
【サッカー部】紫明
紫紺の志を受け継ぎ、新たな歴史を刻む。2年ぶり7度目の関東1部リーグ制覇を成し遂げ、再び関東王者へと返り咲いた昨季。一方で全国大会では思うような結果を出せず悔しさを味わった。井上樹主将(法4=ヴァンフォーレ甲府Uー18)の下、目標に大学5冠を掲げる今季のスローガンは「これまでの伝統や歴史を大切にしながら新しい明治をつくり上げる」(井上)という意味を込めた〝紫明〟。2019年以来の5冠達成に挑む物語が始まる。本特集では、そんなサッカー部の1年を追う。
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(55)インカレ直前インタビュー⑩/岡哲平
サッカー 2023.12.0612月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はDF岡哲平(政経4=FC東京U―18)のインタビューをお届けします。 ――同期への想いをお聞かせください。 「仲間でもありライバルでもあり、家族のような存在で本当に助けられました。切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間なので、本当に一生大切にしたい仲間です」 ――直近の目標をお聞かせください。 「来年加入するFC東京の開幕戦にスタメンで出ることが直近の目標です。そして、来年度の夏に開催されるパリ五輪に出て活躍したいです。まずは自チームで結果を残して、そこにつなげたいと思います」 ――今後伸ばしていきたい部分をお聞かせください。 「プロは大学サッカーと違って、フィジカルやスピードが別次元だと思います。基礎的な身体能力を上げて、予測や準備の荒さをもっと磨かないといけないと思います」 ――新寮と旧寮を振り返っていかがですか。 「前の寮では、16人部屋ということもあってみんなの距離感が近く、本当にコミュニケーションが取りやすいなというふうに思っていました。そこは良かった面だと思います。逆に今の寮になって広くなった分、選手と選手の距離感が遠くなって、コミュニケーションが取りづらいということを思っています。それを改善するために選手間でミーティングの量を増やしたりしています。ただ、今の寮のメリットとしては、本当に施設が綺麗なので快適に過ごせます。筋トレルームも料理も完備されてるので、とても使いやすくて良いです」 ――明大でのプレーも残り1カ月となりましたがいかがですか。 「明治は今年結果を残せてないので結果を残すことと、残り1ヶ月は全力で自分が出せる力を100パーセント出し切って取り組みたいと思います」 ――初戦に対する思いをお聞かせください。 「普段は戦うことのないチームと初戦から当たるので、明治らしいサッカーをして、明治のサッカーを体現できたら、自ずと結果はついてくると思います」 ――インカレへの意気込みをお願いします。 「仲間たちとサッカーをする時間を少しでも増やすために、目の前の一戦一戦に集中して戦いたいと思います」 ――ありがとうございました。 [岩田英佑] ◆岡 哲平(おか・てっぺい)政経4、FC東京U―18、186センチ、83キロREAD MORE -
(54)インカレ直前インタビュー⑨/阿部稜汰
サッカー 2023.12.0612月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はDF阿部稜汰(政経4=日章学園)のインタビューをお届けします。 ――今年度ここまでを振り返っていかがですか。 「勝ち点の問題があったり、恵允(佐藤・文4=実践学園)がドイツに行ったりなど、いろんなことがあったと思います。しかし、その中でリーグ戦で3位に入って、毎年出てるインカレの出場権を獲得したことは、部員全員が一体となってやってきたからこその結果だと思います。これまでを振り返ると、非常にいい結果なのではないかと思います」 ――4年生唯一のSBとして思いをお聞かせください。 「これまでの先輩方は強烈なサイドバックの人たちが多くて、それに比べると自分は実力不足です。栗田さんからも日頃から言われているんですけど、4年生の中でSBが1人しかいないという中で、これまでの試合で4年生として圧倒的な力を見せられていないと思っています。残りのインカレで少しでも明治のSB像というものを高められるようにしていきたいなと思っています」 ――明大での4年間を振り返っていかがですか。 