OUR STORY WITH PARA SPORTS
東京2020パラリンピックのその先へ。ゴールは誰もが輝ける共生社会。私たちはこれからも、ボッチャを中心としたパラスポーツを追いかけ続ける。〝OUR STORY WITH PARA SPORTS〟。ここでは私たちのパラスポーツへの取り組みを紹介していく。一人でも多くの方に、パラスポーツの魅力を届けられるように。
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(49)ボッチャ全国大会でベスト16! 学年混同チームの強さ光る/BOCCIA BEYOND CUP
明大スポーツ新聞 2023.12.31明大スポーツ(以下、明スポ)の総合力を発揮した。11月最初の週末、東京体育館で行われたBOCCIA BEYOND CUP。明スポは昨年4月の2022ボッチャ東京カップ以来、2度目の全国大会に出場した。一般参加チームと著名人チーム、合計50チームのトーナメント方式で争われた今大会。明スポは2~4年生の学年混同チームで参戦し、初戦から2連勝を果たした。3回戦では実力差により敗北したものの、全国16強入りの好成績を残した。 ◆11・5 BOCCIA BEYOND CUP(東京体育館) 明大スポーツ――ベスト16 【出場選手】金井、渡辺、長﨑 「昨春のリベンジを果たしたい」(渡辺悠志郎主将・情コミ3=渋谷教育学園渋谷)。昨年4月の2022ボッチャ東京カップでは、2勝1敗の成績を残しながらも得失点差により予選敗退を喫した明スポ。初の全国大会で決勝トーナメントに進むことはかなわなかった。今大会の一般参加チームは、118組の応募の中から明スポなど46組が抽選で選出された。「東京体育館でまたボッチャができるとは思っていなかった。この絶好のリベンジの機会を必ずモノにしたい」(渡辺)。2倍を超える倍率を突破した明スポは、試合に向けて各学年の混合チームを結成し練習を積み重ねてきた。「引退してもなお、大会に誘ってくれた後輩に感謝しています」(金井遥香・情コミ4=大船)。「東京体育館という大きな舞台でしたが、特に硬い緊張感はありませんでした。むしろ温かなチームメイトのおかげで、リラックスして試合に挑めました」(長﨑昇太・商2=日大二)と、短い練習時間ながらチームの連携を高めて本番に臨んだ。 明スポにとって2度目の全国大会となった今大会。負ければその時点で敗退が決まるトーナメント方式のため、まずは初戦突破を絶対条件に臨んだ第1試合、相手はお笑いコンビ・ティモンディの前田裕太さん率いるチームブルーだった。試合は、第1エンドから両者とも正確なプレーを連発する接戦に。ジャックボールの周囲にボールが集まる中、先攻の明スポは相手のボールが尽きた時点で何とか1点を獲得していた。しかし、第2エンドを見据え点差をできるだけ離したい明スポは攻めの姿勢を崩さず。リスクを負いながら渡辺が放った最後の一投が得点圏に入り、2点を獲得。この戦略が功を奏し、第2エンドでは1点の失点をするも最後は2-1で勝利。見事2回戦進出を決めた。 続く2回戦も明スポは、レベルの高い相手のプレーに悩まされる。だが、持ち時間をうまく使いながらお互いにコミュニケーションを取ることを絶やさず、チームの総合力を発揮。際どい場面を迎えながらも1―1の同点とし、決着は一投勝負のファイナルショットに持ち越された。先攻を選択した明スポは、主将の渡辺が中央のジャックボールに寄せつつ、相手が投げにくい位置にアプローチ。この好投により相手のファイナルショットをかわした明スポは、3回戦に駒を進めた。だが、明スポの快進撃もここまでだった。試合は先攻の第1セットを2点先取するいい流れをつくりだしたものの、相手は第2セットの最初に、ジャックボールと第1投をくっつかせる巧みなプレーを繰り出した。これ以降、明スポはボールをはがすことがかなわず。アプローチも思うようにいかないまま、相手に勝ち越しを許す結果に。この結果、明スポの全国ベスト16という最終成績が確定した。 全国レベルの強敵に、終始接戦を繰り広げた明スポ。ノーミスのプレーとはいかなかったものの、各学年の連携による総合力で全国16強という成績をたたきだした。「収穫も課題も多い大会でしたが、まずは全国の舞台でまたボッチャができて楽しかった。後輩たちにもぜひ引き継いでいきたい」(渡辺)。ボッチャプレーヤーが明スポでさらに成長していくことを期待したい。また、今大会はパラスポーツを楽しむイベント『BEYOND STADIUM2023』の枠組みの中で行われた。東京体育館の半分のスペースで行われた今大会の試合中、もう一方のスペースではパラスポーツの体験ブースや各界のゲストによるパフォーマンスなどが催された。「ボッチャの大会エリア以外でも、楽しそうにパラスポーツを体験する子供たちの笑顔が見られて幸せな気分になったと同時に、パラスポーツの可能性を感じました」(金井)。世代や性別、国籍や障害の有無を越えて誰もが楽しむことのできるパラスポーツ。その魅力を届ける取り組みは、日に日に広がりを見せている。 「これからも明スポは、ボッチャを始めとするパラスポーツの普及に取り組んでいきたいと思います」(長﨑)。2019年に日本電気株式会社(NEC)から全国ボッチャ普及キャラバンに選出されて以降、さまざまな取材、普及、選手活動を継続してきた明スポ。2021年の東京大会以降もその歩みを止める事なく、現在も唯一継続中の特集企画としてパラ担当の活動を行っている。ボッチャを広め、楽しみ、そして勝利する。われわれの挑戦は、続いていく。 [渡辺悠志郎] 試合後のコメント――今大会の感想を教えてください。金井 「引退してもなお大会に誘ってくれた後輩に感謝しています。