
【スケート部(フィギュア部門)】Kiss&Cry
やっぱり明治がナンバーワン!今年度、新たに樋口新葉(商1=開智日本橋学園)や山隈太一朗(営1=芦屋国際中等教育)を加え、パワーアップした明大スケート部(フィギュア部門)。氷上でファンを魅了する選手たち。しかし中々氷上外での選手たちの一面を知ることはできない。本企画ではそんな選手たちの裏の顔や声をお伝えしていく。
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(63)明大男子の先頭を走ってきた4年間 中野耀司
フィギュアスケート 2020.03.31インカレ終了後、明大スケート部(フィギュア部門)主将・中野耀司(営4、横浜創英)は「責任を果たせなかった」と、9位に終わった自身最後のインカレを悔やんだ。それでも4年間インカレの順位は明大内でトップ。明大男子フィギュアをけん引してきた4年間に迫る。切磋琢磨 己を磨くために選んだ道だった。明大への進学は高校時代から強く希望していた。しかし、当時の明大は一学年上の梶田健登(平31政経卒)、佐上凌(平31商卒)、鎌田英嗣(営4、獨協)など実力あるスケーターが勢揃い。インカレ出場3枠に入れる保証はなく、周囲から進学を反対された。それでも「明大の中で勝てなければ、インカレでも勝てない」と、反対を押し切り進学。入学後は常に「明治で1番は俺だ」という意識で試合に臨み、己を追い込んできた。そして昨年度のインカレでは個人4位に入賞、団体優勝にも大きく貢献。「切磋琢磨してきたことが実を結んだ瞬間だった」。共に戦ってきた先輩たちと成し得た優勝が、4年間で1番成長できた瞬間と中野は振り返る。緊張しない 独特のプレースタイルで試合に挑む。「大会では一切緊張することがない」という中野。きっかけは高校時代に発症した閉所恐怖症だった。「本当に靴を履くのも嫌だった」。発症当時は練習に行かず、練習に行っても何もせず先生に怒られる日々が続いた。そんな時、地元リンクで開かれる『フレンズオンアイスショー』に参加。試合や練習と違った空気感に「スケート楽しいなと改めて感じて、少しずつ気持ちが戻っていった」。そしてその日を境に中野は一切緊張をしなくなったという。 それは諸刃の剣でもあった。「試合のピリついた空気が自分の中に入ってこない」と、試合での滑りは練習と同じ感覚だと語る。それが昨年度までは良い方向へ働いた。「本当に集中できていた」と、大一番の試合では普段通りの滑りを披露。勝負強い中野耀司を形つくり上げていた。しかし、今シーズンはそれが悪い方向に働く。練習は例年以上に積んできたものの、なかなか結果が出ない日々が続いた。「演技中にふっと気持ちが切れて、演技中にマイナスのことを考えてしまう」。いつしか不安が演技中の邪念となっていった。全日本選手権、国民体育大会の出場を逃し、まさに悪循環に陥ったシーズンだった。もう一年 今シーズンは全日本選手権、国体出場を逃すなど最後に悔いの残るシーズンだった。「正直選手をもう1年やるのが1番の考えだった」という。しかし、年齢とともに変わっていく体の変化や絶対的に結果を残せる保証はなく、「毎日自分を殴りつけて1年間やり通せる自信はなかったので、諦めがついた」。 それでも「スケートに恩返しがしたい」という思いに変わりはない。そして今度はコーチという形でスケートに一生関わっていく覚悟を決めた。卒業後はコーチを目指すため、地元のリンクで新たなスタートを切る。まだ「気持ちの整理はついていない」ほど、悔しい結果だった今シーズン。この悔しさと経験を今後のスケート界の発展に捧げていく。(写真:コーチを目指し、新たなスタートを切る中野)[大西健太]READ MORE -
(62)日本学生氷上競技選手権 演技後インタビュー 女子FS 樋口新葉