「自分は宮崎の日章学園から来て、本当に明治に入れたこと自体が奇跡でした。サッカーの成長もそうですし、人間として成長できた部分がすごく大きいと思っています。ここで培ったものは今後自分がサッカーをするにしても社会に出ていくにしても、絶対に生きてくるものだと思います。明治大学に来て学べて良かったと思う部分でもあります」 ――4年間で成長された部分をお聞かせください。 「サッカーの部分だと、攻撃参加の回数は高校時代に比べて圧倒的に増えました。それは栗田さんが日頃から明治のサイドバック像を追求していて、自分もそれを追求することで攻撃参加の回数だったり、得点に直結するプレーを意識していました。そこがサッカーで最も成長できた部分です。日常ではやっぱ人間力がやはり一番成長できました」 ――ご自身の考える人間力とはどのようなものですか。 「明治の選手は他の大学の選手に比べると、常に自分にベクトルを向けています。チームが悪くなった時に誰かのせいにするのではなく自分にベクトルを向けて、自分にできることはないかと問題が起きた時にそれに対処する力ですね。自覚や責任がないとできないことだと思います。自覚と責任を持っている選手は、一つ一つのプレーのこだわりや意思の強さが絶対プレーに出てくると思います。そういう部分が人間力と言える部分なのではないかと思います」 ――栗田大輔監督からの言葉で印象に残っているものはありますか。 「知的野蛮人という言葉です。知的に賢く動く人間も良いと思うんですけど、そこに野心というか、ギラギラしたものがないと絶対に上には行けないという話をされていました。自分もその通りだと思いました。野心を持って知性を持って立ち回るというところが、サッカーでもそれ以外の部分でも成長につながると感じています。心の中に一番残っています」 ――同期への思いをお聞かせください。 「とても大好きです。今まで中学や高校など、いろいろな同期と会ってきましたけど、16人部屋での共同生活を通して仕事もあったので、今まで生きてきた中で一番絆が深い同期です。これから社会に出てそういう人たちに出会えるかといったら絶対そうじゃないと思います。自分にとっては一生の財産、そういうかけがえのない存在ですね」 ――インカレに向けて意気込みをお願いします。 「自分が試合に出る出ないに関わらずチームが勝つことで、今まで支えてくれた人たちに恩返しをできるのが一番だと思います。残りの期間で自分がチームに対してできることを考えて行動して、自分が出た際には絶対に誰よりも走り、見ている人たちに感動を与えられるようなプレーをします。チームとしてもそのようなサッカーをできるようにして、優勝したいなと思います」 ――ありがとうございました。 [岩田英佑] ◆阿部 稜汰(あべ・りょうた)政経4、日章学園、171センチ、68キロREAD MORE -
(53)インカレ直前インタビュー⑧/山崎稜介
サッカー 2023.12.0512月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はFW山崎稜介(政経4=清水エスパルスユース)のインタビューをお届けします。 ――今季を振り返っていかがですか。 「チームとしては、リーグ戦で立て直すために矢印の方向をそろえて修正していけたというのは良かったと思います」 ――4年間のサッカー生活を振り返っていかがでしたか。 「4年間ほとんどケガで思うように行かない時が多く、悔しくて苦しかった時間が多かったですが明大サッカー部の一人として、立場に関係なく全力でやるということをしっかりやろうと思いました。サッカーでは思うようにいきませんでしたが、いろいろなことを学べたり感じたりできたので、そういった面では良かったと思います」 ――4年間で成長したと感じる部分はございますか。 「サッカーができなかった分、チームを支えることが多かったです。今まではそういう部分を知らずにサッカーをやってきましたが、表に見えない部分に多く関わる機会があったことで、サッカーだけに限らず物事には陰で支えてくれている人やものなどがあったということに気づけたことは、成長できたと思います」 ――明大に入学した理由を教えてください。 