紙面記事プレーバック
水谷隼選手(平25政経卒=現ビーコン・ラボ)、野村祐輔選手(平23商卒=現広島東洋カープ)、サッカー部J1撃破、山岳部マッキンリー登頂…。この企画では、これまで明大スポーツの紙面で取り上げてきた名選手、偉業をピックアップして振り返ります。
また、第451号以降の各号1・裏面をアルバムに掲載していますので、ぜひご覧ください。
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善波監督が勇退 12年間の監督生活に幕
硬式野球 2019.11.28◆9・14~11・4 東京六大学秋季リー グ戦(神宮球場)▼❺明大 12年に及ぶ監督生活に幕を下ろす。5位に終わった秋季リーグ戦後、善波監督が退任を明らかにした。「自分の会社の仕事をきっちりしなければいけない時期にきている。新しい空気で良い明大野球部になってほしい」と話した。 歴史に残る名将だ。2004年からコーチを務め、08年に監督に就任。1年目の春季からチームをリーグ優勝に導くと、24季で9回のリーグ制覇を果たした。全日本大学選手権、明治神宮大会も制し、合計3度の日本一にも輝いた。 その間には10年の荒木選手(平23営 卒)から10年連続でプロ野球選手を輩出。計17人をプロの世界へ送り出した。柳選手(平29政経卒)は「現役の頃は厳しいこともたくさん言われた。それでも今思えば、監督がいろいろ考えてやってくれていた。すごい監督に教わることができた」と指揮官に感謝の意を述べる。 後任は未定だが、人間力野球をベースとした〝善波イズム〟は絶えず受け継がれる。今秋は5季ぶりの5位に終わったが、来春のリベンジに向けて、もう一度走り出す。【楠大輝】◆善波達也(よしなみ・たつや)昭60文卒。現役時代の守備位置は捕手※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
平田しおり アジア選手権3位入賞 明大生一番乗りで東京五輪内定
射撃 2019.11.28◆11・3~11第14回アジア選手権(カタール・ドーハ)▼女子ライフル三姿勢❸平田 明大生の東京五輪代表内定、第1号だ。平田しおり(政経2=金沢伏見)は選考会となるアジア選手権で1169点を出し、ファイナルに進出。3位入賞を果たし、日本人選手最上位となり、国別の出場枠を獲得した。努力の天才 三姿勢の2番目・伏射を終え、途中経過は2位。残すは立射。「大会前から調子が上がらず、苦しかった」。それでも戦い抜けた要因は「他種目の好成績による心の余裕」。不調を補える総合力で切符を手にした。 代表内定は努力の結晶だ。高校から銃を手にした平田。射撃部はなかったため、射場に通えるのは週末のみ。クレー射撃選手の父と二人三脚で技術の向上に努めた。「自分が五輪なんて全く想像できなかった」。転機は今年2月にインドで行われたW杯だった。世界のトップスナイパーを相手に、平田は7位入賞。当時の自己新記録をたたき出した。「ここから五輪を意識できるようになった」。その後は、大学の大会に出場する傍ら、国際大会で世界各地を転々とする日々。「本当に大変だった」。それでも「五輪が手に届くところにある」ことを原動力に、自己研鑽(けんさん)に励んだ。 「ここまで来たからには金メダルを」。今年度も自己新を記録し続け、まだまだ成長途中。来夏〝JAPAN〟のジャージーを身にまとい、表彰台の頂点に立つ。【上松凜助】♥平田しおり(ひらた・しおり)石川県出身。160㌢※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
一般生の星・鈴木主将 男女初段の部で有終の美飾る
少林寺拳法 2019.11.28男女初段の部に出場した鈴木雄大主将(法4=明大中野)・村松夕葵乃(政経3=横浜女学院)組が、頂点に立った。予選を1位で通過すると、本選でも力強い演武を披露。鈴木にとっては1年次以来の日本一となった。総合では2年連続の準優勝に輝き、部全体のレベルの高さを見せつけた。有終の美 「最後は勝って終わりたい」(鈴木)。5月の関東学生大会は就職活動と日程が重なったため欠場。鈴木のいない日本武道館で部は総合優勝を果たした。「主将として部が勝てばいいと思っていたけれど……」。一拳士として〝勝ちたい〟気持ちが芽生えた。 持ち味は力強さ。