フィギュアスケート 2020.01.11男子団体4位、女子団体優勝で幕を閉じたインカレ。初めてのインカレを終え、その気持ちを伺った。今回はFS(フリースケーティング)演技後の樋口新葉(商1=開智日本橋学園)のコメントをお届けします。 ――演技を振り返っていかがですか。 「3つ失敗をしてしまい、全日本選手権とは違う緊張感で、インカレの方が緊張した感じがしました」 ――監督からも緊張したかと声を掛けられていましたが。 「本当に緊張していたので、これもいい経験かなと思います。全日本が良かっただけに悔しいです」 ――今後はどのようなことに取り組まれますか。 「次の大会まであと1カ月あるので、今回見つかった課題と全日本ではスピンのレベルが足りていなかったことが多かったので、そこを中心に失敗をしないような練習をしていきたいと思います」 ――初めてのインカレで緊張感はありましたか。 「同期3人でインカレに出たので、プレッシャーが大きく、失敗してはいけない空気感が大きかったのです。自分一人だけの試合ではないので、緊張につながっていたと思いますし、それを客観的に見て直すことができなかったので、焦る方向に行ってしまったと思います」 ――SP(ショートプログラム)との違いはどのような部分でしたか。 「とにかくパンクしないことを心がけていましたけれど、やはり試合で緊張してパンクして、少し力が入ってしまいました。氷の感覚を最後までつかめずに終わってしまったと思います」 ――試合前に1年生だけで話はされましたか。 「特にはしていないですけれど、個人競技の中で一人一人の点数が大切になってくるので、そこは自分にしかわからない部分があるので、うまい具合に集中を合わせてきたつもりでしたけれど、うまく合わせられませんでした」 ――2020年のスタートはいかがでしたか。 「いい経験にもなりましたし、悔しい経験をしてから奮起するタイプだと思うので、本当に悔しかったので、四大陸選手権や世界選手権につなげられればと思います」 ――周りからの応援はいかがですか。 「スピードスケートの人も応援してくださって、本当に学校全体で応援してくれているのが伝わってきたので、より一層頑張らないとと思いましたが、それで力みすぎたのかなと思います」 ――4年生の演技を見て感じたことはありますか。 「最後の大会に懸けてきた思いが伝わってきますし、どの選手を見ていても違った感動があり、世界で戦う選手も出られていますし、その中で違った輝きがあると思います」 ――学生選手として1年間を振り返っていかがですか。 「自分は学生として今シーズンは結果を出せなかったので、来年また悔しい気持ちをぶつけたいと思いますけれど、下から来る選手にも負けないようにしたいです」 ――学生選手としての来年の目標は何でしょうか。 「学校の授業も試合で行けないことやできなかったこともあったので、そこをカバーできるようにしていきたいです」 [大西健太]READ MORE -
(61)日本学生氷上競技選手権 演技後インタビュー 男子FS 鎌田詩温(後編)
フィギュアスケート 2020.01.10男子総合4位、女子総合優勝で幕を閉じたインカレ。4年生にとっては大学を背負って戦う最後の大会を終え、気持ちを伺った。今回はFS(フリースケーティング)演技後の鎌田詩温(商4=札幌一)のコメントをお届けします。 ――インカレを一つの目標としてここまでやってこられたと思いますが、インカレを終えていかがですか。 「この1年間の個人としての目標は全日本選手権だったんですけどそれが途絶えてしまい、その後はうまく気持ちを切り替えられませんでした。まだ2カ月あると思っていたらもうインカレ2週間前くらいになっていました。元々は太一朗(山隈・営1=芦屋国際)が出る予定で、耀司(中野・営4=横浜創英)と太一朗は黙っていてもやってくれる男なので優勝は自分の成績次第だなと思っていました。それは僕だけではなく応援してくださる人も、僕の演技次第で明治の成績を左右すると思っていたのでプレッシャーはありました。あと立場上、ここでやらなきゃ総合主将に選んでもらった意味がないと思っていたのでそのためにも、残り2週間を切ったくらいでスイッチが入り、張ろうと思えました」 ――自分の中で自然とスイッチが入ったのでしょうか。 「僕は全日本選手権で3位に入った鍵山優真(星槎国際高等学校横浜)くんとほぼ毎日練習していて、彼はいつも練習でもノーミスばっかりなんですけど、全日本を見た後に、こういう子たちから見たら自分ってどういう先輩なんだろうと考えることがありました。特に1年生からしてみれば成績的には本当に頼りない総合主将ですけど、慕ってくれる後輩たちが自分の心に火を付けてくれたといいますか、消えかけていた気持ちをもう一度取り戻させてくれたことが一番大きいです」 ――改めて4年間を振り返ってみていかがですか。 「めちゃめちゃ早かったです(笑)。ついこの前に入学したばかりで、佐上凌(平31商卒)くんとかの背中を追いかけて、こうなりたいという目標があったりしました。でも結果的にかなったりかなわなかったりして時間も過ぎたりして。