「自分が高校3年生の時に、明治が5冠をした代だったのでそのインパクトが強かったこともありますし、練習参加した時に、全てにおいてのレベルの高さにとても衝撃を受けて、ここでなら成長できると思い入学を決めました」 ――栗田大輔監督の言葉で印象に残っている言葉はございますか。 「自分が1、2年生の時に言われた『たかがサッカー、されどサッカー』という言葉が印象に残っています。サッカーをやっていない社会の人たちにとって、サッカーというものはすごく小さなものだとおっしゃっていました。それが『たかがサッカー』ということの意味で、自分が十数年間もしてきた大好きなサッカーは社会にとってすごく小さなものなのでサッカーをやっている意味を考えさせられました」 ――監督やコーチへの思いをお聞かせください。 「4年間サッカー部や自分たちのために全力で向き合ってくださった監督たちのために、最後のインカレで結果でもそれ以外の部分でもしっかりチームを勝たせられるように、全力でやりたいと思っています」 ――同期への思いをお聞かせください。 「1年生の頃からつらいこともうれしいことも全て一緒に味わってきた大切な仲間なので、最後は絶対に優勝して、キャプテンを胴上げしたいです」 ――インカレへの意気込みをお願いします。 「なにがなんでも明治のため、監督のため、井上樹(法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)のために、優勝したいと思います」 ――ありがとうございました。 [田上愛子] ◆山崎 稜介(やまざき・りょうすけ)政経4、清水エスパルスユース、169センチ、69キロREAD MORE -
(52)インカレ直前インタビュー⑦/丸山海大
サッカー 2023.12.0512月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日の2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はDF丸山海大(営4=東福岡)のインタビューをお届けします。 ――今シーズンを振り返っていかがですか。 「個人的にもチーム的にも思うような結果が出ないシーズンだったというのが素直な気持ちです。もっと試合に関わっていきたいですし、チームとしては5冠を最初に掲げてシーズンが始まりましたが一つもタイトルを取れていないので、最後のインカレでしっかりタイトルを取って優勝したいです」 ――大学での4年間を振り返っていかがですか。 「正直つらいことが多かった4年間でした。試合に絡めないのもそうですし、サッカー以外の面も厳しく追及する部だからこそ、しんどいこともたくさんありましたが、濃い4年間を過ごしてできた横のつながりは、とても大きな支えでした」 ――印象的な同期は誰でしたか。 「同じポジションの岡哲平(政経4=FC東京U―18)、村上陽介(法4=大宮アルディージャU―18)、井上樹(法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)はすぐにトップチームに上がりましたが、自分は1年生の頃はトップに上がれませんでした。常本佳吾(令2政経卒・セルヴェットFC)さん、蓮川壮大(令2政経卒/ヴァンフォーレ甲府)さん、佐藤瑶大(令2情コミ卒・ガンバ大阪)さんのような、プロで活躍されている先輩方と一緒にやっている姿を見て、自分もそこに行きたいけどなかなか行けないという壁を感じました」 ――大学3年次にはリーグ戦優勝を経験されましたが振り返っていかがですか。 「最後の3節しか出ていないですが、そこまで試合に出ていた選手たちがつないできてくれた結果を絶対に無駄にしてはいけないと思いました。また2年生の時に優勝を逃す決定的なミスをしてしまったので、その思いを常に持ちながらプレーしていた中で、同じような場面が来たら確実に勝てるようなプレーをしようと心がけました」 ――大学入学後で、高校生の時より成長した部分はございますか。 「自分の得意な対人や競り合いのところを伸ばしつつ、苦手だったビルドアップもチャレンジし続けたところは、高校生の時より成長したと思います。人間性の部分はうまくいかないこともたくさんありましたが、お互いの妥協点を見つけていけるような関わり方ができたと思います」 ――栗田大輔監督はどのような監督でしょうか。 「とにかく勝ちにこだわって、強い明治をつくり上げてこられた方なので、誰よりも熱い人かなと思います。