
【ラグビー部】真価
〝真価〟が試される1年だ。昨シーズン、22年ぶりに日本一へ返り咲いたラグビー部。武井日向主将(商4=国学院栃木)の下、新たに掲げたスローガンは〝真価〟。チャンピオンの重圧をはねのけ〝真価〟を証明してみせる。本企画では連覇を狙う武井組の軌跡を追っていく。
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(81)卒部試合 終了後インタビュー②
ラグビー 2020.02.03髙野祐哉(農4=北見北斗)――一番の思い出は何ですか。 「3年生の夏合宿です。殻を破れたと思えた瞬間でしたし、何よりラグビーがすごく楽しいと思えた時期でした。今日こうやって同期と迎えられて幸せです」 辻惇朗(政経4=常翔学園)――思い出に残っていることを教えてください。 「練習がしんどかったというのもありますけど、寮に帰ればみんなと一緒にご飯食べたり、寮生活ならではの楽しさがあったので、すごく充実した4年間でした。準優勝した時が特に思い出です。悔しいことですが、それまで必死にラグビーやってきたので、目標に届かないことでも準優勝という形で終わったことはよかったなと思います。 ――ラグビーの存在はどういったものですか。「人生そのものです(笑)。そう書いてください」←辻選手、書きました!! 成田慎一郎(文4=三本木農)――明大ラグビー部で学んだこと、何を糧にしていきますか。 「一言で言うと反骨心。今年は自分自身の怪我や、チームとしても最後に優勝できなかったので、ある意味うまくいかなかったコンプレックスを糧に、次のステージで生かそうと思います。それがあったから、社会人で活躍できたと言い切れるような社会人生活を送りたいです」 新妻汰一(政経4=佐野日大)――4年間を振り返ってみていかがですか。 「自分の中では怪我が多い4年間でした。治すところをしっかり治しておけば、あの怪我もなかったかなと思うところもあります。ただ4年生になって、みんなで同じ目標で、同じところに向かって頑張っていたのはよかったと思います」 二浦瑞樹(営4=明大中野)――4年間で一番の思い出は何ですか。 「たくさんあります。でもやっぱり最後の1年は短くて、振り返ってみると濃い時間だったなと思います。いろんなことが起こります。下の学年のこと、チームのこと、いろいろなことに目がいきます。それは人間としても成長につながったと思います」 坂和樹(政経4=明大中野八王子)――次の〝8〟は誰に期待したいですか。 「今は龍雅(箸本・商3=東福岡)とか、陸人(福田・法2=国学院栃木)とかですね。でも〝8〟ということよりも、まずは紫紺を着られることに誇りを持ってほしいです。龍雅とかは来年が最後になるので、しっかりやりきってほしいです」 廣渡将(商4=東福岡)――下級生にはどんなことを期待していますか。 「自分はずっとルビコンのチームだったので、ぜひ下のチームからペガサスに上がってAチームで紫紺を着て試合をしてくれるのを望みます」 松岡賢太(商4=京都成章)――4年間で学んだことはどんなことですか。 「自分に矢印を向けてなにが必要か、自分がチームになにができるのかを考えることです。自己満とかプレー面でどうこうじゃなくて、自分がこのチームでどういう影響を及ぼすとか自分の存在感、そういう自分に矢印を向ける気持ちや考え方が変われたと思います」 矢野湧大(文4=大分舞鶴)――卒部試合を体験して率直な気持ちを教えてください。 「4年間苦しいこと、きついことだらけでしたけど、今思えば同期の仲間もできましたし、可愛い後輩たちもできたのでうれしい気持ちが大きいです。同期の力、存在は大きかったです」 山﨑洋之(法4=筑紫)――卒部試合を終えてみていかがですか。 「すごく楽しかったです。大学に入ってからいろんなポジションをやったので、4年間が走馬灯のような感じでめぐってきて、考えさせられる試合でした。ラインアウトも上げてもらってすごくよかったです。でもちょっと高いところが怖いなって(笑)。いい経験でした」 山村知也(営4=報徳学園)――副将として走った1年間、改めていかがでしたか。 「怪我で抜けたりして、副将としてもっとできたのではないかなと。振り返るといろいろとあります。でも日向(武井)も言ったように、学年全体として〝真価〟というスローガンの中で後輩に財産としてつなげられたものもあったと思うので、そこはよかったのかなと思います」 直江彩佳マネジャー(政経4=札幌東)――本日の引退試合を終えていかがでしたか。 「こんなに甘えていいのかという感じです。トライをさせてもらって、みんながこうやって気を使ってやってくれたのはすごくうれしかったです。一番力になったのは同期の存在でした。つらい時もずっと支えてくれました。この学年で良かったです」 ――一番の思い出は何ですか。 「やっぱり国立です。タイムリーな話ですけど、あのような場所に連れてきてもらったということは人生の中でも本当に大きい経験だったと思います。これほど多くの人に応援してもらっているチームにマネジャーとして携わっていることにはうれしさと責任も感じました。チームの名を背負っているな、これからも背負っていくのだなとすごく感じました」 井元優吾学生コーチ(営4=大分舞鶴)――来年度のチームに期待することはありますか。 「福家(祥太郎・文3=明大中野八王子)が滝沢(佳之FWコーチ)さんの一番近くでやっていくと思うので、彼が自分以上に滝沢さんをサポートして、より良いFWを、より良い明治をつくっていってくれるのではないかと期待しています」READ MORE -
(80)卒部試合 終了後インタビュー①
ラグビー 2020.02.03武井日向主将(商4=国学院栃木)――卒部試合を終えていかがですか。 「卒部試合にもかかわらずこんなに多くの皆さまに見ていただいたということは本当にうれしいことですし、幸せなことだと思います。ラグビー部は愛されているということを体感できましたし、ファンの方々には育てていただいたなと思います。他の大学にはないファンの方々の支えはこれからも明治大学ラグビー部の力の源になると思います」 ――同期に関して一言お願いします。 「同期の支えがあったからこそ、ここまでやってくることができましたし、主将として周りの助けは大きかったです。この4年間で培ったことは必ず上のレベルでも通用すると思います。学んだことを必ず生かして、忘れられない悔しさもあるので、あの時2番でよかったと思えるように、頑張りたいと思います」 安部耕平(法4=大分舞鶴)――実際に卒部試合を体験していかがですか。 「明治でラグビーをすることは誰もができることではないですし、贅沢な4年間でした。頑張ってきてよかったなと率直に思います。同期は1人でも欠けたらダメだったと思いますし、最後までみんなとできてよかったです」 安昌豪(営4=大阪朝鮮)――4年間を振り返っていかがですか。 「1年目は結果が出ず、苦しい時期もありました。