
勇往邁進~2023年度ルーキー特集~
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。4月1日発行の明大スポーツ新聞第527号でもルーキー特集が組まれています。高校時代までの輝かしい戦績とその奥に秘められた苦労や思いをそれぞれ取材させてもらいました。この特集ページではその一部を先取りしてお届けします。
-
2023年度明大加入ルーキー情報一覧
明大スポーツ新聞 2023.04.01強力なルーキーが明大の門をたたきました。今年度、スポーツ推薦で明大に入学した選手たちの名簿を掲載します。新たに紫紺を背負う新進気鋭の実力者から目が離せません! No.1端艇部 宇佐美典汰(農 今治西) 小笠原旺聖(政経 日本橋) 川竹 葉来(商 相可) 岸本 智樹(法 美方) 佐藤 来樹(法 青森) 鴇田 彩桜(政経 美方) 廣瀨 崇人(営 今治北) 三中 心花(商 鳥取城北) 村上 優喜(文 日田) 八塚 彩沙(政経 今治西) No.2柔道部 伊澤直乙人(政経 習志野) 井出 翔真(政経 延岡学園) 石塚 隼太(政経 修徳) 嶧田遼太郎(商 高川学園) 小林ルイス(法 愛産大三河) 末次 晴倫(政経 沖学園) 千野根玄貴(営 桐蔭学園) 福田 悠真(商 鶴来) 三木 翔太(商 大牟田) No.3剣道部 有川 剣 (政経 鹿児島商業) 石橋 奏太(商 東福岡) 池田 拓海(商 日章学園) 臼倉 鈴乃(総合 淑徳巣鴨) 奥日 菜乃(政経 明豊) 古閑 彩夏(国際 八代白百合) 高橋 茉生(法 盛岡白百合) 正木 蓮 (営 明豊) 増森 勇輝(法 佐野日大) No.4相撲部 工藤 晃太(政経 平舘) 小坂 大 (政経 鳥取城北) 柴田 林太(政経 秋田北鷹) No.5硬式庭球部 大野 琢実(商 大分舞鶴) 河野 隼也(営 鳳凰) 京谷 仁 (理工 足利大付) 白﨑 望愛 (法 仁愛女子) 長谷川晴佳(国際 野田学園) 藤永 萌花(文 野田学園) 吉田 壮太(政経 関西) No.6競走部 綾 一輝(理工 八千代松陰) 新田 涼晴(文 中京) 石堂 壮真(政経 世羅) 大湊 柊翔(情コミ学法石川) 乙守 勇志(政経 大阪) 鬼塚 大翔(政経 学法石川) 加世 堂懸(商 仙台育英) 川津 靖生(法 明星学園) 神戸 毅裕(営 明星学園) 小林周太郎(営 伊賀白鳳) 佐久間大河(商 鹿児島城西) 中谷 颯汰(農 相洋) 長田 隼人(商 松山工業) 永野 佑迅(法 国学院久我山) 原田 真聡(文 東農大二) No.7弓道部 加藤ほの美(政経 前橋育英) 里見 州平(理工 北海道北見北斗) 田中 海斗(営 国学大久我山) 中嶋 航大(農 帝京長岡) No.8硬式野球部 内海 優太(商 広陵) 岡田 啓吾(商 前橋育英) 河原﨑琉衣(法 掛川西) 岸本 一心(文 横浜) 栗原 英豊(営 松商学園) 榊原 七斗(情コミ報徳学園) 友納 周哉(文 福岡大大濠) 津田 基 (文 近江) 内藤 大翔(政経 天理) 八谷 晟歩(政経 浦和学院) 福原 聖矢(国際 東海大菅生) 三浦 心空(政経 東邦) 光弘 帆高(商 履正社) 若狭遼之助(商 星稜) No.9水泳部(競泳部門) 上川 畑英(政経 桐光学園) 川島 朝陽(商 淑徳巣鴨) 木津喜一花(商 淑徳巣鴨) 蔵本 大和(法 市川学園) スコット龍海(情コミ湘南工科大付) 成嶋 義徳 (政経 八王子) 引地 元気 (理工 東福岡) 餅田凛太郎 (法 法政二) 渡邉 祐太 (営 日大藤沢) No.10馬術部 オプセール乃絵実 (商 富士見丘) 小久保利巧(営 朋優学院) 船越 琉生(政経 関東国際) No.11射撃部 安達 芹香(商 南砺福野) 池田 咲希(農 長崎南) 