自分は成長できたのかどうかは全く分からないですけど、明治大学スケート部を任せてもらえたりして、濃い時間を過ごしていたんだなと思います。ただ、あと4年くらい欲しいですね(笑)。できるのであればもう1回明治に入学し直してまた1からやり直したいくらい楽しかったです。メンバーにも恵まれましたし環境にも恵まれたので、本当によかったなと思います」 ――総合主将として過ごした1年間の感想をお願いします。 「総合主将に選んでもらってから、スケート部のトップとしてやりたいことがいろいろとありました。なのでやりたいことリストを作ってそれをできる範囲でどんどんやっていこうと思って過ごしました。主にSNSを作ったりスカウト活動をやっていました。2年生の時にケガをして3年生の時に主務を経験したんですけど、その経験があったから見えることがすごくあったと思います。それがなかったら今こういう風に任せてもらっていなかったと思いますが、そういうことに気付けたのが今年に入ってすぐの頃だったので、もっと前に気付けていたら明治大学スケート部はいい方向に変わっていたのかなとも思います。ですが、自分がやれることには全力を注いできたつもりですし、これからの明治につながっていく伝統的なものを残していきたいという思いでやってきました。それができたのかどうかは分からないですけど、スケート部の改革には全力を尽くしてきました。正直これもあと1年くらいほしいですけど、自分の中では妥協もしなかったのでそこは満足しています」 ――最後の公式戦となる国体に向けて意気込みをお願いします。 「早いな(笑)。本当に自分の最後の演技になるので最後は自分が楽しんで悔いなく終わりたいというのが一つの目標です。ただ、きっとどんな演技をしても悔しい思いは残ると思うので、自分のスケート人生を通してお世話になった全ての方々への恩返しの気持ちや、後輩にも何か僕の思いを伝えることのできる演技ができればいいなと思います。かじけん(梶田健登・平31政経卒)の言葉を借りるなら、記録より記憶に残る演技がしたいなと思います」 [中野拓土]READ MORE -
(60)日本氷上競技選手権 演技後インタビュー 男子FS 鎌田詩温(前編)
フィギュアスケート 2020.01.09男子総合4位、女子総合優勝で幕を閉じたインカレ。4年生にとっては大学を背負って戦う最後の大会を終え、気持ちを伺った。今回はFS(フリースケーティング)演技後の鎌田詩温(商4=札幌一)のコメントをお届けします。 ――試合を振り返っていかがですか。 「これで最後のインカレが終わってしまったんだなというのと、自分が引退するまであと1試合しかないんだなということを痛感させられました。国体では自分が一番楽しんで、最高の形で終わりたいというやる気があると同時に寂しい気持ちになる試合でした」 ――試合前はどんなことを考えていましたか。 「昨日は自分の体調が優れていない上に1番滑走ということもあり、良い演技をしないと(後ろが)続かないなと感じていたので、ノーミスできるようにと考えていました。今日は自分が小さい頃から一緒にやってきた耀司(中野・営4=横浜創英)が引退ということを思うとすごく寂しい気持ちがありました。ここでどんな演技ができるかということや、4年生だからこその緊張感を感じていましたが、だからといって違うことをしたわけではなく、いつも通りを意識していました」 ――中野さんとは滑る前に抱き合う場面もありました。 「周りに応援してくれる子はたくさんいたんですけど、自分の中ではこいつに送り出してほしい、こいつを送り出したいという思いがありました。向こうも同じ気持ちがあって、自然と体が向いていきました。そこでお前ならいけると言ってもらって、よしいこうという気持ちにさせられました」 ――インカレは楽しかったですか。 「終わった直後は悔しい気持ちや寂しい気持ちがあったんですけど、そういうことも総じてインカレの良さだと思いますし、結果的にはこれが楽しいことなんだと思います」 ――監督、コーチとは何か話をされましたか。 「自分が大学でスケートをする中でお世話になった方々には会って話しました」 ――その中で印象に残っていることはありますか。 「耀司と僕と駒場幸大先生と鈴木誠一先生で話した時に、もう1年やらないかという話を笑いながらしていました。やらないですねと笑いながら答えていたら、急に真剣な感じで、次はお前の番だなと言われて寂しい気持ちになりました。その言葉に先生の気持ちが含まれているなと思います。