そこから3年連続で決勝に出られるようになったのは、みんなの意識が確実に変わり、組織として深いものになったからだと思います。組織作りや取り組み方から学べたので、大学でやってよかったです」 石井洋介(情コミ4=桐蔭学園)――後輩へメッセージをお願いします。 「僕らが抜けても能力のある選手はいるので、頑張ってほしいです。(期待している選手は)紀伊(遼平・営1=桐蔭学園)選手です。頭が良い選手なので、これから成長していくと思います。高校の後輩でもあるので頑張ってほしいです」 射場大輔(政経4=常翔学園)――一番思い出に残っていることを教えてください。 「やっぱり昨年大学選手権で優勝したことです。1年生の時はずっとC、Dチームで公式戦に出る機会は無かったのですが、ジュニア、Aチームと徐々に出られるようになってきて、充実した4年間でした。卒業後はトップリーグに進むので、1年目から試合に出て日本代表なれるように頑張ります」 小椋統平(文4=京都成章)――今年度はどういった一年でしたか。 「去年は怪我とかで試合に出られない時間も多かったことを考えると、今年は怪我も少なく4年生として人間的にも、ラグビー的にも、私生活でも比較的良くできた方だと思います。普段は真面目なキャラではないかもしれませんが、今年はリーダー、4年生、上級生らしくできたと思います」 釜光太郎(商4=明大中野)――4年間で学んだことは何ですか。 「ラグビーを通じて、〝一人はみんなのために、みんなは一人のために〟のような大切さを学びました。ラグビーというスポーツの素晴らしさ、仲間の素晴らしさを感じた4年間ですし、これから社会人になっても継続していきたいです」 熊田裕太(政経4=東海大仰星)――卒部試合を体験していかがですか。 「感慨深いですね。ラグビーが楽しいなと心の底から感じました。この同期とだからこそ、これまで頑張ってやってこられたのだと思いますし、怪我ばかりで迷惑はかけましたけど、この日を迎えられてうれしく思います」 坂本龍哉(商4=国学院久我山)――4年間で学んだことは何ですか。 「しっかりと準備をしないと結果はついてこないというのを4年間で学びました。それを生かして、社会人になっても準備をしっかりできるようにしたいです」 笹川大五(政経4=明大中野)――4年間の思い出は何ですか。 「1年生の時は本当にラグビーが嫌いでした。スクラムが良くなって、上のチームに出ないと楽しくないので。吉岡さん(大貴選手・平31農卒=ホンダヒート)に教えてもらったおかげで楽しくなりました。1年生の時に背が高く、スクラムでは『高い』と言われて、自分だけ何回も練習させられたのが印象に残っています(笑)。3年生後半からは試合に出られるようになってきて、ラグビー人生で一番好きになった時期でした」 佐藤諒(政経4=國學院久我山)――卒部試合終えてみていかがですか。 「4年間で一番学ぶこと、気づかされることが多い一年でした。準優勝という形でしたが、最高のキャプテンにも恵まれて4年間の集大成を締めくくれました」READ MORE -
(79)「もう一度できるなら、優勝して恩返ししたかった」武井日向主将 全国大学選手権終了後インタビュー
ラグビー 2020.01.22優勝にはあと一歩届かなかった。全国大学選手権決勝で3年連続の決勝に進出した明大。新しくなった国立競技場で行われた一戦は早大を前に35―45で屈した。武井日向主将(商4=国学院栃木)に大学選手権終了後の心境、そして苦楽をともにしてきたチームメイトへの思いについて伺った。(この取材は1月12日に行われたものです) ――決勝から1日経ちました。今の率直な思いを教えてください。 「キャプテンとしてチームを優勝させてあげられてなかったというのは責任を感じます。悔しいですし、出られない選手たちに申し訳なかったなと思います。頑張ってきてくれたのでその思いも背負って戦ったのですが、その中で自分のミス、自分がチームをまとめられなかったことも含めて自分の責任をすごく感じています」 ――前半、立て続けにトライを奪われたのはなぜでしょうか。 「ディフェンスで最初は人が寄ってしまっていました。早稲田のアタックに対してディフェンスが寄ってしまって、しっかりしたスペーシングを取れなかったです。そのせいで食い込まれてしまったと思いますし、そこからズルズルいってしまったと思います。あとはここで取ってやろうという意志が強すぎて逆に我慢できずにそこに人数をかけすぎてしまったりですとか、ディフェンスも早稲田に簡単にトライを取られてしまったのかなと思いますね」 ――ハーフタイムのチームの状況を教えてください。 「いつもよりは静かになっていたと思いますし、下を向いている選手もいたと思います。ただ今年スローガンで‶真価〟というのを掲げて、そういう苦しい場面で真価が発揮されるというのを話し、ハーフタイムでしっかりと意思統一して挑もうとしっかりと決められました。そういう意味では良い後半の入りになったかなと思います」 ――山﨑(洋之・法4=筑紫)選手のトライで10点差まで追いついたところが最高潮だったように思います。追いつける自信や雰囲気はありましたか。 「そうですね。そういう雰囲気だったと思いますし、それも後半の最初から必ず追いつくという気持ちだったので10点差になったから本当にいけると思ったというよりは後半の最初から逆転すると思っていました」 ――ホーンがなってからのアタック、負けが確実という中でボールをつないでいたときの心境はいかがでしたか。 「最後まであきらめない姿勢、トライを取り切ることに意味があると思ったので、そこであきらめたらこれまでやってきたこともそうですし、そこを見せるのが真価だと思い、プレーしていました」 ――明大のラグビーができませんでしたか。 「国立競技場は関係ないと思いますけど、国立でどちらも初めてやるという中で早稲田さんはかなり準備してきていたと思います。明治に対しても本当に強い思いを持ってやってきていたと思うのでそこに対してもまだまだできたんじゃないかなとかそういう気持ちもありますが、僕たちの何かが足りなかったのだと思います。良い準備はできていたと思いますけど、早稲田さんのほうが良い準備をしていたということです。そこは本当にこれから後輩に託すところで準備の段階でもっともっとこだわるところはあるんじゃないかなと思います。こだわらなければ優勝することはできないと思いました」 ――Aチームは無敗だったなかで最初の敗戦が決勝になってしまいました。 「結局そこを目標にしてやってきてそういう結果につながってしまったので結果がすべてだと思うし、そこは受け入れるしかないと思います。今までが全勝でも最後に負けてしまうチームだったと思うのでそこは日ごろの練習の姿勢だったり、僕自身がどうだったのかなとは思います」 ――主将としてここまで頑張れた原動力はなんですか。 「たくさんの人の支えがありました。とくに4年生は入寮したころから一緒にやってきて大丈夫かと言われていた代だったのですが、年を追うごとに成長していって、仲間が頑張るから頑張れているという思いがありました。