
【競走部】紫魂不撓
昨年度の関東学生対校選手権で見事1部残留を成し遂げた競走部。今年度は主将・木村稜(政経4=乙訓)を中心にさらなる高みを目指す。特に長距離ブロックは、あと一歩手が届かなかった箱根駅伝シード権に向け、エース・児玉真輝(文4=鎌倉学園)を中心にチーム一丸で取り組む。旅路は険しいかもしれない。だが、紫魂を胸に、不撓不屈の精神で走り続けた先にはきっと輝かしい栄光が待っている。特集ページ〝紫魂不撓〟ではそんな明大競走部の1年間を追い続ける。
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(57)全日本予選事後インタビュー⑤/溝上稜斗、吉川響
競走 2023.06.2215年連続でつなぎ続けた伊勢路への道は断たれた。選手、スタッフは死力を尽くしたものの、惜しくも栄光の地へは届かなかった。だが、下を向いてばかりではいられない。今回得た反省はきっと箱根路への足掛かりとなるはずだ。今回はレース後の競走部の声をお届けする。 第5回は溝上稜斗(商3=九州学院)、吉川響(文2=世羅)のインタビューです。(この取材は6月18日に電話で行われたものです) 溝上3組 32着 30分20秒05――レースを振り返っていかがですか。 「全く自分の持ち味が発揮できず、自分のレースができなかったというのがすごく悔しかったです」 ――レース展開という面ではいかがでしたか。 「自分の中でスローになった時に後半5000メートルをすぎてから必ずレースが動くタイミングがあると思っていたので、その時にすぐ前に出るために集団の中でずっといい位置をキープしながら走ろうとしていました。ただ集団がすごく混み合っている中、外から追い抜かす時に足を使ってしまいました。そのためいざレースが動いた時に足が全く残っておらず、対応できなかった点が一つ課題であり原因です」 ――集団が縦に伸びたりまとまったりしていましたが、ペース変動はありましたか。 「レースの中で誰かがぱっと前に行ったと思ったら、またレースが落ち着いてっていうのが結構頻繁にありましたね。自分は前に出た人を毎回マークして前に行くようにしていたので、それがすごく無駄だったなと思います。少し考え過ぎるといったレース経験のなさが課題だったかなと思います」 ――同じ組に出場された吉川選手も結構前の方で走られていたと思うのですが、どのように見ていましたか。 「吉川がずっと前を引っ張っていたので、吉川1人で前に出ていると最後上がった時にきつくなってしまうと思い、何回か前に交代しにいこうと考えていました。しかし結果的に自分は後ろで足を変に使ってしまいました。吉川は前で自分のペースで淡々と走れていたので、吉川の方がうまく自分のレースができていたのかなと思っていて、少し後悔しています」 ――今回出場していない3年生もいると思うのですが、尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)もキャプテンなりに、やはり難しいところはあると思いますか。 「尾﨑は3年生でキャプテンなのでいろいろ気遣う部分もあると思います。関東学生対校選手権後にケガをして、それもあって今回前半の組になって自分の中で葛藤もあったと思います。尾﨑はすごくチームのことを考えてやってくれているので、自分たち3年生や尾﨑以外のみんながもっと頑張らないとなっていうのはありますね」 ――今後の意気込みをお願いします。 「今回3組を任せられて、監督らの期待に応えることはできなかったのですが、自分のチーム内での立場や期待されるものもすごく大きくなっていると感じました。そこにしっかり応えられるチームの軸となる選手になれるよう、まずはホクレン・ディスタンスチャレンジ2023で結果を出していきたいです。自分がチームを引っ張るという自覚を持ってレースの結果を求め、夏合宿でもチームを引っ張っていけるようにしたいなと思います」 ――ありがとうございました。吉川響(文2=世羅)吉川3組7着 29分53秒02 ――レースを振り返っていかがでしたか。 「チームの結果としては本当に予選落ちということで悔しいという気持ちが第一にあります。周りの人は頑張ったねって褒めてくれますが、やはり個人としてはあまり納得のいく結果ではなかったので、まだ他大との実力の差があるなって思いました」 ――1、2組目の結果を受けてレースに臨む前に考えていたことはありますか。 「1組目の結果だけ聞いていて、本戦の出場を獲得するための順位の中に入っているということだったので、いい滑り出しだなと感じていました。その雰囲気や流れは絶対終わらせたくないなって思っていたので、出るときは自分に集中するっていうのとしっかりチームに貢献するっていう思いもありました」 ――レースプランはありましたか。 「レースプランはとにかく他大のレース展開に巻き込まれたり極端に反応したりしないようにしました。自分の走りをしっかりするようにと山本佑樹駅伝監督からも指示が出たので守るようにして走りました」 ――先頭で集団を引っ張っていた時に考えていたことを教えてください。 「後ろに付いている選手が体力温存しているのは分かっていたのですが、それでも絶対誰かが最後ペースを上げて前に出ることも分かっていました。そのため自分が引っ張れるとこまで引っ張って、誰かが前に出たら自分は離れることなく付いていくつもりでした。粘ることを意識して、ラストスパートで勝ち抜くっていうプランは考えていました」 ――同じ組の溝上選手と走る上で意識していたことはありますか。 「事前に溝上さんともいろいろ話をしていて、走るときは2人とも前の方にいようという話はしていました。レース前半中盤はお互いの位置をしっかり把握しながら走ることができていて良かったです」 ――今回のご自身の記録についてどう捉えていますか。 「正直記録を狙いたかったっていうのがあります。スローペースの展開からスタートしたので仕方ないっていうのはありますが、実際(いい記録が)出てないっていうのも事実なのでそこはあまり評価はできないです。まだまだ自分では納得してないっていう感じではありました」 ――今後に向けて一言お願いします。 「次自分たちが狙うのは箱根駅伝(以下、箱根)の予選会を突破して、本戦に出場することです。全日本大学駅伝は出られなくなったのですが、その分箱根に一点集中してこれから練習に臨めると思うのでしっかり箱根を意識していきたいです。これから自分たちは夏合宿も始まるので、合宿をこなしていいチームをまた作っていきたいです」 ――ありがとうございました。 [萩原彩水、熊谷実夏]READ MORE -
