【硬式野球部】猪突猛進
40回目の優勝へ突き進む。昨年度は春3位、秋4位に終わった硬式野球部。今季はエースの森下暢仁(政経4=大分商)が主将に就任。森下ら4年生は2016年度の春秋連覇を知る最後の世代。〝猪突猛進 ~All for Win~〟をスローガンに掲げ、目指すは記念すべき40回目の頂点。本特集では、インタビュー記事を軸にリーグ戦へ挑む選手たちを追う。
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ルーキー特集(2) 不完全燃焼からの再挑戦 目指すは明大の中軸打者へ 岡本伊織
硬式野球 2019.08.27毎年恒例の硬式野球部ルーキー特集。今年も全国からトップレベルの選手が入部してきた。その中でも活躍が期待される注目の選手を全8回にわたって特集する。 自慢の長打力が持ち味だ。岡山県が誇る強豪・創志学園高出身の岡本伊織内野手(商1=創志学園)。春季リーグ戦では1年生ながらも6試合に出場。神宮での安打はまだないが、大事な場面での起用もあり、将来が嘱望される。高校時代の猛練習で得た自信を糧に、秋季リーグ戦での飛躍を目指す。 「自然と野球をしていた」。親の影響で小学校1年生の頃より野球を始める。当初所属していたのは、地元の軟式野球チーム。他のリトルと比べて、バリバリに練習をするというよりも、みんなで黒土の上で寝っ転がったりするような遊びに近いチーム。とにかく遊びのように、とにかく楽しく。しかし、その中でますます野球に惹かれるようになった。強豪校出身の選手は、中学時代から硬式野球を始めている人が多い中、岡本は珍しく中学校の軟式野球チーム上がり。中3次にキャプテンに任命されると、練習メニューも主体的に考えるように。春の選抜では、県で優勝するほどのチームにまで作り上げた。しかし、迎えた最後の大会。チームに貢献ができない。結果はベスト8で敗退。最後の最後に実力を発揮することが出来なかった。 予想外の進路だった、当初は県立高校への進学を検討。しかし、中学校時代のチームメイトが同じ高校を目指していたため「違うところに行きたかった」。声を掛けられていたこともあり、創志学園を選択。高校入学後は、特に打撃面に力を入れる。チームメイトからも頼りになる打者として信頼を獲得。しかし、高校3年次の春から夏にかけて不調が続く。夏の大会に向けチームがまとまっていく中、なかなか調子を上げることができない。大会中、打率は約3割。決して悪くはないが、頼れる打者であっただけに満足がいかない。「不完全燃焼だった」。中学時代と同様、最後に力を出し切ることが出来なかった。 粉骨砕身で培った力を発揮する 「人間的に成長したい」。岡本が明大を志したのは、明大野球部に代々受け継がれている“人間力野球”に惹かれたからだ。自分はセンスがあるわけでも、才能があるわけでもないと思い悩んだことも。だからこそ、精神的に、人間としての成長を切望。技術面の成長も目指し、誰よりも努力を積み重ねて来た。好きな言葉は「野心」。高みを目指す、満足していない感じに惹かれた。まずは明大の中軸打者へ。粉骨砕身し、次こそ有終の美を飾る。岡本の飽くなき向上心は止まらない。 [下神大生] ◆岡本 伊織(おかもと・いおり) 商1、創志学園高、178センチ・85キロ、右投げ左打ち、三塁手高校2年次のセンバツでは、代打出場で三浦銀二(法大)から安打。無我夢中で「何も覚えていない」。神宮では大胆に球を捉える姿に期待したい次回のルーキー特集は8月27日(火)渡部翔太郎投手(総合1=千葉黎明)です。お楽しみに!READ MORE -
ルーキー特集(1) 力強い打撃でレギュラー獲得へ 頼れる主将を夢見て 長南佳洋
硬式野球 2019.08.27毎年恒例の硬式野球部ルーキー特集。今年も全国からトップレベルの選手が入部してきた。その中でも活躍が期待される注目の選手を全8回にわたって特集する。 雪国で鍛え上げたスイングで六大学野球に挑戦だ。長南佳洋外野手(文1=八戸学院光星)は部員数100人以上をまとめ上げた主将としてチームをけん引。3年次夏には中心選手として甲子園出場を決め、前年成しえなかった先輩たちの雪辱を果たした。今春リーグ戦では5試合に出場し、初安打を放つなどレギュラー獲得へ早くも名乗りを上げている。 東北出身としての誇りがあった。兄とソフトボールで遊んだことがきっかけで始めた野球。中学に上がると、4番を任されるほど打撃が向上。着実に成長を遂げていた。