家族は北海道から鹿児島まで全試合来てくれました。ファンの方もそうですし、負けても最後は拍手で声援を送ってくれたり、明治大学ラグビー部だからという他の大学にない文化というか、支えはすごく力になりました」 ――最後に明大フィフティーンは国立のピッチを一周しました。 「ああいう形で優勝できなかったですけど、拍手をしてくれたりとかありがとうという声をかけていただいたり、優勝できなくて申し訳ないですけど負けても支えてくれるファンの方々がいるし、すごいものだなと感じました。僕はもう卒業しちゃうんですけど本当にもう一回できるならその人たちのために優勝したいな、優勝して恩返ししたいなと思いました」 ――主将を1年間やってきて一番良かったことはなんですか。 「こういう伝統がある大学でラグビーをできたこと、そのこと自体が一生の経験になったと思います。キャプテンだからこそ周りの人に支えられて特に4年生が頑張ってくれたり、下の学年が支えてくれたりとそういうことを感じられることはなかなかないと思います。これから生きていく中でこの主将としての経験が自分の中の生活でも思い出されると思うので、自分がキャプテンじゃなくても、何をすれば1番キャプテンが楽になるかというのを学べました。実際に経験できたことなので主将という立場でなくても支えていきたいと思いますし、いずれラグビーをやめても周りの人の支えというのは本当に大事ということが分かったので、自分もそういう人間になれたらいいと思いました」 ――後輩たちに伝えていくことはありますか。 「自分が言うのも大事だと思うのですが、言ってもやってみないと分からないと思います。1番後輩たちがどうしたいというのは思っていると思いますし、今回の悔しさやそれぞれの思いがあります。僕らの代の良さや悪かったところは1番後輩が見ているので、良さは継承しつつ悪いところは変えていってほしいなと思います。悔しい思いというのは僕らもあるんですけど同じ思いはさせたくないので、やっぱり4年生の力が一番大事だと思います」 ――ありがとうございました。 [上松凜助] ◆武井 日向(たけい・ひなた)栃木県出身。卒業後はリコーブラックラムズに入団予定。笹川大五選手(政経4=明大中野)、山村知也選手(営4=報徳学園)とは大学に続き、再びチームメイトとなる。171センチ・97キロ。READ MORE -
(78)「連覇にチャレンジしたことは今後に向けての財産」田中澄憲監督 全国大学選手権終了後インタビュー
ラグビー 2020.01.21優勝にはあと一歩届かなかった。全国大学選手権決勝で3年連続の決勝に進出した明大。新しくなった国立競技場で行われた一戦は早大を前に35―45で屈した。チームの指揮官に大学選手権終了後の心境、そして武井日向主将(商4=国学院栃木)をはじめとする4年生への思いについて伺った。(この取材は1月14日に行われたものです) ――早大との試合から3日経ちました。改めて試合を振り返りかえるといかがですか。 「今シーズンに何回かあったパターンです。夏合宿の慶応戦、ジュニアの帝京戦であったように前半に立て直せないまま、相手にずっとやられっぱなしというゲームが出てしまったと思います。では、何が原因だったかと考えると結構難しいなと言う部分です。これだ!というのを探すのがすごく難しいと思います。ですが、自分たちが経験したことのない、想定できなかったプレー、状況になった時に立て直す力がなかったと思います」 ――早大には中野将伍選手が復帰しました。中野選手の復帰によって対抗戦からのプレーに変化はありましたか。 「それはあります。中野が入ってきてそこに意識が行きすぎてしまいました。相手がそこの裏を使ってくることは想定できなかったわけではないです。想定していた中でも、体感してなかったからという部分で少しパニックしてしまった部分があったと思います。だから(夏合宿)慶応の時はハイパントを多く蹴られて、そのこぼれ球、イーブンボールをいいように取られてそこからずっと責められてというのが多かったです。そこを経験したので対抗戦の時はそれに対して完璧なくらい対処できました。でも、それが今回できなかった部分です」 ――明大側は箸本龍雅(商3=東福岡)選手、坂和樹(政経4=明大中野八王子)選手らを中心としたペネトレーターがゲインラインを切れなかったように思います。 「それも一つです。ゲインできるところでゲインできなかった、早稲田さんの粘り強いディフェンスが対抗戦とは違うディフェンスというのがあったと思うので、そういう意味でもそこまで想定して突き詰めておくべきだったかなと思います」 ――ハーフタイムではマインドの部分から立ち直りましたか。 「マインド的な部分もそうですが、あとは児玉(樹・政経2=秋田工)が入ったり、児玉が前に出られた部分やそういうちょっとしたきっかけで後半のゲームにつながったのかなと思います」 ――前半無得点で選手たちに焦りの表情、パニックの表情もあったと思います。 「動揺はしていたと思います。ただ、ここでギブアップするのは簡単です。簡単だけど、ギブアップしたら今までと一緒です。こういうときこそ真価は求められると思いました。学生たちもそれは聞いてうなずいていたのでハーフタイムの時は死んでないなと思いました」 ――その後10点差まで追い上げましたが、丸尾崇真選手の8単を起点にトライを許してしまいました。8単(スクラム直後のナンバーエイトの突破)への警戒はありましたか 「練習でも相手想定でやっていました。丸尾のダイレクトの8単が(早大の)武器です。天理大戦の時もそれで行って逆サイドにトライしていました。ディフェンスもやっていました。ただ、あそこは、繁松(哲大・政経3=札幌山の手)がこけてしまって(ディフェンスに)いけなかった。平常心じゃなかったのか、そういうことも起こりました」 ――そのトライは後半終了間際でした。逆転が厳しくなった中でも、選手たちは攻めの姿勢を貫いていました。 「そうでないといけないと思います。それが明治としては当たり前じゃないかなと思います」 ――試合後、選手たちにどんな声をかけましたか。 「勝負事なので勝った負けたはあります。勝った時というのは誰でもうれしいし、気分もいいし調子にも乗れます。なので、常に話していることですが、負けた時にどういるかがすごく大事だと思います。そういう意味では負けはしましたけど、しっかりスタンドに挨拶をしたりだとか、その後の激励会でしっかりとファンの人とか関係者の人とかにしっかりとした対応をできていました。負けたら自暴自棄になるし泣きたくもなります。そんな試合でしたが、そこでも普段通りに受け答えができていましたし立派だったと思います」 ――試合後にキャプテンにはどんな声をかけましたか。 「チームマンオブザマッチを毎試合発表しています。今回負けはしましたけど、武井に渡しました。でも、この試合でもらうのは不本意だと思います。彼は次のステージでラグビーを続けます。次のステージでもラグビーが終わってからでも、キャプテンとして最後に負けたというのはほかの4年生よりもついて回るものです。