自分自身のプレーについては、ミスを繰り返してしまい、力になれたどうか自信がありませんが、芸能人チームや各大会を勝ち抜いてきた猛者たちと対戦できたりと、規模の大きい大会でプレーできたことが刺激になりました。また、ボッチャの大会エリア以外でも、楽しそうにパラスポーツを体験する子供たちの笑顔が見れて幸せな気分になったと同時に、パラスポーツの可能性を感じました。大会の存在を知れたことに感謝します。」 渡辺 「自分が選手としてボッチャに関わるのは久しぶりのことでした。また東京体育館で全国大会を戦えるとは思っていなかったので、非常にありがたいことでした。どの試合も白熱し、最後は負けてしまいましたがとても楽しい戦いでした。自分はこれでパラ担当の活動は一区切りとなりますが、後輩たちにぜひ引き継いでいきたいと思います。パラスポーツの取材や普及活動を進め、さらにボッチャの大会やパラ大学祭でぜひ優勝を目指して欲しいです」 長﨑 「東京体育館という大きな舞台でしたが、特に硬い緊張感はありませんでした。むしろ暖かなチームメイトのおかげで、リラックスして試合に挑めました。試合としては、個人的なイージーミスが失点に繋がってしまうなど、足を引っ張ってしまったところがいくつかありました。ただ、やはりボッチャを楽しむということを第一に取り組んでいたため、ベスト16で負けはしましたが、充実感や満足感はとても高かったです。これからも明スポは、ボッチャを始めとするパラスポーツの普及に取り組んでいきたいと思います」READ MORE -
(48)新生明大、予選プール突破ならず/ボッチャ東京カップ2024予選会
明大スポーツ新聞 2023.12.09ボッチャ東京カップ2024への出場権を懸け、9大学が参加した予選会。今回で3回目の出場となる明大は、今年度も1年生のみでチームを組んだ。強豪揃いのプールAでチームは苦戦を強いられながらも大会後半から本領を発揮し、2勝2敗。しかし3位となり、決勝トーナメントに進出できる2位までには惜しくも届かなかった。 ◆11・18 ボッチャ東京カップ2024予選会 東日本大学選手権(武蔵野総合体育館)▼プール A 明大――3位 [出場選手]大橋、北原、成田、晴山 一昨年度は優勝を果たし、本戦出場への切符を手にした明大だったが、昨年度は予選敗退。〝常勝明治〟復活のため、今年度は人数を1人増やした4人体制で大会に臨んだ。「プレースタイルの異なる4人が集まり、状況に応じて様々な戦略を展開できる」(北原慶也主将・政経1=明大中野八王子)と自信を見せたが、現実はそう甘くなかった。順大との第1試合、第1エンドは序盤から劣勢を強いられる。明大が全球を投げ終えた時点でジャックボール付近には相手の球が2球。このまま2点を先制されると思われたが、相手の投球ミスでその2球が弾き出される。明大の球がジャックボールに一番近くなり、ラッキーな形で1点を先制した。「思いがけない1点だった」(大橋英晃・営1=船橋東)。しかし第2エンドは順大の正確なショットになすすべなく、合計スコア1―3で敗戦。初陣はほろ苦い結果に終わった。 第2試合は前回大会王者の杏林大。第1エンドは相手の球が壁となり、ジャックボールに近づけない。北原がわずかな隙間を狙い、放った逆転への一投は真っすぐ進み、コート外へ転がっていった。「苦しい展開になるとは思っていたが、あまりに自分がふがいなかった」(北原)。第1エンド終了後に北原が成田美彩子(文1=国学院久我山)と交代し、てこ入れを行ったが劣勢ムードは変えられず。第2エンドも防戦一方となり、最終的に0―5と完敗を喫した。 決勝トーナメント進出のためには一戦も落とせなくなった明大。上智大との試合では先攻を取ってジャックボールを近距離に置き、少ない球数でジャックボールに近づけて相手にプレッシャーを与える作戦に打って出た。「近い方が自分たちにとって有利だと感じた」(成田)。これが功を奏し、ついにチームの実力で先制点を獲得。第2エンドも相手が投げたジャックボールが比較的近めだったことから、作戦を継続させ、試合を有利に進める。追加点に絡む活躍を見せた大橋は「スキの糸が見えたのでそこに投げ込むだけだった」と手応えが。合計スコア3―0で勝利し、チーム待望の初白星を飾った。 初勝利を収めた明大は勢いそのままに、日大との第4試合に臨んだ。第1エンドから2点を先制すると、第2エンドは晴山赳生(法1=明大中野八王子)が投じた2球がジャックボールにぴたり。「先輩との練習の成果が出てとてもうれしかった」(晴山)。試合が進むにつれて状態を上げていった新鋭がここで能力を発揮。さらに成田の2投目がダメ押しの追加点に。「いいところで球が止まってくれた」(成田)。最終試合を5―0で完勝し、4試合で2勝2敗となったが、他2チームが3勝1敗で並んだため、明大は3位で予選プール敗退が決まった。 初の大会参加となったチームは粗さが目立ったが、後半にかけて大きく成長を遂げるなど〝常勝明治〟の片りんを大会を通して見せることができた。例年ではここでチームは解散となるが「もっと練習を重ねて、もっといろいろな大会に出たい」(晴山)と今後、地域で開催される大会についても参加の意欲を示した。これまでも、そしてこれからも自らがボッチャを楽しみ、そして普及する。若き紫紺の挑戦はこれからも続く。 [北原慶也] 試合後のコメント北原――大会全体を振り返っていかがでしたか。「主将らしい言動を見せることができず、結果も出なかったので非常に悔いが残る大会でした。かつて出場された先輩方と共に、強化合宿を行いたいと思います」 大橋――どのような所を意識してプレーしていましたか。「仲間たちと話し合いながらだったんですけど、相手が嫌がるところを考えながら投げていました」 成田――実際にボッチャをプレーしていかがでしたか。「パラスポーツをやる機会なんてなかなかないですが、やってみると面白いしはまってしまいました。多くの人にやってみてほしいです」 晴山――今後どのような活動をしていきますか。「今回得た経験、ボッチャの面白さを後輩にも伝えていきたいと思います」READ MORE -
