権2023福岡大会(福岡県各所)◆7・23~30 競泳(マリンメッセ福岡A館)▼7・23 男子400メートルフリーリレー 五味▼7・24 男子200メートル自由形 松元選手 ※決勝は25日▼7・26男子100メートル自由形 松元選手 ※決勝は27日▼7・27男子200メートル背泳ぎ 栁川 ※決勝は28日▼7・28 男子100メートルバタフライ 松元選手 ※決勝は29日男子800メートルフリーリレー 吉田選手 ※リレー種目は予定選手が変更する場合があります。※競泳予選はBS朝日にて放送予定(各日11時から12時頃より放送開始)※競泳決勝はテレビ朝日系列とABEMAにて放送予定(各日19時から20時頃より放送開始)※OWSを含め全競技の決勝ハイライトはABEMAにて配信中 6競技75種目で実施中の世界水泳もいよいよ後半戦に突入する。22日までに、飛込、AS(アーティスティックスイミング)、OWS(オープンウオータースイミング)の3競技が終了。残る競技は、戦いが続く水球とハイダイビング、そして競泳となった。前半戦の日本勢に目を向けると、ASでは連日メダルを獲得し、飛込では来年度のパリ五輪代表内定者が出るなど大きな活躍を見せている。この良い流れに乗るべく、既に現地入りした競泳日本代表〝トビウオジャパン〟もAS競技の合間に会場プールで最終調整を行っている。国内外から多くの選手、関係者、メディア、観客が訪れる中、トビウオジャパンへの期待は日に日に高まっている。 そんな日本代表の中には、明大勢も含まれている。まず現役からは男子400メートルフリーリレーに五味が、男子200メートル背泳ぎに栁川がそれぞれ出場予定だ。競泳初日に登場する五味は、これまで多くの困難に見舞われた。中学3年次には全国大会出場を逃し、高校3年次にも再び不調に。高校2年次のインターハイでリレー種目の優勝を飾って以降、大学では大きな成績を残せずにいた。それでも結果にとらわれすぎず「一つ一つの練習の過程から楽しむようになった」(五味)。すると調子は徐々に上がり、昨年度の終盤はベストを連発。今年4月の選考会で銀メダルを獲得し、世界切符をつかみ取った。 一方、5日目に登場する栁川は、ジュニア時代から大きな活躍を見せてきた。しかし高校3年次になるとコロナ禍で練習環境は一変。自分一人での練習が続き不調に陥る。そんな中で周囲からの意見を取り入れながら、あえて足を曲げる独自の泳法を追求。この挑戦が功を奏し、昨夏の日本学生選手権(以下、インカレ)では大学初の優勝に輝いた。その後も現状に満足せず「調子がいいときこそ、もっと変えていかないといけない」(栁川)。結果を残し続ける中、昨冬に所属クラブを移籍した。そうした挑戦を続けた結果、選考会で2位に滑り込み見事個人種目での代表権を獲得した。これまでの歩みは大きく違うものの、同じ世界の舞台に上った五味と栁川。彼らの見せる世界水泳初の泳ぎに注目だ。 競泳には数年前まで明大に在籍していたOBも参戦する。2日目に登場する松元選手は、現役時代から世界で躍動。リオ五輪後に頭角を現すと、2018年のパンパシフィック選手権とアジア大会では金メダル2個を含む計6個のメダルを獲得。2019年の世界水泳では200メートル自由形で日本人初の銀メダリストに輝いた。東京五輪でメダル候補になりながらも予選敗退し、その後不調に。しかし4月の選考会では力強い泳ぎを見せ、今大会個人3種目の代表に選出。福岡の地で〝復カツオ〟なるか注目だ。6日目に登場する吉田選手も、現役時代は自由形のエース選手。2019年のインカレで自己ベストの初優勝を果たした実力者だ。両者とも現役時代から明大を背負ってきたが、今度は日の丸を背負って世界の舞台に挑んでいる。彼らの熱い戦いにも期待がかかる。 今大会は22年ぶりの自国開催であり、コロナ禍初となる有観客開催の国際大会だ。今大会の参加選手は約200カ国の国や地域から約2400人、来場者は約40~50万人と見込まれる。大会の模様は会場だけでなく、テレビ朝日系列やABEMAにて放送・配信が行われている。世界最速を決定する世界水泳。あなたもぜひ、この〝熱い夏〟を体感してほしい。 [渡辺悠志郎]READ MORE -