そんな中、次第に意識するようになったことは自分たちの代が甲子園100回大会であること。記念すべき大会に出場するため日々練習に励み、複数の高校から誘いを受けた。 「自分の手で東北に優勝旗を持っていきたい」。一度も優勝したことがない東北の高校での全国制覇が長南の目標だった。そのため、関東からのスカウトを断り、青森県の強豪・八戸学院光星高進学を決意。雪国の過酷な環境での成長を誓った。 2度は繰り返さない。高校1年次の夏、スタンドで〝甲子園の魔物〟を目撃する。試合は愛知県代表・東邦高相手に7回で7点リードする展開。しかし「あんなに球場が変わると思わなかった」。徐々に追い上げる相手打線と応援は次第に観客の心をつかみ、球場全体が東邦への応援一色となった。打たれるごとに調子を増す声援の前になす術がなく、雰囲気に飲まれたチームは大逆転を許し敗北。しかし「1年生であの雰囲気を味わえて良かった」。甲子園では何が起こるかわからない、という覚悟が生まれた。 迎えた高校3年次の夏、甲子園で待っていたのは2年前と同じ光景。相手は兵庫県代表・明石商高であった。地元代表校への声援が多く、大量リードするも会場の雰囲気は完全アウェーに。だが、ここで2年前の経験が生かされ「プレッシャーは感じなかった」と落ち着いてプレー。逆境を切り抜け、勝利を飾った。 自慢の打撃でチームをけん引する 目指すは再び主将を務めること。そのため「同期には絶対負けたくない」。同じステージに立っている以上は1番を狙うのが長南の主義だ。立ちはだかるのは一段とすごみを増した大学の投手たち。「初めて打撃が難しいと痛感している」と高校の投手との力量の差に苦戦。だが、越えられない壁ではない。今春の法大3回戦では適時打を放ち、リーグ戦優勝に貢献。ここ一番で打てる頼もしさは長南の長所だ。 目標はそれだけではない。「日本一を8連覇したい」と、この男の見据える先は壮大だ。強気な姿勢でチームを引っ張り、明大に新たな風を起こす。 [久野稜太] ◆長南 佳洋(ちょうなん・よしひろ) 文1、八戸学院光星、176センチ・76キロ、右投左打、外野手青森から東京に来て、人の多さに驚いた。人酔いした経験も。だが雪国出身のため、寒さには自信あり。 次回のルーキー特集は8月28日(水)岡本伊織内野手(商1=創志学園)です。お楽しみに! READ MORE -
(22)法大戦事前インタビュー② 三浦銀二投手
硬式野球 2019.05.23(この取材は3月1日に行われました)三浦銀二投手 ――現在の調子はいかがですか。 「今のところ調整は問題なくやっています。春秋と1年間投げて、1球のコントロールに課題が出たのでそこを潰すようにっていうところを重点的にやってきました」 ――意識して取り組んできたことは。 「追い込んでからの決め球を極めています。真っ直ぐも変化球もコントロールがいつもより厳しくいこうと意識して投げるように。あとは体力やスタミナ面でも足りない部分があったと感じたので走り込みも入念にやっています」 ――ボールの質に変化は感じますか。 「自分自身あんまり強く感じることはないですけど、バッターに立ってもらったりとかキャッチャーと話してると評価してくれることがあります。そういう点で成長を感じることはありますね」 ――昨年1年間での収穫は。 「良かったところでは自分の球が六大学リーグのレベルに通用することが分かったというのは大きかったですね。ただ課題も大きかったので、これから詰めていく必要もあります」 ――明大打線の印象はいかがですか。 「一人一人気が抜けない打者が多くて、嫌な打線だなとは感じてました。投げにくい打線でしたね。去年から出てるメンバーも何人か残っていますし、去年よりも投げにくい打線になるんじゃないかなって考えてます」 ――エース・森下暢仁主将(政経4=大分商)との投げ合いで意識することはありますか。 「投げ合っていて非常に楽しいです。雰囲気がすごくて、キャプテンということもあってオーラもありますし。チームを引っ張るような投球をされていて、そこは参考にもさせていただいています」 ――最後に今季への意気込みをお願いします。 「チームを勝ちに導けるような投球をできればいいなと思います。チームとしてはもちろん、先輩共々優勝を掲げてやっていますので、勝つことは目標の一つです。個人としては勝ち星をたくさんあげたいなと思います」――ありがとうございました。 [丸山拓郎] READ MORE -
