
【競走部】紫走堅固
全日本大学駅伝では総合3位。箱根駅伝では11位でシード圏内から外れた昨年度。酸いも甘いも経験し、一筋縄ではいかない駅伝の難しさを痛感した。コロナ禍は今なお続き、先行きの不透明感は拭えない。それでも、明大競走部は決して立ち止まらない。今度こそ箱根路で栄光をつかんでみせる。その思いを届けるために、今年度も企画を立ち上げ、彼らの姿を追っていく。
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(110)箱根駅伝事後インタビュー⑧/富田峻平
競走 2022.01.04箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は7区を走った富田峻平(営3=八千代松陰)のインタビューです。(この取材は1月4日に電話で行われたものです) ーーどのような思いで7区のレースに臨みましたか。 「7区に臨むにあたってどうしてもシード権を獲得しなければならない状態で、またその差がかなりありました。ここで自分が一番差を埋めなければいけないと思って、区間賞を取らねばならないという思いで臨みました」 ーーレースプランはとにかく攻めの走りをするといった感じでしたか。 「ある程度は自分の中で目標タイムとかを決めていましたが、それよりも一つでも順位を前に進めることや秒差を少しでも埋めるためにというので攻めることだけでしたね」 ーー結果としては区間2位の走りで順位を二つ上げました。自身の結果についてはいかがでしたか。 「自分自身が望んでいた結果と大体近いような走りができたので、そこの面では区間賞争いをしていた分、後半少し離されてしまったところを抜けばおおかたうまくは走れたのではないかなと思います」 ーー以前の取材で「箱根でしっかりと自信を持って成長したと言えるように頑張りたい」と仰っていましたが、箱根を通してこの1年間で成長したところはどこだと思いますか。 「昨年度と比較して成長したと思えるところは、後半の伸びと自信を持って臨めたというところかなと思います」 ーーその要因はどこにあると考えていますか。 「後半の伸びに関しては練習量を昨年度よりも増やしたことです。また自信を持って臨むという面に関しましても春シーズンの大会ですとか練習などはしっかり順調に積めてきましたので、そういったところで自信がついたのではないかなと思っています」 ーーその一方で昨日のレースで出た課題は何だと思いますか。 「やはり後半で伸び悩むところがあったのが課題かなというふうに思っています。途中までは区間賞争いという形で臨めていましたが、後半や前回の駅伝とかでもそうだったのですが、足がつりそうになったりとかそういった筋力が足りないといいますか、まだ足がしっかりとつくれていないというふうに思う場面がありました。やはりそういったところもあって岸本選手(青学大)に大きく離されたと思いますので、そういったところは今年1年間を通してしっかりと後半がさらに切り替えられるような選手になりたいなと思います」 ーー同期での襷リレーについてはいかがでしたか。 「同期での襷リレーは同期の活躍ですとか、普段の努力などは同期である自分自身が一番よく近くで見ていました。なので、杉本(龍陽・政経3=札幌日大)、櫛田(佳希・政経3=学校法人石川)と襷をつなげたことはうれしかったです。自分は杉本から襷を受け取って熱い思いをしっかりと櫛田に届けることができたのではないかなと思います」 ーー復路順位は3位という結果となりましたが、それについてはいかがですか。 「復路成績では3位ということでしたが、それでも復路でシード権獲得まで持っていかないといけなかったということですので、たとえ復路1位でありましてもシード権を取れなかった以上は悔しいなというふうに思うところですね」 ーー来年度は、最上級生になります。最後の1年はどのような年にしていきたいですか。 「今回の箱根で悔しい思いを繰り返してしまいましたし、自分自身は区間2位になりましたので、次は区間賞を取ってチームにさらなる貢献ができる、そういった選手になれるように1年間をかけてまた1から頑張っていきたいと思います」 ーー今後に向けての意気込みをお願いします。 「明治大学の主力として自分自身走りで引っ張っていけるようにまた頑張っていきたいと思います」 ーーありがとうございました。 [永井涼太郎]READ MORE -
(109)箱根駅伝事後インタビュー⑦/加藤大誠
