長友選手 明大OB初のW杯出場

2010.06.08

 明大サッカー部OBの杉山隆一氏(昭41農卒)が、42年前の10月、メキシコ五輪銅メダル獲得の快挙を成し遂げた。それから40年、明治の歴史を塗り替えようとしている選手がいる。2010年W杯南アフリカ大会で明大OB初のW杯出場を決めた長友選手だ。

 日本代表不動の左サイドバックである長友選手だが、意外にもサイドバックにコンバートされたのは神川監督の下、大学2年の時だった。そこからスタメンの座をつかむと、本学でも代わりの効かない選手に。そして2007年には43年ぶりの関東制覇に大きく貢献した。恩師・神川監督には二つの夢があった。「日本一になること、W杯に出場するような世界レベルの選手を育てること」サその夢の一つをかなえたのが長友選手だった。

 韓国戦での完敗をはじめ、日本代表は苦しい戦いを強いられている。そんな中、一人気を吐いているのが長友選手だ。イングランド戦では世界屈指の快速ドリブラー・ウォルコット(アーセナル)を封じ込めた。不振続きの代表に嫌気が差し、国民の注目度が下がってきている代表戦。しかし、長友選手のファイト溢れるプレーは岡田ジャパンに活力を与えるはずだ。

 歴史的OBの誕生は本学にも好影響を及ぼしている。当時同じピッチでプレーした小林(裕・政経4)は「誰にでもチャンスはあると思わせてくれた」と語る。「目標を定め、努力すれば成果が出るといういい見本になってくれた」(納谷学長)。日本代表である前に、明治代表でもある長友選手。この大会は明治にとって歴史的な大会になる。