(21)法大戦事前インタビュー① 福田光輝主将
硬式野球 2019.05.23(この取材は3月1日に行われました)福田光輝主将 ――現在のチームの調子はいかがですか。 「良くもなく悪くもなくってところです。良いところはチームとして走塁などやろうとしてることをみんな意識してやってくれています。打つ打たない、抑える抑えないっていうところは日によって違ったりするのですが、走塁や声出しとかはスランプがないと思うので。そこはみんなでやってこうなって話をして、自分も口うるさく言ってる中で良い方向に流れてるかなと思います」 ――秋を終えてチーム作りで意識した点は。 「何か特別変えようやっていうのはなかったです。チームとしてやるべきことは絶対にやろうというのは決めました。当たり前のことは当たり前にやってこうなっていうのを自分も口うるさく言っています」――昨年はどんな1年間でしたか。 「やっぱり勝ってうれしいという気持ちはありました。今までずっと負け続けてきたので優勝できなかったので。優勝してパレードとかもして良い思いさせてもらいましたし、今の自分たちの代で途切らせないように続けていきたいなという気持ちになりましたね」 ――優勝した秋と春との違いは。 「1点差のゲームをモノにできたっていうところじゃないですかね。出てる選手みんなが粘っていました。春はその点で負けてしまったんですけど、そういう執念が欠けていた部分があって。秋はそれがうまいこといって、みんなが粘れたので優勝できたのかなと思います」 ――〝1〟という数字のこだわりは今年も強く持たれますか。「野球をやっている以上は初級とか初戦とか、一歩目とかって大事になってくるので、そこは自分の中でもかなり大事にしてチームに浸透させていきたいです。自分自身もこれからも野手をやっていく上でも大事にしていこうと思います」 ――描くチーム像は。 「それはやっぱり自分がガンガンいって引っ張っていきたいですね。どんな場面でもそうしていきたいです。それが理想ですし、リーグ戦で自分がガンガン活躍して誰も止められへんくらい活躍したら優勝できると思うので。もしそうならなかった時にも気持ちの波をつくらないように気を付けたいです。キャプテンなんでチーム的に下がるかなと思うので。自分は良かったら良かったでいいんですけど、悪かった時にも自分をしっかり持って気持ちの波をつくらなかったらいいなと思います」 ――主将としてのプレッシャーは。 「試合やってたらキャプテンとかキャプテンじゃないとか関係ないし、周りのことを気にするのが自分の役割だとは思ってます。キャプテンをやる上でどんなのがプレッシャーなのかよう分からんですけど、多分ないですね(笑)」 ――明大の印象はいかがお持ちですか。 「明治とやる時は自分の中で打ち合いになる予感がしてますね。こっちが点を取れば向こうも点を取る。そういう展開になるやろうなって頭で思いながら。だからそんな簡単には勝たせてくれないなというイメージは強いですね」 ――同じく主将を務める森下暢仁投手(政経4=大分商)の印象はいかがですか。 「明治って結構ピッチャーがキャプテン多いですよね。柳さん(裕也選手・平29政経卒・現中日ドラゴンズ)の時に自分も1年生として見てましたけど、あんな感じで引っ張ってくるようになるとだいぶ手強い相手になると思うので。森下だけじゃないですけど、全体的に粘り強いなっていう感じはありますね。自分らも明治って相手になると気合入るので。自分は特に後半ですね。7、8、9と明治は嫌なイメージがめちゃめちゃありますね。」 ――福田さんが期待を寄せる選手は。 「自分はマジで自分に期待してます。自分が頑張ったら絶対に結果は付いてきますし、色々な意味で。今は自分に期待して頑張ってますよ(笑)」 ――最後に意気込みをお願いします。 「先制して、中押しして、最後にダメ押しっていうのが野球は理想だと思うんですけど、そんな簡単にうまくはいかないので。自分らのチームはずっと粘りながら少ないチャンスをモノにしたいです。イケイケの時はガンガン行って良いですけど、そうでない時にしっかりと粘れる野球をしていきたいと思います」 ――ありがとうございました。 [丸山拓郎]READ MORE -
(20)慶大戦事前インタビュー② 髙橋佑樹投手