それは忘れろとは言えないですし、背負っていかないといけないものです。それをどう自分の経験にして糧にして成長できるかどうかなので、そういうつもりで渡しました」 ――武井選手はどんなキャプテンでしたか。 「今年のチームを象徴したと思います。丁寧に、一生懸命にが本当に似合うキャプテンだったと思います。周りが「日向だったら」と言って支えてくれるような人間性を持っていますし、そういうのが出たキャプテンだったなと思います」 ――この代の選手たちは1年時にベスト8と経験し、おとととし、去年と成績を上げていく中で、代のカラーはどういったものに変わっていきましたか。 「どちらかと言うと頼りない感じの学年でした。けど、4年生になったらそれもそれなりに形になったと思います。最後は負けましたが、対抗戦全勝優勝と言う事実を彼らはつくりました。それ自体が20年ぶり以上のことで、それも間違いなく彼らの功績だと思います。最後に負けたから全てダメではないと思います。勝負事なので勝つのに越したことはなしですが、努力をしてきました。そういうのを見ていると最後に結果的には負けたけど本当によくやってくれたなと思いました」 ――最後のジュニアの試合が終わった中で『出られないならもういいや』という気持ちが出てもおかしくないと思います。ですが、今年の4年生はそうした姿はなかったように思います。 「僕は100点じゃないと思っています。安部(耕平・法4=大分舞鶴)、小椋(統平・文4=京都成章)このあたりの選手はすごくやってくれたと思います。だけど、姿勢が悪かった選手もいます。厳しい言い方かもしれないですが、考えたほうがいい部分だと思いました。特に安部なんかは1年間ずっと変わらないスタンスでやってくれました。彼がマンオブザイヤーという形で最後に集合した時に賞を贈りました。僕はこういう人間がいるということ、こういう4年生がいることを理解して取り組まないといけないと思いますし、そういう4年生が一人ではなく、みんながそうでないといけないなと思います」 ――武井選手の代を見て下級生が変わったことはありますか。 「そこで何が変わったかは今の段階では見えないです。でも変わっていくと思います。変わってこないといけないです。だから僕はルビコンの4年生に何人か頑張ってほしかった。根付いてきたものはもうあります。僕は3年目になりますけど3年目で根付いたと思っています。だからこそ、根付いたものを生かせてない4年生はいたなと思います」 ――大学スポーツはリーダーが年度ごとに変わっていく中で、勝ち続けることの難しさが問われると思います。 「本当に難しいと思います。だから(大学選手権9連覇の実績を持つ)帝京大はすごいと思います。(岩出雅之監督とのお話、変わっていく大学スポーツの中で勝ち続けるための秘訣は)こういう立場になってからはできなくなりました(笑)。4年生で空気が変わります。なので、大学スポーツは本当に4年生のものです。その4年生のキャラクターを見て僕の立場は関わっていくことが大事なのかと思います。でも、僕が3年目で感じたのは、意外と大人はいないなと思いました。もともとのイメージで4年生は結構大人だろうなと思っていました。どちらかというと任せることが多かったです。去年の健太(福田健太・平31法卒現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)の代よりはかなり任せていたと思います。自主性と言うか大丈夫だろうという気持ちがありました。ただ、終わってみれば大人扱いをしすぎるのも良くないなと思いました。難しい部分ですが、学生と大人のはざまでしっかりとこっちも見極めて介入していくことが大事です。だから僕は昔、岩出さんにリクルートの話『帝京の学生素晴らしいですよね』と話をした時に『そんなことないよ、こいつらまだまだ子供だよ』っていう話をしていて。その時は大人に見えたから。『本当に大人ですよね』って言っても『そんなことないって(笑)』って言っていました。それが今ならわかります」 ――来シーズン、形として残していけるものはありますか。 「負けたということだと思います。そしてこの敗戦を次の代がどういうふうに生かすかです。日本一を目指すならどうやってやるのかを真剣に考えるってことだと思います。彼らがどうやってもう一度日本一を取りに行くのか。そういうことを考えて1年間過ごせるかどうかです」 ――箸本選手、山沢京平選手(政経3=深谷)を中心とした次の4年生はどんな学年ですか。 「そうやって中心として活躍した選手もいますが、それだけじゃ試合はできないです。逆に言ったら4年生がガラッと抜ける学年になります。上のチームも下のチームも関係なく4年生が本当に引っ張っていけるかだと思います。ただ、この代はラグビーが大好きな子が多いです。本当に1年の頃から最後まで残って練習しているようなやつらが多かったし、ラグビーが好きな子が多いからこそ、勝ちにこだわって取り組んでいけるかっていうのが一番かと思います」 ――最後にシーズンの振り返りをお願いします。 「今シーズンは最終的には最後の1試合で負けてしまいました。残念なというか望んでいない結果になったと思いますが、そのなかでも対抗戦の全勝優勝と言うものだとか今回連覇にチャレンジしたことは今後に向けての財産になるかなとは思います。それをしっかり後輩たちが受け継ぐこと、今回やっぱり悔しかったと思うのでそういう悔しさを次の来季のチームにつなげていくこと、どうやって来季勝つのかっていうのを最後まで忘れずに取り組んでいくかと言うことそれだけかなと思います」 ――ありがとうございました。 [清水康佑]READ MORE -
(77)明大ラグビー部の食事と体作り ~体を大きくするには~/「アスレシピ」主催合同セミナー
ラグビー 2020.01.19◆1・19 「アスレシピ」主催合同セミナー(駿河台キャンパス)▼第1部 スポーツ栄養セミナー 講師 明大ラグビー部専属管理栄養士・山田優香さん 第2部 トークショー 出演 藤野健太S&Cコーチ、選手、山田さん 明大・駿河台キャンパスにて、日刊スポーツ新聞社「アスレシピ」と明大ラグビー部の合同セミナー‶体を大きくするための食事のとり方~明治大学ラグビー部の食事に学ぶ~〟が催(もよお)され、会場には学生(ラグビー部以外も含む)、保護者、栄養士の方など、大勢が足を運んだ。 第1部では、管理栄養士・山田さんの講義が行われ、体の作り方、食事指導を中心にレクチャーされた。第2部では、藤野S&Cコーチ、山田さん、武井日向主将(商4=国学院栃木)、山村知也副将(営4=報徳学園)、射場大輔(政経4=常翔学園)、片倉康瑛(法3=明大中野)ら6名が登壇し、トークショーが行われた。「高校の頃はパン派」(射場)といった、時折選手たちが笑いを誘う場面も見られ、終始和やかな雰囲気でセミナーは執り行われた。 [高智琉大朗] ※セミナー主催「アスレシピ」のホームページはこちらからREAD MORE -
(76)全国大学選手権 決勝・早大戦 試合後インタビューBK編
