紙面記事プレーバック
水谷隼選手(平25政経卒=現ビーコン・ラボ)、野村祐輔選手(平23商卒=現広島東洋カープ)、サッカー部J1撃破、山岳部マッキンリー登頂…。この企画では、これまで明大スポーツの紙面で取り上げてきた名選手、偉業をピックアップして振り返ります。
また、第451号以降の各号1・裏面をアルバムに掲載していますので、ぜひご覧ください。
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7位から逆転 インカレ総合4連覇
水泳(競泳) 2018.09.26執念でつかみ取った頂点だ。1日目終了時点で総合7位と幸先の悪いスタートも、怒涛(どとう)の巻き返しで逆転優勝。黄金時代をつなぐ4連覇を達成した。◆9・7~9日本学生選手権(横浜国際プール)▼男子総合❶明大二つの〝げき〟 3年間王者に君臨する最強集団に、不穏な空気が流れていた。初日から成績は振るわず、2日目も表彰台候補の選手が予選落ち。王座陥落の危機に、指揮官の〝げき〟が飛んだ。「優勝への気持ちが足りない」(佐野秀匡監督)。これが選手の闘志に火を付けた。「順位を一つでも上げる気持ち。自分の言葉では足りなかった」(内田航主将・法4=淑徳巣鴨)。その後は一人一人が確実に、そして予想を超える結果で得点を重ねた。2日目最終種目・400㍍メドレーリレーでは表彰台が厳しいとされていた中、2位を獲得。最終日も破竹の勢いで、首位に立つ中京大から首位を奪い22・5点差をつけた。4年間で最少得点となったが〝劇〟的な逆転優勝は、過去3年を超える喜びをもたらした。重かった天皇杯 1年前、断トツで優勝を飾り3連覇。次なる主将に任命されたのは内田だった。しかし待っていたのはケガとの闘い。3年次12月に足の傷口が化膿(かのう)する病に。計3回の切開手術を余儀なくされた。手術後は最長1カ月泳げないこともあり、体力づくりも調子もその度にリセット。「期待の声もストレスになっていたかもしれない」と満足に練習ができない上に、4連覇への重圧も増していった。「最後に格好良い姿を見せたい」。今大会、初日の400㍍自由形では予選落ち。名誉挽回のチャンスは、最終種目・800㍍フリーリレーだけとなった。予定では予選のみの出場だったが、決勝も「泳がせてください」と全部員の前で優勝への思いと共に嘆願。「おとこ気を買った。決勝に出る選手にもプラスになった」(佐野監督)。すると、自己ベストまでわずか0秒77の泳ぎを披露。結果が求められる世界で、最後の最後にチームに貢献してみせた。歓喜の中に、一人安堵(あんど)の表情を浮かべた。総合優勝した大学にだけ贈られる天皇杯。「重かった。いろいろなものが詰まっていた」。支えてくれた仲間への感謝、重圧からの解放、さまざまな思いが詰まったトロフィーを掲げ、競泳人生を締めくくった。【坂田和徳】◆内田航(うちだ・こう)東京都出身。好奇心旺盛な性格。培った教養で「誰とでも話せる」と同期も感心。181㌢・76㌔READ MORE -
カツオ 世界で大暴れ
水泳(競泳) 2018.09.26カツオが世界に飛び込んだ! 8月に行われたパンパシフィック選手権(以下、パンパシ)とアジア大会に日本代表として出場した松元克央(政経4=千葉商科大付)。二つの国際大会で金二つ、銀一つ、銅三つのメダルを獲得した。来年度の世界水泳、2年後の東京五輪に向けての基盤は出来上がった。◆8・9~12パンパシフィック選手権(東京辰巳国際水泳場)◆8・18~9・2アジア競技大会(インドネシア・ジャカルタ)克央覚醒 重圧に打ち勝った。「今年戦えないようじゃ来年以降も戦えない」。これから先、国際大会で結果を残すには、今年度のパンパシでメダルを獲得することが絶対条件だった。