自分も、プレーも性格もかなり熱い方ではあると思いますが、それ以上の熱量を持ってこれまでずっとやられてきて、今もとにかく勝つために何ができるのかを毎日考えながらやられているので本当に尊敬しています」 ――コーチ陣への思いを教えてください。 「長友佑都(平21政経卒=現FC東京)さんのフィジカルトレーナーをされていた鬼木(祐輔・フィジカルトレーナー)さんがグラウンドに来て指導してくださっているので、本当に感謝しかないです。また榎本(達也・GKコーチ)さんを含むスタッフさんやトレーナーの方々も毎日グラウンドに来て指導してくださる環境は当たり前じゃないと思います。こうして大人の方が来てくださってケアをしてくれる環境でできることに感謝の気持ちしかないですし、ここに来て本当に良かったと思います」 ――同期への思いを教えてください。 「自分たちの学年は特に横のつながりが強いと感じます。とても仲が良いですし、つらいことも一緒に乗り越えてきたので、こんなに大好きな同期はいないぐらいです。ただ、このシーズンだけで見たら4年生としていい結果を残していないし、納得のいくシーズンにはなっていないので、最後はみんなで笑って終われるように、インカレで優勝して、本当にこのメンバーでよかったねって思えるような最後にしたいと思います。」 ――下級生への思いを教えてください。 「4年生として今シーズン良いものを見せられていない中で、必死に付いてきてくれましたし、試合に出ている選手はチームを勝たせてくれて本当に頼もしいです。納得のいかない部分もたくさんあったと思いますが、毎日必死にやってくれて本当にありがたいと思います」 ――インカレに向けての意気込みを教えてください。 「このメンバーで少しでも長くサッカーがしたいですし、明治で長くサッカーをしていたい思いがあります。そのためには絶対に優勝できるように、自分も、チームとしても、試合に出る出ない関係なく全員で戦って勝ち上がっていきたいと思います」 ――ありがとうございました。 [田上愛子] ◆丸山 海大(まるやま・かいと)営4、東福岡、180センチ・73キロREAD MORE -
(51)インカレ直前インタビュー⑥/久保賢也
サッカー 2023.12.0412月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はDF久保賢也(商4=大宮アルディージャU―18)のインタビューをお届けします。 ――明大での4年間はどのようなものでしたか。 「明治に入ってサッカーに対しての捉え方が非常に変わりました。自分が1年生の時に早川友基(令2営卒)さんが4年生だったのですが、取り組む姿勢からプレーのところまで全て圧倒されて、自分が高校からやってきたサッカー観がいい意味で覆されました。そこでもサッカーの取り組み方やプレーの選択の仕方が一新され、どんどん挑戦していこうという気持ちになりました。1年目はトップチームで試合に出たり非常にうまくいっていたのですが、2年目の天皇杯予選で試合に負けてから、自分の人間的な弱さを監督からも言われました。そこから試合に出る時間が少なくなって。苦しい時間が非常に続きましたが、それでも3年次でリーグ戦に3試合出て、今年もリーグ戦2試合と定期的に出ていて、試合に出られない実力ではないですが、やはり人間的な部分が大切だなということを痛感した、学んだ4年間だったかなと思います」 ――ご自身にとって栗田監督はどのような存在ですか。 「1、2年生のまだまだ自分が未熟だった頃は、すごく厳しいオーラがある方なので圧倒されていました。3、4年生になって、栗田さんの言っていることは深いというか、先が見えていると思います。考え方の部分で言われることが多いのですが、今の立場になって聞いていると、そこはこういうことだったんだと分かります。栗田さんからの指摘に対して自分の中で、例えば試合中でミスして気分が熱くなっている時でも、素直に受け入れられるような、すっと入ってくるというか、そういったことが栗田さんにはあるなというのがあって、すごく尊敬している存在です」――同期に対しての思いをお聞かせください。 「本当に仲が良くて卒業してもこれからもずっと仲良く遊んでいるのではないかなというふうに感じます。どの学年を見ていてもみんなでいる時間は一番長いと思いますし、学年で集まってご飯食べに行ったりとか飲みに行ったりとかは、その回数も含めて多い学年だと思います。