ラグビー 2020.01.12スクラムハーフ飯沼蓮(営2=日川)――福田健太選手(平31法卒・現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)との話をお聞かせください。 「対抗戦で帝京大に勝った時に『勝ち運があるスパイクだよ』ということでスパイクをくださいました。大事な試合は履くようにしています。早明戦、準決、決勝と履いています。でも負けてしまったので、これからどうしようかなという感じです」 スタンドオフ山沢京平(政経3=深谷)――今年はどのような1年でしたか。 「ポジションが変わったことが1番でした。スタンドオフはチームを勝たせないといけないポジションなので、その中で早稲田の岸岡選手に比べて自分が劣ってしまったことが最も悔しかったです。チームを勝たせられなかった。最後の涙は自分の力に対するものが1番大きかったです」 ――来年の意気込みをお願いします。 「スタンドオフに転向して1年、いろいろな経験をすることができました。このような大勢の観客の前でプレーすることは人生でもそれほど多くはないと思います。今回の経験を生かし、来年は自分がこのチームを引っ張って、絶対にリベンジを果たしたいと思います」 左ウイング山﨑洋之(法4=筑紫)――連覇より〝代〟での優勝を強く意識されたのはなぜですか。 「僕らは2、3年で準優勝と優勝を経験していて、日本一の景色を知っていましたし、日本一になれなかった景色も知っているので、どの代よりもテッペンを取りたいという気持ちが強かったです。同期と4年間365日毎日一緒に生活してきて、募る想いもありますし、メンバー、そしてチームのためにも、自分たちの〝代〟での日本一を目指してきました」 ――試合後の笑顔は印象的でした。 「早稲田には知り合いがいっぱいいるので、お互いの健闘を称えあっていました。今日は4年生で学生最後の試合。次が無いということでノーサイドをいつも以上に意識していました。自分たちも4年間本当にお疲れ、やりきったなという感情でした」左センター射場大輔(政経4=常翔学園)――ファンの存在をどのようにお考えですか。 「勝っても負けても応援して下さる方々がたくさんいて、選手たちは毎度、頑張る勇気をもらえます。試合中も大きな声で応援してくれることは心強いですし、今日は負けてしまいましたが、ファンの皆さんのおかげで、後半は明治の雰囲気でやることができました。本当に感謝しています」 ――明大が愛される理由は何だと思いますか。 「先輩たちが早明戦などで熱い試合をしてくれているおかげで、多くの人たちからも愛されるチームになったと思います。今年はW杯の影響もあるかもしれません。明治も最近どんどん強くなってきていますし、そういった面でもたくさんのお客さんが駆けつけてくれるのかなと感じています」 右センター森勇登(政経3=東福岡)――来年の意気込みをお願いします。 「自分たち3年生の代は、私生活の面からも〝個〟が強いので、リーダーを中心にまとめていけば、必ずいいチームになれると思います。今日の試合では我慢しきれなかったところが多く、前半31点も取られてしまいました。修正する力をしっかり磨いて、来年は王座奪還という目標で頑張っていきたいです」 右ウイング山村知也副将(営4=報徳学園)――観客数5万7000人を超えました。 「(明大ラグビー部)はトップリーグ、大学、高校も含めて日本一愛されているラグビーチームだと思います。本当に力をもらえましたし、自分たちもそこにしっかりお返しができるようにやっていきたいという気持ちになりました」 ――4年間で得たものの中で、一番大きかったものは何ですか。 「物事に対して取り組む姿勢です。疎かにしていたら、その通りに結果は返ってきますし、自分なりに少しずつ大切にしていけば、何かが起きると思います。僕自身、私生活にこだわって今年1年間やってきましたが、必ずプレーに密接している部分はあります。常に物事に対して真摯に取り組むことの大切さをここ(明大)で学びました」 フルバック雲山弘貴(政経2=報徳学園)――最後のトライを振り返っていかがですか。 「石川さん(貴大・政経3=報徳学園)とかチーム全員がオプションとなって、最後たまたま自分がいっただけです。(ホーンの瞬間)勝ちはないとわかっていましたが、今までやってきた明治のラグビーを見せる、来年につなげるという意味で、攻められてよかったです」丸尾祐資(商1=報徳学園)――4年生から学んだことは何ですか。 「ラグビーだけではなくて、私生活の部分や細かい部分が試合に出るということをチームとしても徹底していたので、見習う部分が多くありました。報徳学園の先輩でもある山村先輩は入った当初も声をかけてくれて、いろいろと助かりました。僕自身、今回の試合は出られませんでしたが、5万7000人を超える観客の前で、あの雰囲気を味わえたことは貴重な体験だったと思います。来年はリザーブではなく、スタメンで出て、日本一を奪還します」FWのコメントはこちらREAD MORE -
(75)全国大学選手権 決勝・早大戦 試合後インタビューFW編
ラグビー 2020.01.12フッカー武井日向主将(商4=国学院栃木)――上の代から受け継いできたものは何ですか。 「〝勝つ文化〟というものが満さん(古川選手・平30商卒・現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)の代から積みあがってきたと思うので、そこを僕らも積み上げていかないといけないと思っていました。本当にいろいろな方から応援をしてもらいましたし、たくさん言葉を掛けてもらって感謝の気持ちでいっぱいです」 ――この4年間を経て代に変化はありましたか。 「最初は本当に大丈夫かと言われていた代でしたが、4年生になって一人一人の自覚が芽生えました。そういう意味では1年生の時には考えられないような4年生に、僕自身も含めてなったと思います。また今年の代は真面目な人が多く、チームへの愛がすごくあるチームでした。出られない4年生の分まで優勝という形で恩返しをしたかったという思いは今もずっと変わりません」 左プロップ安昌豪(営4=大阪朝鮮)――年内終戦からこの舞台は想像できていましたか。 「1年生の頃は正直、練習がきついのに、帝京、東海と強いチームに勝てずに苦しかったです。しかし2、3年生、そして今年と徐々に勝つ文化が出てきて、1年生の時はベスト16で負けてしまったことに対して、今年が準優勝。優勝ができなかったことに悔しがれること自体が部として成長しているように感じます。決勝まで行くことがすごく特別なことだと思います」 右プロップ笹川大五(政経4=明大中野)――1年生時の敗戦からここまでを振り返っていかがですか。 「自分も同期の新妻(汰一・政経4=佐野日大)に負けていて、4年生の頃に出られるか全然分かりませんでした。丹羽(正彦氏・元)監督からは良くない代とも言われていたので、1年間私生活の面での改善や、澄憲さん(田中澄憲監督)に教えてもらったことを生かして中身の部分を磨くことに努めました。