やめたくない気持ちになりました(笑)」 ――試合中、観客席や応援席は目に入りましたか。 「僕はよく見るようにしています。特に今日は緊張していなかったのでインカレということもあり、周り全員が自分の味方でいてくれる気がしました。お客さんもそうですけど、できるだけじっくり見るようにしました。ハイタッチも時間をかけてみんなとしっかりしました」 ――応援は力になりましたか。 「不思議なくらい力になります。何でなんですかね(笑)。東京でやる時もホームなので応援は多いですが、特にインカレの時には周りの応援というのは驚くほど力になります。昨日もみんなの応援のおかげでやり切ることができました。何と言えばいいか分からないですけど、不思議な力です。びっくりするくらい背中を押される感じがします」 [中野拓土]READ MORE -
(59)全日本選手権 演技後インタビュー 男子FS、アイスダンスFD
フィギュアスケート 2019.12.24熱戦が続いた全日本選手権。男子シングルからは山隈太一朗(営1=芦屋国際)がFS(フリースケーティング)に出場。アイスダンスからは嶋崎大暉(商4=明大中野)がFD(フリーダンス)を披露した。演技後の山隈、嶋崎のコメントをお届けします。 山隈――演技を終えていかがですか。「できることはやれたと思います。そこは抜きにしてSPよりは雰囲気を感じながら楽しく滑れたので、とにかく今できることはやったかなという感じです」 ――SPからどのように立て直しましたか。「とにかくすごく考えてしまったので、シンプルに考えようとしました。練習でも考えすぎずなるようになると考えて、身体の力を抜いてやれたのでそこは良かったかなと思います」 ――手を振り返しているファンもいました。「もうすごく嬉しかったです」 ――2度目の全日本はSPとFSを通してどう昨年と違いましたか。「考えすぎる部分がすごく多くて。とにかく色々と考えてしまいました。邪念と言ったらあれですけれども、そういうものがありました。そこが良くなかったかなと思いました」 ――上位になりたいという気持ちが大きかったですか。「結果を気にしないようにしていたのですが、やはり心のどこかに気にしてしまった自分がいて、それが悪い方向に向かってしまいました。苦い思い出です。今の点数も伸び悩んでいるので厳しいものを突きつけられてる感じがして、そこはやっぱり仕方ないです。辛い全日本だったなと思います」 ――明大ジャージを着ての全日本でした。「学校を背負って出るのが夢だったので、その夢が叶ったので嬉しいです」 嶋崎――本日の演技を振り返っていかがでしたか。 「悔しいという言葉が最初に出てきます。もう全日本に向けて練習して技術も上げてきたのですが、この大きな舞台でミスしてしまって、練習の甘さというか、もっとやれたのかなと思うので悔しいです」 ――今日の出来はどのくらいでしたか。 「個人的には40くらいだと思います。一つ一つのエレメンツもそうですし、滑り一つ一つというのももっと大きくダイナミックに、中から外に出すようにというのは普段からやっていることなので、それを今回出せなかったのは悔しいです」 ――本日は緊張などがありましたか。 「あまり飲まれてしまったというのはなく、SPと同じようにお客さまと一緒に楽しむというのはできたのですが、1個目のミスの後から外に向けてというか、自分たちの中で技を一つ一つこなすという風になってしまい、魅せる演技ができなかったことが心残りです」 [中澤美月]READ MORE -
(58)全日本選手権 演技後インタビュー 女子FS 松原星、佐藤伊吹
フィギュアスケート 2019.12.234日間にわたり熱戦が繰り広げられた全日本選手権。明大からは樋口新葉(商1=開智日本橋学園)、松原星(商1=武蔵野学院)、佐藤伊吹(政経1=駒場学園)の3人がFS(フリースケーティング)に出場した。今回はFS演技後の松原、佐藤のコメントをお届けします。松原――演技を振り返っていかがですか。 「フリップは締められなかったし、ループも転んでしまいましたけど、とりあえずここまでまとめられたのは良かったと思います」 ――ジャンプについてはいかがですか。 「もう最下位候補と思ってやっていました。本当にフリップは練習していなかったので、公式練習でも飛べなくて、これは最下位かもしれないと思っていたのでよかったです」 ――スピン・ステップについてはいかがですか。 