(47)第139回明大祭に参加! 大盛況のボッチャ体験会
明大スポーツ新聞 2023.11.23昨年度に引き続き「ボッチャで遊ぼっちゃ2023」という企画名で明大祭に参加した明大スポーツ新聞部(以下、明スポ)。コロナウィルスによる制限が無くなり、4年ぶりの全面開催となった第139回明大祭は、多くの来場者で賑わった。初日のみの教室企画となったが、ボッチャの魅力を伝えるとともに、学生新聞部としての活動を広める貴重な1日となった。 ◆11・3 第139回明大祭(明治大学和泉キャンパス) 昨年度に引き続き、パラスポーツであるボッチャの体験会を実施した明スポ。実際に教室にコートを製作し、来場者に試合を体験してもらう企画出展を行った。今年度は、来場グループ内での対戦形式の企画でスタート。開始早々から多くの体験希望者が訪れ、大盛況となった。体験中は、敵味方関係なくアドバイスをし合う場面や、プレーを称え合う拍手が見られた。さらには、リベンジマッチを、と何度も列に並ぶ参加者も。子どもから大人まで幅広い世代で楽しまれたボッチャ。様々な人がパラスポーツに関心を持つきっかけとなったに違いない。 終盤にはパラ大学祭の運営者である持田温紀さん(中大)も訪れ、部員とボッチャを楽しんだ。「文化祭でパラブースを出していたり、パライベントに参加していたり、このような動きが色んな大学で広がっていくことをうれしく素敵に感じている」(持田さん)。2020年の東京パラリンピック開催をきっかけに、パラリンピック競技であるボッチャの普及活動に取り組んでいる明スポ。これまでに、老人ホームを訪問しての体験会実施や、部員がボッチャ公式戦に出場するなど、様々な形でボッチャに携わってきた。今後も〝誰でも楽しめるパラスポーツ〟の魅力を多くの人に伝えるために、私たちは歩み続ける。 [髙橋未羽] 参加者のコメント栁川蓮(商2=瓊浦:バドミントン部所属)――ボッチャを実際に体験してみていかがでしたか。 「投げる強さの微調整が思ったよりも難しくて、頭も使うので面白かったです」 藤原睦月(商1=埼玉栄:バドミントン部所属)――ボッチャを実際に体験してみていかがでしたか。 「すごく簡単で、面白かったです」 参加部員のコメント渡辺悠志郎(情コミ3=渋谷教育学園渋谷)――今年度もボッチャ体験会が開催されました。 「昨年度が初めての開催だったので、今年度に続くかは未知数でした。しかし、後輩たちが頑張ってくれて、2回目の開催ができました。ありがとう、うれしいという気持ちでいっぱいです。今後も無理のない範囲で、ボッチャや明スポの良さを発信して欲しいです」 保坂啓太郎(農1=國學院久我山)――出展を通して印象に残っていることは何ですか。 「新聞を配っている時に明スポのことを知ってくださる方がいらっしゃったということです。先輩方が0から高めたブランド力を継続し、さらに高められるよう一部員として邁進(まいしん)してまいります」 岩田英佑(法1=明大中野)――次年度への意気込みをお願いします。 「サークルや他の団体に負けないほど盛り上げて、明スポの知名度を上げていきたいと思います」READ MORE -
(46)イベント関係者インタビュー/神田スポーツ祭り2023
明大スポーツ新聞 2023.11.2110月最後の週末、スポーツの街・神田は多くの人でにぎわっていた。街行く人々のお目当ては、今回で29回目となる神田スポーツ祭り。小川広場や靖国通り沿いには約30のスキー場ブースが並び、スキー場情報の発信や早割リフト券の販売が行われたほか、加盟店の感謝祭も実施された。今イベントには学生団体・明大まちづくり道場も参加。ボッチャ体験会などで、地域の活性化に貢献した。ここではイベント関係者の声をお届けします。 明大まちづくり道場浦彩香さん(法3) ――明大まちづくり道場とは、どのような団体なのでしょうか。 「明大まちづくり道場は地域と社会と関わっていく学生団体で、明大の宇崎竜童さんが設立してくださいました。主に神保町、御茶ノ水、神田の音楽イベントだったり、こういうスポーツ祭りだったり、来週あるカレーグランプリだったりといったイベントのお手伝いをさせていただいています」 ――その中でも特に音楽の活動に力を入れているのでしょうか。 「主は音楽のイベントのお手伝いをしていて、千代田音楽連合会さんのイベントのお手伝いをやっています。御茶ノ水駅の目の前のサンクレール駅前広場でライブをよくやっていて、それのお手伝いです。 先週はサークル内でバンドを決定したんですけど、それで半年間ぐらいみんなで練習して、そのイベントの時に披露したということもあります」 ――このスポーツ祭りでこれまでやった企画内容を教えてください。 「ボッチャは去年からやっていて、それより前だったら金メダル作りとかですね。絶対に毎年ボッチャをやっているわけではないです」 ――スポーツ祭りについて、今後の展望を教えてください。 「スポーツ祭りは1年に1回しかないイベントで、私たちもこうやってボッチャなどで遊ぶ機会も全然ないので、このままお子さたちにも楽しんでもらいつつ、私たちも一緒に遊んで楽しんでいけたらと思っています」 ――団体の活動全体として、今後はどういった活動をしていきたいですか。 「全体としては、この団体は地域の方と関わって協力しながらイベントを行うサークルなので、これからも地域の方たちとコミュニケーション取りながらより良いものを作っていきたいし、活性化にもつなげられたらと思っています」 神田スポーツ店連絡協議会会長角谷幹夫さん ――神田スポーツ祭りの始まりときっかけについて、教えてください。 