河本 弦希(法 鶯谷中学) 富岡 亮太(政経 栄北) 湊 祐貴(国際 明大中野) No.12サッカー部 アッパ勇輝(政経 日大藤沢) 稲垣 篤志(法 志木) 宇水 聖凌(政経 中部第一) 小澤 晴樹(政経 志木) 川合 陽 (商 大阪学芸) 桒原 陸人(商 向陽台) 坂上 輝 (文 浜松開誠館) 佐藤海空斗(営 昌平) 新谷 陸斗(商 東山) 髙足 善 (情コミ前橋育英) 多久島良紀(文 青森山田) 前澤 拓城(法 志木) 前田 隼希(政経 鹿児島城西) 森脇 真一(政経 磐田東) 涌井 寿大(文 志木)No.13ラグビー部 伊藤利江人(商 報徳学園) 伊藤龍之介(商 国学院栃木) 瓜生 丈道(法 小倉) 海老澤琥珀(情コミ報徳学園) 大川虎拓郎(法 東福岡) 大沼 隼人(政経 国学院久我山) 亀井 秋穂(政経 長崎北陽台) 木谷 光 (商 報徳学園) 竹之下仁吾(政経 報徳学園) 田代 大介(営 大分舞鶴) 田中 景翔(文 常翔学園) 中川 功己(営 流経大付柏) 中瀬 亮誠(文 桐蔭学園) 檜山 蒼介(情コミ尾道) 藤井 達哉(政経 東福岡) 舛尾 和 (文 佐賀工業) 松岡 風翔(政経 大阪桐蔭) 物部耀太朗(商 中部大春日丘) 山口 匠 (政経 流経大付柏) No.14ホッケー部 児玉 陽向(政経 横田) 小林 育斗(法 岐阜総合) 鈴木 舞白(営 天理) 早川 仁人(法 今市) 宮西 瑛太(文 石動) 吉田 登以(商 丹生) No.16ボクシング部 辻本 柊哉(文 高松工芸) 藤山 成悟(商 上市) No.17スキー部 浅川 岳斗(文 小樽双葉) 梅澤 聡嗣(政経 東川) 菊地 正汰(営 花輪) 中村 騎士(商 日大山形) 深澤 嵩晴(政経 足利大付) 堀米 結丸(政経 飯山) No.18スケート部(アイスホッケー部門) 朝比奈大心(営 埼玉栄) 亀田 翔 (法 釧路江南) 亀田 翼 (法 釧路江南) 岸本 航太(政経 白樺) 木村 詠ニ(文 埼玉栄) 佐々木清吉(政経 八戸工業大付第一) 渡邉 力輝(商 埼玉栄) No.18スケート部(スピード部門) 菊原 颯 (政経 長野) 佐藤 太陽(法 北海道帯広三条) 中村虎太郎(政経 須坂創成) 中村龍太郎(政経 長野工業) 由井 雛斗(政経 嬬恋)No.18スケート部(フィギュア部門) 菊地竜生(政経 目黒日大) 元榮愛子(商 目黒日大) No.19バスケットボール部(男子部) 大山未南斗(情コミ駒大付苫小牧) 鬼澤伸太朗(国際 福岡大大濠) 白石 莉久(法 土浦日大) 塚田 大聖(政経 土浦日大) 武藤俊太朗(政経 開志国際) 森田 稀羅(営 北陸学院) No.19バスケットボール部(女子部) 尾崎 理咲(理工 東京成徳大) 萩原 加奈(文 浜松開誠館) No.22バレーボール部 磯脇 侑馬(政経 東福岡) 高橋 佳良(営 山形中央) 錦織 陽綺(商 聖霊クリストファー) 野崎 琉来(法 岐阜商) 森脇 大翔(文 市立尼崎) 吉田 竜也(政経 駿台学園) 渡邉 健 (政経 日本航空)No.23卓球部 飯村 悠太(商 野田学園) 千年 颯太(文 北科大付) 高橋航太郎(政経 実践学園) 寺下 敏倫(営 福井商) 柳澤 幹太(情コミ実践学園) 龍崎 東申(商 開志国際)No.24レスリング部 小山内葵生(営 埼玉栄) 加藤 佑規(営 宇都宮商) 菊池 一差(政経 埼玉栄) 曽野 壱晟(文 いなべ総合) 髙塚 恒輝(法 新宮) 森 洋勝(農 花咲徳栄) No.25アメリカンフットボール部 石川 慎平(政経 足立学園) 牛島 郷 (総合 鎌倉学園) 宇野 楽翔(政経 同志社国際) 大村 徹兵(政経 箕面自由学園) 川東 由直(法 佼成学園) 後藤航太郎(政経 南山) 佐尾山智也(文 