「体力が持たないことはわかっていたので、最初からスピードを出さずにやりました」 ――今年はケガに悩まされた1年でした。 「もう嫌です(笑)やっと今年終わるなという感じです」 ――点数を見ていかがですか。 「2つも(ジャンプを)失敗したので、出たほうなんじゃないかなと思います」 ――2年連続での出場ですが、去年との違いはありましたか。 「去年はSP(ショートプログラム)が後半グループで去年の方が歓声がすごかった気がします。FSはそこまでではなかったのですが、SPのあの歓声は忘れられないですね。なので去年よりは全然緊張はしなかったです」 ――今後の目標を教えてください。 「ケガをしない。とにかくケガをしないように頑張ります」佐藤――演技を振り返っていかがですか。 「練習では良かったのでノーミスしたかったというのが一番でした。ループが本番でおかしくなってしまったのですが、それ以外はまとめられたので、練習が少しは生きたかなと思いました」 ――冒頭のループの失敗後、うまく立て直していました。 「東インカレ(東日本学生選手権)の時に最初のジャンプで同じ失敗をしていて、今回はここから崩れちゃいけないと思っていました。少しでも順位を上げたかったので、強い気持ちでいけました」 ――ステップ・スピンに関してはいかがでしたか。 「スピンはレベル4と聞いたのですが、あとは加点がどのくらいついてるかを見ないとわからないです。スピンはあまり失敗がないので、普段からちゃんとやっていれば本番でもそれが出るので、ちゃんと練習していこうと思いました」 ――ご自身で点数を見ていかがですか。 「SPが50点になってしまって、FSでも100点越えを目指してたので、150点は超えたかったなという感じです」 ――SPでミスがあって、そこからどう切り替えましたか。 「SPが終わった時はFSで滑れると思っていなかったので、順位もここから下がらないから、せっかく出させてもらってるからには楽しもうと思っていました」 ――緊張はされましたか。 「SPは緊張してたのですが、今日は緊張していなかったです」 ――昨年度はSP落ちでしたが、2年ぶりのFSはいかがでしたか。 「楽しめたと思います。上の方までお客さんが見えて、すごく応援してもらって嬉しいなと思いました」 ――今後の目標を教えてください。 「今年は練習してきたことをそのまま演技に出すということがあまりできない試合が多かったので、来年はそれを一番の目標にして気持ち的に強くなれるようにしたいです」 [加川遥稀]READ MORE -
(57)全日本選手権 演技後インタビュー 男子SP、アイスダンスRD
フィギュアスケート 2019.12.21熱戦が続く全日本選手権。男子SP(ショートプログラム)で山隈太一朗(営1=芦屋国際)が15位、FS(フリースケーティング)進出を決めた。鎌田英嗣(営4=獨協)は26位と力を発揮することができず、アイスダンスの嶋崎大暉(商4=明大中野)は初の全日本の舞台で躍動した。演技後の選手のコメントをお届けします。 鎌田英――演技を振り返っていかがですか。 「楽しかったです。こう言うと甘えかもしれないですが、全日本に運がなかったというか、精一杯やったつもりなので、何事でも自信を持ってやれると思います」 ――今シーズンの挑戦がこれからの人生にどのように生きると思われますか。 「全力で挑む気持ちと、ここぞと言うときに頑張り切る力というのは確実に身についてきたと思います」 ――鎌田選手にとって全日本はどのような舞台でしたか。 「昔は出られて当然という気持ちがありました。そして全日本の舞台を勝ち抜いて日本代表として戦おうという代表争いの試合のつもりで臨んでいた時期もありましたけれど、そんな簡単ではない戦いになってきて、この3、4年間は出るだけで意味のある、とても高いレベルの試合となってきたと実感しました」 嶋崎、枝村優花(日大)――演技を振り返っていかがですか。 「楽しかったの一言に尽きます。その中でもミスやもっとできること、もっと出せることがたくさんあるので、それは明後日への課題です」 ――初めての全日本選手権でしたが。枝村:「とても緊張しました」嶋崎:「こんなの初めてぐらい?」枝村:「いや、それはないです。基本的に楽しく、練習で入った瞬間に素晴らしい景色だったので、まずそこで2分50秒踊れることが楽しみでしょうがなかったです。