(56)全日本予選事後インタビュー④/尾﨑健斗駅伝主将、堀颯介
競走 2023.06.2115年連続でつなぎ続けた伊勢路への道は断たれた。選手、スタッフは死力を尽くしたものの、惜しくも栄光の地へは届かなかった。だが、下を向いてばかりではいられない。今回得た反省はきっと箱根路への足掛かりとなるはずだ。今回はレース後の競走部の声をお届けする。 第4回は尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)、堀颯介(商2=仙台育英)のインタビューです。(この取材は6月18日に電話で行われたものです) 尾﨑2組 17着 30分18秒62――今回のレースを振り返っていかがでしたか。 「チームとして本戦に出場できなくて、OBや応援してくださっている方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです。個人的にもふがいない走りとなってしまったので、シンプルに悔しい結果でした」 ――後方からのスタートとなりましたが、レースが始まったときの感覚はいかがでしたか。 「残り3000メートルでペースが上がると思っていたので、それまでは後ろでおとなしくして、後半上げていけたらと思っていました。しかしなかなかそれができなくて、残り3000メートルは耐える走りとなってしまいました」 ――関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)以降ケガをされていたそうですが、コンディションはいかがでしたか。 「関東インカレが終わってからすぐケガをしてしまい、3週間ほどあまり練習ができない時期がありました。それでもやはり全日本大学駅伝予選(以下、全日本予選)という大事なレースがある中で、なんとか準備して走れたのは良かったとまでは言えませんが、取りあえず走れて一安心という思いはあります」 ――ケガ明けですが、コンディションを整えられたということでしょうか。 「そうですね。現状からしたら何とか耐えた方だと思います。本来であれば上の組でもっとタイムを稼ぐべきだったと思いますが、それができなくてチームに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです」 ――駅伝主将というポジションですが、プレッシャーはありましたか。 「走る前は当然ありました。実際に終わってみても厳しい結果となり、自分がキャプテンとしてどうしていかなければならないかをとても考えさせられる大会になりました」 ――ここ最近のチームの状況や部員のモチベーションはいかがですか。 「関東インカレが終わってから主力のケガが多くて、厳しいというかあまりいい雰囲気ではありませんでした。全日本予選が近づくにつれて少しずついい雰囲気になっていったと思います。やはり実際に僕たちも本戦に出場する気でいましたし、そこに向けてトレーニングできていた中で予選落ちになってしまったので、走った選手はとても悔しい気持ちを持っていると思います」 ――今後箱根駅伝(以下、箱根)に向けて箱根駅伝予選会(以下、箱根予選)が勝負になりますが、チーム力を上げる上で重要視している部分はありますか。 「僕個人や主力の選手が練習の時から質の高い走りを見せて結果を出すことで、チームをいい方向に持っていくというのが今僕らがやるべきことだと思います。その姿勢を見て下の選手が付いてきてくれたらと思います」 ――今後に向けての意気込みをお願いします。 「全日本予選を落としてしまって、残るは箱根1本になってしまいました。周りから見ればとても厳しい状況で、厳しい意見も多くある中ですが、箱根予選までの数ヵ月間の僕たちの変化やここからどう立ち上がっていくかというのを見てもらいたいと思います」 ――ありがとうございました。堀颯介(商2=仙台育英)堀颯2組 35着 31分02秒70――レースが終わり今の率直な気持ちを聞かせてください。 「今は申し訳なさでいっぱいです。自分の走りが全日本予選に悪いかたちで影響してしまったと思います」 ――レースを振り返っていかがでしたか。 「暑さや風があり、いつもより難しいレースでした。その中で準備不足だったり練習がしっかりできていなかったりしたことが試合に影響したと思います」 ――コンディションはいかがでしたか。 「最後に試合に出た時からかなり間隔が開いてしまって、今自分の調子がいい状態なのかがつかみづらかったです。練習自体はできていましたが、調子はそれほど良くなかったという感じです」 ――箱根が終わってから全日本予選まではどのような練習をしてきましたか。 「ケガが続いて満足した練習ができませんでした。その中で全日本予選という大きな大会に向けて自分の中ではしっかり準備したつもりでしたが、全然走れなくて継続というのが大事だと思いました」 ――7000メートル付近からペースダウンしたように見えましたが、すでに苦しかったのでしょうか。 「もう5000メートル過ぎぐらいから苦しくて、それでも最初は粘っていました。しかし暑さなどの面で自分の弱さが出てしまったと思います」 ――レースプランは何か考えていましたか。 「組の中で持ちタイムは3番目だったので上位でゴールを目指していました。7000メートルまではしっかり集団に付いて残り3キロを上げるというレースプランでしたが、残り3キロのところで垂れてしまったのでそこで差が出たという感じです」 ――収穫や今後に生かせそうなことはありましたか。 「まず自分の走りがチームに影響しているというのを再確認できましたし、準備不足を実感しました。そういうところをしっかり補って練習していきたいです」 ――今後の意気込みをお願いします。 「全日本予選は自分の走りで落ちてしまったというところがあるので、これからはチームの柱となって箱根予選や本戦で貢献できるようになりたいです」 ――ありがとうございました。 [菊地隼人、石井遥]READ MORE -