男女の演武では、女子を引き立たせる構成が好まれるが「迫力に欠けていた」。勝ちにこだわり、大会2週間前に鈴木の力強さを生かした演武全変更。それがプラスに働いた。他組を上回る迫力とキレで圧倒。〝鈴木らしい演武〟を見せつけ、栄冠を手にした。全身全霊 例年、主将はスポーツ推薦入学者が務めていたが、鈴木が競技を始めたのは大学から。同期のスポーツ推薦入学者・宮迫汰一(商4=大産大付)が指導者へ転向したことで、鈴木に白羽の矢が立った。「先代の方々のような威厳が自分に出せるのか」。一般生としての不安があったが「等身大の自分で、ストイックに」。自分を厳しく追い込む姿に部員はおのずと付いてきた。中でも後輩の育成には力を注いだ。「大学から始めても、優勝できるのは先輩たちのおかげ」。鈴木が1年次の主将・伊藤輝氏(平29政経卒)の「後輩は宝だ」という言葉は、同じ立場になってからより身に染みるようになった。まずは気さくに話し掛け、雰囲気づくりから着手。練習を主に仕切る3年生に対しても、口出しはせず意思を尊重した。「何よりも部員のことを考えてサポートする。それが彼の強みで、彼にしかできないこと」(高橋佑太・法4=明大中野)。9月の関東学生新人戦では、新人育成賞(総合優勝)を獲得。鈴木の思いは結果として表れた。 「これが似合う主将になれよ」。誕生日プレゼントに宮迫からもらった〝五十七期主将〟と金色の糸で縫われた帯。「最初は全然似合わなくて(笑)。でも今はしっくりくるようになった」。うれしそうに握る色あせた帯は、鈴木の1年間を物語っていた。 明治卒業 鈴木の学生生活は〝明治〟と共にあった。「中学校から10年間お世話になって、たくさんの経験をさせてもらえた。最後に恩返しができたかな」。これまで育ててくれた〝明治〟に感謝を込めて。「大好きです」。少し照れくさそうに笑って、慣れ親しんだ2文字に別れを告げた。【藤山由理】◆鈴木雄大(すずき・ゆうだい)東京都出身。紫紺にかけて、スローガン〝紫魂〟を考案するも部員から「ダサい」と言われてしまった。175㌢・57㌔※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
史上初の3冠に王手! 最多勝ち点でリーグ優勝
サッカー 2019.11.28◆9・14~11・24 第93回関東大学1部リーグ戦(味の素フィールド西が丘他)▼❶明大 大臣杯に続き、二つ目の栄冠だ。第19節の順大戦で2―1の勝利を収め、3年ぶり5度目の優勝を達成した。さらに勝ち点を56まで積み上げ、歴代最多を更新。18勝2敗2分と圧巻の強さを見せつけた。個の強さ 万全の状態ではなかった。FC東京入団が内定しているMF安部柊斗(政経4=FC東京U―18)ら主力がケガで離脱。後期リーグ初戦からフルメンバーがそろうことはなかったが、勢いが衰えることはない。要因の一つが選手層の厚さ。その筆頭がDF常本佳吾(政経3=横浜F・マリノスユース)だ。「複数のポジションをこなすことが自分の強み」とCBだけでなくSB、ボランチにも難なく対応。チームの窮地を幾度となく救った。常本だけでない。優勝を決めた順大戦ではFW狩土名禅(文3=桐生一)が決勝点を挙げるなど、毎試合違ったヒーローが躍動。〝誰が出場しても勝てるサッカー〟を証明してみせた。 大学サッカーを制するための最後の壁・インカレ。「最後に負けたらやりきれない」(FW佐藤亮主将・商4=FC東京Uー18)。目標とする3冠まであと一つだ。【市瀬義高】※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
藤﨑主将「自分が明治を強くしたかった」 2年連続団体インカレ準V
剣道 2019.11.28◆11・10第38回全日本女子学生優勝大会(春日井市総合体育館)▼❷明大 最後まで笑顔があふれた。藤﨑薫子主将(営4=島原)を中心に、3年ぶりの日本一を目指して臨んだ全日本女子団体戦。あと一歩及ばず、頂点は逃したが、2年連続の準優勝に輝いた。最高の仲間 優勝を懸けた決勝・立大戦はお互い一本も取れないまま大将戦へ。藤﨑にとって最後の大一番。準決勝で脚部に肉離れを負うが「気にしないで」とチームの雰囲気を最優先。痛みに耐えながら戦った。一進一退の攻防も、引きメンを取られ敗北。昨年度と同じ準優勝に終わったが「頑張ってきて良かった」。仲間との絆を再確認し、笑顔で体育館を後にした。 