それでもやはり試合が始まる前は緊張しました」嶋崎:「お客さんにアピール、そして自分たちの世界を外に出すということに重きを置いてきましたが、お客さんが笑顔になって下さり、目線を送ると笑顔になって下さったりして、それがとても嬉しく、お客さんと一体になって滑れていると感じました」 山隈――演技に入る前の気持ちはいかがでしたか。 「いつも通りの気持ちではいましたし、自分を見失ったわけではないですが、攻められなかったなという感じです」 ――ジャンプにミスがありましたが。 「恐らく全体として見たときにはそんなに悪くはないと思いますが、着氷の時に不自然な降り方になってしまいました。フリップは絶対失敗してはいけないというプレッシャーが良くない方向に向かってしまいつらいです。しかし、あと何々すれば良かったという後悔よりも純粋に悔しい方なので本当に練習してきましたし、まだフリーが残っていて順位的にも上に進めるので、とにかくフリーでお見せできることをやりたいです。かなりレベルが高い試合になっていることは順位を見てもわかりますし、10位まで10点差あったので、どこまでいけるか分からないですが、自分が少しでも良い気持ちで臨めるように頑張りたいと思います」 ――どのようにフリーへ向けて気持ち切り替えていきますか。 「とにかく12番を目標にするしかなく、やはり自分の中でプライドもあり、これからそれが邪魔もしてくると思うので、そのあたりと戦いながら、『あ、追い上げてきたな』と思ってもらえるようにしたいです。どのようにすればメンタルが戻るかははっきりとわからないですが、とにかく次の練習までは落ち込んで、そこからどのようにやっていくかやりながら考えたいです」 [大西健太、青木優実]READ MORE -
(56)全日本選手権 演技後インタビュー 女子SP
フィギュアスケート 2019.12.20熱戦が続く全日本選手権。樋口新葉(商1=開智日本橋学園)が4位、松原星(商1=武蔵野学院)、佐藤伊吹(政経1=駒場学園)もFS(フリースケーティング)進出を決めた。SP(ショートプログラム)演技後の選手のコメントをお届けします。大矢里佳(商3=中京大中京)ーージャンプを振り返っていかがですか。 「なぜあのようになってしまったかまだよく分かっていないので、しっかり振り返って反省しようと思います」 ――今大会に向けてどのような練習をしてきましたか。 「東日本選手権が終わってからはジャンプの跳ぶ回数も増やして練習してきていて、成功率も上がっていたので、良い練習ができていたと思っています」 ――昨日までの調子はいかがでしたか。 「昨日はフリップがなかなか決まらず、30分間練習の最後の方には氷にも慣れてきたので悪い練習ではなく自信がなかったわけではないです」井上千尋(商2=椙山女学園)――演技を振り返っていかがですか。 「憧れの舞台で滑ることができて楽しかったんですけれど、緊張してジャンプが入らなかったので悔しいです」 ――スピンは高い評価を受けました。 「スピンは全日本のために練習してきていて、その成果が出たかなと思うので、少し嬉しいです」 ――コーチとお話したことはありますか。 「大きく体を動かして伸び伸びと滑ってらっしゃいと言われたので、それは気をつけようと思っていました。終わった後はジャンプが惜しかったねと言われました」 佐藤――演技を振り返っていかがですか。 「練習では最初の3―3も良かったので、それを本番で出せなかったことがとても悔しいです」 ――これまでの経験を踏まえて意識したことはありますか。 「たくさんお客さんのいる会場で滑ることに3回目の今日は初めてと違って、少し慣れてきたと練習の中で感じていました。その雰囲気につられないように自分の演技に集中しようと意識しました」 ――改めて点数を振り返っていかがですか。 「最初のジャンプに失敗しても、その後のジャンプをしっかりやることは練習してきていて、それは出せました。ステップスピンもレベルは取れていて、点数には納得はしていないですけれど、まあまあかなという感じです」 樋口――演技を振り返っていかがですか。「ジャンプは3―3でステップアウトしまいましたけれど、他は良かったと思うので、このままダメだったところを見るのではなくて、できることを考えられるように前を向いてやっていきたいと思います」 ――演技前をどのような気持ちでむかえられましたか。「本当に死ぬほど練習してきたので、それが自然に出るのではないかと思っていたので、あまり緊張もせず、落ち着いて良い演技ができたのではないかなと思います」 ――どんな気持ちで滑られましたか。