競走 2022.01.04箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は9区を走った加藤大誠(営3=鹿児島実)のインタビューです。(この取材は1月4日に電話で行われたものです) ――昨日のレースを振り返っていただけますか。 「昨日のレースは悔しいレースとなりました。元々シード権獲得、5位が目標だったのですが、それに遠く及ばず14位という結果は本当に悔しい結果でした。また応援してくださる皆さまの期待を裏切る形となってしまったなと思っています」 ――9区を任せると言われた時はどういうお気持ちでしたか。 「率直に悔しかったのですが、どこに行ってもやることは変わらないので、頑張るしかないと思っていました」 ――走り始めた時のご自身のお気持ちとしてはいかがでしたか。 「走る時はシードに追い付くぞという気持ちで走っていました」 ――レースプランというのはいかがでしたか。 「全体を通して刻んで走るというのが目標だったのですが、元々の設定したタイムよりも遅くなってしまいました」 ――設定タイムはどれくらいでしたか。 「大体2分55秒前後のペースで行けるのが理想だったのですが、そうはいかなかったです」 ――国士大に追い付かれた時はどんな感じでしたか。 「そこまでスピードに差はなかったのですが、力が残っておらず、あれ以上のペースで刻むことができなかったので、付いていけませんでした」 ――橋本選手(大輝・営4­=須磨学園)にはどんな気持ちで襷を渡されましたか。 「あの時は記憶が飛びかけていたので、何を言ったのかは覚えてないですが、橋本さんが笑顔で元気に走っていったというのだけは覚えています」 ――区間11位という結果についてはいかがですか。 「2区を知っている分、9区であのようなタイムでしか走れないというのは本当に悔しいことですし、自分の力を最大限発揮できなかったなと思っています」 ――往路の走りというのはいかがでしたか。 「箱根は難しいなと感じました」 ――富田選手(峻平・営3=八千代松陰)が区間2位の走りをされましたが、その走りを見てどのように思われましたか。 「全部は見たわけじゃないですけど、すごいなとは思っていました」 ――復路は6区から9区が全員3年生というところで、そのあたりに何か思いはありましたか。 「やはり往路の4区から復路の9区までエントリーできたというのはとても大きいことですし、3年生いいなと思います。ですが、全員が力を出せたかというとそうでもないので、より勝負強さなどを身に付けていかないといけないなと思っています」 ――今年度は強さを追い求めてきたと思うのですが、力を発揮できなかった要因は何かありますか。 「要因はさまざまありますが、箱根駅伝予選会ではあれほど走れているにもかかわらず、箱根ではあれだけ走れていないというのは、ピーキングなどいろいろなものがずれていたのかなと思っています。僕はまだ自分のレースの分析をしていないのであまり言えませんが、本来の力を出せないというのは、いろいろな面で力不足なのかなというふうに思います」 ――今後はどのような対策をしていきたいですか。 「まずは単純にタフさを身に付けないとなという感じですね。タイムや結果が安定していないことが大きいので、橋本さんのようにタフさやどんなレースでも安定して走る力、練習でもがんがん引っ張っていける力を身に付けていかないといけないなと思っています」 ――今後の意気込みをお願いします。 「ラストイヤー、泣いても笑ってもあと1年、箱根へのチャンスもあと1回になっているので、やはり最後は自分の力を100%以上出し切ったレースができるよう、タフさを身に付けて頑張っていきたいと思っています」 ――ありがとうございました。 [萩原彩水]READ MORE -
(108)箱根駅伝事後インタビュー⑥/櫛田佳希
競走 2022.01.04箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は8区を走った櫛田佳希(政経3=学校法人石川)のインタビューです。(この取材は1月4日に電話で行われたものです) ――レースを終えた今の心境はいかがですか。 「自身としてもふがいない記録で終わってしまったので、今は悔しいという気持ちでいっぱいです。一回気持ちを落ち着かせてまた再スタートしようと思います」 ――レースを振り返っていかがでしたか。 「前半飛ばして後半食らいつくというのが自分の中のレースプランでした。ただ、後半失速してしまったことと、前半から飛ばして走ることができませんでした。自分の中で思っていたレースプランとは違った走りとなってしまいました」 ――ケガの具合はいかがでしたか。 