(55)全日本予選事後インタビュー③/児玉真輝、甲斐涼介
競走 2023.06.2115年連続でつなぎ続けた伊勢路への道は断たれた。選手、スタッフは死力を尽くしたものの、惜しくも栄光の地へは届かなかった。だが、下を向いてばかりではいられない。今回得た反省はきっと箱根路への足掛かりとなるはずだ。今回はレース後の競走部の声をお届けする。 第3回は児玉真輝(文4=鎌倉学園)、甲斐涼介(情コミ3=宮崎日大)のインタビューです。(この取材は6月18日に電話で行われたものです) 児玉1組3着 30分06秒16――レースの振り返りをお願いします。 「自分の中で今出せる力は出し切れたと思っています」 ――コンディションはいかがでしたか。 「教育実習に3週間行っていたのでいつも通りの練習ができない期間が続きました。また、ケガから復帰して立ち上げている途中なので、マックスの状態から考えたら6割くらいでした」 ――教育実習直後ということで欠場という選択肢もあったと思いますが、出場した理由を教えてください。 「チーム状況を見て、予選通過できない可能性が全然あると思っていたので、自分が出なきゃ駄目だと思って出場しました。正直、教育実習期間中は無理もしましたが、危機感を感じていたので無理やり合わせました」 ――調整が不十分だったことについて焦りや不安はありましたか。 「不安はあったのですがチーム状況が良くないことは分かっていました。なので、自分が弱音を吐いていてもしょうがないと割り切って気合いで頑張りました」 ――これからチームでどのようなことに取り組んでいきますか。 「個人的に特別なことは必要ないと思っています。選手たちは才能がありますし、佑樹さん(山本佑樹駅伝監督)のメニューが悪いとは思いません。なので、生活を含めた全ての面で当たり前のことを当たり前にやって、当たり前のレベルをどんどんと上げていくことが必要だと思います」 ――今後の予定を教えてください。 「明立戦(明大対立大対校大会)と明法戦(明大対法大対校大会)に出場する予定です。そこで、箱根駅伝予選会というよりは箱根駅伝本戦に向けきついところで押していくことを意識してレースに臨みたいと思っています」 ――ありがとうございました。甲斐涼介(情コミ3=宮崎日大)甲斐1組16着 30分27秒61――ご自身の走りを振り返ってください。 「もっと上位を取らないといけなかったのですが、力不足でした」 ――2、3年生の出走がメインでしたがいかがですか。 「自分たちは来年の全日本大学駅伝予選会があるので、その点ではいい経験になったと思います」 ――予選敗退に終わりましたが、チーム状況をどのように捉えていますか。 「チーム状況としてはやはり良くはないのですが、下を向いていても何も変わらないと思います。なので、早い段階で切り替えて夏合宿でしっかりと練習して、夏明けに周りの人に恩返ししていきたいです」 ――以前に粘る走りができないことを課題に挙げられていましたが、改善はできましたか。 「レース途中で集団から離れはしましたが、また追い付いて粘ることはある程度できました。次はラストのキレを出すことが課題だと思います」 ――今後はどのようなことに取り組んでいきますか。 「他大学は自分たちと比べてレベルや勢いが全然違うと感じました。すぐには変われないとは思いますが、気持ちの問題だと思うので、自分がチームに勢いをつけられるような選手になりたいです」 ――ありがとうございました。 [石井遥、島田五貴] READ MORE -
(54)全日本予選事後インタビュー②/山本佑樹駅伝監督
競走 2023.06.2015年連続でつなぎ続けた伊勢路への道は断たれた。選手、スタッフは死力を尽くしたものの、惜しくも栄光の地へは届かなかった。だが、下を向いてばかりではいられない。今回得た反省はきっと箱根路への足掛かりとなるはずだ。今回はレース後の競走部の声をお届けする。 第2回は山本佑樹駅伝監督のインタビューです。(この取材は6月18日に電話で行われたものです) ――今回のレースを振り返っていかがでしたか。 「単純に予選を通ることができなかったというところで、非常に残念というか、期待に添えずふがいない結果で申し訳ないという気持ちです」 ――メンバー選定において、意図した点はありましたか。 「杉(彩文海・文4=鳥栖工)と児玉(真輝・文4=鎌倉学園)が教育実習に行くことが昨年度の段階で分かっていました。杉は実際教育実習が忙しくて今回は出場を見送る形になりましたが、児玉は教育実習から帰ってきて1週間ほど時間があったので何とか1組目で出走ができたという感じです」 ――杉選手は教育実習が終わった直後だったんですね。 「帰ってきたのが金曜日でした。練習もなかなか思うようにできないですし、走りもその間僕が見ることができないので、杉を使うことは賭けで、それよりも他の選手でしっかりと補えるようにしました。走った8人はそれなりに準備はできていたと思うんですけど、少し準備が足りなかったという感じです」 ――1組目はいかがでしたか。 「児玉は教育実習があったのでなかなかハイペースのレースはしんどいだろうということで1組目か2組目で考えていました。そして彼は暑さには強いので、より暑さのある1組目かなと。児玉も『1組目でトップを獲る走りをしたい』と言っていたので、滑り出しとしては児玉が上位で走ってくれればいいかなと思っていました。甲斐(涼介・情コミ3=宮崎日大)も関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)から継続してできていて、比較的暑さにもそこまでマイナスなイメージを持っていなかったので、児玉とセットで走れば甲斐も安心して走れるのではないかなと思ってそこをペアにしました。実際、児玉は本当にうまくレース運びをしていったんですけど甲斐の位置が少し後ろ過ぎたので(後半)前に出ていく段階で余計な体力を使ってしまい最後伸びに欠けてしまいました。