硬式野球 2019.05.17(この取材は2月25日に行われたものです) 髙橋佑樹投手 ――昨秋は6勝を上げられました。 「少しできすぎなところが多かったと思います。投手陣の巡り合わせとか試合の進め方とかで僕が先発する機会が多くなって、僕が投げるときにいい感じで点が入って勝った試合が多かったので、その点ではできすぎなシーズンだったと思います」 ――早慶戦で連敗し優勝を逃しましたが、どのような気持ちでしたか。 「9回まで勝っていて、あと1イニング抑えられなかったのが悔しかったです。去年のチームはすごく一丸となり戦っていたので、そのチームの優勝を逃してしまったことに責任を感じました」 ――冬の自主練習の期間はいかがでしたか。 「僕は冬の間もできるだけボールを投げて、練習していました。全体練習がないぶん自分の思うように練習できたので、そこは自分にとってプラスだったのではないかなと思います」 ――主にどのような練習に取り組まれましたか。 「スケールの大きな投手になるために、体を強くすることを意識しました。ウエートトレーニングがあまり好きではないですが、普段より頑張って取り組みました」 ――オフの思い出はありますか。 「スキーに行きたかったんですけど、行く相手と時間が見つからなくて行けませんでした(笑)。寮でパワプロをやっていました」 ――明大にはどのような印象をお持ちですか。 「すごく統制の取られたチームで、みんなきびきび動いて、細かい野球をしてくる印象です。甲子園を経験している力のある選手もたくさんいるチームなので厄介だなと毎回対戦していて思います」 ――特に警戒している選手はいますか。 「添田(真海内野手・法4=作新学院)ですかね。もともと知り合いというのもあるんですけど、慶大の試合ではやたらと打つので。ちょっと控えていただきたいなと思います(笑)」 ――投手として森下(暢仁主将・政経4=大分商)選手はどのような印象をお持ちですか。 「彼はスーパースターです。勝たなければいけないので、彼よりすごい球は投げられないですけど、試合で勝てるところを探さないといけないと思います。森下が絶好調できたら、そうそう打てないので僕は森下より自分の状態を良くすることを試合ではやらなければと思います」 ――郡司選手はどのような存在ですか。 「お嫁さんでいいんじゃないですか(笑)。私生活でも一緒にいることが多いですし、パワプロも郡司とやっていることが多かったので。向こうがどう思っているかは分からないですけど、お嫁さんでいいと思います」 ――主将として郡司選手をみるといかがですか。 「主将としてやることはやってますし、そんなに口数は多くないですけど、言うときは言いますし、チームをまとまるのはうまいと思います」 ――今年、新たにブレークの予感がある選手はいますか。 「去年から出場してましたけど正木(智也)が今年はやってくれるのではないかと思います。打ちまくるのではないかと期待してますね。1年生の生井(惇己)と増居(翔太)の2人が良い球投げているので、リーグ戦で投げたら面白いのではないかと思います」 ――リーグ戦に向けどのような調整を行いますか。 「この冬やってきたフォームの見直しと体を強くすることと、球を速くできたらピッチングに生きてくるのではないかと思うので継続していきたいです」 ――最後の1年にかける思いをお聞かせてください。 「最後の1年なので、春秋ともに優勝して終わりたいと思います。(タイトルは)みんなが選ぶMVPをもらえたら嬉しいですね」 ――ありがとうございました。 [小畑知輝] READ MORE -
(19)慶大戦事前インタビュー① 郡司裕也主将
硬式野球 2019.05.17(この取材は2月25日に行われたものです) 郡司裕也主将 ――昨秋のシーズンを振り返りいかがですか。 「慶應義塾野球部自体がすごく変革の時期で、大久保監督になられてからいろいろな取り組みをしてきて、昨年がこれ以上ないところまで突き詰めることができました。3連覇できると信じていたんですけど、あと1イニングで勝ち切れなかったところにショックを受けたというか、これでも優勝できないのかというシーズンでした」 ――新チームではその経験をどのように生かしていますか。 「去年のチームの取り組みというのは継続しつつ、プラスでやらなければいけないことがあることを実感したので、技術面以外でのチームづくりではかなり土台が完成していると思うので、あとは出場している選手の技術をどれだけ上げるかだと思います」 ――主将にも就任されました。 「下級生の頃から正直僕がならなければとは思っていましたし、捕手というポジション柄、全体を見なければならない立場だったので、やることはあまり変わらないです」 ――冬の自主練習はどのように取り組まれましたか。 