本当に仲が良くて、いろいろなことを喋れる仲だなと思います」――下級生への思いをお聞かせください。 「毎日練習が繰り返されていると思いますが、一つ一つに本気で自分がどんどん高みを目指せるように、高みに立つために必要なものを毎日毎日考えて取り組んで欲しいと思い明日。自分たちの代で日本一は達成できていないですし、日本一どころか大会タイトルを取るところもまだ達成できていないので、後輩には最後インカレで優勝して、最高の景色を見せてあげたいと思います」――インカレに向けてチームで話されていることはございますか。 「日本一を取りに行くためにまだまだ三原則の部分で甘さがあることは監督からも言われていますし、4年生としてはどれだけ明治の三原則を大事にして戦うかというところが最後の勝負の際に繋がってくると思います。そこは4年生として厳しくやって、どの大学よりも上回るような試合ができるように練習からやっていこうという話をしています」 ――インカレの初戦に向けて、改めて意気込みをお願いします。 「現時点で自分が一番手ではないという現実があります。そこに向けて自分が出るという強い気持ちを持って日々練習していきます。チームとして甘さが少しでもあったら負けてしまうというのは4年間を通して学んでいることです。そういったものを繰り返さないように厳しさを持って、しっかりと一つ一つ勝てるように、しっかり足並みを揃えて圧倒して勝ちたいなと思います」 ――ありがとうございました。 [下元天花] ◆久保 賢也(くぼ・けんや)商4、大宮アルディージャU―18、182センチ、78キロREAD MORE -
(50)インカレ直前インタビュー⑤/佐藤文太
サッカー 2023.12.0412月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はGK佐藤文太(商4=仙台育英)のインタビューをお届けします。 ――明大での4年間はいかがでしたか。 「苦しいが一番かもしれないです。学年ごとで悩みがそれぞれ出てきたり、下級生のときは仕事やサッカー以外の場面ですごく大変なことが多かったです。ですが、苦しいことを乗り越えた先に一つ、自分の中でも成長や良いことがあって、そこは自分の糧になったかなというふうに思います」 ――4年間で成長したところはございますか。 「気付く力というわけではないですが、相手の気持ちを察することがすごくできるようになったと思います。サッカー面での、相手はどういうパスが受けやすいか、仲間とコミュニケーションを取ってどう攻撃していくかなどももちろんですが、私生活の部分で、悩みがありそうな選手に対して声をかけたり、スタッフが手伝って欲しそうな時に自分からアプローチすることができたり、仲間の気持ちを察する力はサッカーと私生活両面で身に付いたのかなと思います」 ――学業や私生活を振り返っていかがでしたか。 「すごく大学生活を楽しめたなと思っています。1年生の時はコロナ禍で学校に行くことがなくて寂しかったのですが、2年生になってから徐々に行けるようになって友達もすごくできましたし、学校に行く日は一般生の学生と毎回のように食事に行っていました。そこでサッカー以外の刺激をすごく貰ったので、充実した大学生活になったかなと思います」 ――栗田大輔監督から学ぶことは多かったですか。 「ミーティングの時に社会人で活躍していらっしゃった時の話をされていて、自分が就職活動する時、細かいところにすごく栗田さんが気を使ってくれました。一つの報告や何か言われたことに対してどう自分が表現するかというところに、すごくこだわった方だとお話を聞いて思いました。そういうところを自分なりに落とし込んで、就職活動する際にOBの方への話し方であったり、お礼の仕方であったり、自分が社会と接点を持った時に生かすことができました。これを自分が社会人になったときに、さらにくみ取って、今まで言われたことに対して自分なりに表現して活かしていきたいなと思っています」 ――同期への思いをお聞かせください。 「同期が大好きというか、同期がいなかったら自分はここまでやってこられなかったのではないかというくらい、助けられることが自分としては多かったです。最後、同期全員で一丸となって一番長くサッカーをやりたいなと思っています」 ――ご自身にとってインカレはどのような大会ですか。 「1年間の集大成を見せる大会だと思っています。