甲斐がもう少し上位でいってくれると良かったと思います」 ――2組目はいかがでしたか。 「尾﨑(健斗駅伝主将・商3=浜松商)と堀(颯介・商2=仙台育英)ですが、尾﨑は関東インカレ後に少し故障がありました。また堀は(ずっと)故障が続いており、立ち上げを関東インカレが終わったくらいから始めたので不安のある2人ではありました。ですが元々の能力は高いですし、2組目はかき回す選手が来たりして後ろはけん制すると予想していたので、そういうスローな展開の中で何とか我慢してくれたらいいかなという感じで送り出しました。尾﨑は最低限現状の出せる力は出してくれたのですが、堀は練習の面でしっかりできていなかったという不安な面が先にいってしまって今回のような結果になってしまったかなと。やはりしっかり練習を積んだ上で、自信を持ってスタートラインに立たせないといけないなというのが反省点にあります」 ――堀選手は練習不足から来るメンタル面の不安定さが出た感じですか。 「本当遅れ出すタイミングが悪かったというか、集団の30人くらい残っている中で遅れ出したので、いろんな要素があると思うんですけど、メンタル面も含めてやはり自信を持ってスタートラインに立てなかったというのが大きかったというふうに思います」 ――3組目についてはいかがでしょうか。 「吉川(響・文2=世羅)については練習をほとんど森下(翔太・政経2=世羅)と一緒にやっていて4組目にするか3組目にするか悩んでいたというところでした。溝上(稜斗・商3=九州学院)が関東インカレと今回と大きいレースが初めてというところでしたので、吉川をペアにして少しでも安心感を持てるようにというところでやりました。吉川は後半何とか持ちこたえて最低限の走りはしてくれたんですけど、溝上は離れてからやはりなかなか粘ることができず、もうちょっと粘ってほしかったなというのが気持ちではあります。ただ3組目に関してはほんとにあれだけスローな展開で後半一気に(ペースを)上げるというところで、数年前だったら数人しか集団に残っていないんじゃないかなってところにも20人30人残るっていうところで各大学のレベルアップを実感したというのが正直なところですね」 ――4組目についてはいかがですか。 「森下と綾(一輝・理工1=八千代松陰)は本当にチームの一番手二番手、吉川も入れて三番手くらいのところにいるので、本当に4組目にふさわしい2人を置ける形でした。森下に関してはちょっと最初出だしが後ろ過ぎたので、レース内容の反省点はそこだと思います。ですが後半離れてからも粘って28分台で抑えたというのは良かったかなと。ただまあ本人としてはもう少し上を目指していって積み上げていくしかないという感じはしていますね。綾もしっかり粘ったし28分台でいきたいというのはあったんですけれども、積極的なレースをして、1年生ながら粘ったのは評価できます」 ――チームの課題はどこにありますか。 「課題というかまず現状としてうちのチーム力が落ちているというのは分かってはいるところなのですが、やはりそれ以上に他大学の力の付け方の勢いがあるなというのを正直なところです。うちが多少悪くても何とかなっていた部分が何とかならないくらい周りが力を付けているので、うちも勢いをつける手を打たないといけないと思っています」 ――今後他大学と競争していく中で、負けてはいけない点はどこだと思いますか。 「選手とも話してチームの雰囲気が、やはりどこか欲のあるチームの雰囲気ではないというのが、ここ数年チームとして続いてきて部内の温度差が大きいと感じています。なのでそこは本当に学生同士話して、学生主導で変えてく部分と、こちらの体制を変える部分と両方やっていかないと駄目かなと思うのでそこのてこ入れは早くしようと思っています」 ――今後に向けて今回の経験をどのように生かしていきたいですか。 「まずは7月に対校戦もあるのでそこでもう1回トラックレースをこなし、それを踏まえて夏合宿に挑んでいきたいです。もう次の目標は箱根駅伝(以下、箱根)しかないので、とにかく箱根駅伝予選会を通過して箱根でシードを取るっていうところにフォーカスして、この危機感をいい方に向けて頑張るしかないかなというふうに思っています」 ――ありがとうございました。 [菊地隼人]READ MORE -
(53)全日本予選事後インタビュー①/園原健弘監督
競走 2023.06.2015年連続でつなぎ続けた伊勢路への道は断たれた。選手、スタッフは死力を尽くしたものの、惜しくも栄光の地へは届かなかった。だが、下を向いてばかりではいられない。今回得た反省はきっと箱根路への足掛かりとなるはずだ。今回はレース後の競走部の声をお届けする。 第1回は園原健弘監督のインタビューです。(この取材は6月17日に電話で行われたものです) ――本日の試合の総括をお願いします。 「一言で言うと、ちょっと予選は通ると思っていたので残念です」 ――チームとしても予選を通るのが前提で、どれだけ順位を狙っていけるのかという雰囲気はあったのでしょうか。 「順位というよりも厳しい戦いになるというのは、レース前から予想していましたけど、予選を通過できないということはないだろうかなというのは思っていました。ただ、結果見るとわれわれの現状認識が甘かったんだなというのを痛感させられました」 ――レース全体を振り返っていかがですか。 「全体的な流れとしては、今年は大エースがいないので4組までにどちらかというと貯金を作っておきたいという流れだったんですよね。だから3組まで終わった時点で、やっぱり3番4番手ぐらいにはいて、最終組で少し詰められて7位以内に入れればいいかなというような想定でした。ですが1組が終わった段階で5位でしたから、1組目から崩れちゃいました。2組、3組がちょっと想定以上に悪い結果だったので、まあしょうがないと。最終組では挽回するだけの力はないだろうなという形で見ていましたけどね。全体的に一言で言えば力不足だけど、力不足の中でも潜在的な力はあるはずなので、それを出させてあげられなかった、あるいは出し切れなかったという私のマネジメント能力のなさを痛感しました」 ――1組目に出場された児玉真輝選手(文4=鎌倉学園)は復帰レースでした。 