「当日はそこまで痛くなく問題なく走れてはいたのですが、後半にかけて少し痛みが出てきてしまいました。もう一度ケアなどをしっかりして、今後の練習につなげていきたいと思います」 ――7区の富田選手がいい走りをしましたが、どのように見ていましたか。 「チームの流れが良くなってきているというのは明らかだったので、自分がここで流れを切らしてはいけないという気持ちでいっぱいでした」 ――レースを通してペースは一定でしたか。 「前半の10キロは特にアップダウンもなく、風はあるのですがそれ以外は特に問題のないコースではあったので、一定のペースで刻もうと思っていました」 ――遊行寺の坂に関してはいかがでしたか。 「遊行寺の坂が厳しいというのは1年生の頃に走って分かっていました。できるだけ体力を温存させたかったのですが、その余裕もなかったので今回は厳しい遊行寺になりました」 ――記録と順位に関してはどのように考えていらっしゃいますか。 「自身としてはケガをしてからの走りという中で、限界まで走ったという気持ちでいっぱいなので走りに悔いはないです。しかし、結果から見ると1年次よりもタイムがだいぶ落ちてしまったので、悔しい結果ではあります」 ――明大の中で印象に残った選手はいらっしゃいますか。 「富田峻平(営3=八千代松陰)です。あの流れの中で区間2位の走りをしたところが印象的でした」 ――チームとしてはシード権を逃す結果になりましたが、そのあたりはいかがですか。 「昨年度に引き続きまたシードを落としてしまったというのは、根本的にチームのどこかに問題があるということだと思います。全体を通して話し合いをして、そこから解決策を見つけていこうという気持ちに切り替えられたらと思います」 ――櫛田選手自身が考えるチーム内の課題はありますか。 「今回調整だったりロードに対しての考え方だったり、そういった精神的な面でどこかに問題があるのではないかと思っています」 ――最上級生としてどのような1年にしていきたいですか。 「今回シード権を落としてしまって、4年生が悔しい思いでいっぱいだったので、自分たちの代ではその悔しさをリベンジする気持ちでいます。自分たちは笑って終われるような学年にしたいと思います」 ――今後に向けての意気込みをお願いいたします。 「昨年度はケガが多く、自分の思ったような走りができなかったのが悔しかったです。今年度はそうならないようにケガ対策をしっかり講じて練習を積み重ねれば、おのずと結果はついてくると思うのでそういった点に気を付けたいと思います」 ――ありがとうございました。 [桑原涼也]READ MORE -
(107)箱根駅伝事後インタビュー⑤/手嶋杏丞
競走 2022.01.04箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は1区を走った手嶋杏丞(情コミ4=宮崎日大)のインタビューです。(この取材は1月2日に電話で行われたものです) ――最後の箱根が終わってみての心境はいかがですか。 「箱根が終わって4年間あっという間に終わったなというのが感想です。本当にうまくいかないことばかりでした。今回も自分の求める結果ではなかったのですが、最後は自分なりに出し切ってゴールできたので4年間の思いを走りで表せたかなと自分の中では思います」 ――吉居選手(中大)が序盤から先頭に行ってしまったと思いますが、それは見ていてどうでしたか。 「吉居のペースは結構速くてあれに付いて行かずに、途中で吉居は諦めて第2集団で行こうという感じで途中から切り替えました」 ――六郷橋の辺りから遅れ始めたのかなというふうに見えたのですが、そこには要因はありますか。 「もう単純に実力不足というのを感じてそこに対応できる力がなかったというのが思ったことです」 ――直前の取材ではリミッターを外していきたいと話されていましたが、いかがでしたか。 「最初はスタートした瞬間スローでしたが、そこから自分が行こうと思っていました。吉居も出て結局(吉居に)付いたという感じだったのですが、リミッターを外そうという意識は自分の中ではあって、ガンガン攻めようと思ってはいました」 ――自分自身の走りは満足できる結果でしたか。 「結果は正直良くはなくて悔しいですが、とりあえず自分の中では頑張ったなという感じです」 ――直前までケガや調子が上がっていないという話でしたが、今日はどのような状態で臨まれましたか。 「ケガは治って、箱根10日前にはポイント練習を離れてしまって、そういう状況で佑樹さん(山本駅伝監督)の中でも不安があったかと思います。