どんな場面でも中心には彼女がいた。元々「誰よりも練習している」(山﨑里奈・法2=中村学園女子)と後輩も舌を巻くほどの努力家。今季は主将を任されると「常にみんなの目標でありたい」と鍛錬を怠らず、チームの先頭に立ち続けた。さらに、今大会前には思い出の写真や動画を入れたビデオを作成。主将の愛あふれる動画に涙を流す部員もいたほど。最後にはみんなの輝く姿で士気を高めた。「勝ちたいという気持ちが増した」(山﨑)技術面だけではなく、深いチーム愛を持つ姿はまさに理想の主将だった。 全国制覇の夢は後輩たちがかなえる。「本当に良いチームだった。来年は絶対に優勝してくれる」。もうすぐ旅立つ4年生の技術と思いを竹刀に込めて。残された部員たちはさらなる高みを目指す。【金内英大】♥藤﨑薫子(ふじさき・かおるこ)熊本県出身。息抜きの方法は水族館に行くこと。160㌢※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
二ノ宮主将 前進し続けた4年間は準Vで閉幕
レスリング 2019.11.28主将の意地だった。フリースタイルの頂点を決める全日本大学選手権。97㌔級の二ノ宮寛斗主将(営4=岐南工)が準優勝を果たした。明大では寺田靖也コーチ(平29農卒)以来3年ぶりの決勝進出。明大の看板を背負った4年間。自他ともに認める努力で、結果を残し続けた。主将として挑んだ1年間はケガに悩んだが、腐らず前向きに。学生大会の締めとして表彰台に上ってみせた。自分で切り開く 集大成の銀メダルだ。吉田ケイワン(日大)との決勝は、一歩届かず8―11。手にしたメダルは望んだ色ではなかった。それでも、昨年のインカレ優勝以来遠ざかっていたフリーでの表彰台入り。充実の4年間を駆け抜けた。 「1年生の時から頼りがいがあった」。三つ上の先輩、寺田コーチは当時を振り返る。明大は決して強豪校ではない。緊張感のない全体練習が週に2、3日。高校で世界も経験した二ノ宮との温度差は歴然だった。 「自分でやるしかない」。強豪校に1人で足を運び武者修行。努力を惜しまず、3年次夏にはインカレ王者に輝いた。主将就任後は、部全体に経験を還元。内容の濃い練習を後輩に課した。だがそれ以上に自分に厳しく。ケガの多い中でも、誰よりも気を引き締めて鍛錬を行った。「4年間でレスリングを好きになれた」。高みを目指し、自力で駆け上がってきた。だからこそ、明大を選んだ4年間に悔いはない。夢へと一直線に 幼少期から、欲しいおもちゃの前で動かないような頑固な性格。そんな少年はレスリングに出会うと夢中になった。各世代での日本一を目指し、達成するとすぐにより高い目標へ着手。次第に、刺激し合える仲間が増えた。試合会場では、他大の関係者からの声援も。「交流が増えた。そこは自分でやってきた成果」。真っすぐな向上心が多くの人を引き付けてきた。 観客席にはいつも母・記子さんの姿があった。普段は離れて生活する息子に直接ねぎらいの言葉を掛けた4年間。中学生まで習っていた柔道では競技への姿勢を叱ることもあったという。けれど立派な大人になった今はもう、必要ない。試合前は必ず2人でグータッチ。「応援してくれる全ての人のパワーが寛斗の力に変わるように」(記子さん)。母が今までもこれからもずっと一番のサポーター。「本当にありがたいです。照れくさくて言えないけど……」。背中を押され、新たな一歩を踏み出した。【福田夏希】◆二ノ宮寛斗(にのみや・ひろと)岐阜県出身。高校生の頃から、試合では決まって祖母から送られる赤いタオルを使用している。今大会後の飲み会では『敬語禁止ゲーム』を開催。後輩に「おい、ニノ!」と呼ばれるいつもと違った雰囲気だったが、楽しい会になった。169㌢・97㌔※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
田村優選手が母校に凱旋! トークイベント開催‼