「もうちょっと期待したところはあったんですけど、故障上がりでよく走ってくれたと思います。1組目はすごく暑い中でしたから、彼には貯金を作ってもらえればいいかなと思っていました。児玉は上出来のレースだったんじゃないですかね」 ――実力的には3組目、4組目に来るような選手だと思います。1組目に出場した経緯は何かありますか。 「久しぶりで、故障上がりで初めてのレースだったというのと、直前まで教育実習をしていたので、最後一緒に練習できないということもありました。そういった意味で不安が全くないわけじゃないので、1組目で貯金を作れればなというところです」 ――やはり教育実習の影響で杉彩文海選手(文4=鳥栖工)も欠場されたのですか。 「そうです。教育実習はこの時期やるのでうちの大学だけじゃないかもしれませんし、それから杉と児玉がこの時期教育実習をやるというのは去年から分かっていたことで、直前になって急に決まったことじゃないです。なのでそれに対してきちっと他の選手の底上げができなかったところに尽きますし、これは想定内の事態なので、そこは大きな問題ではないですね」 ――4組目は周りにも強い選手がいる中1、2年生の起用ということで、そこに関してはいかがでしたか。 「そこが問題なんですよね。だから綾(一輝・理工1=八千代松陰)をあのような厳しい立場で使わざるを得ないという、そのチーム状況にしているということが今回の敗因なんですよね。だから今回のレースの各選手どうのこうのというよりは、こういうメンバーでエントリーせざるを得なかったというところに問題があるので、最終組の綾もよく走ったと思いますよ。綾もよく走ってくれたし森下(翔太・政経2=世羅)もよく走ってくれたし。ただ綾も前半ちょっと突っ込んだ部分がありましたけど、最後まとめてくれました。今大会で唯一本当に、綾が将来エースにまでいける選手になるだろうなという予感をさせてくれたレースだったので、暑い中よく頑張ってくれたと思います」 ――3年生の尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)はプレッシャーがあったと思いますが、今回の走りはいかがでしたか。 「尾﨑のところあたりがもうちょっとやってほしいかなというのはありましたけど、彼もいろいろもがいている最中だと思うので、この悔しさをバネに一皮むけて本当にエースになってほしいなと思います。今回のレース1本で個々の選手を評価できるようなチーム状態じゃないと思いますし、やっぱり今回のレースだけで良かった駄目だったという評価はあんまりしたくはないので、よく選手は頑張ってくれたなと思っています」 ――今大会での収穫を教えてください。 「収穫は現状認識がわれわれ相当楽観的、楽観的にしていたつもりはないんだけど、楽観的な部分を本当に捨てないと秋の箱根駅伝予選会(以下、箱根予選)も厳しいなという、現状認識をもっとしっかりしなさいというのを突き付けられました。ここから立て直す時間はありますから、そこに向けてしっかり課題を抽出してやるべきことをやっていきます。今回の東農大を見ても本当に頑張っていたし、われわれ以上に頑張っているチームがあるなというのを認識できたので、われわれも負けないで頑張ろうという意識になってきました」 ――近年は綾選手など高校で実績を残した選手が入ってきていると思います。今後のチームのマネジメントとしてはどのようにしていきたいですか。「やっぱりうちの場合はフィジカル面やコンディショニングのケア面でのトレーニングなど、科学的なアプローチが遅れているなというのは感じています。大学としてもそういう学科がないですし、そこの部分が今まで受け身的というか、発生したことに対する対処がメインでした。ですがやっぱそこの部分のアプローチなくして強化はできないので、そこをしっかりしてあげないといけないなと思っています。せっかくいい素材、いい選手が入ってきても練習頑張っちゃうので。彼らは強くなりたいという思いを持っていますから、すごく一生懸命頑張ってやるんですよね。その頑張りが行き過ぎてケガとか故障、ケガとか故障しちゃうとなかなかそこから復活できないという部分があるのでそうならないように、あるいはそうなった場合にはしっかり組織として立て直してあげたいと思います」 ――今後は短距離も含めてチームでの戦いもあると思います。そこに向けてはどのようにしていきたいですか。 「やっぱり人間の個の強さをもっと強くしたいかな。がむしゃらさや打たれ強さ、そういうところの強さをもっと身につけるような組織運営というのかな。それは練習の部分だけじゃなくて外部の講師を招いて講習会をしたり、あるいは学校の友達ともっとしっかり交流したりとか、いろんな刺激を受けてもらいたいです。ひたむきさはあるから、もっとがむしゃらさとか打たれ強さとか、多少もっとわがままになっていいのかなというようなところもあって、そういうところも引き出せるようにしたいなと思っています。そういうのが競技力にも生きてくるんだろうなと感じますし、そこに対するアプローチがなかなかできていないので、自分自身一生懸命やっているつもりでも、まだまだ甘いんだなということを痛感させられましたね」 ――箱根予選に向けての意気込みをお願いします。 「もう箱根予選は失敗できないので、背水の陣というかそんな覚悟で臨まないといけないと思っています。レース後に話したのは、もう1回やっぱり今の練習含めて、練習の方は山本佑樹駅伝監督が見直してくれるんだろうけど、生活態度やいろんなことの取り組みに対してもう1回見直さないと、今の延長線上に箱根予選の通過はないんだろうという話をしました。しっかり課題を改善して、ここでいつも明スポさんのインタビューにしっかり頑張りますって決意表明したところで現実は何も変わらないので、結果を変えるためには現実が変わるような小さな積み重ねですよね。だから明日からでも何かできること、マイナスになっている悪い習慣はしっかり直しながらいろんなことをやっていきましょうねということですね。一足飛びで何かを変えるというのは難しいかもしれないんだけど、ちょっとずつできるところからまずは手を付けて変えていきます」 ――ありがとうございました。 [萩原彩水]READ MORE -