「30年前には、まだ神田スポーツ店連絡協議会などのスポーツ店の組合っていうのはなかったんです。1993年、バブルの終わりの方の頃はここら辺にたくさんの人がいて、にぎやかでした。お店によっては道路の反対側に商品を並べるなど、昔の竹下通りみたいに交通量があまりにもひどかったんです。それで最初にビクトリアさんとミナミさんとミズノさんの三者が、神田警察の方からなんとかしてっていう形で指導を受けたのがきっかけですね。それで連絡協議会ができました。ミズノさんが初代会長でビクトリアさんとミナミスポーツさんが副会長っていう感じで始まりまして、その中でうちも幹事会をするということでした。最初はボランティア活動や地域の清掃活動、交通事業などを行っていましたが、やはり商いの集まりでもあり、じゃあスポーツ祭りをやろうとなりました。最初は10月10日の体育の日でしたが、寒くなるのがだんだん遅くなってきたことと、千代田区ではそれまでスポーツ祭りはスポーツ祭りで勝手にやっていましたが、他にも古本祭りなどと横の連携をしようということがありまして。今、千代田音楽連合会さんがありますが、当時はなかった。そこでいろいろ連携しようということで、体育の日が第二月曜日に移行したのもあって、じゃあ10月最後の土日にやろうとなって、古本祭りさんや音楽フェスとお店を出し合ってできるということになりました。最初は小川広場で神田プロレスとか学生プロレス、体力測定とかを試行錯誤してやっていました。今の形になったのはコロナになってからで、どうしても一般の店舗も出したりすると、コロナ対策で人の規制をして、通るなって言えないじゃないですか。それで小川広場で先に申込していただいてという形で、それから一方通行で出てくるようにと、いろんな工夫をしました。おかげさまでコロナの時もずっと継続できました。そしたら結構評判がよくて。それが取材してもらっている今のスポーツ祭りの形ですね」 ――イベントをしていて、来場者や加盟店の様子などはいかがですか。 「やっていると加盟店はやっぱりやっていて良かったと。こういう風な形で売り上げにも貢献できたのかなという風に思っています。来場者の方でも、例えばスキー部関係の人が来ると、みんな小川広場で待ち合わせして集まってというような形で来るので、そういうところでも来ていただく動機づけにもなりますね。メトロさんの駅でもポスターなど協力していただいて大変助かります」 ――明大まちづくり道場は、いつからこの祭りに参加されていましたか。 「最初に千代田区の方で呼ばれた時に、まちづくり道場を作った宇崎竜童さんという明大の軽音楽部OBで今はそこの代表をやっている方が、町に対して恩返しを何もしていないということで、じゃあ街に恩返しをしようとなりまして。楽器店の方の組合でも集団を作っていたときに、最初の頃はスポーツ祭りの方に来て演奏していただいたんです。だから、今でも明大まちづくり道場さんのキックオフがあった時に、私やそれから音楽関係などの関係者が集まっていますね。だから、宇崎さん主導っていう形でご協力していただいて、それからずっとご縁があって、長い歴史になったっていうことなんです」 ――この街には、近くに明大駿河台キャンパスなどもありますが、学生の地域への関わり方は、今どのように感じていますか。 「道場生の方は、スポーツ祭りに限らずアートピクニックとか、音楽公演もやっていて、すると色んなところに同じメンバーがいて知った顔がいますので、そういうところでまた会えてコミュニケーション取れるのでいいなと思います。学生の方は、そういう活動をしている中で、ここに居場所を作ったらどうかなと思います。そうすると、今度は卒業しても、もしくは結婚しても、こんにちはって言えるような、そういう風な街と学生の付き合いになってくれればいいですね」 ――神田や神保町の、街の活性化というところで、今後どのようになっていってほしいとお考えでしょうか。 「本の街・神保町、スポーツ店街のある小川町、そして楽器街が駿河台にあって、千代田区さんの方でもね、街の特性を生かしながら、特色ある街のいいところを伸ばしていければなと。食場として、カレーや中華も結構多いですよね。神保町には昔は中華料理の学校もあったので、そうしたゆかりある街を生かしながら、そして今度はまたその街と同士がエリアとして連携していけば楽しいですね。ただ街が発展しても、渋谷みたいになっちゃうとまたちょっと違うので、文化の街として伝えて、またキープしていければいいかなと思います」 ――ありがとうございました。 [渡辺悠志郎]READ MORE -
(45)活気あふれるスポーツの街 明大生もボッチャ体験会を実施/神田スポーツ祭り2023
明大スポーツ新聞 2023.11.2110月最後の週末、スポーツの街・神田は多くの人でにぎわっていた。街行く人々のお目当ては、今回で29回目となる神田スポーツ祭り。小川広場や靖国通り沿いには約30のスキー場ブースが並び、スキー場情報の発信や早割リフト券の販売が行われたほか、加盟店による感謝祭も実施された。今イベントには学生団体・明大まちづくり道場も参加。ボッチャ体験会などで、地域の活性化に貢献した。 ◆10・28~29 神田スポーツ祭り2023(小川広場~靖国通り)主催:神田スポーツ店連絡協議会▼ボッチャ明大まちづくり道場 世界有数のスポーツ用品店街である神田小川町では、周囲のスポーツ店が参加する神田スポーツ祭りが毎年開催されている。ウインタースポーツのシーズンが本格的に始まる前に、スキー関連の情報や用品が入手できる今イベントは、愛好家にとって魅力的な機会となる。当日、靖国通り沿いに立ち並んだテントには長い行列ができるところも多く、また加盟店にも多くの人が立ち寄っていた。