「例年だと個人に任せるのですが、今年からは選手たちが自ら集まる日を作って、2月の全体練習開始時に体がなまっていることがないようにしていました」 ――個人として重点的に取り組んだことは何ですか。 「股関節の柔軟性を意識して取り組みました。捕手というポジションの中でフットワークが一番大事だと思うので、ワンバウンドのストップの練習、スローイングの練習でも足回りの硬さが目立っていたので、その課題克服のためにトレーニングしてきました」 ――冬の思い出は何かありますか。 「パワプロですね(笑)。大学の研究でパワプロの研究をしていて。遊びというか、研究というか、そこでパワプロをよくやってました(笑)。パワプロの日本一決定戦というのがあるのですが、それを見に行ったのも印象的です」 ――春に期待できる新戦力はいますか。 「増居(翔太)ですかね。技術はもちろんなんですけど、ブルペンで僕相手に一番初めに投げた時も全然動じていなかったので、落ち着いている投手向きの選手だと思います」 ――明大の印象はいかがですか。 「善波(達也)監督のご指導の下、細部までこだわる野球をしてくる、やりづらい相手です。そこに慶應よりもポテンシャルのある選手が集まっているので毎年最も警戒する相手ですね」 ――森下(暢仁主将・政経4=大分商)選手にはどのような印象をお持ちですか。 「球が速く、変化球もキレて、マウンドだけ見ているとすごい投手なのですが、話すと面白いやつですね。まさか主将になるとは思ってなかったのですが、周りからは主将になって変わったという話を聞くので、さらに恐ろしくなりましたね(笑)」 ――今年は慶大をどのようなチームに仕上げていきたいですか。 「最後勝ち切るためには、個人の力量を上げないといけないので経験者が多いので慢心も出てしまうと思うのですが、主将の自分がしっかりと言って、自分たちはまだまだと自覚させながら練習するということを引退まで続けたいです」 ――春シーズンの意気込みを教えてください。 「春は早稲田に連勝して優勝という目標があるのですが、その目標を達成するためには勝たなければいけないので、気を引き締めて、初戦からフルパワーでやっていきたいです。個人的には打撃の面でチーム一番の数字を残して、ベストナインを取って優勝したいです」 ――ありがとうございました。 [小畑知輝]READ MORE -
(18)東大戦事前インタビュー② 小林大雅投手
硬式野球 2019.05.10(この取材は3月14日に行われたものです) 小林大雅投手――エースとして定着した2018年。どんな1年になりましたか。 「2017年は試合にあまり出られなかったし、抑えられなかったので、チームの先頭に立っている自分が想像できませんでした。ただ、2017年の冬に頑張ったので、それが結果として出たのはすごく良かったです。エースになると、ここから落ちてはいけないし、進化を続けなければならないので、日々成長を求めるという点では今後も変わりません。(エースの実感が湧いたのは)早大にサヨナラ負けをした昨春の後半からです。完投したことがすごく大きかったですし、それでも勝てなかったことの悔しさがあって。勝敗を自分が背負うんだ、という責任感を感じました。(責任感は)プレッシャーではありますが、それくらいあった方が頑張れるのかなと思います」 ――新チームの雰囲気はいかがですか。 「一人一人の意識が高く、コミュニケーションも良く取れています。(前チームとの違いは)下級生の元気は今年の方がいいですね。僕らの代は真面目だとは思いますが、元気を出して、わーっとやる感じではなくて。そこの部分は逆に下級生を見てこっちが学んでいます」 ――新チームでは副将に就任されました。「任されるだろうな、とは前々から思っていて。どうしようとかそういう感じにはなりませんでした。ただ、4年生の投票で選んでもらったので、より実感は湧きました」 ――辻居新平主将はどのような主将ですか。 「プレーそのものがチーム全体のお手本になるし、周りをよく見て言うときは言うし、賢いですよね。そこは僕らも信頼して投票しているので、主将になるべくしてなったなと思います」 ――この冬の取り組みを教えてください。 「自分は速球で押すタイプではないですが、一つまた球のスピードとか球威とかをあげれば、持ち味の緩急で勝負できると思って練習してきました。