(52)古豪復権なるか 紫紺が伊勢路に挑む/全日本予選展望
競走 2023.06.16三大駅伝の一つである全日本大学駅伝(以下、全日本)。今年度はその出場を懸けた予選会からのスタートとなった。予選では各校8人が1万メートルを走り、その合計タイムの上位7校が全日本への出場権を獲得する。明大は資格タイムで3位と本戦出場圏内に位置しており、16大会連続の出場に期待が高まる。 今の明大を語るには杉彩文海(文4=鳥栖工)が外せない。昨年度の箱根駅伝(以下、箱根)で7区区間賞、先月行われた関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)ではハーフマラソンで4位入賞を達成。これまでの努力が実を結び、一気に大学トップランナーの仲間入りを果たした。昨年度の全日本は出走かなわず、今年度が杉にとって最初で最後のチャンスとなる。今回は補欠登録に回ったものの、本戦で戦い抜くために欠かせないピースの一人だ。 ケガに苦しみ、今年度はいまだ大会出場のない絶対的エース・児玉真輝(文4=鎌倉学園)。昨年度の全日本では2区区間4位の快走を見せたものの、ケガの影響で箱根はエントリー止まり。箱根後の報告会では涙を流すなど不完全燃焼なシーズンとなった。それでも、1万メートルの自己ベスト、28分22秒27はチーム内トップ。持ち前の勝負強さを武器にチームをけん引する存在に変わりはない。ラストイヤー開幕戦で好スタートを切り、紫紺のエース完全復活となるか。 本戦出場には、やはり選手層の厚さが大きなカギを握る。次世代エース・森下翔太(政経2=世羅)もチームの主軸として好タイムでのフィニッシュが期待される選手だ。先月のゴールデンゲームズinのべおかでは日本トップレベルの選手と渡り合い、胸を借りて大きく成長した。 そして、期待のルーキー・綾一輝(理工1=八千代松陰)と大湊柊翔(情コミ1=学法石川)は、共に昨年度の全国高校駅伝でエース区間の1区を走るなど実績は十分だ。さらに、先月のU20日本選手権で綾は5000メートルで4位入賞を達成。同種目に出場した大湊も9位でフィニッシュし、大学デビュー戦で大健闘を見せた。また、箱根出走経験を持つ尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)、吉川響(文2=世羅)、堀颯介(商2=仙台育英)といった頼もしいメンバーもエントリーされている。全日本予選は出走する8人が各組2人ずつ4組に分かれて出場し、組が終わるごとに順位が更新されていく。そのため、各組にどの選手を配置するかにも注目だ。 過去には脱水症状などで棄権者が出たこともある今大会。しかし、1人でも完走できなかった時点で伊勢路への希望は途絶えてしまう。全員が欠けることなく、本来の力を出し切れるか。新体制の真価が問われる。「全日本予選の通過は絶対」(尾﨑駅伝主将)。不屈不撓の精神で紫紺の襷を伊勢路へ届ける。[原田青空]明スポPICK UP RUNNER 今大会の注目選手は溝上稜斗(商3=九州学院)だ。トラックレースでは現在5試合連続で自己ベストを更新しており、好調を維持し続けている。溝上は陸上の強豪・九州学院高出身だが、大学1、2年次はケガもあり満足に練習できない時期が続いた。しかし今年度は継続して練習を積むことができており、5月の関東インカレでは大学入学後初めてとなる主要大会への出場を果たした。 「大崩れしないのは自分の持ち味」。爆発力のある選手が多い明大にとって、安定感のある走りをする溝上は貴重な存在だ。関東インカレではレース中盤で先頭集団から離されたものの、その後は自分のペースを刻み自己ベストの29分15秒05でフィニッシュした。それでも「後半の粘りはできるが、最初にどれだけ先頭集団でいけるかというのが課題」。さらなる高みを目指し課題を克服できれば、学生トップランナーの証でもある28分台も見えてくる。一皮むけた姿を予選会で見せられるか。明大の新たなエース候補がチームを伊勢路へと導いてみせる。[萩原彩水]READ MORE -
(51)日本選手権兼U20日本選手権事後インタビュー⑤/川津靖生、原田真聡
競走 2023.06.064日間にかけて行われた日本選手権兼U20日本選手権。明大からは9人の選手が出場し、日本一の座を争った。今回は選手たちのレース後の声をお届けする。 第5回は川津靖生(法1=明星学園)、原田真聡(文1=東農大二)のインタビューです。(この取材は6月2、4日に対面および電話で行われたものです) 川津U20男子200メートル決勝4位 21秒42――決勝のレースを振り返っていかがでしたか。 「僕の強みであるコーナリングをしっかりと発揮できたレースだったと思います。あとは、コーナーを抜けてからの体力面や技術面を磨いていこうと思います」 ――4位という結果はどのように捉えていますか。 「単純にとても悔しいですし、高校生に負けたというのは精神面としてもつらかったです。その悔しさをバネにまた練習を頑張ります」 ――コンディションはいかがでしたか。 「体力がないという自覚はあったので、ちゃんと最初から飛ばさずにいってスピードにも乗れたので良かったと思います」 ――課題はありましたか。 「体力面がやはり一番の課題としてあります。スピードが出ていても体力がなかったら意味がないので、持久力や体力を付けて頑張ります」 ――日本選手権の雰囲気はいかがでしたか。 「雰囲気自体は関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)より少し緊張感があって、自分の精神的にいい刺激になりました。楽しめたので良かったと思います」 ――雨天でのレースでしたが、影響はありましたか。 「自分は雨男なので(笑)。関東インカレの4×100メートルRも雨に降られていたので、雨に関してあまり抵抗はないです。慣れているというか、あまり影響はなかったです」 ――今後の意気込みをお願いします。 「次の試合で100メートルに出るので、今回つかんだスピードを生かしたレースになればと思います」 ――ありがとうございました。 