日大三) 中村 太一(営 関西大倉) 水野 俊輔(商 南山) No.26準硬式野球部 鈴木 朝陽(法 三重) 深瀬 暖人(営 三島南) 三谷 高慶(農 高知) No.27体操部 秋田 彩葉(文 高松中央) 内野菜々美(営 常盤木学園) 大野 慶 (政経 都立駒場) 沖山 友梨(政経 星槎国際) 辻 海咲 (商 聖望学園) No.28空手部 小川明日太(法 世田谷学園) 里見虎太郎(政経 御殿場西) No.29ハンドボール部 小泉 涼太(農 藤代紫水) 崎前 風諒(政経 北陸) 鈴木 大翔(商 法大二) 栃尾 佑 (法 北陸) 向谷内海都(営 氷見) No.30フェンシング部 菊元 雪 (営 龍谷大付平安) 篠田 真吾(政経 福岡) 髙橋 康希(理工 横浜商大高) No.31ヨット部 小山すみれ(商 郁文館) 西村 拓真(法 関東学院) No.32ソフトテニス部 上田 泰大(商 尽誠学園) 岡田 侑也(農 酪農学園大付とわの森三愛) 大野 栞 (商 昭和学院) 中村 悠峰(営 能登) 西山なつみ(政経 昭和学院) No.33バドミントン部 石井 夢楓(政経 埼玉栄) 亀井 菜杏(農 聖ウルスラ学院英智) 藤原 睦月(商 埼玉栄) 野村 波輝(政経 東大阪大学柏原) 山岡 陸歩(商 聖ウルスラ学院英智) 山口 菜摘(文 聖ウルスラ学院英智) No.35ウエイトリフティング部 上野 航 (農 杵築) 木村 梁 (営 紀北工業) 辻本 侑矢(法 家島) 中野 龍斗(政経 水島工業) 夏井 理来(政経 金足農業) 道幸 昌広(政経 若狭東) No.36ゴルフ部 金指 統哉(法 富士市立) 神田 悠貴(商 浜松日体) 吉沢 己咲(営 本庄第一) No.37拳法部 大谷 流生(法 大阪商業大堺) No.39少林寺拳法部 鈴木 出海(政経 桜林) 片庭 来美(商 大阪産業大付) No.42自転車部 海老島卓弥(政経 浦和北) 鈴木 澪 (政経 松山学院) 中川 挺太(法 奈良北) 本田 音輝(営 松山工業) No.43ボードセーリング部 神田 俊斗(法 光)READ MORE -
朝比奈大心 3冠に向け欠かせない存在へ
アイスホッケー 2023.03.31明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です! 第6回はスケート部アイスホッケー部門、朝比奈大心選手(令5営入学=埼玉栄)です。 アイスホッケーといえば北海道。そんなイメージを覆しつつある関東の強豪・埼玉栄から期待のDFが明大へ。朝比奈は体の強さを武器に、高校1年次から全国の舞台を経験。高校3年次には主将としてチームをけん引し、さらにはU―18日本代表にも選ばれるなど、輝かしい実績を持つ。しかし、これまでの道のりは決して平たんなものではなかった。 朝比奈は長野県でアイスホッケーを始め、中学へ上がるタイミングで埼玉県へ。昨年度、明大で1年生ながら活躍を見せたFW井口藍仁(商1=埼玉栄)やDF村社海莉(文1=埼玉栄)らとプレーし、技術を磨いた。多くの選手が強豪ぞろいで環境の良い北海道へ進学する中「埼玉で日本一を目指したい」という思いから、埼玉栄高への進学を決意。そして1年次から、今では明大のDF陣を支える一人でもあるDF成瀬翼(商2=埼玉栄)と共に主力として試合に出場した。順風満帆かと思われた競技生活だったが、大きな壁が立ちふさがる。 1年次に出場したインターハイ準決勝。北海道の強豪・白樺学園との一戦でも、1年生ながら1セット目に抜てきされる。しかし、序盤から自らのミスで3失点と思うようなプレーができず。試合終盤にはセットも落とされ「主力としての責任を果たせず、悔しかった」と挽回する機会もなく敗退。高校最初のインターハイで苦い経験を味わうこととなった。