ラグビー 2019.11.28世界を驚かせた男が明大に帰ってきた。ラグビーW杯で活躍した田村優選手(平23文卒・現キヤノンイーグルス)が11月20日に駿河台キャンパスで学生向けトークイベントを行った。--先日のラグビーW杯はどれくらい緊張していたか 「開幕前に南アフリカとの試合があって、その後3、4日休みがありましたが、その辺から緊張はしていました。15年のW杯で3勝して、今回は自国開催なのでその成績が最低ラインだと思っていました。そこは超えなければいけないので、4連勝しかありません。初戦のロシアは格下なので、勝ち点5を取らないといけない。本当にいろんなことを考えていました。また、日本人はミーハー気質なところがあるので、今回は大きく盛り上がるチャンスでした。逆にここで駄目だったらラグビーが注目されることは一生ない。そのプレッシャーを開幕前、ロシアとの試合では感じていました。」--大学時代と今を比べて 「舞台も違いますし、背負う責任も違いました。今は国民の皆さんの期待を背負っているので。大学ラグビーは楽しかったです。でも、楽しいくらいで必死こいて準備するほどそこまでラグビーに熱中していなかったのかもしれないです。今も楽しいことに変わりはないですが、責任が何もなかったです。」--今の明大で注目している選手は 「キャプテンの武井選手です。彼は高校も一緒なので。この前の慶大戦を少し見て、勝ちましたけど、まだまだ力はあると思うし、もっともっと良いラグビーをしてほしいと思います。」--大学生にエールを 「これからいろいろな大変なこと、つらいことがあると思いますが、まず自分の好きなことをやるようにしましょう。嫌な仕事は辞めた方がいいですし、好きじゃないことを仕事にするほど辛いことはないです。好きなことだったら全力でやれると思うので、好きなことを100%全力でやってください。応援しています。」◆田村優(たむら・ゆう)平23文卒。キヤノンイーグルス所属。ポジションはスタンドオフ。自国開催となった今年度のW杯ではキッカーも務め、合計51得点でランキング4位に入った。大学4年間の対抗戦での明早戦は通算1勝3敗で負け越し※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
ラグビー普及のために 大学ラグビーのなすべきこととは
ラグビー 2019.11.28その雄姿に人々は魅了され、勇気づけられた。11月、ラグビーW杯2019(以下、W杯)は大熱狂のうちに幕を下ろした。日本代表は史上初のベスト8。まさにビクトリーロードをひた走った2カ月間だった。この盛り上がりを今後どう継続していくか。火を消さないために大学ラグビーの果たすべき役割は大きい。本企画では独自の視点で明大ラグビー部のあるべき姿を模索する。なすべき取り組みの形 これまで以上に大学ラグビーにスポットが当てられる。今年度の明早戦チケットはW杯の余波もあり例年にない早さで完売した。「毎年見に行っていたのに今年の券は取れなかった」という話も耳にする。大学選手権決勝が1月、新国立競技場で執り行われることからもその注目度、影響力は高いものであると分かる。その中で、課題として浮かび上がるのは現役学生の注目度の低さだ。試合会場でスタンドを見渡しても学生の少なさは一目瞭然。日本代表33キャップを誇り、現在はラグビーの普及、発展活動に取り組んでいる大西将太郎氏は「大学生が自分の母校を愛する気持ちが薄れてきている」と指摘する。大学スポーツは勝敗が全てではない。私たちと同じ学生が母校の看板を背負い、体を張って戦っている。そのことだけで応援に行く理由として十分ではなかろう。紫紺が進んだ新たな道 近年、明大ラグビー部はファンとの距離が近くなっている。今までは一部を選手たちが行っていた広報活動は、今年度からマネジャーが担当。「ファンの人たちにより近い目線で発信できるようになった」(直江彩佳マネジャー・政経4=札幌東)。昨年度にはインスタグラムの開設、今夏にはホームページの改設に着手した。「若い人たちからの反響も大きくなった」(直江)。チームを支える裏方の努力が形となって表れ始めている。 地域への貢献活動や後進育成にも熱を注ぐ。毎年欠かさず行われている北島ラグビー祭には300人を超える子供たちが訪れ、選手やコーチとの交流を深める。その他にもラグビースクールでの技術指導やラグビー教室を行うことも。「ラグビーの敷居は高くないという部分を発信していくことが重要」(大西氏)。W杯で一気に身近になったラグビー。人気を根付かせるために、距離が近い大学生の担う役割は大きい。貪欲なチャレンジ精神 直属のラグビースクールを持つ早大や付属校との結び付きが強い慶大と比較すると、明大のラグビー普及活動は充実しているとは言えない。しかし、地道な活動でも継続することで道が開かれる。「変化を恐れずチャレンジすることが大事」(大西氏)。