迎えた200㍍自由形決勝。全身を使ったダイナミックな泳ぎでラスト50㍍を4位で折り返す。目標達成は危ういと思われた。しかし「練習は日本人が一番している」という入江陵介選手(イトマン東進)の言葉が松元の脳裏をよぎる。「頑張っているのに負けたくない」。その執念から脅威の追い上げを見せ、自己ベストとなる1分45秒92をマークし、銅メダルを獲得。続くアジア大会の800㍍フリーリレーでは、リオデジャネイロ五輪金メダリストの孫楊(中国)とのアンカー勝負に。「今までにないくらい緊張した」中でも、世界トップの選手を振り切り、優勝に貢献。「大きな収穫となった」。プレッシャーを乗り越え栄冠を手にした松元は今夏、間違いなく世界最高峰に足を踏み入れた。先生孝行 昨年度から200㍍自由形のタイムを1秒以上も更新している松元。たった1年でここまで成長した裏には、鈴木陽二コーチ(セントラルスポーツ)の存在があった。鈴木コーチはソウル五輪で鈴木大地氏(スポーツ庁長官)を金メダルに導いた名伯楽だ。「大きいな」と高校時代から松元に注目していた。本格的に指導を始めたのは昨年4月から。鈴木コーチの練習は水泳界でも厳しいと有名。相当な運動量の中に高い質を求める鍛錬だ。それでも、松元は必死に食らいつく。「彼の一番良いところは苦しくても逃げないところ」。ひたむきな姿勢が二つの大会で好成績を収める要因となった。 「五輪で先生に良い景色を見させてあげたい」。2大会でメダルを取っても「通過点」としか言わなかった恩師を満足させるには、2年後に金メダルを取るしかない。天衣無縫 小さい頃から目標は変わらない。「将来の夢は何ですか」という質問に対しての返答はいつも同じ。「五輪に出場すること」。全くベストを更新できず、夢を諦めかけたこともあった。それでもスランプからはい上がり、今や日本代表で自由形のエースに。「昔から思ってきたことが今につながっている」。松元の夢が現実になる瞬間。その時が刻一刻と近づいている。【綾部禎】◆松元克央(まつもと・かつひろ)福島県出身。185㌢・85㌔READ MORE -
あと3カ月で平成最後のクリスマス…イマドキ大学生はアプリで恋活♡
明大スポーツ新聞 2018.09.269月。夏休みも終わった。ふと考えたことはないだろうか。「このままでいいのかな?」。クリスマスまで3カ月、恋人と過ごしたいならそろそろ本腰を入れたいところ。そんな今、注目を集めているのは〝マッチングアプリ〟。ネット上で理想の異性を探すこのサービス。欧米では既にカップルの3組に1組がオンラインで出会っている。日本でも今後、若者を中心に一般的になることが予想される。訳アリ若者事情 時代はまさに〝草食系〟だ。「大学生になったら自然に恋人ができる」。そう思っていた人は少なくないだろう。だが現実はうまくいかない。本紙が明大生405人に行ったアンケートでは全体の約7割が『彼氏・彼女がいない』と回答した。背景にあるのは現代の若者特有の心理だ。テレビ、雑誌などで活躍する世代・トレンド評論家の牛窪恵氏は「(今の大学生は)サークル内での恋愛が起きにくくなっている」と語る。その大きな理由の一つは〝周りの空気を読んでいる〟ことだという。「身近な相手と深い関係になっても、『別れた後にどうなるのか』など、先のことを考えている。そうなると身近な相手は『面倒くさいな』と思ってしまう」(牛窪氏)。嫌な記憶は誰もが残したくないもの。大学生が求めるのは後腐れのない関係のようだ。新しい恋愛の形 そんなニーズに合わせるように、マッチングアプリが現在、急速に普及している。業界最大手『Pairs』を運営する株式会社エウレカ広報の田山慶子氏は新規における学生の割合が近年、増加傾向にあると分析している。