その試合をきっかけに、練習から常に全力で、誰にも負けない高い意識を持って取り組むようになった朝比奈。そして、高校3年次にはU―18日本代表候補へ選出されるまでに上り詰めた。 しかし、トライアウトの結果は落選。「(代表に)選ばれるには技術はもちろん、メンタル面も重要だと痛感した」。トライアウトでは、北海道でしのぎを削る選手たちを目の当たりにしたことで自信を失い、本来のプレーをすることは叶わず。大会直前にケガ人が出た影響で追加招集されたものの、精神面のもろさがあらわになり、悔しさが残る結果となった。 「埼玉で一緒にプレーをした先輩方と、もう一度同じチームで戦いたい」。その気持ちが明大進学への後押しとなった。大学での目標は「1年目から試合に出て3冠に貢献」すること。昨年度は、圧倒的な攻撃力を武器に2冠を達成した明大。朝比奈が加わることでDF陣の層も厚くなり、3冠へ近づくこと間違いない。高校での悔しさと、恵まれた体格を生かしたプレーを武器に、1年目からの活躍を誓う。 [倉田泰] ◆朝比奈 大心(あさひな・たいしん)令5営入学、埼玉栄高。中学から今年度で7年目の寮生活。「新しい寮でも、楽しみながら頑張りたい」。177センチ・76キロ。(写真は本人提供)READ MORE -
菊地竜生 挑戦の気持ちを胸に 築けフィギュア界の新時代
フィギュアスケート 2023.03.30明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です!第5回はスケート部フィギュア部門、菊地竜生選手(令5政経入学=目黒日大)です。 5歳の時に姉の影響でフィギュアスケートを始めた菊地。小学生になると徐々に遊びとしてではなく、競技として本気でフィギュアスケートに向き合い始めた。中学2年次にはトリプルアクセルを着氷するようになり一躍有力選手として名乗りを上げ、全国中学校選手権では3位に入るなど驚異的な成長を見せていた。しかし高校進学後に悲劇に襲われる。「何をやっても痛くて、これではスケートを続けられない」。腰のケガだった。選手生命の危機に見舞われ、競技を辞めることも頭をよぎった。しかしトレーナーとの体づくりと懸命なリハビリの末に復活を果たし、菊地は再びリンクへと舞い戻った。その後、高校2年次の全日本ジュニア選手権では8位に入り、この結果日本スケート連盟の強化選手に。見事トップスケーターの仲間入りを果たした。 そんな菊地の憧れは友野一希選手(上野芝スケートクラブ)。「表現力豊かで見ている人を笑顔にする演技」。選手である菊地自身をも魅了する友野の演技に憧れを抱くとともに、自身も同じようなスケーターになりたいと思い描くようになった。実際に練習から観客の目線をイメージしながら滑ることで表現力が向上。本番でも「まずは自分が楽しむことでそれが観客の方々に伝われば」と意識することで、次第に緊張がなくなりのびのびと演技をできるようになっていった。 そして昨年の8月に新たに始めたのが姉とのユーチューブ活動。「もっとフィギュアスケートのことを知ってもらいたい」。実際の演技や大会後のインタビューなどの動画をユーチューブにアップすることでより多くの人にフィギュアスケートの楽しさを知ってもらうことが狙いだった。「新しいことに挑戦していくことが自分の成長につながる」。この姿勢は競技面にも生きた。元々の強みであったトリプルアクセルに加え4回転ジャンプの練習も積極的に取り入れるようになり、ジャンプの質が向上。世界で戦うことも意識するようになった。 大学は「尊敬できる先輩がたくさんいる」とトップクラスの実績を誇る明大に進学を決意。高校時代の苦難を乗り越え、一段と強くなった菊地。フィギュアスケート界のエンターテイナーが明大に新たな風を吹かせるに違いない。 [冨川航平] ◆菊地 竜生(きくち・りゅうせい)令5政経入学、目黒日大高。特技はボルダリング。166センチ・58キロ (写真は本人提供)READ MORE -