しかし佑樹さんが『調子が大丈夫か』とかいろいろ言ってくれて自分の中でも吹っ切れて箱根は絶対走ろうという気持ちに変わって調子も少しずつ戻ってきた感覚はありました。直前はケガとか調子の悪いというのは関係なく自分の中では最高の、ここ最近では一番いい状態を箱根には持っていけたのかなと思っています」 ――チーム全体の結果についてはどう受け止めていますか。「なかなか流れに乗れず、みんな個人の結果も悔しい結果になっていると思います。調整もうまくいっていった中でこういう結果なので、みんな何がいけなかったのだろうと今はいろいろ考えています。自分も何がいけなかったのかいまだに分からなくてこの結果に対して今は何が悪かったのかは何も思い付かないという感じで復路の選手に頑張ってほしいという気持ちです」 ――チーム全体でも万全の状態で挑んだ箱根でしたか。「そうですね。練習もみんな余裕を持ってこなして、いい内容の質の高い練習をこなせていました。自分以外は全員余裕持って走っていたので、何でだろうという感じです」 ――1区が手嶋さんで2区が鈴木聖人駅伝主将(政経4=水城)で、そこでの襷渡しはいかがでしたか。「やはり4年間一緒に頑張ってきて、ライバルだと自分は思っていてそういう選手と襷をつなぐので、レース前は鈴木にいい位置で渡してあげたいという気持ちでスタートしたという感じです。渡したときも何とも言えない感じでした。すみません、うまく言葉が出なくて。いろいろな感情があってこの位置で渡してしまった申し訳なさと頑張ってほしいとかいろんな気持ちがこもった襷リレーだったかなと思います」 ――ありがとうございました。 [出口千乃]READ MORE -
(106)箱根駅伝事後インタビュー④/小澤大輝
競走 2022.01.04箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 第4回は小澤大輝(政経3=韮山)のインタビューです。(この取材は1月2日に電話で行われたものです) ――本日のレースを振り返っていかがでしたか。 「本日は難しい展開のレースだったのですが、自分がやることは前の選手を抜くしかないと思って無我夢中に走りました」 ――当日のコンディションはどのような感じでしたか。 「暑くもなく涼しくもなく、風も追っていたので非常に走りやすいコンディションだったのですが、途中から気温が少し上がってきて暑くなってきました。ですがそれも服装でしっかり対応できたのでコンディション的にはとてもいいコンディションだったと思います」 ――襷を渡されたときの心情はいかがでしたか。 「監督からもありましたが、お前がやるしかないとのことだったので、順位は下の方でしたが自分の中で切り替えて、まずは一人一人抜いていこうという形で走りました」 ――レース中は監督から何か言われましたか。 「タイムは気にせず前だけ追っていこうという話はずっとしていて、あとは区間順位のことであったり、前に神大と日体大がいたりして、そこに追い付いたあとは順位だけ意識して走りました」 ――神大と日体大に追い付いてから心情の変化はありましたか。 「追い付いて、前も非常にいいペースで走っていたので少し僕もきつくなってしまっていました。その中で神大の選手と日体大の選手と並走してお互い高めていけたのは良かったと思います」 ――今日のレースは自分の思い描いていたものになりましたか。 「思い描いていたレースプランとは少し違いましたが、切り替えてできたので計画通りだったと思います」 ――4区の結果や順位についてはどのようにお考えですか。 「途中まで区間5位で、僕自身区間賞を狙っていましたので、区間7位という結果にはそこまで満足してないです」 ――タイムに関しては明大記録更新とのことですがその点についてはいかがですか。 「走ればしっかり結果はついてくるかなと思っていたので、明大記録はそこまで意識はしていませんでした」 ――ありがとうございました。 [菊地隼人]READ MORE -
(105)箱根駅伝事後インタビュー③/児玉真輝