「学生の比率は2017年1月時点では約7%だったが、それが今、13%を超えている状況にある。この1年半だけでも比率が顕著に高まっている」(田山氏)。今の大学生はいわゆる〝デジタル・ネイティブ〟。物心ついた時からインターネットと触れ合ってきた。人間関係、そして恋愛関係の始まりがアプリ上に移っても特に違和感がないのかもしれない。 一方で否定的な意見もある。アンケートで『マッチングアプリを使わない理由』として目立ったのが『怖いから』という回答だ。かつて出会い系サービスが犯罪の温床として社会問題となった歴史から、マッチングアプリにもネガティブなイメージを持つ人は一定数いる。 その対策として多くのアプリでは厳重な管理体制が敷かれている。公的書類による本人確認や不適切な投稿の排除。『Pairs』では業界初の24時間365日対応を行っている。「地上での出会い以上に安全な環境にしたい」(田山氏)。より安全に、より安心にマッチングアプリは進化している。目的意識の差異 人それぞれ恋愛への価値観が違うように、マッチングアプリにもいくつか種類がある。結婚に焦点を当てたもの、ただ出会いの場だけを提供するもの。目的、用途はそれぞれ違う。利用者の意識の差がトラブルを招くこともある。利用する上で大事なのは「自分に合ったものを選ぶこと」と田山氏。アプリに固執し過ぎることなく、あくまで選択肢の一つとして。運命の相手があなたを、画面の向こうで待っているかもしれない。【楠大輝】READ MORE -
日本一 創部初5度目の正直
ソフトテニス 2018.09.26創部初の日本一をつかんだ。3ペアによる勝ち抜き方式で行われたインカレ。決勝では日体大と対戦。連敗を喫し後がない明大は、昨年度インカレ覇者の本倉健太郎(農2=岡山理大付)・丸山海斗(政経3=上宮)ペアに運命を託した。激闘の末、3連勝で逆転し、優勝を決めた。昨年度のインカレでは30年ぶりの準優勝、今年度は優勝と急成長を遂げているソフトテニス部。その躍進の陰には丸岡俊介主将(政経4=尽誠学園)の存在があった。◆8・7~8 全日本大学対抗選手権(浦安総合公園テニスコート) ▼男子――優勝怒涛の逆転 主将への思いが大逆転劇を生んだ。日体大との決勝戦。1ペア目に続き、丸岡・金子大祐(営2=大和高田市立高田商)ペアも完封負け。優勝への道は本倉・丸山ペアの3連勝のみとなった。それでも「丸岡さんを胴上げしたい」(本倉)と、ここから快進撃が始まる。初戦を難なく勝ち取り、2戦目は、攻撃的ダブルフォワードペアと対戦。準々決勝で大会6連覇中の早大に2勝した強豪に、1―3と追い込まれた。それでも勝負強さを見せ、最終ゲームへ。接戦の末、相手の弱点を突いた本倉のロブショットが勝利を呼び込んだ。2勝目を逆転で奪い、勢いそのままに3戦目では圧勝。起死回生の3連勝を決め、大学日本一に輝いた。 その瞬間、日本一の主将となった丸岡は満面の笑みでコートへと駆け寄っていった。歓喜の輪の中心で胴上げされ「初めてやってきて良かったと思った」。そう語る晴れた表情の裏には、苦悩の日々があった。苦悩と重圧 インターハイ優勝の実績を引っ提げ入学した丸岡。1年次から団体戦に出場し、2年次にはダブルスで関東学生選手権を制覇。3年次には副主将を務め、順風満帆に思われた。しかし、不調に陥りインカレ団体戦決勝ではメンバー落ち。「外れるつらさを痛感した」。30年ぶりのインカレ準優勝に輝いたチームを、観客席から見守ることしかできなかった。 いばらの道は続いた。主将就任当初、歴史的な快挙を残した直後とだけあって、周囲からの期待はおのずと高まった。「今年はおまえ次第」と言われ、重圧を感じた。そして今年度に入ってから団体戦の成績は2位ばかり。「もっと僕がまとめることができれば」あと一歩で勝ち切れず、頭を悩ませた。