特設会場となった小川広場では駿河台キャンパスのリバティータワーを背に、来場者が各ブースでの商品購入や抽選会、神保町よしもと漫才劇場の所属芸人が司会のステージを楽しんでいた。(写真:抽選会の様子) そんな小川広場では、フットサルコートにて明大まちづくり道場によるボッチャ体験会が行われた。「ボッチャはパラリンピック競技種目ですが、あまり知られてなくて珍しく、お子さんでも簡単にできる遊びなので、ぜひスポーツ祭りでやれたらなと思いました」(浦彩香さん・法3)。手作りのボールを使って道場生と気軽にボッチャを楽しめるほか、ボール作りもできる今企画。家族連れの方やスタンプラリーに合わせて訪れる方など、多くの来場者がボッチャを体験した。近くのボーイスカウトショップのついでに立ち寄ったという3人家族からは「東京大会の時にテレビで見ていたがやるのは初めてで楽しかった」(保護者)「ボールを弾き飛ばして近づけるところが面白かった」(子ども)といった声が聞かれた。また毎年イベントに来場しているという父子は「子どものスキー服を買いに来ていたが、楽しく体験できた」(保護者)「勝負の勝ち負けがつくところが良かった」(子ども)と笑顔で話していた。「1回ゲームをした後に『もう1回やりたい、もう1回やりたい』と言ってくれて、私たちもうれしいかったです」(浦さん)。多くの来場者が、誰もが楽しめるボッチャやパラスポーツの魅力を感じた1日となった。(写真:ボッチャを楽しむ親子) 今イベントが行われた神田は、御茶ノ水や神保町、小川町に囲まれた一帯であり、楽器店や古本屋、スポーツ店などが集まっている長く歴史のある街である。また、周辺には大学や予備校もあり、学生街としての機能も大きい。今イベントを主催した神田スポーツ店連絡協議会で会長を務める角谷幹夫さんは、学生と地域の関わりに期待を寄せている。「明大まちづくり道場さんにも協力していただいて、千代田区も入って、官・民・学生という連携でうまくできています」(角谷さん)。少子化や後継者不足などで地域コミュニティーの衰退が危惧される昨今、地域の活性化に学生の存在は重要だ。そのためにも、まずは自分の周りの地域に関心を持ってはどうだろうか。「駅と学校を往復するだけじゃなく、街を探索すると今までと変わったところがあるはずです。だからこそ、よく街を歩いて楽しんでください」(角谷さん)。明大生のみなさんも、ぜひ駿河台の魅力を今一度探してみて欲しい。今後、学生と地域の関わり、またボッチャなどのパラスポーツがさらに広まっていくことに期待したい。(写真:店頭に置かれたイベントのパンフレット) [渡辺悠志郎] イベント後のコメントはこちらから READ MORE -
(44)第8回パラ大学祭が開催! 史上最大規模の参加人数で大会は大盛り上がり
明大スポーツ新聞 2023.09.309月19日、8回目の開催を迎えたパラ大学祭。2チームで参加した前回大会の7位、13位という悔しい結果から明大は過去最大人数の3チームで参加した。ルーキーからベテランが一丸となって表彰台を狙うも、最高成績は明大Aと明大Cの5位。実力不足を突き付けられる結果となったが、〝誰もが楽しめる〟パラスポーツの奥深さに魅了された1日となった。 ◆9・19 第8回パラ大学祭(国立オリンピック記念青少年センター)明大A――5位明大C――5位明大B――10位 今大会に参加した明スポ部員たちは、明大A、B、Cの3チームに分かれて出場。明大代表として戦った。最初の種目は車いすバスケットボール。車いすを扱う技術が要求される競技だ。それに加えて、得点するにはフィールドにいるプレーヤー3人が必ずボールをつなげなければならないため、チーム内でのコミュニケーションも重要になってくる。「佐藤慶世先輩(政経4=芝)がポイントだと言っていた『着実なパス』を出せるよう意識した」(髙橋未羽・政経1=東洋大牛久)。そのおかげか髙橋の明大Cは2連勝。「初出場のメンバーも含めて全員のレベルが高く、非常に頼もしかった」(渡辺悠志郎明大C主将・情コミ3=渋谷教育学園渋谷)。明大Cが順調なスタートを切った一方で、優勝に向けて暗雲が立ち込めたのは明大A。「初戦を落としてしまったのが痛かった」(末吉祐貴明大A主将・営2=東京都私立城北)と、黒星スタート。2戦目は今大会の優勝チームとなった寄せ集め大学だったこともあり「相手は体格も技術も自分たちより上回っていたので、絶対に1戦目を取るべきだった」(末吉)。2連敗と厳しい立ち上がりとなった。そして残る明大Bの初戦の相手は、筋骨隆々の選手たちが集う中大。「相手のプレッシャーに負けないように、自分たちも声を掛け合った」(晴山赳生・法1=明大中野八王子)。初戦は惜しくも敗戦し苦しいスタートとなるも「2戦目からはチームの緊張がうまく解け始めた」(長崎昇太明大B主将・商2=日大二)。2戦目を勝利で飾り、1勝1敗で本競技を終えた。(写真:明大Cの勝利に貢献した岩田) 第2種目は毎年異なるオリジナルスポーツ。音の鳴るボールを使い、目隠しをした選手が得点を奪い合う。相手の守備陣の間を抜いてゴールゾーンに多くボールを転がしたチームの勝利だ。今大会では、大学の枠を超えてのチーム編成となった。自己紹介から始まった競技。初々しい笑顔が各所で溢れていた。明大勢では堀口心遥(政経1=宝仙学園)が持ち味の柔軟性を生かし攻守で躍動。多くの得点を奪いチームを勝利へ導いた。本競技は所属チームの得点とはならないが、目隠し越しでも伝わる真剣な眼差しで戦い抜いた選手たち。今大会のメインテーマ〝夏の終わりに最高の青春を〟にふさわしい充実した時間となったに違いない。(写真:ボールをセーブする末吉) 第3種目として行われたのはボッチャ。今種目の第4試合目で、明大の直接対決が実現した。ここまで強豪・杏林大を倒すなど3戦3勝と絶好調の明大A。対するは3戦2勝1分け、エースの長崎率いる明大B。両チームとも負けなしの状態で迎えた今試合は、熱戦が繰り広げられた。