競走 2022.01.04箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は3区を走った児玉真輝(文2=鎌倉学園)のインタビューです。(この取材は1月2日に電話で行われたものです) ――今の心境はいかがですか。 「率直に悔しいです」 ――チームの出来はいかがでしたか。 「本当に想定よりもはるかに悪い感じだと思います」 ――想定以上にチームが悪くなってしまった原因はどのように捉えていますか。 「流れに乗り切れなかったというのが大きいと思います。前半の1、2区の流れが悪かったとしても、なんとか3区では流れを変えたかったので。そのまま悪い流れを後半の区間に引き継いでしまったのかなと思います」 ――1、2区が想定よりも遅れてきたと思いますが、襷を受け取る時どのように考えていましたか。 「ある程度で遅れる想定もしていたので、出遅れたことに関しては別に思っていなかったです。自分で流れをつくるつもりでいたのですが、何か自分の力が出し切れなかった感じです」 ――コンディションはいかがでしたか。 「僕は寒いのがそれほど得意ではないのですが、思っていたよりは寒くなかったです。風に関してもそれほど向かい風ではなかったと思うので、天候に関して条件は悪くなかったと思います」 ――レース展開はいかがでしたか。 「やはり順位がそれほど良くなくて、突っ込むしかないと思っていたので突っ込みました。突っ込んだと言っても、他校の選手に比べるとそれほど突っ込んでなかったみたいです。自分の中では突っ込んで入って、しかし後半足が持たなくて減速してしまったという感じです」 ――レース中に何か山本佑樹駅伝監督から何か声は掛けられましたか。 「レース中は『後半勝負だから』というのと、できる限り小澤さん(大輝・政経3=韮山)に『楽をさせるために頑張ろう』というのは言われました」 ――反省を次にどう生かしたいですか。 「正直今回あまり何が悪かったというのが明確になっていないのであれなのですが、とりあえずは今回の悔しさをモチベーションにしてもう1年やっていくしかないと思います」 ――鈴木選手(聖人・政経4=水城)や手嶋選手(杏丞・情コミ4=宮崎日大)と一緒に駅伝をする最後の機会になりましたが、思いをお聞かせください。 「特にこの1年間は、僕自身あの2人を目標として、あの2人に勝ちたいと思って練習してきました。僕の目標となってくれた2人だったので、いなくなってしまうのは少し寂しいです」 ――今後に向けて一言お願いします。 「練習頑張ります」 ――ありがとうございました。 [飯塚今日平]READ MORE -
(104)箱根駅伝事後インタビュー②/下條乃將
競走 2022.01.03 箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は5区を走った下條乃將(情コミ3=東京実)のインタビューです。(この取材は1月2日に電話で行われたものです) ――チームは総合17位で芦ノ湖に着きましたがそこはどう受け止めていますか。 「やはりチームとして全員が実力を発揮できていないのが、何でというのがある意味不思議です。調整や他の選手を見ていてもこんなところを走るチームではないのにというのはすごくありました。自分もそうだと思いますが、どうしたのだろうというのが強いです」 ――今回の結果の要因は分からないという感じですか。 「僕の結果自体は、原因はいろいろあると思うので分かります。しかし、他の選手があのようになってしまったのは僕には分からなくて不思議というのが大きいです」 ――他の4区間分の結果を見てどのような気持ちで中継所に立ちましたか。 「思っていたよりも順位が悪いというのがあったので、僕のところである程度どうにかしないといけないというのは正直思っていました。予定では1区、2区で遅れても3区、4区で盛り返して僕が耐えるというプランでいました。自分がある程度稼がなければいけないのではという状況で攻めるしかないと思ったので、スタート地点で『これ行くしかないのだろうな』と思いながら立ちました」 ――そのような気持ちもあって序盤はペース的には突っ込み過ぎた感じはありましたか。 「予定よりは全然速かったのですが、ほぼ同じくらいにもらった神大の選手が結構がつがつ行っていたので、これくらいの勢いで行かないといけないのだろうという形でした。もうそこに付くしかなかったというのが個人的にあります。あれを抑えていたからもう少し走れたというのはなさそうなので、あれはあれで仕方ない、行かざるを得なかったというところです。あれが悪かったとは思わないです」 ――最初の定点カメラの通過順位が区間5番でそこからどんどん失速してしまったのかなとテレビを拝見していて思ったのですがその理由はありますか。 「前半結構いいリズムで入って、上りに入ったらびっくりするくらい坂が急に感じました。前半をそもそも速く走っていなかったというのがもともと走る前からの不安材料としてもありました。