背中で示す 地道な姿勢が実を結んだ。「良くも悪くも個が強い」ソフトテニス部。元々物事をはっきり言えるタイプではない丸岡にとって、チームをまとめるだけでも一苦労だった。それでも「背中で見せる」と覚悟を決めた。球拾いやコート整備、食事の片付けなど、それまで下級生に任せ切っていた仕事を率先して行う。さらに、控え選手にも試合進行を知らせるなどの役割を与え、一体感をもたらす。補欠の気持ちも味わった丸岡だからこそできるチームづくりに、後輩たちは自然と付いてきた。団結を深めたチームはインカレ本番、窮地に立たされても誰一人として勝利を疑わなかった。 新主将には丸山が就任。「来年も優勝旗を持って帰る」と連覇へ意気込む。それに対し丸岡は「悩むことはあると思うが、自分の考えを持ってやってほしい」と激励。頼もしく育った後輩たちに後を託した。【大橋未来】READ MORE -
明治大学のココがスゴい
明大スポーツ新聞 2018.08.02〝やっぱり明治がNO.1〟。大学通信が発表した『生徒に人気の大学』で3年連続1位に輝く明治。その高い人気の理由は一体どこにあるのか。皆さんの先輩として、魅力を紹介しよう。おしゃれ大学 東京都のど真ん中にそびえ立つ『リバティタワー』。その壮観さと存在感。駿河台キャンパスにあるこの建物は、1998年に完成してから今年で20周年。今や明治の象徴となっている。中に入ると、地下3階まである『中央図書館』、100を超える教室、体育館など充実の環境が整備されている。おしゃれで落ち着いた雰囲気には一昔前の男くさい〝バンカラ大学〟という面影はない。その他の校舎も、おしゃれと便利さを兼ね備えている。和泉キャンパスの魅力は、日本図書館協会建築賞を受賞した『和泉図書館』。インテリアからこだわった空間は、明治の学生から愛される憩いの場。中野キャンパスは、あらゆる壁や仕切りがガラス張りで開放的な印象を受けるおしゃれな高層ビル。自然と学生の活気が融合した生田キャンパスには、最新の実験設備がそろっている。個性豊かな学びやが、あなたの味方になるはずだ。留学を後押し もちろん、学びも一流だ。各学部で、それぞれの色がある講座がめじろ押し。また、特徴の一つは大学生活の醍醐味(だいごみ)ともいえる海外留学。明治では、多種多様なカリキュラムであなたを後押しする。38カ国・地域の227大学と協定を結んでおり、短期留学から長期留学まで豊富な選択肢を用意。中でも、国際日本学部が学部間協定留学として行っている『フロリダ州立大学ウォルト・ディズニー・ワールド提携アカデミック・インターンシップ』は魅力的だ。その名の通りフロリダ州立大に留学し、アメリカの『ディズニー・ワールド』でインターンシップをすることができるプログラム。実際に4カ月ほどキャストとしてお金を稼ぎながら、本場の英語とエンターテインメントを体験できる。高い英語力が要求されるが、夢の国での経験はさらに大人にさせてくれるだろう。キャリア応援 未来も明治にお任せあれ。明治は、大学通信が調査した『就職に力を入れている大学』でも8年連続1位となっている。『就職キャリア支援センター』は、就職支援ガイダンスをはじめ、企業の方を実際に招いて行う業界研究セミナーなどを実施。内定が決まるまで、一人一人に徹底サポートしてくれる大学は他にないだろう。縦のつながりも強みの一つだ。就活では内定者やOBが積極的に支援してくれる。大学の4年間だけでなく、その先の未来でも〝明治大学〟の名がきっとあなたを成長させ、心の支えに。そんな大学がここにはある。【福永智隆】READ MORE -
安住紳一郎アナウンサーインタビュー 未来の明大生に激励