原田真聡(文1=東農大二)原田U20男子400メートル決勝2位 46秒97――準優勝という結果はどのように捉えていますか。 「目標としていた46秒台が出てうれしい反面、優勝も狙っていたので正直悔しい気持ちもあります」 ――関東インカレ、予選、決勝と自己ベスト更新が続いていますが、それに関してはいかがですか。 「大会に向けて調整がうまくいっていました。自己ベスト更新を大会ごとに目指していたのでうれしいです」 ――47秒切りは狙っていましたか。 「予選から46秒台を出して決勝につなげることを目標にしていました。予選であと少しのところでいけなかったので、そこを切り替えて決勝でという形で臨みました」 ――関東インカレでは後半出し切れないことが課題と話していましたが、今回は克服できましたか。 「前回の反省を生かして後半に耐える練習を積んだので、関東インカレよりかはうまく動かすことができました」 ――決勝ではインターハイで戦った冨永選手(順大)もいましたが、意識はしましたか。 「優勝候補の一人で冨永がいて、絶対勝つぞという思いをもって挑みました。ここで負けたのは少し悔しいという思いがあります」 ――U20日本選手権の舞台はいかがでしたか。 「関東インカレとはまた違った緊張感が漂う中でレースができたので、そこはとても楽しかったです」 ――今後の意気込みをお願いします。 「今大会もあったので6月中は少し休息を取ろうと思います。7月は群馬県選手権に参加する予定なので、そこからまたレースに挑めたらいいと思います」 ――ありがとうございました。 [石井遥]READ MORE -
(50)日本選手権兼U20日本選手権事後インタビュー④/鬼塚大翔、小林周太郎
競走 2023.06.064日間にかけて行われた日本選手権兼U20日本選手権。明大からは9人の選手が出場し、日本一の座を争った。今回は選手たちのレース後の声をお届けする。 第4回は鬼塚大翔(政経1=学法石川)、小林周太郎(営1=伊賀白鳳)のインタビューです。 鬼塚U20男子3000メートルSC決勝11位 9分15秒20――レースを振り返っていかがですか。 「今回は表彰台を目標にしていました。2000メートルまではプラン通り進められていたのですが、表彰台を狙える位置で進めることを意識し過ぎてしまい少し固くなってしまいました。そのことがラスト1000メートルのレースが動いたところで対応できなかった原因かなと思います」 ――レースプランはどのように考えていましたか。 「関東学生対校選手権の時は前半から勝負する位置で走れずに全く歯が立ちませんでした。なので今回は集団の前の方でレースを進めることを考えていました」 ――今大会を終えての収穫と課題はありますか。 「前の方で積極的にレースを進められたのは良かったと思います。ただ、レースが動く時のリズムの変化に対応する走力がなかったことが課題として残りました」 ――今後への意気込みをお願いします。 「前半シーズンはこの3000メートルSCでひと区切りとして、今後は距離を重ねながら1万メートルを狙っていきたいと思っています。夏合宿もあるのでしっかり練習を積んでいきたいと思います」 ――ありがとうございました。 小林周太郎(営1=伊賀白鳳) 小林周U20男子3000メートルSC決勝7位 9分04秒10――今大会を振り返っていかがですか。 「入賞できたことはよかったと思います。年下に負けてしまってあまりいいレースができたとは言えないのですが、まずはスタートラインに立てたことに感謝したいです。ここでひと区切りつけて、この後の大会に向けて切り替えていきたいと思います」 ――レースプランについてはどのように考えていましたか。 「雨だったので、もしかしたら前の人が滑るなど何が起こるか分かりませんでしたが、自分は落ち着いて走るということを意識しました。そのレースプラン通りには動けたのですが、大きくレースが動いた時に反応できなかったのでそこは力不足だったと思います」 ――今大会を通しての収穫はありますか。 「こういった大舞台で走ることができたのは自分の今後につながると思います。あとはこの大会に出られたことに感謝したいです」 ――ありがとうございました。 [覺前日向子]READ MORE -
(49)日本選手権兼U20日本選手権事後インタビュー③/馬場勇一郎、乙守勇志、加世堂懸
競走 2023.06.064日間にかけて行われた日本選手権兼U20日本選手権。明大からは9人の選手が出場し、日本一の座を争った。今回は選手たちのレース後の声をお届けする。 第3回は馬場勇一郎(政経4=中京大中京)、乙守勇志(政経1=大阪)、加世堂懸(商1=仙台育英)のインタビューです。 馬場男子1500メートル予選2組6着 3分50秒47――レース後の心境はいかがですか。 「2年前の日本選手権と比べるとやり切れたという気持ちはすごく大きいです。結果に関しては決勝に行きたかったので満足はしていないのですが、現状の力を出し切れたという点では満足しています」 ――日本選手権の舞台はいかがでしたか。 「日本一を決める舞台でわくわくしました。走っているメンバーは一緒でそこはいつも通りなので関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)よりいい緊張感で臨めたと思います」 ――今回の収穫は何でしょうか。 「後半ラスト100メートルのところで関東インカレよりも動く感覚があったので良かったです。関東インカレが終わってから2週間の練習が自分でもいい感じでできていたので、そこがしっかりレースに出たと感じました」 ――その2週間で意識して取り組んだことは何でしょうか。 「1週間の走行距離を管理しながらポイント練習をしっかり行うことを意識しました」 ――今後の意気込みをお願いします。 「ホクレン・ディスタンスチャレンジ2023を人生で最後、全力で走る1500メートルの2本にしたいと思っています。中距離選手引退までにもう少し動けると思っているので、1年生の頃から目標にしていた3分40秒切りができるようタイムを狙って頑張りたいと思います」 ――ありがとうございました。 