(6)【大学スポーツ×世界水泳】大会事前インタビュー③ 江沢陸/世界選手権2023福岡大会
水泳(競泳) 2023.07.13世界最速決定戦に大学生スイマーが参戦だ。7月14日より開幕する世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)。今大会は2001年以来22年ぶりの自国・福岡開催であり、日本では2年前の東京五輪以来の大規模大会となる。そんな世界水泳において注目されるのが、若い世代の台頭だ。今大会では競泳代表40人のうち現役の大学生選手が12人を占めるなど、数多くの大学生スイマーが日本代表に選出されており、その活躍に大きな期待がかかる。 今回、私たち7大学新聞は、世界水泳に合わせた合同企画【大学スポーツ×世界水泳】を実施。同年代の若きスイマーの事前インタビューを順次発信していく。今夏、世界を舞台に活躍する大学生スイマーに、あなたもぜひ注目してみてはいかがだろうか。 本記事は合同企画第3弾。明大からOWS(オープンウオータースイミング)・男子5キロメートル代表に選出された江沢陸(法2=成田)の事前インタビューをお届けする。(このインタビューは6月22日に実施されました。) ※江沢選手の展望記事は明大スポーツ第529号の1面に掲載されています。本記事では文字数の関係で紙面ではやむを得ず割愛した事前インタビューを掲載いたします。 ――水泳を始めたのはいつですか。 「もともとレッスンで水泳を始めていて、最初の選手コースみたいな本格的な練習を始めたのは小学1年生からでした」 ――水泳は楽しいですか。 「楽しいですね。練習は大体きついんですけど、試合で勝ったときとかタイムが良かったときは達成感があって嬉しいですね」 ――もともと何の種目ですか。 「小学校の高学年から1500メートルをやっていてそこから長距離の練習をずっと続けていたという感じです」 ――OWSに出ようと思ったきっかけは何ですか。 「オープンウオーターは波がすごくて、僕の泳ぎは結構いいレベルまで行けるんじゃないかって今のコーチに言われてじゃあ出てみるかという感じで出場しましたね」 ――実際に海で泳いでみていかがでしたか。 「初めて泳いだ時は自分の中でいい感じに泳げたので、結構自分に合ってるなという感じがしました」 ――海で泳ぐことには慣れましたか。 「(OWSを始めて)まだ1年くらいなんですけど、最初のときに感じていた海で泳ぐ前 の緊張に比べると慣れた感じはします」 ――OWSはプールで泳ぐ時より緊張しますか。 「普段1500メートルは15、6分で終わるんですけど、オープンウオーターは5キロメートルや10キロメートルの種目だと1時間や2時間はかかるので気持ち的な面は競泳より覚悟しますね」 ――OWSを行う中で一番きついのは体力的な面ですか。 「体力もきついんですけど一番はずっと泳ぎ続けるという精神力が自分は結構きついという感じです」 ――将来の夢は何ですか。 「全然決まってなくて。世界水泳には今回出場しますが、一応近い目標だと五輪に出たいです。世界水泳では入賞とかもっと上のレベルに行きたいなっていう目標はあります」 ――水泳を辞めたいと思ったことはありますか。 「いや、今はまだ全然そういう気持ちはなくて。失敗しても今度また頑張ろうっていう気 持ちでやっています」 ――なぜ今も続けられているのですか。 「タイムが良くなくても次に生かせるというか、まだ自分はもっと頑張れる、速くなれるんだという気持ちをモチベーションに保っているので辞めたいという気持ちは起きてないですね」 ――自分の強みは何だと思いますか。 「きついこととか難しいことがあっても練習でもやり続けられることが自分の強みだと思います」 ――過去にそういう経験がありましたか。 「毎回合宿できつい練習をやるんですけど『頑張ろう』って最後まで気持ちを折れずにずっと続けて来られたのでそこが結構自分の自信につながっていると思っています」 ――目指す選手像を教えてください。 「特定の選手はいないんですけど、応援されるというか、自分の練習を見て応援されるくらいの選手になれればいいなという感じでいます」 ――応援される選手になるにはどうすればいいと思いますか。 