結局その不安が的中し、その不安のまま走ってしまったのが前半きついと思ってしまった要因だと感じました。練習とレースは全く別物だなという感じはしました。前半ハイペースで入ったときに不安になってしまったのがやはり良くなかったという感じがします」 ――ハチマキに書いている『一走入魂』の気持ちの入った走りというのはできましたか。 「気持ちを込めて走ることはできたと思います。感覚としては足が本当に動かなくてダメでした。気持ちとしては前に行くしかないという感じはあったので、気持ちを込めて走れたとは思っています。最後の下りもどうにかしなければと切り替えられました。他の選手の最後の下りがどうだったのかという情報は見られていないのですが、個人的には最後下りで日体大にぎりぎり追い付けはしなかったし、まだまだダメだったのですが、見える範囲にまでは何とか戻せたくらいでした。全てが反省で終わるのは良くないと思っています。良かったところは良かったと考えて、ダメだったところはダメだったと考えています。気持ちが最後も流すわけではなくて、全力で最後まで走り切れ、ゴールまでは行けました。そこは良かったところではあるのかなとは思っています」 ――ありがとうございました。 [出口千乃]READ MORE -
(103)箱根駅伝事後インタビュー①/鈴木聖人駅伝主将
競走 2022.01.03箱根駅伝(以下、箱根)は、残酷だ。わずか26秒に泣きシード権を落とした昨年度。再起を誓って臨んだ今大会だったが、結果は総合14位。またも箱根は明大の前に立ちはだかった。今回は、悔しさをにじませる選手たちのコメントをお届けする。 今回は2区を走った鈴木聖人駅伝主将(政経4=水城)のインタビューです。(この取材は1月2日に電話で行われたものです) ――率直な感想をお聞かせください。「手嶋(杏丞・情コミ4=宮崎日大)が流れを崩さずに持ってきてくれて、自分もその流れを落とさないでキープして少しでも前で見える位置で渡そうと思ってスタートしました。最初の10キロまで他校のエースたちは突っ込む走りをしてきてハイペースになるのは分かっていました。自分の今の力だとハイペースで突っ込むと2回ある上りを登り切れないと思っていて、自分のペースで刻んで上りでそれを崩さずに刻んでいけば突っ込んだ選手やきつくなった選手が離れて落ちてくるのを食っていこうと思っていました。そのような頭の中で走っていましたが、箱根の2区はそんなに甘くなくて、突っ込んでからの粘りが2区の選手たちの走りでした。自分の考えの甘さと自分の力のなさを改めて感じました」 ――監督車から言われたことで印象に残っている言葉はありますか。「前半は自分の走りを後ろから『OKだよ。お前の強さは上りだからこのペースで刻んで、前半突っ込んでいる選手が多いから、後半落ちてくるからそこをお前が上りでどんどん詰めていこう』と言われていました。前半抑えたのにそんなに後半上がっていなくて、残り5キロになっても区間下位の方で走っていて監督から『4年間の最後が区間15番で終わるわけにはいかないから最後5キロ上りとか気にしないでとりあえず30〜40秒縮めれば区間10番まで上がるからとりあえず考えずに飛ばせ』と言われたのはすごく印象的でした。自分もそれは分かっていたので、刺さったというか、やらないといけないなって思っていましたが、どうしても力がなかったというか、自分の弱さが出てしまったと思います」 ――この区間順位はどう受け止めていますか。「2区は区間順位よりタイムが大事だと思っていました。1時間7分30秒で15番だったら自分的にはそんなに悪くはないなと思っていましたが、正直1時間9分かかってしまったのが、すごく情けないし、最低でも1時間8分30秒以内でまとめないといけなかったので、本当に最低限のラインもクリアできず、ひどい走りをしてしまったと思っています」 ――最後の箱根が悔しい結果になりました。「本当に2区の厳しさを感じ、そして留学生や他大のエースの強さが自分には足りてなかったというのを、感じさせられました。この箱根に向けて努力はしましたし、4年間の中で一番考え出したというか努力した中でこの結果で終わってしまったことの悔しさがあります。やはり練習を一生懸命やったとしても結果が出なかった時は意味がない、評価にならないので、最後4年生として笑顔で襷を渡せなかったのは悔しいです」 ――3、4、5区はどんな思いで見ていましたか。「自分も日体大に抜かれてしまったり、早稲田とか神大とかに負けてしまったのですが、児玉(真輝・文2=鎌倉学園)の力があれば見えない距離でもなかったので、2人が活躍していることを願って見ていました。