特に2年前の先輩達からはすごく刺激を受けました。後輩にも先輩の背中を見て、それに負けないくらい日頃からこだわってプレーをしてほしいです」 左ロック片倉康瑛(法3=明大中野)――ホーンがなった瞬間の心境はいかがでしたか。 「10点差だったので、すごいショックでしたが、やめるわけにはいかなかったので、最後までしっかりトライを取り切ろうという気持ちでプレーしていました。今の4年生は全員頼もしい人たちばかりで、来年は僕たちがそういう存在にならないといけないと改めて実感しました。これからチームを最前線で引っ張っていかなければならないので、今からしっかり準備して来年必ず優勝したいです」 右ロック箸本龍雅(商3=東福岡)――後半は10点差まで迫りました。 「追いつく、追いつかないは別にして、その段階では皆が試合を楽しんでいました。マイナス思考のこともなかったですし、明治らしいアタックを後半は遂行できました。また今日の試合はチームに残る選手たちにとっては、とても良い経験になったと思います。この敗戦から学んで、来年は絶対に早稲田に勝って、優勝したいです」 左フランカー石井洋介(情コミ4=桐蔭学園)――4年間を振り返っていかがですか。 「ケガがあって自分の思うようなプレーができなかったこともありましたが、しっかり4年間頑張ったことが、何か一つでも後輩に伝わっていればいいなという気持ちです。一人一人仕事があるということは、このチームを見れば皆わかると思います。当たり前のことを当たり前にしっかりこなすことの大切さ。後輩には優勝を目指して頑張ってほしいです」 右フランカー繁松哲大(政経3=札幌山の手)――4年生から学んだことは何ですか。 「今回の試合や苦しい試合の時に、4年生から率先してタックルにいってくれていました。大事な時こそやらなければいけないことをしっかりやってきてくれていた姿がとても印象的です。来年は自分の持ち味であるタックルからチームを引っ張っていきたいです。苦しい場面でも率先して自分から当たりにいって、後輩を引っ張っていける選手になります」 ナンバーエイト坂和樹(政経4=明大中野八王子)――3年連続の決勝の舞台はいかがでしたか。 「今までやってきたことが出るのが決勝だと思うので、準備の大切さを意識してここまでやってきました。最後試合は負けという形で終わりましたが、後半は明治の意地を見せられたと思います。(最後は)得点を重ねても勝てないことは分かっていましたが、諦めない姿勢や4年生のプライド、少しでも後輩たちに届いていたら嬉しいです」松岡賢太(商4=京都成章)――後輩たちに向けてメッセージをお願いします。 「個人的には自分のことばかりを考えるのではなくて、チームにとって何が大事か。自分がチームにどのような力になれるのか、というところを考えてほしいです。自分に矢印を向けて考えることによって、それが自分に返ってくるというか、チームのためにやることによって、それがいいプレーや勝利につながると思います。なぜ出られないかという不満を持つのではなく、自分がチームのために何をしなければいけないのかを考えてプレーすることが大事だと思います」 柴大河(法3=国学院久我山)――途中出場時の心境を教えてください。 「劣勢の状況だったので、自分から流れを変えられるようにという気持ちで臨みました。今年の4年生は、うまくいってなくても常に声をかけてくれる、自分にとってものすごく大きい存在でした。来年最上級生になりますが、今年の先輩みたく、引っ張っていける存在になりたいですし、上下関係も仲良くメリハリのあるチームを目指したいです」BKのコメントはこちらREAD MORE -
(74)全国大学選手権 決勝・早大戦 試合直前コメント②
ラグビー 2020.01.10スクラムハーフ飯沼蓮(営2=日川)――明日の意気込みをお願いします。 「特別なことをするわけではないです。どんな状況におちいっても、自分たちが今まで積み上げてきた基礎をしっかり出して、自分たちの普段の力を出せば勝てると思うので、シンプルにやりたいと思います。ハーフとしては速いテンポのところと遅くするテンポのところで緩急つけながら、ゲームコントロールをしていきたいです」 ――国立競技場の見学には伺いましたか。 「僕はテストで行けなかったです。でも初めて行った方がわくわくすると思うので、それもいいかなと思っています」 スタンドオフ山沢京平(政経3=深谷)――準決勝から改善したことはありますか。 「コミュニケーションのところと小さいスキルの部分です。ディフェンスではクイックセットとラインスピード、しっかりダブルタックルをして精度を高めるという部分です」 ――国立競技場の見学には伺いましたか。 「スタンドの収容人数が多くて、壁みたいに覆われているイメージがあります。多くの人の目の前でプレーできることは幸せなので、緊張もしますが、そこを楽しめるようにしたいです」 左ウイング山﨑洋之(法4=筑紫)――本日の練習の調子はいかがでしたか。 「最後に向けていいコンディションを整えられていると思います。早稲田はキックが多いチームですがそこに対してもチームでいい共通認識を持っていていい練習ができたと思っています」 ――今年度最後の公式戦になります。 「最後の公式戦であり、日本一を決める舞台に立たせてもらえるということは本当にうれしいことです。国立で試合ができるというめぐりあわせにも感謝して最後の1秒までしっかりとプレーしたいと思います」 左センター射場大輔(政経4=常翔学園)――相手センターに中野将伍選手が復帰しました。 「彼が最初のキャリアーになるシチュエーションが多くなってくると思います。彼を天理戦みたいに前に出してしまうと明治としてもきつくなってしまいます。そこを含めて選手をしっかりと前で止めることを意識してやっていきます」 ――明日の意気込みをお願いします。 「1年間この試合に勝つために選手たちは一生懸命ハードワークしてきました。その選手たちの代表として自分が試合に出るので、出られない仲間の思いを背負って絶対に勝ちたいと思います」 右センター森勇登(政経3=東福岡)――国立競技場での決戦になります。 「スタジアムが広かったので、グラウンドに関しては狭く見えました。グラウンドは固く、芝が浅かったので、走りやすそうだなという印象です。プレーに影響はなさそうなのでいつも通りのプレーをできればと思います」 ――試合の意気込みをお願いします。 「自分は春から脱臼手術を行ったり、今年はつらいこともあった年でした。そういうことも乗り越えて、春から頑張ってきたのでその集大成を明日の試合にぶつけられればいいと思います」 右ウイング山村知也(営4=報徳学園)――明日のテーマは〝真価〟だと伺いました。 「スタッフがターゲットを決めてくれました。ラグビーだけじゃなくて本質的な部分から見直すチームとして1年間掲げたテーマなのでいいと思います」 ――試合の意気込みをお願いします。 「バイスキャプテンとしてしっかり自分の仕事を全うします。最後は優勝して終わりたいなと思います」 フルバック雲山弘貴(政経2=報徳学園)――明日の役割を教えてください。 「1年間やってきたことを出します。京平(山沢)さんとキックのエリア取りだったり、ボールを持った時に仕掛けたり、両ウイングをどう活かすかですね。相手のプレッシャーが早く、京平さんに目が行くと思うので、僕が冷静にキックを蹴っていきたいです」 ――早大との一戦になります。 「対早稲田に関しては特に意識をしています。2回目でチームは勝っていますが、個人としてはボロ負けでした。3度目の正直として個人としてもチームとしても勝ちたいです。トイメンの河瀬(諒介)にも個人として負けているので、頑張りたいです。明日は今までやってきたことを出して絶対勝ちたいと思います」READ MORE -