藤原睦月 五輪金メダルの夢を胸にさらなる高みへ
バドミントン 2023.03.29明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です!第4回はバドミントン部、藤原睦月選手(令5商入学=埼玉栄)です。 「粘り強く泥臭く」。自身のプレースタイルをそう語るのは、この春入学する期待のルーキー・藤原睦月だ。小学2年生の時に兄の影響で始めたバドミントン。北海道出身の藤原は中学校卒業後、名門・埼玉栄高に入学するため単身で埼玉へと居を移した。埼玉栄高は言わずと知れたスポーツの強豪校であり、全国から精鋭が集まる。高校時代の1日のスケジュールは、朝練の後授業を受け、昼休みにも練習。放課後の練習が終わっても夜遅くまで自主練をした。「とにかく練習。人一倍努力した」。その練習内容も基本ができていることが前提であり、部内で練習試合を重ね仲間と日々切磋琢磨(せっさたくま)した。 高校時代で一番印象深い試合は、高校3年次のインターハイ団体戦。高校の団体戦では第1ダブルス、第2ダブルス、以下シングルスが3人続く順番で試合を行う。準々決勝、ふたば未来学園高との試合で第1シングルスを任された藤原。チームが第2ダブルスまで順調にリードしていたところで、自分が黒星を挙げてしまったのだ。その後第2シングルスのチームメートが勝利し準決勝に進めたものの、チームの足を引っ張ってしまう苦い経験をした。「チームのために戦うということを学び、精神面でも成長させてくれた試合」。強豪校の厳しい環境の中で、大きく成長した高校時代だった。 大学でも競技を続ける理由は「プロになって五輪で金メダルを取ることで、支えてくれた人たちに恩返しをしたいから」。高校で北海道から埼玉に行くという選択をした時から、親をはじめとしたたくさんの人に支えられてバドミントンを続けてきた。その人たちの期待を裏切らないためにも、自身が成長できる環境として明大を選んだ。昨年度の全日本学生選手権(以下、インカレ)では、男子ダブルス、男子シングルス、女子シングルスでの3冠を成し遂げ、目覚ましい活躍を見せた明大バドミントン部。自主性を重視している部の方針と、強い先輩がそろっている環境に魅力を感じた。また、埼玉栄高の先輩である宮下怜(政経1=埼玉栄)の存在も大きい。2年前まで間近でその強さを見てきた選手でもある。「また一緒に練習できるのは光栄で楽しみ。絶対に負けたくない」。 今年の目標は「インカレの団体戦と個人シングルスで優勝すること」。また、4年間の展望は「4年間しっかりインカレで優勝して、全日本総合選手権でも結果を残し、日本代表に入りたい」。目指すは五輪金メダル。大きな向上心とひたむきな努力を糧に、大学バドミントン界に挑む藤原の活躍に期待したい。[増田杏]◆藤原 睦月(ふじわら・むつき)令5商入学、埼玉栄高。試合前のルーティンは「焼きプリンを食べること」。168センチ・64キロ(写真は本人提供)READ MORE -
川東由直 不屈の闘志で目指すグリフィンズ〝最後の砦〟