「普段から真面目に練習に取り組んだり、挨拶をしっかりして好印象を持たれるような行動をしたりするのが大事だと思います」 ――福岡で楽しみなことは何ですか。 「試合も楽しみにしているんですけど、福岡では関東にはないご当地のご飯とか食べることも結構楽しみにしています。明太子とか食べたいですね」 ――福岡の海で泳いだことはありますか。 「ありません。そのため今回はちょっと緊張しています」 ――世界水泳に向けて今力を入れていることは何ですか。 「世界水泳の時の水温が29度とか30度が予想されていて、それは普段より1、2度高いんです。日差しも夏なので強いことが予想されているので、暑さ対策には力を入れています」 ――練習は順調ですか。 「できる限りのことはしているのであとは本番次第ですね」 ――今はどんな気持ちですか。 「(世界水泳の)後に続くインカレ(日本学生選手権)にもつなげられるようにモチベーションを上げていきたいと思っています」 ――世界水泳の目標をお願いします。 「世界という舞台で戦うのは初めてなので今後も世界と戦えるように、5キロメートルの中ではトップとできるだけ離されないように泳ぐということが目標です」 ――ありがとうございました。 [上原朋子] 【大学スポーツ×世界水泳】今回の世界水泳開催に合わせて7大学新聞が合同で、現役大学生の日本代表選手に事前インタビューを実施した。この機会に、ぜひ多くの大学生スイマーのインタビュー記事をご覧ください。[参加大学新聞]明大スポーツ新聞部、早稲田スポーツ新聞会、近大スポーツ編集部、日本大学新聞社、スポーツ法政新聞会、中大スポーツ新聞部、東洋大学スポーツ新聞編集部 READ MORE -
(5)【大学スポーツ×世界水泳】大会事前インタビュー② 五味智信/世界選手権2023福岡大会
水泳(競泳) 2023.07.13世界最速決定戦に大学生スイマーが参戦だ。7月14日より開幕する世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)。今大会は2001年以来22年ぶりの自国・福岡開催であり、日本では2年前の東京五輪以来の大規模大会となる。そんな世界水泳において注目されるのが、若い世代の台頭だ。今大会では競泳代表40人のうち現役の大学生選手が12人を占めるなど、数多くの大学生スイマーが日本代表に選出されており、その活躍に大きな期待がかかる。 今回、私たち7大学新聞は、世界水泳に合わせた合同企画【大学スポーツ×世界水泳】を実施。同年代の若きスイマーの事前インタビューを順次発信していく。今夏、世界を舞台に活躍する大学生スイマーに、あなたもぜひ注目してみてはいかがだろうか。 本記事は合同企画第2弾。明大から競泳・男子フリーリレー代表に選出された五味智信(商3=湘南工科大付)の事前インタビューをお届けする。(このインタビューは6月16日に実施されました) ※五味選手の展望記事は明大スポーツ第529号の1面に掲載されています。本記事では文字数の関係で紙面ではやむを得ず割愛した事前インタビューを掲載いたします。 ――水泳を始めたのはいつですか。 「0歳からです。2つ上の兄貴がやっていたので、そのついでにプールに連れていかれて、ベビースイミングから始めました」 ――幼いころはどのような気持ちで水泳をしていましたか。 「本当は水泳がすごく嫌いだったのでいつも泣きながら連れて行かれていました。多分本能的に水が嫌いだったのかなと思います」 ――水泳が楽しいと思い始めたのはいつからですか。 「練習は小学生の時から大嫌いでしたが、試合はすごく楽しいなという感じはあったので、水泳が楽しいと思い始めたのは小学生くらいで結果が出るようになってきた時からだと思います」 ――1番初めの大会はいつでしたか。 「小学校1年生の時です。夏の横浜市の大会みたいなのがあって、多分それが人生最初の大会だったと思います」 ――最初の大会は楽しかったですか。 「そうですね。優勝できちゃったので、その時は多分小学生ながらに楽しかったと思います」 ――競泳を長く続けていこうと思ったのはいつ頃のことですか。 