乙守勇志(政経1=大阪)乙守U20男子1500メートル決勝7位 3分49秒19――予選のレースの振り返りをお願いします。 「日本学生個人選手権や関東インカレを通して成長したので、予選は今まで自分が苦手としていたスローペースからのラスト勝負を上手に対応できたと思います」 ――収穫は何でしょうか。 「1500メートルの練習を通してラストスパートの力であったり、スピードの持久力が上がったと思います」 ――地元での日本選手権はいかがでしたか。 「試合で待機している際にいろいろな先生方が話しかけてくださって、自分もリラックスして走ることができました」 ――次はどの大会に出場されますか。 「日体大競技会で今シーズン初の5000メートルに出場するので、しっかりそこで記録を狙いたいと思います」 ――駅伝シーズンに向けて強化したいことはありますか。 「自分はまだまだ20キロのような距離を走れないと思うので、夏合宿を通して距離を踏んで対応していきたいと思います」 ――今後の意気込みをお願いします。 「前半シーズンは1500メートルに取り組んで自分が苦手だったスピード力をしっかり付けることができたので、これから距離を伸ばしても生かせるよう頑張っていきたいと思います」 ――ありがとうございました。 加世堂懸(商1=仙台育英)加世堂U20男子1500メートル決勝6位 3分48秒57――レースを振り返っていかがでしたか。 「今までの競技人生の中で全国大会で結果を残すことができなかったので、入賞できて少し安心しました。しかし、たくさん課題があったと思うレースでした」 ――コンディションはいかがでしたか。 「関東インカレが終わってからその悔しさを晴らそうという思いで練習に打ち込んでいました。状態は上がっていたのでもう少し走れると思ったのですが、周りが強かったです」 ――予選の振り返りをお願いします。 「1組目がスローペースだったので、タイムで決勝に行けると思っていました。しかし、思ったよりラストが動かなかったので決勝に進めるか不安でしたが、なんとか走れたと思います」 ――収穫はありましたか。 「大舞台で少しプレッシャーに強くなったということと、1500メートルを1日1本ずつ走ったことは大学に入ってから初めてだったのでその面は収穫だと思います」 ――課題はありましたか。 「ラストの切り替えがまだできていないということと、もう少しプレッシャーや緊張に勝ちたいと思います」 ――今後の意気込みをお願いします。 「これから5000メートルに挑戦していきたいと思っているので、長い距離にもしっかり対応できるように頑張っていきたいです」 ――ありがとうございました。 [覺前日向子、桑原涼也、石井遥]READ MORE -
(48)日本選手権兼U20日本選手権事後インタビュー②/綾一輝、大湊柊翔
競走 2023.06.054日間にかけて行われた日本選手権兼U20日本選手権。明大からは9人の選手が出場し、日本一の座を争った。今回は選手たちのレース後の声をお届けする。 第2回は綾一輝(理工1=八千代松陰)、大湊柊翔(情コミ1=学法石川)のインタビューです。 綾U20男子5000メートル決勝4位 14分07秒74――レースを振り返ってください。 「これまでは消極的に後ろから入ってしまい、力を発揮できずにレースを終えてしまっていました。なので、今回は勝ち負けではなく自分から積極的なレースをしていくことを念頭に置いて走りました」 ――コンディションはいかがでしたか。 「ある程度調子を合わせることができたと思っていたのですが、関東学生対校選手権から期間が短かったので大変でした」 ――タイムや順位での目標はありましたか。 「タイム自体は特に決めていなくて、順位は表彰台を狙っていました。しかし、それ以上に自分の今ある力を出し切りたいと思っていてその中で結果が付いてくればいいと考えていました」 ――大湊選手とお話はされましたか。 「レース前はお互い(力を)出し切ろうという話をしました。レース後はお互い満足できる結果ではなかったのですが、これから1番重要な全日本大学駅伝予選会(以下、全日本予選)が控えているのでそこに向けて合わせていこうと話をしました」 ――全日本予選ではどのような走りがしたいですか。 「明治大学が予選通過できるように、今回のような積極的なレースをしたいです。先輩方や同期のことを信じてしっかりと自分の走りをすれば絶対に全日本予選は通過すると思っているので堂々と走りたいと思います」 ――今後への意気込みをお願いします。 「今回は収穫や課題がたくさんあって悔しい気持ちもありますが、それ以上に初めて大学のレースで出し切れた感じがしました。なので、これで満足するのではなく次どうするべきか、これから何をするべきかを自分は分かっているのでしっかりと取り組んでいきたいと思います」 ――ありがとうございました。大湊柊翔(情コミ1=学法石川) 大湊U20男子5000メートル決勝9位 14分33秒43――レースを終えて今の気持ちを教えてください。 「正直勝負できなくて悔しい気持ちがあります。自分は大学に入学してから体調を崩してしまって補助員など裏方の仕事を経験したのでそういう人たちに支えてもらっているんだなというのを感じながら大学デビュー戦を走ることができました。悔しい気持ちもありますがまずは第一歩、これからという気持ちです」 ――入学してからどのように過ごされましたか。 「入寮して3日ぐらいで体調を崩してしまいました。回復してから1週間走ったのですがまた体調を崩してしまったので合計1カ月ぐらい休むことになってしまいました。復帰後は補強などから始めて大会でも補助員に回りながら、時間をうまく使って走ってU20日本選手権に合わせることができたのでよかったです」 ――体調を崩されたのは環境の変化などの影響ですか。 「環境の変化の影響が大きいです。今は寮生活にもようやく慣れてきたという感じです」 ――全日本予選への思いを聞かせてください。 「チームに貢献できるように全日本予選を走るという気持ちで切り替えて、残り2週間合わせていきたいと思います」 ――ありがとうございました。 [覺前日向子、桑原涼也]READ MORE