アメリカンフットボール 2023.03.28明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です!第3回はアメリカンフットボール部川東由直選手(令5法学部入学=佼成学園)です。 創部史上初、悲願の日本一を目指すグリフィンズに期待の新戦力が加わった。川東は高校日本一決定戦・クリスマスボウル7年連続出場中の高校アメフト王者・佼成学園でDB(ディフェンスバック)として活躍。3年次のクリスマスボウルではフル出場を果たし、2年ぶり5度目の王座に大きく貢献した。 川東は佼成学園中時代、友達に半ば強引に連れていかれた体験会でアメフトに出会った。「アメフトをやるつもりはなくて怖かったし、『嫌だな』と思っていた」。しかし、実際に体験してみると「プレー一つ一つに緻密な作戦があり、頭を使わなければいけない。野球やサッカー以上に頭を使ってプレーすることが魅力的だった」。迷わず入部を決めた。アメフトを始めると、徐々に才能が開花。中学3年の春には目標であった日本一を達成した。高校進学後も下級生からの活躍を期待されていた川東。しかし、高校入学後すぐに足首靭帯を断裂。常にケガに悩まされる日々が続くこととなる。「遅れをとりたくなかった」川東は、ケガを押し練習を続行した。だが、足首を庇いながらプレーを続けたことで体のバランスが崩れ、肉離れを起こすなど悪循環に陥る。「高校3年の途中まで常にどこかを痛めていた」。ケガに加え、コロナ禍も重なり満足に練習できない日々が続いた。それでも川東は腐ることなく自分と向き合ってきた。「『無理かも』と思ったことは何度もあるが、チームメイトや友達に支えてもらって頑張れた」。その姿はまさに佼成学園での教え『勝っておごらず、負けて腐らず』を体現したものであった。 治療を重ね、ケガを治し迎えた3年次のクリスマスボウル。「普段は緊張するが、この日だけはなぜか緊張せず、かなり動くことができた」。ディフェンスの〝最後の砦〟DBでフル出場した川東は、泥臭いプレーを貫き目標の日本一を達成した。 実はアメフトを始める以前、小学生の頃から明大への進学を希望していた川東。「学力や雰囲気が良く、一度訪れた時からずっと入りたいなと思っていた。グリフィンズも学生主体を掲げていて、(監督主導で取り組んでいた)高校とは少し違った楽しみ方ができるのでは」と、憧れの明大でアメフトを続けることを決めた。「少しでも早くチームに貢献したい。1年次から狙っていく」と、やる気は十分だ。昨年度、秋季リーグ3位と甲子園ボウルを逃したグリフィンズに新風を吹き込めるか。静かに闘志を燃やす川東に期待をせずにはいられない。 [菅波陸哉] ◆川東 由直(かわひがし・ゆうじ)令5法学部入学、佼成学園。目標とする選手は同校出身でDBとして活躍した野村響選手(令5政経卒)。168センチ・70キロ(写真は本人提供) READ MORE -
大谷流生 府立奪還への救世主
拳法 2023.03.27明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です!第2回は拳法部大谷流生選手(令5法学部入学=大商大堺)です。 過去には全日本学生選手権(以下、府立)で7連覇を達成するなど大学拳法界をけん引してきた明大拳法部。そんな明大に今年度も期待の新戦力が加入した。関西の拳法名門校・大商大堺高出身の大谷は高校2年次の全国高等学校日本選抜大会(以下、選抜)において団体準優勝、個人でも全国ベスト8入りの経験を持つ実力者だ。 兄の影響で幼稚園から拳法を始めた大谷。試合に勝つ喜びに拳法の魅力を見いだし、中学進学後も部活動でラグビーに励む傍ら、地元の道場に通い、拳法の腕を磨いてきた。中学卒業後は「拳法で日本一になりたい」と、地元大阪の名門・大商大堺高へ進学。得意の立ち技を武器に1年次から団体戦に出場を果たすなど非凡な才能を見せる。コロナ禍で十分な練習を行えない中でも、腐ることなく日本一へ向け練習を重ねていった。だが、高校2年次の選抜では準優勝、3年次のインターハイでは3位と、目標であった日本一にはあと一歩届かなかった。 関西大学を筆頭に関西地域にも拳法の強豪大学は多く存在する。また、近年の明大拳法部に大商大堺高出身の選手は在籍していない。