「全国大会に出られなかったことが原因なんですけど、中学生の時は1回辞めようと思っていました。しかしその時コーチと当時の中学校の担任の先生が止めてくれて『高校までやってみたらきっと変わるよ』と言ってくれたので、辞めようと思ったことはその1回があるのですが、その時を除いてはずっと競泳を続けていこうと思っていました」 ――大学卒業後はどうされますか。 「今のところは続けようかなと。とりあえず来年度のパリ五輪が目標です」 ――同期や周りの人も続ける選手が多いのでしょうか。 「今ちょうど進路について具体的に考えていく時期なので、多分続けるとは思うんですけど、迷っている同期も多いと思います。明治ではないのですが、代表で一緒の先輩とかは続ける人も結構多かったので、そういった人たちの意見も聞きながら考えていくという感じですかね」 ――お兄さんはどんな方なのでしょうか。 「めちゃくちゃ優しいです。結構友達みたいな感じでいつも一緒にいるんですけど、兄貴が大人なので、僕がふざけた感じでも許してくれるみたいな感じです」 ――ご両親はいかがですか。 「そうですね、両親も基本的には優しいです。たまに試合とかも見に来てくれたりするんですけど、水泳についてそんなにとやかく言う感じでもなく、見守ってくれる感じで感謝しています」 ――競泳人生の中で印象に残っている試合は何ですか。 「今年4月の日本選手権ですね。それと高校2年生の時のインターハイは自分の中では印象に残っています」 ――それはなぜですか。 「日本選手権に関しては、やっぱり代表が決まったというのもありますし、トレーニングプランとかも考えてきたりして人生で1番本気だった試合なので、前段階の調整から含めていろいろ印象に残っています。インターハイは、その年のリレー種目で大会記録を更新して優勝できたというのは大きかったです。学校の水泳部としてもそのインターハイのリレーに全てを懸けていたので楽しかったことと、そこで初めて全国大会のリレーで優勝したので忘れられないです」 ――水泳をやっていて良かったと感じることはありますか。 「タイムが出た時とかレースで勝った時とかの喜びっていうのは日常生活では絶対に味わえないことだと思います。あとは、やっぱり人とのつながりですかね。日本代表に入ったりするとトップ選手の話だったり、トップ選手とつながっている人の話とかも聞くことができて、そういう人の話を聞くっていうのはトップに入らないと経験できないことだと思うので、それは自分の人生の中ですごいプラスになったことだと思います」 ――競泳人生で1番悔しかったことは何でしょうか。 「昨年度のインカレ(日本学生選手権)です。ユニバーシアードが延期になったということもあって夏の大きな大会はインカレしかなくて、そこで優勝するというのは周りにも言っていました。しかし結果的にメダルを取れず、負け方としても僅差で負けているので諦めきれないというか悔しかったなという思い出です」 ――世界水泳に向けてどこに力を入れていますか。 「自分の長所は後半部分でそこは一つ自信を持っていることなのでそこはあんまり変えないようにしています。世界の選手はおそらくフィジカルも強く、前半型の選手が多いと思うので、そこで抜かれても焦らずに自分の泳ぎをするっていうのを代表に決まってからずっと意識しています。」 ――練習は順調ですか。 「結構追い込んでいて疲労もたまってきていますが、順調に追い込めているかなという感じです」 ――リレーのチームはどのような感じですか。 「先輩がすごい優しく話しかけてくれるし結束は固いかなと思っています」 ――最後に、世界水泳の目標と意気込みをお願いします。 「リレーで決勝に残るというのはチームジャパンとしても絶対1番の目標になると思うので、それを達成するために引き継ぎの時に47秒台で泳ぐっていうのは一つ個人的に大きな目標です。そこを達成してしっかりと決勝に残ってパリ五輪の挑戦権を獲得したいなと思っています」 ――ありがとうございました。 [清水優芽] 【大学スポーツ×世界水泳】 今回の世界水泳開催に合わせて7大学新聞が合同で、現役大学生の日本代表選手に事前インタビューを実施した。この機会に、ぜひ多くの大学生スイマーのインタビュー記事をご覧ください。[参加大学新聞]明大スポーツ新聞部、早稲田スポーツ新聞会、近大スポーツ編集部、日本大学新聞社、スポーツ法政新聞会、中大スポーツ新聞部、東洋大学スポーツ新聞編集部READ MORE -