第1エンドは明大Aが得点に成功。第2エンドも明大Aが優位に試合を進めた。追い込まれた明大Bは野口優斗(文4=三鷹中教)の投じた最後の1球がジャックボール付近に。土壇場で追い付いたように思われたが、わずか数ミリの差で無念の敗北。一方勝利した明大Aは「全勝で終えるためにチーム全員で死力を尽くした」(春田麻衣・情コミ1=船橋東)と言葉通りの全勝で見事締めくくった。また明大Cでは岩田英佑(法1=明大中野)が才能を開花させ、チームを勢いづける。第2試合目には岩田の投じた1球が勝利を手繰り寄せるなど、期待の新星が躍動したこともあり4戦3勝1分け。全体を振り返ると明大は直接対決以外での黒星はなく、得意種目で他チームを圧倒した。(写真:ガッツポーズする野口(中央)と喜ぶ明大Bの選手たち) 今年度も最終種目はパラ大学祭恒例の車いすリレー。順位による得点がここまでの種目と比べて格段に跳ね上がるため、一発逆転も狙える種目だ。しかし、明大は毎年この車いすリレーで苦戦を強いられている。さらに今回の会場は体育館ということもあり、カーブでの操縦技術が勝負を分ける、より難しいレースとなった。他チームに圧倒的な速さを見せつけられ、周回差をつけられてしまう場面もあったが、ここで今大会において特に印象的な場面が訪れる。これまで3チームに分かれてしのぎを削ってきた明大が互いに声援を送り合い始めたのだ。つい先ほどボッチャでの明大対決で火花を散らしたAチームとBチームも応援し合い、互いの健闘をたたえる。明スポ部員の絆の強さに思わず目頭が熱くなる一幕だった。レースは予想通りカーブで減速してしまう選手が続出し、結果は3チームとも振るわず。それでも戦いを終えて談笑する紫紺の戦士たちの表情は晴れやかで、今大会の充実度を物語っていた。(写真:力走する長崎) 明大Aは車いすバスケの2連敗から見事に巻き返し5位に。明大Bはボッチャでの明大対決の敗戦など、要所要所でポイントを落としてしまい10位と悔しさの残る結果となった。それまで無敗と絶好調だった明大Cも、最終種目の車いすリレーで失速。明大Aと同率で5位と惜しくも表彰台には届かなかった。目標達成には至らなかったが、新戦力の活躍と順位の上昇を見せた明大。普段の生活ではなかなか触れることのないパラスポーツの魅力を体感することができ、選手たちにとって貴重な経験となった。「障がいの有無にかかわらず楽しめるパラスポーツを、いろいろな人に伝えていきたい」(晴山)。成長し続ける明大に期待したい、次こそは優勝だ。 [岩田英佑、髙橋未羽、春田麻衣、晴山赳生、堀口心遥] 出場選手のコメント末吉――今大会を振り返っていかがですか。 「やはりパラスポーツは楽しいなと再認識しました。今まで以上に他チームと関わる機会があったので、すごく楽しかったです」 長崎――昨年度の大会から成長した点はありますか。 「やはり腕力ですかね。5月の終わりごろから、筋トレを始めました。自分でも分かるくらい腕が太くなってきたんですよ。車いすリレーで実感しましたね、馬力が上がったなと。今日この日のためにやってきた、筋トレの効果を実感することができて本当に良かったです」 渡辺――今後のパラスポーツ担当の展望はいかがですか。 「パラ(スポーツ)担当は現在唯一特集記事が継続している分野です。東京パラリンピックの後も活動が続いていることを非常にうれしく思います。昨年度に始めた明大祭のボッチャ体験会は、今年度も開催予定です。今後はパラ大学祭と明大祭を軸として、先輩方が受け継いできたパラの精神を、できる範囲で後輩にも続けてもらいたいです。今後の活躍が非常に楽しみです」 金井遥香(情コミ4=大船)――大会前の心境はいかがでしたか。 「最上級生として参加させていただくにあたり、後輩に迷惑をかけたくない気持ちでいっぱいでした。特にボッチャは、過去の明大の成績から強いチームと当たると予想されていたので、どうしても勝ちたい、後輩たちを勝たせてあげたいと思っていました。大会前日に大学近くの福祉センターでボッチャの公開講座があったので、そちらに申し込み、渡辺や末吉と参加してきました。その後には5、6時間ほどみっちり部室で練習をして準備を整えました」 井澤怜音(文3=横浜市立東)――最も印象に残っていることを教えてください。 「やはりボッチャでの明大対決です。負けてしまいましたが数ミリの差で勝敗が決する名勝負だったと思います。もちろん悔しいですが大会ベストバウトともいえる試合を味わえてうれしいです」 新谷歩美(政経3=浦和一女子)――今後に向けて意気込みをお願いします。 「期待の新加入勢とベテラン勢で臨んだ今大会で、明大としては最終的に過去最高の順位を手にすることができました。しかしこれに満足することなく、来年出場する機会があれば必ずリベンジして、目指すは優勝のみです」 杉田凜(情コミ2=愛知県立江南)――車いすバスケットボールをプレーした感想はいかがですか。 「先輩方のおかげで初ゴールを決めることができました。しかし、パスを受け取った後ボールを奪われてしまったり、低いパスを通されたりとまだまだ課題もあるので、来年は後輩をリードできるように練習しようと思いました。個人的にバスケが苦手な人でも楽しめるので、一番お気に入りのパラスポーツです」 READ MORE -
(43)明スポ単独インタビュー③ アテネ五輪競泳金メダリスト 柴田亜衣氏/ボッチャ東京カップ2023