(新たな取り組みは)がらっと変えたことはないですけど、トレーナーの方と話をして、部員の意見も聞きながらメニューを変えていくようにしています。(意見は)奥野(雄介)とか小宗(創)とかの下級生も結構出してくれますね。それだけ考えてやっていることは大事だし、自分がそういう相談相手として認めてもらえていることは嬉しいですね」 ――2月中旬の沖縄バッテリー合宿はいかがでしたか。 「東京だと寒くて実践練習はなかなかできませんが、沖縄は暖かいので早い段階からできたことが大きかったです。(野球以外で思い出は)オフにちょっと遊びに行って、慣れない車を運転したりとかして(笑)。野球のレベルアップも大事ですが、仲間とそういう時間を過ごすのも大事だと思うので。いいリフレッシュになりました」 ――東大の注目選手を教えてください。 「宮本(直輝)が勝ち点をとった2017年秋の投球を取り戻しつつあるので、また1段レベルアップして帰ってくるところに注目してほしいです。(宮本の存在は刺激に)ずっと一緒にやってきたのでそこはなりますね」 ――明大で警戒している選手はいらっしゃいますか。 「添田(真海内野手・法4=作新学院)君ですかね。自分は遅い球とかの組み合わせで芯を外すのが持ち味ですけど、添田君はミートする能力が本当に高いので。抑えるのがなかなか難しいです。(対策は)いろいろ考えてはいますけど、そこは秘密です(笑)」 ――今季の目標を教えてください。 「全試合投げるつもりでいて、完投勝利をすることです。防御率は2点台でいきたいです」 ――最後に今季へ向けての意気込みをお願いします。 「今までずっと負けてきて、たくさん投げてきたのに1勝もできていないことは責任を感じています。今年こそは最下位脱出に少しでも貢献したいです」 ――ありがとうございました。 [小野原琢真]READ MORE -
(17)東大戦事前インタビュー① 辻居新平主将
硬式野球 2019.05.09(この取材は3月14日に行われたものです) 辻居新平主将――昨季を振り返っていただけますか。 「春に比べて状態は上がっていましたが、詰めるところを詰めきれていませんでした。根本的な原因として打撃が弱く、そもそもの実力を上げていかなければいけないという結論になったので、そこを新チームで上げてきたつもりです」 ――個人としては2季ぶりに打率3割を記録されました。 「2年の秋より厳しい攻めをされたので、その中で3割を残せたことに関しては収穫がありました。(盗塁王も初受賞)打順が変わって仕掛けやすくなったのはありますし、意識して技術を上げてきた部分でもあるのでそれも収穫でした。目標以上の数を走れたかなと思います」 ――理想とされている〝六大学の中で警戒される選手〟にまた一歩近づいたのではないでしょうか。 「そこに関しては昨季よりも今季の方が警戒されると思うので厳しさもあります。でも、達成感もあるのでまたそれを目標にやっていきたいです」 ――新チームの雰囲気はいかがですか。 「前チームと比べてどうかは分かりませんが、少なくともここにいるメンバーが昨年よりは考えるようになっています。新チーム発足のときに『上下間のコミュニケーションを取りやすくしよう』と話していて。そこは実践できているのかなと思います」 ――主将就任が決まった際はどう思われましたか。 「責任ある立場なので、なったからには全うしたいなと。前から『自分も候補ではあるな』と思っていましたが、結果を残した上でなりたいという気持ちがありました。その点では昨季も一定の結果が出たので、もし選ばれたら引き受けようというのはありました」 ――今年のスローガン・〝旋風〟は辻居主将考案だとお聞きしました。 「野球部創立100周年という節目であり、これを機にチームも変わらないといけません。東大が変わればきっと六大学全体が面白くなるし、カギを握っているので、自分たちが中心となって旋風を起こそうという意味です。1981年の赤門旋風ももちろん意識しています」 ――3月初旬の福岡合宿はいかがでしたか。 「雨が多かったので、ずっと打撃練習をしていました。(野球以外の思い出は)そうですね…。ラーメンがおいしかったですね(笑)。(昨夏も北海道の海の幸を思い出に挙げていたが)やっぱり食事ですよね(笑)」 ――いよいよラストイヤーです。 「思いは強いですし、なんとか一つ結果を残したいです。(進路を左右するシーズンでもあるが)これは他の部員にも言っているのですが、常に上の世界を目指すつもりでやらないといけません。