(4)【大学スポーツ×世界水泳】大会事前インタビュー① 栁川大樹/世界選手権2023福岡大会
水泳(競泳) 2023.07.13世界最速決定戦に大学生スイマーが参戦だ。7月14日より開幕する世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)。今大会は2001年以来22年ぶりの自国・福岡開催であり、日本では2年前の東京五輪以来の大規模大会となる。そんな世界水泳において注目されるのが、若い世代の台頭だ。今大会では競泳代表40人のうち現役の大学生選手が12人を占めるなど、数多くの大学生スイマーが日本代表に選出されており、その活躍に大きな期待がかかる。 今回、私たち7大学新聞は、世界水泳に合わせた合同企画【大学スポーツ×世界水泳】を実施。同年代の若きスイマーの事前インタビューを順次発信していく。今夏、世界を舞台に活躍する大学生スイマーに、あなたもぜひ注目してみてはいかがだろうか。 本記事は合同企画第1弾。明大から競泳・男子背泳ぎ代表に選出された栁川大樹(政経3=日大藤沢)の事前インタビューをお届けする。(このインタビューは6月7日に実施されました)※栁川選手の展望記事は明大スポーツ第529号の1面に掲載されています。本記事では文字数の関係で紙面ではやむを得ず割愛した事前インタビューを掲載いたします。 ――今の心境はいかがですか。 「日本選手権で代表に入れて、自己ベストも更新できて良かったですけど、まだまだ満足できないのでまた泳ぎも少しずつ変えて、世界水泳に向けてやっています」 ――今はどのような練習をしていますか。 「自分の課題をしっかり自覚してそれを改善するためにやっている感じです」 ――泳ぎの調子はいかがですか。 「日本選手権前よりちょっとずつ、練習中のタイムも上がってきているので、いい感じにできていると思います」 ――泳ぎ方で強化や改良されていることはありますか。 「日本選手権の時には腕が全然効いていなかったので、もっとしっかり腕に力が入るように意識しています」 ――以前話されていたダイナミックな泳ぎを今も目指しているのでしょうか。 「そうですね、選手権本番の時は少し小さくなってしまったので、もっと大きく泳いで腕もさらに引っ張っていけたらいいなと思っていいます」 ――これまでは世界水泳を意識してきましたか。 「ずっと出たいとは思っていたんですけど、まだ自分はそのレベルではない感じだったのですごく意識していたわけではなかったです。今回は初めてそうやって意識して臨んだ試合だったので、そこで決めることができて良かったです」 ――競泳を始めたのはいつからですか。 「多分生後6カ月くらいだと思います。親と一緒に入るベビースイミング教室みたいなのを姉がやっていて、その影響で入りましたね」 ――それからはずっと競泳を続けてきましたか。 「本格的にやり始めたのが小学生くらいから、毎日練習するようになって続けていきました」 ――途中で競泳が嫌になった経験はありますか。 「ありますね。泳ぎたくない時期とかは結構ありますね」 ――それでも続けることができた理由や競泳の魅力は何ですか。 「練習は一人ですごくきついのですが、結果が出た時のうれしさだと思います」 ――最初から背泳ぎが専門種目でしたか。 「背泳ぎ、バタフライとかは得意で、個人メドレーとかもちょくちょく泳いでいたんですけど、バタフライの方でも結構いい成績を収めていました」 ――どちらの泳ぎ方が好きだったり得意だったりするのでしょうか。 「どちらが好きとかはないですが、メインは背泳ぎなので、たまに出るバタフライがいいリフレッシュなったりはします」 ――日本の競泳界の現状はいかがですか。 「最近は海外のレベルが上がってきていると思います。