それは試合に出るメンバーや出ないメンバー関係なく、その期間でどれだけチーム一体となって1年間やってきたものを出せるかという大会だと思っています」 ――トーナメント大会特有の難しさはございますか。 「1点で試合が決まってしまうことが多いと思います。相手も割り切ってサッカーをしてくることが多く、リーグ戦の相手とは違うような形の試合になることが多いです。そこに対して柔軟に対応するというか、絶対に失点しない、失点したら終わりくらいの気もちでやることが難しさだと感じます」 ――インカレの意気込みをお願いします。 「この同期とやれる最後の大会です。日本で一番長くサッカーをして、良い形で終わりたいなと思います」 ――ありがとうございました。 [下元天花]◆佐藤 文太(さとう・ぶんた)商4、仙台育英学園、187センチ、80キロREAD MORE -
(49)インカレ直前インタビュー④/倉俣健
サッカー 2023.12.0312月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はMF倉俣健(文4=前橋育英)のインタビューをお届けします。 ――インカレに向けての心境をお聞かせください。「今シーズンはずっとケガをしていて、歯がゆさと悔しさが印象に残っています。インカレはチームのためにという気持ちが大切だと思うので、チームのために何ができるかを常に考えていきたいと思います」 ――下級生の頃はどのようなことを考えて練習に取り組んでいましたか。 「自分たちの同期は1年生から(トップチームに)出るのが早かったので、そこは刺激でしかありませんでした。1年生の頃はトップチームに入らせてもらいながらもリーグ戦に出ることはできませんでしたが、同期が試合に出場するのを見て、自分も頑張ろうと常に思っていました」 ――人間性の部分で高校と大学で変化を感じたことを教えてください。「高校時代ももちろん人間性を重んじた指導をされましたが、栗田(大輔)監督は社会人で働いていた経験をもとに、自分がどう社会に出たら活躍できるのかを指摘してくださるので常に自分のためになっていると思います。人間教育を受けて一流の社会人へと成長できるのは、明治だけだと思います」 ――栗田監督に言われたことで印象に残っていることはございますか。「栗田監督の『常にマニュアル通りにやるな』という言葉をよく覚えています。仕事をしている時はその言葉を頭に置きながらやっていました。その場所、時期などを考えて適切な行動を取っていました」 ――明大サッカー部は当たり前の水準が高い中で、大切なものは何だとお考えですか。「環境は一緒なので、どう変化させるかが大事になってくると思います。栗田監督が変化を出せる選手がいい選手だとよくおっしゃります。やはり、そこがとても大切だと考えています」 ――変化を出せるという点で、人とは違う強みの見つけ方はどこにあるとお考えですか。「名古屋グランパスの森下さん(龍矢・令2文卒)が全体ミーティングに来た時に言った『思い切りプレーする』という言葉で、妥協の連続であるサッカーや私生活での、今日はここまででいいやという限界を1個突破できる選手が他とは違う力を生み出せると思いました。チャレンジするプレーや思い切り表現することを重ねて変化が生まれると思います」 ――同期への思いをお聞かせください。「僕はこの同期じゃなかったら4年間続けられなかったと思います。同期の色はがむしゃらさと元気さだと思うので、それを全員がピッチの上で表現して、優勝をつかみ取れたらいいなと思います」 ――インカレへの意気込みをお聞かせください。「五冠という目標を掲げて、まだどのタイトルも取れていないので、もう正直優勝しか考えてないです。その中で4年生一人一人が立場に関係なくチームに貢献して、責任を持って最後に4年生がチームを勝たせたいと思います」 ――ありがとうございました。 [岩田英佑] ◆倉俣 健(くらまた・たける)文4、前橋育英、174センチ、66キロREAD MORE -
(48)インカレ直前インタビュー③/金誠敏