やはり自分が刺激を与える走りができなかったのが児玉の力みにつながってしまいました。小澤(大輝・政経3=韮山)はしっかり順位を上げてくれて本当にチームにプラスになる走りをしてくれて本当に感謝しているんですけれども、昨年度と同様に流れを断ち切ることができなかったのが、分かっていたにもかかわらず同じ流れになってしまった悔しさや申し訳なさがあります。あとは5区を走った下條(乃將・情コミ3=東京実)には本当に悔しい思いをさせてしまったというのがあります。2区を走らせていただいたことは本当にうれしかったですけれども、下條の5区の走りを見ていて、たらればになってしまうんですけれども、これを自分と下條置き換えた時にチームにプラスになる走りをできたのではないかと考えたりしてしまいました。自分が情けないなと感じてしまいました。本当に後悔したくなかったんですけれども、情けないし、後輩に流れをつくれませんでした」 ――紫紺のユニホームを着る最後の大会でした。「今回でこのユニホームを着ることができる最後で、その中の23キロと思えば今まできついことがたくさんあったと思ったので、こんなきつさはずっとやってきたことに比べたらきつくないだろうと言い聞かせていました。紫紺を着て後輩たちと走る最後の機会だったにもかかわらず、もっと出し切れるというか、もっと自分を鼓舞できたのではないかと思ってしまう後悔というか、たらればもあります。振り返るとそのような言い訳になってしまうことが多いので、最後の紫紺でいい流れで終えられなかったことが悔しいです」 ――ありがとうございました。 [大橋直輝]READ MORE -
(102)昨年度の雪辱晴らす 2年ぶりシード復権へ/箱根駅伝展望
競走 2022.01.01新年の訪れを告げる学生たちの足音が、まもなく大手町に鳴り響く。昨年度の箱根駅伝(以下、箱根)では優勝候補に挙げられながらも11位に沈んだ明大。その悔しさをバネにして、これまで練習に励んできた。その努力の成果が表れたのは今年度の箱根駅伝予選会(以下、予選会)。この大会で堂々の1位通過を果たすと、2週間後に行われた全日本大学駅伝(以下、全日本)ではシード権を獲得した。いよいよ待ちわびた勝負の一戦へ。1年間の集大成を見せつける。 チームの浮沈を担う1区。任されたのは手嶋杏丞(情コミ4=宮崎日大)だ。全日本では1区区間9位と不完全燃焼に終わり、最後の箱根に懸ける思いは強くなっている。「自分の持ち味である積極的な走りで区間賞を取りたい」(手嶋)。エースの走りでチームにいい流れをもたらしたい。 準エース区間の4区には小澤大輝(政経3=韮山)。1、2年次はケガで苦しむ時期も多かったが、今年度は着実に結果を残してきた。MARCH対抗戦では学内トップの走りを見せるなどチームの主力にまで成長し、指揮官からの期待値も高い。自身初の箱根では区間賞を目標に掲げ、2年間の悔しさをぶつける。 チームの総合力が試される復路。8区は櫛田佳希(政経3=学校法人石川)がエントリー。予選会では個人18位と好走したが、全日本はケガの影響で回避した。得意のアップダウンを生かし、復活をアピールしたいところ。1年次も走った8区でチームの勢いをさらに加速させる。 そして、アンカーには橋本大輝(営4=須磨学園)。一般入部ながら努力を積み重ね、今年度ついに急成長を果たした。全日本ではエース格の選手がそろう7区で区間4位と好走。最初で最後の箱根は「笑顔でゴールテープを切りたい」(橋本)。チームにシード権をもたらし、有終の美を飾りたい。 その他にも駅伝主将の鈴木聖人(政経4=水城)や予選会日本人2位の加藤大誠(営3=鹿児島実)などエース級の選手は補欠に回っており、当日変更が予想されている。山本佑樹駅伝監督の采配にも注目だ。 わずか26秒差に泣いた昨年度。悔し涙を嬉し涙に変えるため1年間走り込んできた。今年度手に入れた強さを見せつけ、5位以内でシード権返り咲きへ。歓喜の瞬間は、もう目の前だ。 [萩原彩水] 箱根駅伝まで、あと1日。READ MORE -
(101)箱根駅伝直前インタビュー⑯/鈴木聖人駅伝主将