明大スポーツ新聞 2018.08.02高校生の皆さん、明治大学のオープンキャンパスへようこそ! 私たち明大スポーツ新聞部は、学生主体で新聞を発行している明治大学唯一の報道機関です。学生と応援してくださる方々に向け、明治の〝今〟を発信しています。今号の表面では明治OBであるTBSの安住紳一郎アナウンサー(平9文卒)に上京話・受験期について伺いました。きっとその中に皆さんの支えとなる言葉があるのではないでしょうか。また裏面には明治を身近に感じられるような魅力をたくさん詰めました。まずは将来の明大生となる受験生の皆さんに明治の良さを感じてほしいです。――明治を志望しようと思ったきっかけは 質実剛健なイメージがあり、そこで自分を磨いてみたいということで明治を志望しました。また当時、就職が厳しかったので、中高の国語の教員免許を取得しようと思って文学部文学科日本文学専攻を選びました。――受験期はどうだったか 僕は北海道の公立高校を卒業して、高田馬場で浪人生活を送りました。本当だと札幌の予備校に行くところなんですが、地元だと高校の知り合いと楽しく過ごしちゃうかなと思って。でも当時は受験者数が多くて、大変だった。なかなか東京の私大に合格しなくて。3日間連続で入試が続いていた日程があったから、それがいかに地獄だったか(笑)。二度とやりたくない感じです。――勉強方法はどうしていたか インクがどれだけ減るかによって1日の勉強量を測っていました。でもそのうちインクを減らすことが目的になっていて(笑)。1年間で100本くらい使って、入試の時はお守り代わりにしていました。あと独り善がりの勉強方法ではなく、それが有効かどうか、他の人からアドバイスをもらうべきなんですが、それに気付いたのが12月だったんだ(笑)。もっと早く第三者に聞いていたら結果は変わっていたのかな。まあ、そこに気付くまでの過程が受験生に求められている能力なんだと思いますね。――受験生にアドバイスを送るとしたら 17歳とか18歳であるけれども、シビアに合格不合格がつくわけだから、それまで獲得してきたさまざまなノウハウを使い結果を出してほしいです。僕はね、受験って酷だなと思っていたけど、世の中に出るともっと不合理な競争がたくさんあって、むしろ公平な競争の中に大学受験はあると思います。だから変な近道はないんで、平等なチャンスだと思って、自分の能力をきちんと出せるように、工夫したらいいんじゃないかな。――地方から都内に出てきて驚いたことは 田舎にいると人数が少ないから、社会に対して自分の存在というのが大きく見えたりする。だけど、東京に出てきたら「あ、この町で俺のこと知ってる人いないんだ」と。1カ月半くらい、自分自身の小ささとか、存在の小ささとかを嘆いていました。――1人暮らしで成長したことは 寂しさに耐える。それから、朝ちゃんと起きる。あと、お金持ちをうらやましがらない、自宅通学生と比べない、女の子と比べないというところですか。女性は、18、19というと社会全体からちやほやされるでしょうけど。男性はあまりちやほやされない(笑)。――安住アナにとって明治とは 年を取るごとに、明治というものに対してすごく思い入れが深くなっていきます。在学中はラグビー部が勝っても「ああラグビー部ね」みたいな感じだったんですが、大人になってから活躍しているのを見るとすごくうれしいです。不思議なもので、感じ方はどんどん変わっていきます。明治愛みたいなのが年々強くなっていく気がしてます。――明治の魅力は 世の中に出て「明治出身です」と言うと、OBの人たちがたくさんいるので、すごく喜んでくれます。またバランス良く、気骨のある卒業生たちが多いです。エリートではないけれど、本当に良質な教養人としての日本社会を支えているなあと感じます。――最後に受験生にメッセージを 他の学校もあると思うので、比較しながら、明治のカラーも理解するといいと思います。志望して入ったなら次を支える世代となって、私たちOBにもいい思いをさせてください。【聞き手・綾部禎、丸山拓郎】◆安住紳一郎(あずみ・しんいちろう)。平9文卒。在学中には1番しか歌えなかった明治の校歌を、なぜか40歳過ぎから3番まで歌えるようになった。現在は『ぴったんこカン☆カン』『新・情報7daysニュースキャスター』などの司会を務めているREAD MORE -