明大スポーツ新聞 2023.05.013月11日と12日の2日間で行われたボッチャ東京カップ2023。今大会は一般参加者に加えて、ボッチャ日本代表・火ノ玉JAPANやアスリート、芸人など多くの著名人が参加した。今回はその中から、東京パラリンピック個人種目で金メダルを獲得した杉村英孝選手(伊豆介護センター)、世界選手権リオ2022金メダリストの内田峻介選手(大体大)、そして長年ボッチャの普及に取り組んでいる、元競泳日本代表でアテネ五輪金メダリストの柴田亜衣氏にインタビューを行った。今回は、第3弾として柴田氏のコメントを全文お届けします。 柴田氏――試合を振り返っていかがですか。 「(大会には)何度か出させていただいているのですが、昨年度は1点も取れなかったので、先ほど初めて1点を取れてとてもうれしかったです。1点取れるだけでも楽しいです」 ――ボッチャの魅力はどこでしょうか。 「毎年いろいろな人と対戦できるのが一番ですね。ランプを使った選手もそうですけど、小学生とも対戦できます。年齢も幅広いですし、障害あるなしにかかわらず一緒にできるというのは楽しいなと思います」 ――ボッチャのやりがいを感じる部分はどこですか。 「選手みたいな戦術とかはあまりありませんし、とにかく近づけることを目標にする感じになっているのですが、自分が思ったところにボールが止まってくれると気持ちよいです」 ――水泳とボッチャ、共通する部分はありますか。 「水泳も年齢が幅広いという点では一緒かなと思っています。水泳はもっというとお母さんのお腹にいる間からマタニティスイミングといって泳げますし、半年からベビー(スイミング)が始まり、マスターズだと100歳でも泳いでいる方はたくさんいるので、年齢関係なく同じスポーツができるというところは水泳に似ていると思います」 ――ボッチャを知らない方に向けてメッセージをお願いします。 「初めて参加する時は一回もボッチャに触れたことがなかったり、ルールを知らないと思います。でもやりながら知っていったりとか、一切知らなくても始められると思うので、気軽にボールを触って投げてみようって思ってもらいたいです。そこからボッチャの面白さを知ってハマっていく人が多いと思うので、最初から全部知ろうとするのではなく、楽しいボール遊びだなと思って参加してもらえればいいのではないかなと思います」 ――ありがとうございました。 [末吉祐貴]READ MORE -
(42)明スポ単独インタビュー② ボッチャ日本代表・内田峻介選手/ボッチャ東京カップ2023
明大スポーツ新聞 2023.04.153月11日と12日の2日間で行われたボッチャ東京カップ2023。今大会は一般参加者に加えて、ボッチャ日本代表・火ノ玉JAPANやアスリート、芸人など多くの著名人が参加した。今回はその中から、東京パラリンピック個人種目で金メダルを獲得した杉村英孝選手(伊豆介護センター)、世界選手権リオ2022金メダリストの内田峻介選手(大体大)、そして長年ボッチャの普及に取り組んでいる、元競泳日本代表でアテネ五輪金メダリストの柴田亜衣氏にインタビューを行った。今回は、第2弾として内田選手のコメントを全文お届けします。 内田選手――大会を振り返ってみていかがですか。 「本当に皆さん年々上手くなっていて、今大会はレベルの高い大会だなと思っているのですが、僕たち火ノ玉ジャパンは準決勝で大阪公立大学さんに負けてしまって、悔しい結果となってしまいました。また来年も行われると思うので、次は次はと言えないんですけどね(笑)。もう本当に次も狙うとこは王座しかないので、それも強化の一環として、一つの大会として臨んでいけたらいいなと思っています」 ――学生に関して思うことは何かありますか。 「こうやってボッチャというのが大学で多く広まっていけばいいなと思っていて、僕自身大阪体育大学のアダプテッド・スポーツ部に所属しているのですが、僕はそこで実力が付いてきたと思っているので、学生さんたちに感謝しています。アスリートと学生さんが共に切磋琢磨しながら強くなるっていうのがもっと増えればいいなと思っています」 ――ボッチャの魅力はどこでしょうか。 「老若男女ができるスポーツだと思います。野球だったら、プロ野球選手と普通の人が戦ったら勝てないじゃないですか絶対に。でもボッチャって本当に何が起こるか分からないんですね。遠くに付けられたら、普通の学生さんでもミラクルショットが生まれたりしますし、火ノ玉ジャパンに、日本代表に勝つ可能性があるので、同じ土俵で同じルールで真剣に勝負できるのが魅力だなと思います」 ――現在の普及状況についてはいかがですか。 「東京パラリンピックや杉村選手などのおかげで普及していっているとは思うのですが、まだまだ知らない人がいるのが現状だと思っています。なので、もっと普及していくためには自分たちが結果というものを残し続けていく必要があると思うので、もっともっと普及につなげていきたいなと思います」 ――代表としての目標を教えてください。 「もうパラリンピックまでの時間が1年とちょっとになってきたので、結果を残していくことにこだわって練習して、パリパラリンピックへの出場、メダル獲得を目指していきたいと思っています」 ――ありがとうございました。 [末吉祐貴]READ MORE -
(41)明スポ単独インタビュー① ボッチャ日本代表・杉村英孝選手/ボッチャ東京カップ2023