相手はそういう世界を目指して厳しい環境でやっている人たちなので。僕もその1人なので他大学に劣らないくらいの結果を出したいです」 ――今季の東大の注目選手を教えてください。 「武隈(光希)ですかね。着実に伸びていますし、打線を引っ張っていかなければならない立場だと思います。僕に並ぶか、僕以上に引っ張っていてほしいです」 ――今季の明大の印象はいかがですか。 「もちろん森下(暢仁主将・政経4=大分商)というすごい投手がいて。その上で、他の選手もやることをしっかりやってくる印象です。昨年は4年生が多く出ていましたが、チーム力が落ちるかというと僕はそうでもないと思うので、警戒してやっていきたいです」 ――今季の目標を教えてください。 「チームは4勝で複数勝ち点を取って最下位脱出です。個人としては3割をまた打てるように頑張っていきたいですし、昨季に達成できなかった複数本塁打を打ちたいです。(盗塁は)まあ3盗塁(笑)。3割3本3盗塁のトリプルスリーでやっていきたいなと思います」 ――最後に今季へ向けた意気込みをお願いします。 「100周年を迎える中で、新たな東大というのを他大の皆さんにも見せられたらと思います。それに向かってあと1カ月頑張っていきますし、春も全力で走っていきたいです」 ――ありがとうございました。 [小野原琢真]READ MORE -
(16)立大戦事前インタビュー② 田中誠也投手
硬式野球 2019.04.19(この取材は3月21日に行われたものです)田中誠也投手――昨シーズンを振り返ってみていかがでしたか。 「1年通して春はいい結果が出たのですが、秋は身体の面もコンディション的に満足のいく結果が出なくて試合で投げることができなかったのです。嬉しい気持ちもありつつそういった面がまだまだなのかなと実感して、そこを課題に冬は取り組んできました」――では冬はウエイトなどを重点的にやられましたか。 「そうですね、7キロくらい体重を増やしたりウエイトしたり。投げることよりはそういう面を多くやってきました」――手応えはありましたか。 「体重を増やしたことによって今まで100パーセントで投げていたところを90パーセントくらいの力で投げることができていると思いますし身体の負担、特に肩肘の負担というのも減っているのではないかなと投げていて思います」――投手としてみてチーム全体の調子はいかがですか。 「ピッチャーは手塚、中川。野手でいえば太田、あと新1年生の大阪桐蔭の後輩も頑張っていますし、あとは宮とかまだあまり出てきていなかった選手とかも活躍してきているのではないかなと思います」――今年の明大は去年とはまた違いますが印象の方はいかがですか。 「でも森下(暢仁主将・政経4=大分商)が残っているので、そこをやっぱり打たないと勝てないなというのが正直なところではありますし、野手もいいバッターが残っているので気の抜けない相手ではあると思います」――森下さんはエースでキャプテンと重役を任されました。 「かっこいいと思いましたね(笑)。森下も仲が良いので日本代表で一緒でしたし結構一緒にいる時間が多かったです。気が合うというか。終わってからもずっと仲良くさせていただいて、ピッチャーとしてやっぱりストレートが速いですし、本格派というか変化球も投げれてフィールディングだとかもこう抜け目がなく成度がすごく高いピッチャーだと思うので、自分はタイプは真逆だと思うのですが、いいなと思う部分はやっぱり多いですね」――立大の優勝のカギとなる選手を教えてください。 「ピッチャーで言えばやっぱり自分は結果を残さないといけないのですが、野手で言ったら去年とはまた全然違うので。太田は調子良くて去年もリーグ戦に少しは出ていたのですがスタメンなどは定着していなかったので、自分は太田に期待したいなと思っています」――今年の目標の数字を教えて下さい。 「(去年の)秋は全然何もできていないので。まず各大学にとりあえず1勝をすれば5勝はできると思うので、まずそこを目標にやっていきたいと思います」――防御率に関してはいかがですか。 「去年の春は最優秀防御率とベストナインを獲れたのでそこは変わらず狙っていきたいと思いますし、2年生3年生の春は両方ベストナインを獲れているので最後の春も獲れたらいいなと思います」――自身の投球の中で強みはやはりコントロールですか。 「あとは気持ちです。シンプルに(笑)」――最後に春への意気込みをお願いします。 「秋は個人的にチームに全然貢献できなかったので、最後の1年になるので明治だけに限らずどの大学にも自分の実力だとかパフォーマンスを最大限に見せれるようにして、チームの優勝に貢献できるように頑張っていきたいと思います」――ありがとうございました。[荒川千那]READ MORE -