平賀世界ジュニア陸上へ
競走 2018.07.11◆6・15~17 日本学生個人選手権(ShonanBMWスタジアム平塚)▼U-20(20歳以下)男子110㍍H(ハードル)❶平賀 自身初となる国際大会出場を決めた。7月にフィンランドで行われるUー?世界選手権の代表選考を兼ねて行われた今大会。(U-20)110㍍Hに出場した平賀健太郎(営1=洛南)が自己新記録で優勝し、世界への挑戦権を手にした。完全勝利 高レベルな戦いを制した。今大会の出場選手はハイハードル高校歴代3位の記録を持つ森戸信陽(早大)など猛者ばかり。その中でも中学時代からのライバル・樋口陸人(法大)を抑えての1位。「うれしかった」とレース後はガッツポーズで喜びを表した。 己の意識を高めた。昨秋の国体2位をきっかけに世界への可能性を見いだした平賀。当時からの目標を実現させるため、大会前から勝利することを親や友人に宣言。「プレッシャーをかけた方が頑張れる」と期待と緊迫が入り交じる中でも有言実行を果たした。 「決勝に残れるように」。今大会でマークした13秒46は、2年前に行われた世界ジュニアでは7位相当の記録。順当にいけば、決勝は確実だ。「選ばれなかった人のためにも」。成長著しい期待のルーキーが世界に挑む。【綾部禎】◆平賀健太郎(ひらが・けんたろう)京都府出身。179㌢・70㌔READ MORE -
松本崇 162センチ体格差はねのけ東日本∨
拳法 2018.07.11◆6・3 東日本学生個人選手権(中大多摩キャンパス第一体育館)▼段の部 松本崇――1位 多くの壁を乗り越え、栄冠を手にした。個人戦で王者を決める東日本学生個人選手権。松本崇雅主将(文4=初芝立命館)が段の部決勝で田畑正貴(法2=東京都立府中東)との同門対決を制し、優勝を飾った。ルーキーの深町雅也(法1=朝倉)も3位入賞。明大勢で表彰台を独占するのは実に18年ぶりの快挙となった。しかし、優勝までの道のりは決して平たんではなかった。小さくても勝てます 162㌢、64㌔。主に体重無差別で行われる拳法界でその姿はひときわ小さく見える。だがマットの上では強い。そして〝速い〟。「小さいやつが大きいやつを倒した方がかっこいい」。反骨心を原動力に拳を、足を振り続けた。原点は小学生時代に通い始めた空手道場だ。「自分の基礎をつくった」と今のスピードで勝負するスタイルを確立。勝つために足を動かして相手の懐に入る。〝巨人狩り〟の極意を学んだ。 象徴的だったのは今大会4回戦。中大の伊藤弘海は、183㌢、107㌔。体格差を生かし、組みに入ろうとする相手を軽い足運びでかわす。そしてできた一瞬のスキに左足を一閃(いっせん)。そのまま1―0で逃げ切った。「大きい選手は得意」。その言葉には確かな自信が宿っていた。不遇の時期を越えて 心技体がそろうまでには時間を要した。特に苦しんだのは〝心〟の部分。「練習中はすごく強い。でも試合になると……」(林力希・法4=明大中野)。大会で勝てず、気持ちは乗らない。3年間、足踏みは続いた。同時に同期の一般生が台頭していく。「何で俺がスポーツ推薦で選ばれたんやろう」。心の中でつぶやいた。昨年度は最も大事な府立(団体インカレ)決勝で出場メンバーから落選。史上初の6連覇を決めても、心の底から喜べなかった。