サッカー 2023.12.0312月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日、2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はMF金誠敏(情コミ4=FC東京U―18)のインタビューをお届けします。 ――明大での4年間を振り返っていかがですか。 「個人的には、うれしい時間より、悔しい思いをした時間が多かったです。自分の同期が1、2年生の段階から試合に出ていている中で、試合に絡めなかったという悔しさが印象に残っています」 ――4年間で成長したものはございますか。 「伝えてくださった言葉の表面的なことだけではなくて、メッセージの中にこもっている、本当の意味を自分の中で、しっかり噛み砕いて、理解できるようになりました」 ――4年間での思い出や、エピソードはございますか。 「思い出は、1、2年生の頃の雑務です。1年生は、チームの中で仕事をするんですけど、同期で助け合いながら、なんとかやりきったっていうのが1番の思い出です」 ――同期への思いをお聞かせください。 「この同期で良かったなっていうのは、率直にあります。自分がうまくいってない時に、支えてくれた存在でした。この同期じゃなかったら、自分はここまでは成長できてなかったと思うので、素直に感謝しています。同期と最後のインカレで、笑って終わりたいです」 ――栗田大輔監督はどのような人ですか。 「栗田監督に会っていない自分が想像できないほど、影響をもらえました。4年間の中で、厳しい指導が多かったですが、その中に愛があって、シチュエーションにあう最適な言葉を毎回掛けてくださったことに感謝しています」 ――栗田監督に言われて印象に残っている言葉はございますか。 「練習参加の時に掛けていただいた『チャンスをものにする力っていうのは、情熱と強い意思によって身に付くものだ。』という言葉を覚えています」 ――インカレを目前にしたチームの雰囲気はいかがですか。 「インカレもそうですし、下級生にも全国規模の試合があるので、一人一人が、今できることや、今やらなければいけないことに真剣に向き合って頑張っているので、雰囲気的にはかなり良いと思います」 ――最後に、インカレの意気込みをお願いいたします。 「インカレは、僕たちの集大成ですし、一人でも多くの人に明治のサッカーを見てほしいです。自分たちの4年間積み上げてきたものを持って戦いたいです。試合に出れない時だったり、メンバーから外れたりすることもあると思います。そういう時でも、4年生として、後輩たちに背中で見せたいです。そしてやっぱり、最後は笑って終わりたいです」 ――ありがとうございました。 [岩田英佑] ◆金 誠敏(きむ・そんみん)情コミ4、FC東京U―18、178センチ、72キロREAD MORE -
(47)インカレ事前インタビュー②/山部ちひろマネジャー
サッカー 2023.12.0212月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日の2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はマネジャー山部ちひろ(国際4=桐朋)のインタビューをお届けします。 ――明治はどんなチームですか。 「冬のセカンドチームの全国大会に帯同させてもらった時にどんな立場でもチームのために表裏なく頑張れる、全員が明治に対して嘘のない愛情を持って動いているというところにすごく衝撃を受けたのを今でも覚えています。どの立場でも、それぞれができることを頑張れるチームだと思います」 ――4年間で成長した部分はありますか。 「高校3年生まで約10年間サッカーを選手としてやってきたのですが、選手としてやっている時は、筋トレや朝練は、チームのためというよりも自分のための努力という認識でした。しかし明治に来てからはチームのために努力できるようになったことが、自分の中での一番の変化だと思います」 ――監督の言葉で印象に残っている言葉はありますか。 「セカンドチームの選手たちに『日本で2番目に強いチームはどこだ』という問いかけをよくされています。最初は他大学の名前を挙げる選手もいますが『いや、それは違う』ということをおっしゃいます。『日本で2番目のチームはお前らだ』と、トップに上がれず下層にいる感覚を持っているであろうセカンドチームの選手たちに、この言葉を掛けています。選手たちの気持ちの引き出し方が素晴らしい監督がいらっしゃるからこそ、どんな立場でも選手たちがチームのために頑張れる特性をつくり上げられると思います」 ――選手はどのような存在ですか。 「私が頑張れる理由です。自分のためではない人のための努力だと、その対象が好きじゃないとこうしたいっていう思いも湧いてこないと思います。