「一番自分が目標にしている大会で、ここで落ち着いて自分らしく思い切って滑れるようにということを練習してきたので、本当にショートではそれができたのではないかと思います。ミスをしてしまったところもありますけれど、練習では全然そのようなミスはなかったと思うので、フリーでも思い切り跳んで滑りたいなと思いますし、この次の大会ができるように強い気持ちで頑張りたいです」 ――体全体の調子はいかがですか。「今までの試合の中では一番動けていたと思います。このまま緊張し過ぎないようにしたいです」 ――トリプルアクセルには挑戦されますか。「とても跳びたい気持ちはありますけれど、本当に次の試合があるようにするためにはあまりミスがあってはいけないと思うので、本当に明日の練習と明後日の公式練習で調子が良ければ入れていきたいです」 松原――今大会に向けて練習量は積めましたか。「フリップ、ルッツはほとんどやってきておらず、少ししか練習できていない状態で、ショートを通過できるようにと思っていました」 ――2回目の出場で緊張感はありましたか。「今年はそこまで緊張していたわけではなかったですが、緊張してしまったので、うーんという感じです」 ――足の状態はいかがですか。「東日本選手権の時よりは痛くないですけれど、治ってはいないです」 [大西健太、中野拓土]READ MORE -
(55)東日本選手権 演技後インタビュー 鎌田詩温
フィギュアスケート 2019.11.01明大からは6選手が全日本選手権の切符をつかんだ東日本選手権。しかし、その中には惜しくも出場を逃した選手もいた。今回は演技後に行った鎌田詩温(商4=札幌一)のインタビューを掲載します。 ――演技を振り返っていかがですか。 「ショートから気持ちを切り替えてやるしかないことと、本当に失敗すれば今日で引退という可能性があったので、それを避けるためにも今出せる力を出せたと思います」 ――SP(ショートプログラム)が終わっての心境はいかがでしたか。 「純粋にスケートは難しいなと思いました。本当に今シーズンはうまくいっていなかったので、とても悔しかったです」 ――今後の課題は何でしょうか。 「完璧な演技ができないとインカレは優勝できないですし、2連覇することもできないので、なんとか頑張りたいです。今まで自分自身がやりたいことや目標、スケート部としてどうありたいと、いろいろと言ってきましたけれど、本当に自分自身が結果を残さなければ、それは空論で終わってしまいます。何か残すためにもしっかりと完璧な演技ができるように最後までやり切りたいです」 ――全日本選手権を逃してしまいました。 「悔しいのが率直な気持ちです。僕だけではなく、耀司(中野耀司主将・営4=横浜創英)や一悟(山藤一悟・政経2=岩見智翠館)もベストな演技ができず、全日本選手権を逃してしまったのは悔しいですし、僕自身もとても悔しいです。本当にこの試合のために自分の人生を懸けてやってきていたので、本当に悔しい思いですけれど、自分は総合主将という役目があって、その観点から見れば、女子全員が全日本選手権に出られることや、太一朗(山隈太一朗・営1=芦屋国際)がいい演技で全日本選手権の出られることは応援できるところで、もっとポジティブに捉えていかないと次には繋がらないですし、4年生としてもダメだと思います。自分のことだけではなくて、周りの結果を素直に喜びたいです」 ――インカレの団体優勝に向けては鎌田さんの順位が大切になってくると思いますが、いかがでしょうか。 「本当に僕次第で優勝を取れるのかは変わってくると思います。プレッシャーではありますけれど、そこをクリアできないようであれば、総合主将として本当に恥ずかしいですし、何もできないまま終わってしまうので、自分自身リンク建設やスケート部の認知度などを言っていますけれど、本当に結果を残さないと全て空論で終わってしまうので、そこにつながるように自分自身スケート人生最後なので、100%を出し切って絶対優勝したいです」 ――選手として最後に伝えたいことはありますか。 「本当に大学4年間が自分のスケート人生にとっては一番濃い時間でした。そのスケート人生を振り返ってみると、やはり感謝の気持ちがあり、1人のスケーターとして応援してくれる人がたくさんいて、その人たちに申し訳ない気持ちなので、最後の最後でいい演技をして、そういった方々に恩返しができる結果を残したいと思います」 ――応援してくだった方々にメッセージをお願いします。 「結果として全日本選手権を逃すことになってしまって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。ただ明治大学の選手はたくさんいて、女子は東日本選手権に出場した4人が全員通過することになって、樋口新葉(商1=開智日本橋学園)も出場します。全日本では明治の選手を応援してほしいですし、僕は最後にインカレでいい演技をするので、最後まで信じて応援してほしいです」 ――ありがとうございました。 [大西健太]READ MORE -