逆に日本は伸び悩んでいるというか、タイム的には落ちてはいないのですが、世界のレベルがどんどん上がってきているので、そこに少し置いてかれているなという感じはします」 ――いつも一緒に練習する選手はどなたですか。 「日大の小方(颯)は今回世界水泳に一緒に選ばれて、あと新入生で入ってきた上川畑(英・政経1=桐光学園)は同じクラブでずっとやっています」 ――お二人とは以前からのお知り合いでしたか。 「小方とは小学生くらいからずっと知り合いで、で県の合宿とかも一緒にやっていました。今は毎日一緒に練習しています」 ――代表を決めた日本選手権を振り返ってみていかがですか。 「100メートル背泳ぎは全然思ったような泳ぎができなくて、でもしっかりそこで切り替えることができました。現実的にも200メートルの方が狙える位置にいたので、そこは切り替えてレースして、諦めずに泳げたのが一番良かったかなと思います」 ――日本代表という実感はありますか。 「あんまり実感してなくて、多分会場に行かないと実感しないと思うんですけど、結果を出すために頑張ります」 ――今後のスケジュールを教えてください。 「6月10日からアメリカのフラッグスタッフで高地合宿をするので、そこで3週間くらい高地合宿をして、帰ってきて多分クラブ練習でやって、7月の中旬くらいから代表で集まってそのまま試合という感じですね」 ――競泳は個人技ですが、代表だとチームとして戦うという思いもありますか。 「チームはやはり大切で、雰囲気というのはすごい自分の成績も左右されると思っています」 ――憧れの選手はいらっしゃいますか。 「今回は多分出ないと思うのですが、ロシアのエフゲニー・リロフという選手とは、自分も泳ぎがすごく似ていて、タイプも同じなので、参考にさせてもらっています」 ――世界水泳のその先の目標は何かありますか。 「まだインカレ(日本学生選手権)とアジア大会も残っているので、そこでも結果が出せるように、連戦になりますが、しっかり体力付けてやっていきたいと思います」 ――来年度にはパリ五輪も控えています。 「パリ五輪に行くためにも、やはりここの夏でしっかり結果を出して、周りにプレッシャーをかけていきたいです」 ――最後に意気込みをお願いします。 「1分56秒台真ん中くらいの自己ベストを出して、決勝進出できたらいいと思っています」 ――ありがとうございました。 [渡辺悠志郎]【大学スポーツ×世界水泳】 今回の世界水泳開催に合わせて7大学新聞が合同で、現役大学生の日本代表選手に事前インタビューを実施した。この機会に、ぜひ多くの大学生スイマーのインタビュー記事をご覧ください。[参加大学新聞]明大スポーツ新聞部、早稲田スポーツ新聞会、近大スポーツ編集部、日本大学新聞社、スポーツ法政新聞会、中大スポーツ新聞部、東洋大学スポーツ新聞編集部READ MORE -
(3)世界水泳 福岡大会2001年から2023年へ
水泳(競泳) 2023.07.12世界選手権(以下、世界水泳)がこの夏、福岡県で開幕する。パリ五輪を翌年に控えた世界中のスイマーたちが福岡の地で熱戦を繰り広げ、日本の夏をさらに熱くさせることは間違いない。そんな世界水泳の歴史の中でも、前回日本で開催された2001年福岡大会は水泳界にとって大きな意義を持っていた。日本ではそれから2度目の開催となる今大会。2023年大会は二度の延期を乗り越え、世界水泳に参加するすべての人に未来に出会ってほしいという『WATER MEETS THE FUTURE』のコンセプトの下、さらなる未来を作り出していく。 世界水泳とは 1973年、ユーゴスラビア(現セルビア)の首都ペオグラードで第1回大会が開催されて以来、現在に至るまで世界最高峰の選手たちが出場してきた。かつては不定期で行われていた世界水泳だが、2001年の福岡大会以来、2年に1度、夏季五輪の前年と翌年に開催されるようになった。夏季五輪に次ぐ世界規模の大会として、特に五輪前年の世界水泳は夏季五輪の前哨戦として位置づけられている。ゆえに毎大会トップスイマーたちによりハイレベルな争いが展開され、世界新記録が連発されることも少なくない。