それでも自分から努力したいという気持ちが出てくるのは、本当に選手やチームが好きだからだと思います」 ――同期マネジャーへの思いを聞かせてください。 「4年生になって主務という役割になって、苦戦しながらも頑張っていると思っています。選手たちの信頼もどんどん厚くなっていますし、一番犠牲心を持って頑張っているなという風に思います。その努力は最後のインカレで報われてほしいですし、一緒に日本一になりたいです」 ――理想のマネジャー像を教えてください。 「マネジャーもそのチームの一員なので、 選手たちから信頼してもらえるマネジャーが理想です。試合に負けた後に本気で悔しがっている姿や試合前に全力でサポートしようとしている姿勢など、明治が大好きという気持ちが現れる部分にすごく動かされてきたので、明治に対する思いを姿勢で示せるマネジャーが理想のマネジャーです」 ――マネジャーとしてインカレの意気込みをお願いします。 「私たちの代は、まだ日本一という景色を見ることができていません。今シーズンも滑り出しは良かったですが、今季関東大学1部リーグ王者の筑波に負けた悔しい気持ちがあります。最後はチーム全員で笑って終われるように、日本一になれるように頑張りたいと思います」 ――ありがとうございました。 [田上愛子] ◆山部 ちひろ(やまべ・ちひろ)国際4、成立学園READ MORE -
(46)インカレ事前インタビュー①/江口雄翔マネジャー
サッカー 2023.12.0212月7日より全日本大学選手権大会(以下、インカレ)が開幕する。今季は関東大学1部リーグ戦で連覇を逃したものの、3位入賞を果たし14大会連続22回目の出場となるインカレ。明大の戦いは12月10日の2回戦から幕を開ける。悲願の王座奪還へ。一戦の負けも許されない戦いが今、始まる。 今回はマネジャー江口雄翔(法4=桐朋)のインタビューをお届けします。 ――4年間を振り返っていかがですか。 「インカレを含めての4年間なので、まだ分かりませんが今振り返ってみるとかなり濃い4年間だったと思います。鍛えられて成長できた4年間でした」 ――明治はどのようなチームですか。 「明治はどのような立場であっても全員が勝利のために全力を尽くすチームだと思います。組織の中にいる自分から見ても、すごくいいチームだと思います」 ――マネジャーをしていて良かったことを教えてください。 「目の前で勝利をした瞬間だけでなく、苦しんでいた選手が報われる瞬間もうれしいです。例えば1、2年次にけがで苦しんでいた井上樹(法4=ヴァンフォーレ甲府U-18)主将が3年次で試合に出て、2節で決めた時はすごくうれしかったです。まだ2年生ですがセカンドチームの時間が長かった三品(直哉・商2=帝京大可児)が、流経戦で決めたことも当てはまります。下級生や上級生に限らず、頑張ってきた選手が報われる瞬間や結果を残す瞬間は、一番かは分かりませんがそれに匹敵するぐらいうれしい瞬間です」 ――監督の言葉で印象に残っている言葉はありますか。 「栗田さんは、常に足りない部分や、こうすればもっと良くなるというヒントを与えてくださいます。自分がいただいた言葉がどんな意味なのかを考えて自分の中で落として、行動に移していく作業の連続だったので、一つ一つが大事な言葉だったと思います」 ――マネジャーにとって選手はどのような存在ですか。 「活力をもらえる存在です。選手たちが頑張っているから、自分も頑張ろうと思わせてくれます。また、選手がいないと自分たちの仕事はないのでそういう意味でもいなければいけない存在ですし、自分たちももっとチームのために何かできないかと思わされます」 ――残り1ヶ月どのように過ごしていきたいですか。 「あと1ヶ月だけなので後悔のないように一日一日を大事に過ごしたいのと、主務としてチーム全体をしっかり見て、インカレも同時期に行われる新人戦もタイトルが取れるように、誰よりもチームのために戦って頑張りたいと思います」 ――マネジャーとしてインカレへの意気込みをお願いします。 「どの試合も簡単な試合はないと思うので、マネジャーであり主務という立場からチームを勝たせられるように、チームをいい方向に導けるように苦しい時もしっかり前を向いてチーム一丸となってやっていきたいと思います」 ――ありがとうございました。 [田上愛子] ◆江口 雄翔(えぐち・たけと)法4、桐朋READ MORE