(54)東日本選手権 演技後インタビュー 中野耀司
フィギュアスケート 2019.10.31明大からは6選手が全日本選手権の切符をつかんだ東日本選手権。しかし、その中には惜しくも出場を逃した選手もいた。今回は演技後に行った中野耀司主将(営4=横浜創英)のインタビューを掲載します。 ――演技を振り返っていかがですか。 「自分の今できることはできたかなと思います」 ――全日本選手権を逃してしまいましたが。 「悔しい気持ちが1番ですけれど、不思議な感じです。悔しい気持ちもありますけれど、正直演技が終わった時にギリギリいけたのではないかと思いました。自分の中ではそう思える演技だったので、仕方がないです」 ――改めて点数を振り返っていかがですか。 「アクセル2本が形になり、片方はコンビネーションをつけられました。1つ大きいパンクでルッツがシングルになりましたけれど、それ以外は大きく崩れるものではなかったので、もう少しだけ点数が高いかなと思いました。100点と出た時にはショックでした」 ――点数が思うように出なかった原因は何でしょうか。 「全て着氷が乱れて綺麗なジャンプが少なかったのがまず1番でした。自分の中では点数が出なかった理由は、一つ一つのジャンプの完成度が低かったとは思っていました。デティールをもらって、やはりアンダーローテーションなどの小さい取りこぼしが多かったので、出なかったことには納得しています」 ――演技中の精神状態はいかがでしたか。 「楽には出ていって演技できたと思います。アクセルも絶対跳ぶぞという気持ちをもって挑めたので、演技中はそこまで弱気にはならなかったと思います」 ――アクセルを跳び、精神的に余裕が生まれてしまったのでしょうか。 「最近は曲でトリプルアクセルが入っていなかったので、形は汚かったですけれど、なんとか堪えてコンビネーション付けられたので良かったです。少しそこで気持ちが楽になって、2本目もギリギリで堪えましたけれど、逆に少し安心してしまったのかなと思います。次の3本目のジャンプがシングルになってしまったので、やはり詰めが甘かったと思います」 ――昨年度のように4年生が出場を逃す形になってしまいましたが。 「ヒデ(鎌田英嗣・営4=獨協)と太一朗(山隈太一朗・営1=芦屋国際)は本当にうまい選手なので、自分の分までとは言いませんが、自分が出られなかった悔しさを全て託して気持ちよく滑ってくれればと思います」 ――4年間の東日本振り返っていかがですか。 「みんなが同じ全日本という目標を持って参加する大会で、正直誰が行ってもおかしくないですし、失敗してはいけない試合です。ブロックは枠が多く全員が通過できることが多いですけれど、東日本となるとみんなが仕上げてきて、その中で少ない人数しか通過できないので、やはり他の試合と違う緊張感はとてもありました。今まで1、2、3年生時は思い切りできたなと思いますけれど、いろいろな人が東日本に強いと言ってくれていて、それは自分でも東ではいい演技をしようとしていたので、どこかでは今回でもやってくれるだろうと自分で考えていました。しかしそこまでいい練習が最近はできていなかったので、実力不足だったかなと、最後の4年生の年は思います」 ――応援してくだった方々にメッセージをお願いします。 「応援してくださった方々には感謝しかないです。本当に小さい時から応援してくださっている方たちもたくさんいて、最後に思い切り全日本に行けましたという形で恩返しと、ありがとうという気持ちを伝えたかったですけれど、それはできなかったのです。それでもSP(ショートプログラム)もFS(フリースケーティング)も噛みしめながら滑れたと思います。お客さんの表情を見て、曲を表現するという意味では大切に滑れたショートとフリーだったので、まずは応援ありがとうございました」 ――ありがとうございました。 [大西健太]READ MORE