明大スポーツ新聞 2023.04.023月11日と12日の2日間で行われたボッチャ東京カップ2023。今大会は一般参加者に加えて、ボッチャ日本代表・火ノ玉JAPANやアスリート、芸人など多くの著名人が参加した。今回はその中から、東京パラリンピック個人種目で金メダルを獲得した杉村英孝選手(伊豆介護センター)、世界選手権リオ2022金メダリストの内田峻介選手(大体大)、そして長年ボッチャの普及に取り組んでいる、元競泳日本代表でアテネ五輪金メダリストの柴田亜衣氏にインタビューを行った。今回は、第1弾として杉村選手のコメントを全文お届けします。 杉村選手――今大会を振り返ってみていかがですか。 「大会の規模が大きくなっていますし、参加者のレベルが年々上がっていく中で、私たちも日本代表として参加していますが、今回も私のチームは悔しい負け方をしてしまいました。もちろん危機感はあるのですが、それよりもこの大会を通してとてもいい刺激をもらっていますし、自分たちのプレーの強化という部分においてもさまざまなヒントをもらっている大会になっています。今回もとても有意義な時間になったと思っています」 ――今大会の決勝は大学生同士でした。学生ボランティアも多く参加する中、学生に対しての思いを教えてください。 「この大会に限らず協会主催のイベントやボッチャの体験会を各地でやっていますが、そういったところで各地の大学生のボランティアの支えに助けてもらっています。そういった方々のおかげでボッチャの運営ができていると思っていますので、本当にいつも感謝しています」 ――現在のボッチャの普及状況についてはいかがですか。 「協会の代表理事もボッチャの知名度が半数近くになっているという話をされていましたが、数年前まではボッチャという競技を言われても、名前も知らないしイメージも湧かなかったと思います。しかし、ここ数年は東京でパラリンピックが開催されたこともあって、知名度も上がっていますし、その上で普及も広がってきていると思っています。ただ、まだまだ知らない人がいると思いますので、大会に見にきてもらったり、また実際に体験して投げてもらったりすることで、ボッチャの面白さや魅力を感じてもらえると思います。どんどん多くの人たちに楽しんでもらいたいなと思っています」 ――ボッチャの魅力を教えてください。 「ボッチャの魅力はいっぱいありますが、もちろん色んな人たちが誰でもできる、楽しめるところは大きな魅力の一つです。競技者の観点で言うと、ボッチャは自己選択・自己決定のスポーツだと私は思っています。やはり障害を持っていると言うと自分の思い通りに活動できなかったり、周りに気を使ってしまったりということが実際にあります。しかしコートの上に立つと助けてくれる人はいませんし、自分の考えたことや選択したものを実行して、それをプレーに移していく。それが自分の思い通りにできた時が一番気持ちいい、うれしい瞬間だと思うので、そういったところがボッチャの魅力だと思います」 ――ボッチャを知らない人に向けてメッセージをお願いします。 「ボッチャは見るのも楽しいですが、やってみることで楽しさがより分かると思うので、ぜひボールに触れてもらって一球投げてほしいなと思います」 ――ありがとうございました。 [末吉祐貴]READ MORE -
(40)著名人も多く参加! 決勝は史上初の大学決戦/ボッチャ東京カップ2023
明大スポーツ新聞 2023.04.01芸人やアスリート、さらにはボッチャ日本代表・火ノ玉JAPANも参加したボッチャ東京カップ。今大会は多くの観客が入り、にぎわいを見せた。決勝の対戦カードは杏林大と大阪公大となり、大会史上初めて大学同士での決勝戦が実現。試合は杏林大が大接戦を制し、栄冠を手にした。 ◆3・11~12 ボッチャ東京カップ2023(武蔵野総合体育館) 2日間にわたり、激闘が繰り広げられた。武蔵野総合体育館で行われたボッチャ東京カップ2023。今大会には全国で行われた予選を勝ち抜いた強者に加えて、お笑いコンビ・くりぃむしちゅーの上田晋也氏や元競泳日本代表でアテネ五輪金メダリストの柴田亜衣氏をはじめとする多くの著名人や、火ノ玉ジャパンも参戦した。 強豪ひしめく中、決勝に駒を進めたのが杏林大と大阪公大である。大学同士の決勝戦は大会史上初の出来事であった。第1エンドで杏林大は大阪公大に大差をつけられ、厳しい戦いを強いられる。しかし何とか食らいつき、勝負は最終エンドへもつれ込んだ。息をのむ展開が続くも、軍配が上がったのは杏林大。大学決戦を制し、悲願の優勝を果たした。 例年以上の盛り上がりを見せたボッチャ東京カップ2023。今大会、若い世代の躍進が目立ったことは、ボッチャ界において大きな意味を持つだろう。決勝の舞台に立った同年代の選手たちから、我々も多くの刺激を受けた。今大会、明スポは本選出場は果たせなかったものの、大会ボランティアやメディアとして大会のサポートに尽力した。我々もボッチャという競技をより多くの人に認知してもらい、興味を持ってもらえるように今後も活動を継続していきたい。 [末吉祐貴、布袋和音] 優勝チーム・杏林大コメント――率直な感想を教えてください。 「もう最高ですね。優勝できるとは思っていなかったので。最高です本当に。それしかないです」 ――決勝まで振り返ってみていかがですか。 「技術面ではまだまだで、雰囲気と流れとラッキー、これだけで勝ったと言っても過言ではないです」 ――優勝した瞬間の感情はいかがでしたか。 「元々優勝できると思っていなかったです。まず(東日本)大学選手権から勝てると思ってなかったので、予想外の予想外。言葉が出ないですね。うれしかったです」 ――チームの強みはどこですか。 「この勢いと雰囲気、あとリアクションとかですね(笑)。技術ではなくて、この見た目です。目立ちたいっていうこの気持ちが僕らの特徴です」 ――ボッチャ部での活動内容を教えてください。 「基本的には週1回、学校で部活動を行っているのですが、普通にみんなで楽しくボッチャをしています。試合前になったら、ガチ勢と楽しくやりたい組で別れてそれぞれ練習するみたいな感じです」 ――大学生にボッチャの魅力を伝えるとしたらどのように伝えますか。 「ボッチャは見るスポーツではなくてするスポーツなので、やってみることが大事かなと思います」 ――今後の目標を教えてください。 「優勝したら引退する予定だったのですが、来年の東京カップの出場権を得たので2連覇を目指したいです。あとは後輩の育成ですね。後輩の代でもボッチャに貢献できるように、そういう部活動を続けていきたいと思います」READ MORE