(73)全国大学選手権 決勝・早大戦 試合直前コメント①
ラグビー 2020.01.10ついに令和初の大学王者が決まる。全国大学選手権決勝を明日にひかえる中、本日の練習後に選手たちが取材に応じた。試合のテーマは『真価』の二文字。この1年間のチームスローガンでもあった言葉だ。「4年間やってきたこと、自分が信じてやってきたことを出し切る」(武井日向主将・商4=国学院栃木)。因縁の相手・早大を打ち負かし、2年連続14度目の大学日本一の座をつかみ取ってみせる。 フッカー武井日向主将(商4=国学院栃木)――国立競技場を視察して印象はいかがでしたか。 「すごく広いなという印象でした。ただ、インゴールが狭かったり、特有のことはあるのでうまく対応しながらやっていきます。あの舞台に立てるということは幸せなことです。(スローイングは)会場の違いでそこまで影響は無いと思います。やってみないとわからないですが、周りの環境にはあまり左右されずに自信を持ってやっていきたいと思います」 ――決勝も明早戦という巡り合わせになりました。 「どこの大学が来ても自分たちのラグビーをするだけです。明治のやってきたことを100パーセント出すことに尽きます。相手が早稲田じゃなくても同じことをしていたと思います。1年間この決勝のためだけにやってきたので、どこが相手でも日本一を取れるチームになっていると思います。早稲田に対する思いもありますし、プライドもありますが、それ以上に日本一になりたいという思いが強いです」 ――武井選手にとっても明大で最後の公式戦になります。 「勝っても負けても最後の試合です。4年間やってきたこと、自分が信じてやってきたことを出し切って、後悔が残らないように、最後の最後まで全力を出し切ります。チームのため、勝利のために最後まで戦いたいです」 左プロップ安昌豪(営4=大阪朝鮮)――明日の試合のテーマは何ですか。 「〝真価〟という、僕たちの1年間チームスローガンとして掲げてきたものです。明日は勝っても負けても最後なので、自分は4年間積み上げてきたものをどれだけ出せるという勝負になってきます。早稲田は簡単な相手ではないので、しっかりと細かいところだったり、ハングリーなチャレンジャー精神を80分間忘れずにできるかどうかが大事になります」 ――改めて意気込みをお願いします。 「僕たちの代は1、2年生の時に負けてしまっています。勝ちと負け両方を経験している年なので、景色が全然違うことも知っています。勝つためには団結してワンチームで戦わないと勝てないということを4年間学んできているので、明日はその集大成を見せたいです」 右プロップ笹川大五(政経4=明大中野)――実際に国立のグラウンドを目にしていかがでしたか。 「そんなにグラウンドが大きくないなという印象を受けました。ただ人が入って見ないと分からない部分はあります。恵まれているなと思いますし、そういう満員の会場で試合ができるのは社会人選手になっても簡単なことではないので本当に今は楽しみという気持ちが強いです」 ――気合のこもった丸刈りスタイルになりました。 「そうです。気合を入れました。高校の時はずっと坊主でした。あえて初心に戻ろうという気持ちを持って挑もうということで自分から丸めてみました」 ――改めて意気込みをお願いします。 「自分は試合の前になるとたかぶってしまう癖があるので本当にいつも通りのプレーを意識していきます。いつも通りのプレーができれば勝てると思うので冷静にやりたいと思います」 左ロック片倉康瑛(法3=明大中野)――昨年優勝したチームとの違いは何ですか。 「すごくスキが少なくなりました。昨年の決勝は僕がボールに当たってそのままトライされて、準決勝でも京平(山沢)がチャージされてトライされたりとか、スキがありましたが、そういうのがなくなりました」 ――スキのないチームにするためにどんなことをしてきましたか。 「私生活から日向(武井)さん主体にスキのないチームをつくろうと声をかけてきました」 右ロック箸本龍雅(商3=東福岡)――セットプレーの完成度はいかがですか。 「準決勝の東海大戦の前に比べると、スクラムを修正できたと思います。ラインアウトも細かい修正ができたので、セットプレーの精度は高まっていると思います」 ――国立のスタジアムを実際に目にしてみていかがでしたか。 「観客席が6万席くらいあるので、人が入らないとわからないです。絶対に秩父宮とは違ったプレッシャーがあるのではないかとは感じました」 左フランカー石井洋介(情コミ4=桐蔭学園)――決勝を明日に控え、心境はいかがですか 「いつも通りの気持ちです。そんなにたかぶったりはしないです。僕らは去年優勝しましたが、去年とは条件が違うので全く別だと思います。新国立という新しいスタジアムでプレーするのは僕たちも初めてなので、アドバンテージは特にないと思います。試合では自分のやるべき役割を果たして、勝利に貢献したいと思います」 右フランカー繁松哲大(政経3=札幌山の手)――準決勝はケガで途中交代でした。 「(試合から)4日間くらいは治療に専念していました。今では結構良くなっているので明日は完全な形で行けると思います」 ――自身としては初の大学選手権決勝の舞台です。 「自分のやらなきゃいけないことをします。タックルやサポートであったり基本的なことからしっかりとやっていきたいです」 ナンバーエイト坂和樹(政経4=明大中野八王子)――準決勝からの調整を教えてください。 「東海大戦の疲労があったので、しっかりリカバリーしてきました。早稲田戦に対して、最高の準備をして臨むというのを掲げてこの週はやってきました」 ――勝っても負けても大学生活最後の試合です。 「すごく緊張はしていますが、楽しみでもあります。新国立でやるのもめったにないチャンスですし、大学最後の試合なので、あとはやるだけです。準備してきたことを出すだけなので、最後に全員で笑えればと思います」READ MORE -
(72)全国大学選手権 準決勝・東海大戦 試合後インタビュー