また、この大会では五輪において正式種目となっていない50メートル平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎがプログラムに含まれていることも注目すべきポイントの一つである。 2001年福岡大会への称賛 世界水泳が福岡の地で行われるのは今回が初ではない。福岡で初めて開催された2001年大会は、現在に至るまでの水泳界において大変重要な意義を持つ大会となった。この2001年大会は2つの“初”となる試みが実施された。 ~世界初の国際大会基準の仮設プールの設置~ 当時の福岡市内には、世界水泳に必要な50メートルプールの数が足りていなかった。全種目の円滑な実施にはプールの数を増やす必要があるものの、プールの新設となると、費用や維持費に膨大な維持費が掛かってしまうことが懸念された。そこで福岡市はヤマハ発動機に協力を要請。大会期間中にのみ一時的に競技場を運営する方式、後に「福岡方式」とも呼ばれた、仮設プールでの開催を試みた。驚くべきは、着工から完成まで掛かった期間はわずか2週間という点。さらに解体、撤去は1週間で完了した。この「福岡方式」は大規模なイベントのたびに多額の費用や時間を掛けて施設を建設しなければならない、という従来の観念に一石を投じ、後の大会にも大きな可能性を残したのだ。 ~現在ではお馴染みの映像表現の誕生~ 2001年福岡大会に注目する全世界の人々に向け、国際映像ホスト配信業務を行ったテレビ朝日はさまざまな技術を導入した。中でも、スタート時に各レーンの水面にバーチャル国旗や選手名が表示される映像表現や、いわゆる『世界記録ライン』で知られる、現世界記録のペースを示すボーダーラインをレースの展開と並行させる演出は今大会が起源となっている。その他にも、飛び込みの選手と同時に落下させて撮影する『ドロップカメラ』などといった新技術がテレビ観戦を盛り上げた。このような革新的なバーチャル技術や撮影の新手法は、テレビで応援する人々にも緊張感や没入感を与え、選手たちの活躍ぶりをより一層引き立てることに成功した。また、同じく一分一秒のタイムを競う陸上競技においても、後にこの演出が採用されるなど、他競技にも影響を与えることとなった映像技術が生まれた大会として知られている。 日本で22年ぶりの開催~2度の延期を乗り越えて~ 当初は2021年に開催される予定だった今大会。新型コロナウイルス感染症の影響で東京五輪が延期されたことに伴い、世界水泳も2022年に延期した。しかし、その年も日本で猛威を振るうウイルスの流行はさらに脅威を増し、またもや2023年への再延期を余儀なくされた。2度の試練を乗り越え、2023年7月14日から30日までの17日間にわたって福岡県福岡市の4会場で満を持して開催される。今大会は、競泳、飛込、ハイダイビング、水球、AS(アーティスティックスイミング)、OWS(オープンウォータースイミング)の全6種別75種目が実施される。また東京五輪では実現しなかった有観客での開催も決まっており、世界中から集まった観客の大歓声に包まれる会場で、トップスイマーたちがしのぎを削る。 『一人一花運動』でおもてなし この夏、福岡市は地域一体となって世界中から多くの人を迎える準備をしている。その中でも『一人一花運動』は、福岡市を花で彩り、世界水泳に訪れる選手や観客に向けておもてなしのフラワーロードを作り出そうという取り組みだ。この運動では、博多駅周辺の大博通り沿いにある会社や店などが協力し、福岡市から配布された寄せ植えプランターに鮮やかな花々を植え、道沿いを彩る。さらには市民や企業が主体となって道路や公園の既存の花壇の手入れも行っている。またこの活動の一環として、博多区の福岡国際会議場前には大会マスコットの『シーライ』と『シャーニー』の花のオブジェが設置された。色とりどりの花が使われ、迫力のあるこのオブジェは今大会のシンボル的な存在となるだろう。このような行政や街に住む一人一人の花づくりによって、美しい花に囲まれながら博多駅から会場までの道のりを楽しむことができるのも今大会の魅力の一つだ。 2023年福岡大会はどのような大会になるのか 本大会のコンセプトは『WATER MEETS THE FUTURE』。2001年の福岡大会から継承してきたテクノロジーのさらなる進化により“水泳の未来”を、世界中の人々とつながりを感じることで“地域の未来”を創出する。そうした未来に、人々が出会ってほしいという思いが込められている。選手のトップレベルの争いはもちろんのこと、テレビ中継の革新的な映像技術や、福岡市の地域ぐるみの取り組みにも注目すると今大会をより一層楽しめるに違いない。 [橋本太陽]READ MORE -