しかし最上級生となり、変わった。「泣いても笑っても全部最後。楽しく全力でやろう」。たどり着いた答えは試合を楽しむこと。何か特別なきっかけはない。それでも苦難の3年間が徐々に実を結び始めた。その気持ちを支えたのは自他共に日本一と認める練習量と質。「今は誰よりも全力でやっている自信がある」。生まれた心の余裕。感じていた重圧も昔の自分と一緒にどこかへ消えた。 座右の銘はない。目標とする人もいない。そんな主将が目指すのは、前人未到の府立7連覇。誰も歩いたことのない道を進み続ける。軽やかに、そして楽しげに。【楠大輝】◆松本崇雅(まつもと・たかまさ)大阪府出身。格闘技を始めた理由は「地元に道場があったから行っただけ」。162㌢・64㌔READ MORE -
王座奪還ならず
ソフトテニス 2018.07.11◆6・21~24 全日本大学王座決定戦(北九州穴生ドーム)▼男子団体❷明大 リベンジとはならなかった。関東2位で15年ぶりの王座進出を果たした明大。予選を勝ち上がると、決勝まで駒を進めた。16年ぶりの優勝を目指したが、早大に敗北。関東リーグに続きまたも準優勝に終わった。奇策実らず 臙脂(えんじ)の壁が立ちふさがった。決勝の相手はここ5年で4度の優勝を誇る早大。北本達己(商1=大和高田市立高田商)が相手の大エース・船水颯人(早大)を下すも、後が続かず敗戦。再び宿敵の歓喜の輪を見届けることとなった。 王者打倒の秘策も不発に終わった。「能力のある2人がどこまでできるかと思って組ませた」(北本英幸コーチ)。大会1週間前に急きょ結成された丸山海斗(政経3=上宮)・米澤要(営3=能登)のダブル前衛ペア。公式戦で組むのは実に2年ぶり。セオリーを覆す奇策で勝負に出た。しかしボレーミスを連発するなど、本来の実力が発揮できず。準決勝の同大戦で逆転勝利こそ収めたものの、早大戦では見せ場なく敗れた。 もう2位で満足はしない。目標は8月のインカレ初優勝。そのために必須となる早大へのリベンジへ向け、ダブルスを苦手としてきた北本が個人戦で早大ペアを下すなど、希望も見えている。「全員の力で早大に勝てるような試合をしたい」(北本)。宿敵を倒し、初の栄冠への道を切り開く。【前田拓磨】READ MORE -
『言の葉(2)』東龍輝「自分に回ってきたら、勝ちます」
相撲 2018.07.11無名の選手から、明治の大将になった男がいる。今年6月に行われた東日本学生選手権で、優秀8校入りの立役者となった東龍輝(政経3=文徳)。団体戦の最後のとりでとして活躍を続けているが、初めは「何で俺なんだろう」と、大将をこなせるか不安があった。 初めて大将となったのは、昨年夏の全日本大学選抜金沢大会。当時の大将が大会直前に負傷し、出場が決まった。すると予選リーグの日体大戦。2―2で東に回ってきた。いきなりの負けられない場面でも、必死に食らいつき、寄り倒し。大金星を挙げた。この勝利で勢いづき、明治は決勝トーナメント進出。チームに大きく貢献したが、それでも「たまたま勝っただけ」と自分を信じ切れずにいた。 高校時代は無名だった東。「体も大きくないし、下がってばかりだった」。入学後も同じ。いくら練習しても、気持ちの弱さという一番の敵を破れなかった。転機は昨年9月。「大将は龍輝じゃないと駄目だ」。1部昇格を懸けた入替戦の前日。守重佳昭監督がそう言った。初めて自分が信頼されていることに気付き、込み上げるものがあった。師の一言で、迷いが消えた。 「自分に回ってきたら勝ちます」。大将の役割も板についてきた。勝ち得た信頼と、つかみ取ったいくつもの金星。自信がなかった自分には、別れを告げた。「チームに安心感を与えられる選手になりたい」。チームをインカレ団体優勝に導くまで、挑戦は続く。【髙橋昇吾】READ MORE