(15)立大戦事前インタビュー① 藤野隼大主将
硬式野球 2019.04.19(この取材は3月21日に行われたものです)藤野隼大主将――昨シーズンの振り返りをお願いします。 「シーズンが始まる前に日本代表に行かせていただいてその時にも結果が出ずにずるずる行ってしまった印象で、打撃も守備も成績が今まで出たシーズンの中で一番低かったので悔しいことしかなかったシーズンだったなと思います」――チームとしてはどういったシーズンでしたか。 「先輩たちがいる中でスタメン入れ替わりっていうのがとても多くて競争があるように見えたと思います。ですが、それとは違い固定できるだけの実力がある選手が自分を含めていなかったシーズンだったと思うのでチームとしても正直収穫はそんなに多くはなかったシーズンでした」――その中で課題は見出せましたか。 「元々初球からどんどん振っていくタイプだったのですが、それができなくなっていたというのがあって自分のスタイルを見直せました。それと同時にそれだけ振ってかなければならないということも分かりましたし、毎回課題なのですがツーストライクからの対応も全然できていなかったのでそこら辺の課題がもう一度明確になったかなと思います」――昨秋の印象に残った試合を教えてください。 「個人的になってしまうのですが一度スタメンを外されて次の試合でスタメンに戻った時に勝ち越しを打った慶応戦というのはすごく印象的で、2年の春に試合に出してもらってからスタメンを外されることは無かったのでそれなりに自分としても気持ちが入っていました」――今年は主将を務められます。チーム作りで心掛けていることは何ですか。 「元々立教は上下関係がいい意味で無くて、下級生からの発言だとかが多いチームだったのでそれを無くさない様にして、下の学年も伸び伸びプレーできるというのを心掛けてやっています」――森下暢仁主将(政経4=大分商)とは侍ジャパンで一緒でしたがお互い主将として話をされたりはしますか。 「個人的に話すってことは特にしてはないのですが、同じ侍ジャパンでやってきてその主将でもあるということでオープン戦での動向だとか結果とかっていうのは耳に入ってきたりはするのでチェックはしていました」――今年の明大の印象を教えて下さい。 「去年は森下もいましたけど、やっぱり逢澤さん(峻介選手(平31文卒・現トヨタ自動車)とか渡辺佳明さん(平31政経卒・現東北楽天ゴールデンイーグルス)だとか社会人1年目の人たちが引っ張っているという印象が強かったのです。明治は毎年いいチームを作ってくるので、主戦力が抜けて埋めるべくして入ってくる新しい戦力たちがいそうなのでそこが自分としては怖いなと感じています」――森下主将はもちろん、他に気になる投手はいらっしゃいますか。 「オールスターで一緒にやらせてもらった伊勢(大夢投手・営4=九州学院)だとかも去年の春は抑えられていますし、磯村(峻平投手・文2=中京大中京)とかそこら辺も能力としてはすごく高いなと思うので、登板してきたら立教としても苦しい展開になるかなと思います」――ちなみにドラフトを意識されたりはしますか。 「多少はしていて、春のリーグ戦はそういうのを目指す点では一番大事なシーズンになってくると思うので、結果出さないといけないなという風には頭の片隅に置いてやっています」――優勝に向けてカギとなる選手を教えて下さい。 「田中誠也を出すとありきたりになってしまうので(笑)。投手としては田中誠也とかの後に続くピッチャーが出てこなければまた1人に負担を掛けてしまうと思っています。打者としては今2年生の太田とか、一個下の宮がここ最近頑張って結果も出してきているので、リーグ戦は毎年打撃面で苦しむことが多いので、そこを打破してくれるような存在になってくれるのではないかと期待しています」――最後に意気込みをお願いします。 「チームとして2年ぶりの優勝をして後輩に優勝の感覚を味わしてあげるというのが味わわせてもらった自分たちのラスト1年の務めだと感じますし、その中で自分もキャリアハイの結果を目指して頑張っていきたいと思います」――ありがとうございました。[荒川千那]READ MORE