(2)意外と知らない!? 競泳のあれこれ
水泳(競泳) 2023.07.107月14日から31日にわたって開催される世界選手権(以下、世界水泳)。明大からも競泳、OWSにて計3人の選手が出場する。今回は、世界水泳をより深く楽しむために、競泳の知識を紹介する。 ――“自由形”と“クロール” 競泳の花形種目ともいえる自由形。日本人選手のきれいな泳ぎはもちろん、海外選手の豪快で力強い泳ぎも見られる種目だ。タイムも最も速く、見る人を興奮させる。しかし、競泳を見ていて「なぜ泳いでいるのは“クロール”なのに種目名が“自由形”なのか」と疑問に思ったことはないだろうか。 “クロール”と“自由形”この二単語の間には違いがある。それぞれ泳法と種目であるという点だ。 クロールとは、基本のストリームラインを保ったまま、両手両足をそれぞれ交互に動かす泳法の名前である。初心者でも泳ぎやすく本格的な競泳を経験したことがなくとも、泳いだことはあるという人も多いのではないか。 一方で自由形とは、文字通り自由に泳いで構わない種目の名前である。泳ぎ方に制限は無い。ただし15m以上水没して泳ぐことや、コースロープをつかむことなどは違反となってしまうが、泳法に関して言えば、何を泳いでも自由である。実際、自由形の種目でバタフライを泳いだ選手がいた事例もある。 この二つの単語の差があまり認識されてない理由として、クロールが速いタイムを出しやすいため自由形で泳ぐ人が多いから、自由形がフリーと呼ばれているから、メドレーリレーや個人メドレーにおける自由形はバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎと重複してはならないためクロールが選ばれるからなどが挙げられる。 世界水泳でもそういった点に注目しながら楽しんでもらいたい。 ――知られざる競泳の決め手 選手たちの戦いは、スタートの瞬間から始まる。競泳ではスタートの合図から、スタート台から足を離すまでの時間をリアクションタイムという。大規模な大会を行う水泳場では、飛び込み台にセンサーが設置されており、スターターの合図からの時間を計測できる。彼らは日々、泳ぎはもちろんのことスタートの反応速度を上げる練習もしている。ちなみにこのリアクションタイムは、トップスイマーで0.5秒台と言われている。スタートの合図を聞き、体を動かし、飛び込むまでの動作をたったそれだけの時間で完結させるというのだ。競泳では、結果タイムの差が1秒に満たないこともよくある。リアクションタイムの差は、知られざる順位の決め手となっているのだ。 合図の前の張り詰めるさまは、どこか神聖ささえ感じさせる。そして一気に放たれる力強いスタートは、戦いの口火を切るにふさわしい。 ――細部にまでこだわりを 競泳の見所は、泳ぎだけではない。壁を蹴り大きな推進力を生むチャンスとなる折り返し地点も、レースの展開が動く大きな要所だ。この折り返し地点で見られる“ターン”という動きは、主にタッチターンとクイックターンの二種類に分けられる。 クロールや背泳ぎで見られるクイックターンは、泳いできたスピードを利用して、素早く前転のような動きをする。一見簡単そうに見えるものの、水中でありながら素早い動きをしなければならないため、見た目よりも難易度が高いことが特徴だ。 バタフライ、平泳ぎでは折り返しとゴールの際、必ず両手で同時に壁に触れなければならない。このタッチターンではスピードを保ちつつも細部へも神経を尖らせることが求められる。壁に触れる際は審判の目視もあり、厳しいチェックがなされている。 テレビ放送などでは折り返しの際、カメラが寄ることが多い。そういった点もぜひ注目してもらいたい。 [中川美怜]READ MORE