ラグビー 2020.01.02フッカー武井日向主将(商4=国学院栃木)――試合を振り返っていかがですか。 「〝タフチョイス〟というテーマを掲げて臨みましたが、メンバー全員が苦しい状況の中でもそれを完遂することができたと思います。決勝に向けて大きく変えることはないので、積み上げてきたことを信じて、さらに進化させて、細かいところを徹底していきます。あと約10日、一日一日が勝負になるので、大切に取り組みたいです。いい準備をして、必ず勝って締めくくりたいと思います」 左プロップ安昌豪(営4=大阪朝鮮)――今日の勝利でFWは自信をつかみましたか。 「僕たちもフィジカルのところでは負けられないので、東海大のファイトを我慢強くアタックしてスコアを重ねられたことは自信になりました。関西学大戦は修正できずにずるずる試合終了までひきずってしまったので、そういう意味ではみんないいコミュニケーションが取れていましたし、具体的なトークができていたと思います」 右プロップ笹川大五(政経4=明大中野)――今日の振り返りをお願いします。 「片倉がいなくなったところがポイントでした。片倉がいなくなってセットアップが崩れてしまいました。その中で、周りとコミュニュケーションを取りながら、いないなりに良いセットアップが取れたので、そこは修正力がついてきたと思います。早稲田でもそういった臨機応変な対応を心がけていきたいです」 左ロック片倉康瑛(法3=明大中野)――死闘を制した一戦でした。 「死闘の中で僕があのような不用意なペナルティーをしてしまって。それでもFWがスクラムでしっかり耐え、無得点で抑えてくれたことは、出ていたメンバーに感謝しかないです。ここでトライを取られたら僕のせいだと思っていましたが、守り切れたことは、僕からしても本当にうれしくて感謝しかありません」 右ロック箸本龍雅(商3=東福岡)――トライシーンを振り返っていかがですか。 「みんながいいゲインをしていて、タイミング的に僕のところでトライになりました。ここで取り切りたいとずっと思っていた場面で、取り切れて得点できたことはよかったです」 ――花園・高校ラグビーの試合は見ていますか。 「はい。昨日の国学院栃木戦を見ました。高校の時、自分らも苦しい試合をしていたので、結構思いだしたりしています。この前も『東の誇りだから頑張れよ』と監督に言ってもらえたり、今日も『お疲れ様』とメッセージくれたり。監督とは今も連絡をとっています」 ナンバーエイト坂和樹(政経4=明大中野八王子)――決勝の相手は早大です。 「得点力もあって、ディフェンス力もあるチームなので我慢比べの部分が大事になってくると思います。前回の試合を忘れて、次の試合に懸けることがチームとしてのモットーだと思います。スクラムが明治の強みになっているので、そこで勝負していきたいです。早明戦でもセットプレーでプレッシャーをかけることが勝因につながると思うので、11日までにしっかり準備していきたいと思います」 スクラムハーフ飯沼蓮(営2=日川)――関西学大戦から修正した点は何ですか。 「あの時はいい準備ができていなくて、最初から受けたことが反省点でした。今回は最初から主導権を握って、前に出ていこうということだったのでできてよかったです。東海大はセットプレーがすごく強かったので、そこは今まで通りとはいかなかったですが、しっかり勝ち切れたのでよかったです」 スタンドオフ山沢京平(政経3=深谷)――早大戦への思いをお願いします。 「前に早稲田に勝ったことは、全く別の環境での、別の試合だと思っています。次の試合では切り替えて、自分たちの試合をするだけで勝ちは見えてくるかと思います。オフロードがうまいチームなので、いかに離されずにディフェンスできるかがカギだと思います」左ウイング山﨑洋之(法4=筑紫)――トライシーンを振り返ってみるといかがですか。 「トライを取ることだけを考えていたので、取り切ることができてよかったです。京平(山沢)がギャップを抜いて、そこから大輔(射場)、洋介(石井)、自分へとつなげた場面はサポートとパススキルの部分で日頃の練習の成果が出せました」 ――決勝が国立で早大に決まりました。改めて意気込みをお願いします。 「国立で試合ができることにとても興奮しています。また、相手が早稲田大学で大学選手権決勝。運命のような気がします。紫紺を身につけて試合するのもあと一試合なので、全てを出し尽くして、真価を体現し、日本一になりたいと思います」 左センター射場大輔(政経4=常翔学園)――アタックの振り返りをお願いします。 「今日はアンストラクチャ―を作ろうというテーマもあって、キックは基本的にノータッチを蹴っていました。東海大のペースで試合をせずに、明治のペースで試合をしようと話をしていました。しんどいですが、みんなで我慢して我慢して少しずつゲインしていけばスペースもできてきます。その空いたスペースに京平(山沢)が走って、片倉がサポートしたりして、今日のトライにつながりました」 右センター森勇登(政経3=東福岡)――決勝の相手、早大の印象を教えてください。 「BKのチームで中野将伍選手(早大)とかも復帰して勢いづいてきているので、BKがディフェンスでFWを楽にさせてあげたいです。(中野選手は)センター同士なので意識するところはあります。早明戦を新国立でやるとなれば人も多いし、接戦になると思います。そこで我慢できたチームが勝てると思います。我慢比べになると思うので、しっかり我慢して勝ち切りたいです」 右ウイング山村知也(営4=報徳学園)――試合中意識したことは何ですか。 「アタックではクイックテンポで出していき、スペースを作るようにしました。相手はブレークダウンでかけてきましたが、そこをしっかりケアして、いい球をいいスペースで供給するというところを意識しました。ディフェンスでは、外に外国人選手がいたので、そこにいいボールが渡らないように、早めに詰めることを意識しました」 フルバック雲山弘貴(政経2=報徳学園)――試合の振り返りをお願いします。 「相手のディフェンスが流してきました。ゲインは切れましたが、抜けない状態が続いて、やりにくかったです。何回か抜けるシーンはありましたが、もっと早めに対応したかったです。キックの部分でも、京平さんに頼りきりで、もっと自分から蹴っていかないとだめだと思いました。僕がもっと後ろから声かけをして、コミュニケーションをとっていきたいです」 柴大河(法3=国学院久我山)――前半20分からの出場でした。 「試合前からいつでも出られるように準備はしていたのですが、少し緊張しました。その中でも練習通りやれば大丈夫だと思っていたので、いつも通りの自分のプレーが出せたと思います。また来週からしっかり準備して優勝できるように頑張りたいです」石川貴大(政経3=報徳学園)――どんな気持ちで試合に臨みましたか。 「自分が入って流れを変えたいという気持ちで入りました。ファーストプレーでミスしてしまったので、次は改善したいです。ポジションはウイングとして出ましたが、片倉がシンビンで抜けたので、スクラムに入れと言われて、片倉が帰ってくるまでスクラムを組みました。スクラムを組んだ経験は全くないので、驚きました」READ MORE