競走 2021.12.31シード落ちの悔しさから1年。速さだけではない、勝ち切る強さを追い求めここまでやってきた。箱根駅伝予選会(以下、予選会)では圧巻のトップ通過。続く全日本大学駅伝(以下、全日本)では7位に入り、シード権を獲得するなどその実力は確かだ。昨年度の雪辱を果たし、強い明大を取り戻すために。思いを襷に込め、箱根路を駆け抜ける。 第16回は鈴木聖人駅伝主将(政経4=水城)のインタビューです。(この取材は12月11日に電話で行われたものです) ――足の状態はいかがですか。 「アキレス腱(けん)の不安要素が消えてきて、少しずつ走りに集中できるようになってきています」 ――合宿の手応えはいかがですか。 「この時期の富津合宿はいいスタートを切れていないということが、昨年度、一昨年度と続いていました。今年度は考えながらしっかりできていて、手応えとしてはロードをしっかり走れました。箱根駅伝(以下、箱根)に向けてロードの感触を確かめることができたので良かったです」 ――もう最後の箱根ですね。 「本当にこの4年間長いようで短かったです。その中でも全部が全部充実した内容ではなくて、シード権を取れる時があれば昨年度のように全日本で3位に入ったのに箱根でシード落ちする年もありました。後悔をしたくなくて、自分の代から求めているものを変えました。速さが売りだった明治にプラスで強さを求めました。勝ち切るというのを選手一人一人にミーティングの際には伝えることによって、意識させて、それがやっと実ってきていると感じます」 ――最後の箱根に懸ける思いはいかがですか。 「ふと振り返ってみると、区間賞を取るという言葉を言ったことがありませんでした。区間3番や流れを変えるであったり、チームに貢献するなどと言っていました。区間賞という言葉を出すことは簡単なのですが、言ったからにはそれなりの力を持っていないと結果を出せないと思います。少しびびって言えなかったのですが、やはり自分の中でそのようなワードを言っていかないとそれに伴った練習もできないし、意識もできないので今年度は自分に逃げずに無理であっても区間賞という言葉を出したいです。2区で区間賞というのはなかなか言えないのですが、4区や5区あたりであったら区間賞取りたいというのは言っています。自分にプレッシャーをかけて最後いい結果で終わらせたいので、そういった面では今までより思いが強いと思います」 ――希望区間で2区や5区を上げていましたが。 「今は2と4と5になっています。2区であれば、1区のいい流れを崩さずにそのまま3区に渡すのが大事だと思っています。今の明治は他の区間ではいい走りができる選手がすごく多いと思うので2区で耐えれば順位が上がると思います。2区の仕事としては区間賞よりはもらった順位をできるだけ落とさずに集団で固まって最後もがいて次の区間に流れを渡すのが2区の仕事だと思っています。4区であれば1区2区で耐えて3区4区で徐々に順位を上げていくのが仕事だと思っています。そのようなことを考えると区間賞の走りをすることが一番流れを変えて、チームがシード権を確実に取れるのではないかと思っています。4区であれば区間賞の走りをしたいなと思っています。5区は2年間経験していて昨年度は悔しい思いをしました。力は昨年度より確実に付いているので、そういったことをトータルで考えると、区間賞を目指したいなという思いがあります」 ――短距離部門、競歩部門についてはいかがですか。 「関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)で2部に降格したことがいいきっかけだったというか、本当は落ちてはいけないのですが、1部にはい上がりたいという思いがみんなありました。それでチームの輪がまとまりました。部門関係なくおめでとうやお疲れ様などそういったところで昨年度にはなかった競走部としてチーム一丸になれたと思っています。最後のトラックのMARCH対抗戦でも短距離の石川(雅也主将・法4=新居浜東)は応援に来てくれていて、短距離の選手も応援してくれているのは感じています。競歩だったら古賀(友太・商4=大牟田)が1年の時からずっとすごくて、五輪候補になったり日本学生対校選手権では1位を取ったり、すごい選手が身近にいるのはすごいプラスになっています。最後自分たちがいい形で終わらせて競走部として、いい1年だったねって、関東インカレで1部昇格して箱根でもシードを獲得して良い流れを崩さずに終わらせたいと思っています」 ――意気込みをお願いします。 「チームの目標である5位以内を獲得できるように、自分が任された区間で区間賞を取るような走りをして最後いい形で終われるよう頑張りたいと思います。応援のほどよろしくお願いいたします」 ――ありがとうございました。 [大橋直輝] 12月21日発行の明大スポーツ第516号(箱根駅伝特集号)はこちらからお買い求めできます。明大ファン、駅伝ファンの方は必見です! 第98回箱根駅伝まで、あと2日。READ MORE