そんな中、大谷は生まれ育った地元・大阪を離れ明大への進学を決めた。なぜ大谷は明大を選んだのか。「明大は何度も日本一になっている。それに、兄も明大拳法部に所属していたので」。大谷の歩む拳法人生の先には常に兄・大谷六樹(令4文卒)の背中があった。兄・六樹は深町メイジの副将として府立2連覇に貢献した選手だ。輝かしい兄の姿を見てきた大谷にとって、明大を選ぶのは必然であった。 大学での目標は「個人、団体のどちらも優勝」。昨年度の府立でまさかの準々決勝敗退となった明大拳法部。府立奪還に燃える野村メイジに頼もしい新戦力が加わった。兄の背中を超え、黄金時代復活の一翼を担う。 [菅波陸哉] ◆大谷 流生(おおたに・るいき)令5法学部入学、大商大堺高。趣味は映画鑑賞。173センチ・73キロ(写真は本人提供)READ MORE -
中野龍斗 飽くなき向上心で導く大学日本一
ウエイトリフティング 2023.03.26明治に新たな旋風を巻き起こせ!今年度も実力派ぞろいのルーキーたち。4月1日発行予定の紙面に載せ切れなかったルーキーを先取りしてお届けします。フレッシュな若さとこれからの4年間に期待です! 第1回はウエイトリフティング部、中野龍斗選手(令5政経入学=水島工)です。 ウエイトリフティングとの出合いは中学卒業後。他競技に比べると決して早くはない。中学時代サッカーをやっていた中野は、個人競技にも挑戦したいと思うように。元々体が強かったことや、学生時代ウエイトリフティング経験者であった叔父の影響もあり競技生活をスタートさせた。 高校入学時からめきめきと力を付けていくと、高校2年生次にインターハイ61キロ級に出場し確実に頭角を現していく。さらに上を目指すために「自分だけの課題に取り組みたい」。高校3年生に上がると同時に部活全体で決まっていた練習メニューから自ら組んだメニューに変更することに。すると早速、中国高校選手権67キロ級でスナッチは5キロ、クリーンアンドジャークは10キロ自己ベストを更新。その後も成長は止まることなく、8月にはインターハイ61キロ級で準優勝を果たした。そして10月に行われた栃木県での国民体育大会。着実に積み上げていった実力と自信が中野を強くした。「もしかしたら勝てるかもしれない」。その言葉通り、得意のスナッチで107キロを拳上し見事61キロ級優勝。努力が実を結んだ瞬間だった。 高校卒業後就職するつもりだったにもかかわらず明大進学を決めた理由の一つに、深見健(政経1=安雲川)の影響があった。深見は昨年度ルーキーながら全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)55キロ級で準優勝を果たすなど、明大を筆頭する選手の1人である。同級生の多くが就職を選ぶ中、自分はどうするべきか迷っていたとき「いろいろアドバイスをもらった」。先輩からの助言で地元岡山県を出て明大進学を決意。上京にはまだ不安が残ると話す中野だが「(深見は)本当に良い人」と頼れる先輩がいることは心強いに違いない。 高校時代数々の大会で好成績を残してきた中野。それでも「周りから強いと言われるが筋量もあまりなくフォームも上手ではない。強くしたいところは全部」と鍛錬をやめることはない。昨年度のインカレは団体7位に終わるなど、決して好調とは言えない明大ウエイトリフティング部。この状況を打破するため「明大で最高の貢献をしたい」と意気込む。メンタルの強さや計り知れない向上心を武器に、明大を大学ウエイトリフティング界の頂点へ導く。 [高橋佳菜] ◆中野 龍斗(なかの・りゅうと)令5政経入学、水島工業高校。ウエイトリフティングの魅力は「体幹が鍛えられること」。165センチ・63キロ (写真は株式会社SHUMA提供)READ MORE