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(6)団体インカレ事前インタビュー 宮川昌大

卓球 2023.07.12

 春季リーグ戦(以下、春リーグ)を3位で終え、2年連続グランドスラム達成の夢が破れた明大卓球部。しかし、悔しさに浸ってばかりではいられない。〝卓球界の王者〟は再び勝利に向けまい進する。世界で活躍する戸上隼輔主将(政経4=野田学園)や宇田幸矢(商3=大原学園)も加わり、大学日本一のタイトルを懸けて夏の大一番・全日本大学総合選手権大会・団体の部(以下、団体インカレ)連覇を目指す。今回は宮川昌大(情コミ4=野田学園)のインタビューをお届けする。(この取材は7月8日に行われたものです)

 

――団体インカレを目前に控えた今の気持ちを教えてください。

 「この前の春リーグ(春季リーグ戦)で負けてしまったという悔しさが何カ月もずっと続いていました。そのリベンジでこのインカレはどうしても絶対に優勝したいという気持ちが、負けたことによってさらに強くなったなと思っていて、それは全員一緒の気持ちなのでチーム全体的にいい方向に向かっているのかなと思います」

 

――具体的にどのように変化しましたか。

 「正直、全て優勝することができて今年度も戦力的には自分たちが一番強いチームだと思っていて、やはりどこかで大丈夫だろうという気持ちがありました。今回負けたことによって一人一人が『自分の勝利がなければチームが勝てない』と感じたと思うので一人一人強い責任を持って練習できているかなと思います」

 

――意識して練習していることはありますか。

 「リーグ戦が終わったら関東学生選手権、日本リーグというように試合が続いていて、コンディション的には疲れてきてよくなかったです。ですが日本リーグが終わってからインカレまでは少し時間があったので、少し休みつつ練習を再開する感じで、今はすごくいいコンディションでできているかなと思います」

 

――昨年度の団体インカレを振り返っていかがですか。

 「欲を言えば自分が大学2年生の時のインカレも昨年度も優勝して2連覇したかったという気持ちもありますし、自分が大学にいる間はメンバー的に強いチームだったので3連覇を目指していました。でも2年生の時に決勝で愛工大に負けてしまったし、今年度も苦しい試合は何試合もあると思いますが、一人一人が出るからには勝って、助け合いながらチーム全員で勝てるように頑張りたいと思います」

 

――ライバル校はどこですか。

 「やはり一番いい勝負になるだろうなと思うのは愛工大です。春リーグで優勝した日大も最近強い選手が入っていて、すごく勢いあるチームなので本当にどこのチームと戦っても気が抜けないと思います。どのような組み合わせになるかは会場に行ってみないと分からないですが、誰が相手でも全力でやっていきたいなと思います」

 

――団体インカレはどのような大会と捉えていますか。

 「大学の中で一番強い大学を決めるのがインカレだと思うので、春リーグで負けてしまいましたが、このインカレで優勝できれば自分は最高の形で終われるかなと思っています。どうしても最後の年のインカレは優勝したいと、自分の学年は戸上選手、宇田選手と自分の3人がそういう気持ちを持っているので、最後いい形で後輩に託したいなと思っています」

 

――チームの雰囲気はいかがですか。

 「春リーグや秋リーグは戸上選手、宇田選手がいない中で、チームの雰囲気づくりやプレーでチームを引っ張ることを意識していました。でも今回のインカレは戸上選手、宇田選手が加わってきて、強い選手、自分もお手本にしないといけない選手2人が参加してくれるので自分はやはり自分のことをしっかりやりたいと思います。最上級生としてチームの雰囲気づくりは大事ですが、あの2人がいるからといって何もしないのは良くないと思うので、あの2人がいても変わらず自分がチームを引っ張れるように、行動で引っ張れるように意識したいと思っています」

 

――関東王者としてのプレッシャーはありますか。

 「プレッシャーは本当になくて、この前優勝したからといって、全員の選手に勝ったわけではないですし、関東には強い選手もあと何人かいるので、やはりインカレ出たらみんな強いし次は全国で対戦相手も広がってくるので、自分は一試合一試合当たる相手と全力で戦うだけだと思っています」

 

――どのようなプレーを見せたいですか。

「サービスとフォアハンド、あとは試合の中の粘りというか競ったところで自分の持ち味である粘り強いプレーを見てほしいなと思います。明治大学はチームの雰囲気がすごくいいと思うので、そういうところも含めて見ていただきたいなと思います」

 

――宇田選手、戸上選手からどのような刺激を受けていますか。

 「2人とも世界でも勝っている選手で、そういう選手を見ると自分のモチベーションと言いますか、自分も今回関東学生選手権(以下、関東学生)で優勝しましたが、あの2人を見ると『関東学生だけではダメなんだな』とか、全日学(全日本学生選抜選手権)や全日本(全日本選手権)まずは世界までの舞台で自分がもっともっと勝たないといけないなと思います。あの2人がいるから自分も、負けても負けてもめげずに頑張れているのかなと思うので本当にありがたい存在だなと思います」

 

――期待しているチームメートはいますか。

 「そうですね(笑)。戸上選手、宇田選手2人いますがその3番手4番手である自分、松田歩真選手(政経3=野田学園)や飯村悠太選手(商1=野田学園)、手塚崚馬選手(政経3=明徳義塾)のメンバーで、いかにあの2人を楽にしてあげるか、そして負担をなくしてあげるかっていうのはすごく大事だと思っています。正直言うと僕が勝てばチームは勝てると思っているので僕はもう2人の事は気にせずに優勝に導けたらいいなと思っています」

 

――ホテルに泊まる際のルーティンはありますか。

 「寝る時間は考えるようにしています(笑)。23時くらいには布団に入って、だいたい22時からマッサージしてもらって22時半くらいからYouTubeを見て、24時前には寝るという流れなのですが、自分はどうしても緊張したら寝られないタイプなので気づいたら2時とか結構あるんです。それなので前日とかは卓球の動画をなるべく見ないように、見たら緊張してしまうので(笑)。卓球のことは一回忘れて他のYouTubeを見たりしてリラックスしています(笑)」

 

――食事の面で普段と大会前で変えていることはありますか。

 「特には気にしていません。気にするとどうしても神経質になってしまうので、あまり気にしていませんがなるべく消化しやすい食べ物を食べるようにしています。例えばご飯を食べた後にはヨーグルトとかオレンジジュースなどを意識して飲んだり食べたりしています」

 

――団体インカレの目標を教えてください。

 「チームとしてはもちろん優勝して2連覇達成すること、個人としては誰が相手でも全勝でチームに貢献できればいいかなと思います」

 

――最後に意気込みをお願いします。

 「明大は昔から伝統のあるチームで、優勝しか評価されないチームだと思っているので、もちろん優勝を目指しますが、個人的には優勝はもちろん、周りに応援されるような試合、チームの雰囲気を意識してやっていきたいなと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[末吉祐貴]


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