こうした活動はクラブ単体としての努力では行き届かない。母体側である大学や協会との積極的な連携も必要不可欠になってくる。 「明早戦に憧れを持ったから」。選手の多くは明大進学の理由を問われるとこう答える。大観衆の下、グラウンドで戦う選手たちは魅力的に映るはずだ。加えて近い将来「小さい頃に明治の選手と触れ合ったことがきっかけ」と話す選手が出てくるように。明大は今後も継続的にラグビーの普及や後進育成に励まなければいけない。【清水康佑】※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
相良監督インタビュー 「FWがカギになる」
ラグビー 2019.11.28--現在の4年生には下級生から試合に出場していた選手が多い 「齋藤や岸岡は〝スーパー1年生〟のような扱いで最初から試合に出場して以降、ずっと活躍しています。また彼ら以外の4年生もそれぞれの個性があってリーダーシップを発揮するようになりました。最上級生になってプレーや言動が変わった人間もいます。今後、試合に出場できない4年生が自分自身の役割や日本一になるために何ができるのかということを考えて行動できるかが重要になってきます。」--今年度のチームの特徴は 「下級生から出ているメンバーが多く残っているという面では自信があります。また今年のチームはFWがウイークポイントと思っていたので、セットプレーや近場のアタックの部分でのFWの成長がチームの成長につながりました。明大のような強いチームと優勝を争う際には、強化されたFWがカギになってくると思います。」--今年度の明大の印象は 「タレントぞろいな印象です。FWが強いこともさることながらBKにも優れた選手が多いので非常にバランスの取れた強いチームだと思います。人材だけではなく取り組む姿勢やベースの部分がしっかりしているチームです。」--試合の意気込みは 「早明戦はお互いのカラーを出し合うゲームだと思います。昔のような縦の明治、揺さぶりの早稲田というわけではないですが、お互いの強みがぶつかり合うような試合を展開していきたいです。」【聞き手・清水康佑】◆相良南海夫(さがら・なみお)選手から「優しいお父さんのような存在」と慕われる。※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE -
スクラムの要・小林賢太 「明治が一番勝ちたい相手」
ラグビー 2019.11.28「明治が一番勝ちたい相手」。2年生ながら、スクラムの中心・3番を背負うプロップ小林賢太(スポ2=東福岡)。1年次からレギュラーを担い、昨年度の大学選手権準決勝での敗戦を経験。小林を中心に進化した早大FWが明大に迫る。悔しさ胸に 「自分がボールをクリーンアウトしていれば継続できていた」。昨年度の大学選手権準決勝・明大戦。4点を追う早大はラストワンプレーでアタックを継続していた。しかし、小林が参加したラックからボールがこぼれ、明大ボールに。そのままノーサイドとなった。「何回試合を見返しても、悔いが残るシーン」。この悔しさを糧に1年間課題を突き詰めてきた。 「FWで勝てないと試合にも勝てない」。特に改善してきたのがスクラム。まずは昨年度の〝耐える〟スクラムから〝押す〟スクラムへマインドを変えた。「どの大学でも押すくらいの気持ちを全員が持っている」。さらに、練習後には8人でポジションごとの課題を共有。FW全体でスクラムへの意識を徹底している。 対抗戦では早くも成果を見せつけた。9年ぶりに白星を挙げた帝京大戦。春には24―61と大敗を喫した相手に、ファーストスクラムからペナルティーを誘い、PGを獲得する。その後も前半21分、後半7分にスクラムでペナルティーを奪うなど、FW戦で奮闘。春からの成長を体現する一試合となった。 今回の明早戦、命運を分けるのはFW戦。両チーム決定力の高いBKがいるだけに、どれだけ良い球を供給できるかが勝負となる。そして、セットプレーの中心を担う小林の活躍は欠かせない。「自分の役割を明確にすることが大事。やってきたことを出せれば勝てると思う」。縁の下の力持ちが明早戦の勝負を決める。【田中佑太】※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください→年間購読・新聞販売についてREAD MORE