(4)戸上隼輔 試合後コメント/全農CUP 第4回パリ五輪日本代表選考会

卓球
2023.05.18

 平塚で行われた全農CUP第4回パリ五輪日本代表選考会。戸上隼輔(政経4=野田学園)は並みいる強敵を倒し全日本王者の貫禄を見せつけた。決勝では張本智和(智和企画)と激闘を繰り広げ、見事優勝。パリ五輪日本代表選考レースで2位浮上を果たした。今回は戸上の試合後のコメント全文をお届けする。

 

会場インタビュー

――今の気持ちを聞かせてください。

 「本当に信じられないなという気持ちが一番強いです」

 

――張本選手とは全日本選手権以来の対戦となりました。戦ってどのように感じましたか。

 「やっぱり日本を背負って立つ選手なので、本当に強いなと思いながら試合をしました」

 

――今回も大接戦となりましたが勝ち切りました。手応えをつかんだ部分はありますか。

 「本当に僕は進化しているなというのを今大会実感できましたし、世界選手権も控えているので、もう一度世界選手権でメダルを取って帰ってきたいなと思います」

 

――パリ五輪選考ポイント100ポイント獲得となり、順位を上げました。この先はどのように戦っていきたいですか。

 「今大会からポイントが2倍になって、今までより重圧いうとのが前よりあったんですけど、まずは自分のプレーを最大限に発揮できれば通用するという自信はあったので、今回優勝できて本当にほっとしています」

 

――今後目指す目標を教えてください。

 「本当に世界で勝ちたいっていう思いが一番強いです。なので世界選手権、絶対シングルスでメダルを取って帰ってきます」

 

――会場にいる皆さんが元気になる一言をお願いします。

 「いきます!元気ですかー!(笑)」

 

試合後のコメント

――張本選手との対戦は普段と違う気持ちで臨みますか。

 「正直言って、相性は良いです。なので自信を持って、こちらがチャレンジャーという思いも他のどの選手とやる以上(にあります)。他の選手と対戦する以上に強い気持ちで臨めるというのが正直あるので、そういうのも重なってすごいやりやすいなと思っています」

 

――第1ゲームは0-8から始まりましたが、気持ちはいかがでしたか。

 「今回フォアを積極的に攻められて、先手を取られてしまったなって感じでした。そこから徐々に追いつくとこまでいきそうで、それがあって徐々に自信も戻ってきて、最後諦めずにそのゲームを終えられたというのがすごい良かったのかなと思っています」

 

――チキータに回り込んでのミスもありましたが、どのように修正しましたか。

 「序盤はミスもあって、大事なポイントになりそうだなと思った時にチキータにいくことに切り替えたんですけど、それでもやっぱりミスが多くなってしまったので、終盤にかけてストップレシーブをフォアからバックサイド、台を広く使う意識を持ってやりました」

 

――チキータ一発で決めるのではなく、そこからのドライブに切り替えたのですか。

 「やっぱりストップストップになった時に、こっちも優勢になることが多かったので、ストップストップの展開でも悪くないなと思いました」

 

――ネットすれすれの台上ドライブ、どのような手応えを感じていますか。

 「正直今回の試合は僕の中では全然駄目だったなと感じていて、本当にミスが多かったですし、本来だったらもう少し入れないといけないボールも全部打ちにいってしまって、まだまだ修正や改善する余地はあるなと思うので、世界選手権までにたくさん練習したいです。これが身に付けば絶対メダルを取れるくらいの技術になるなと感じています」

 

――具体的にどのような部分で進化を感じているのでしょうか。

 「サーブレシーブ3球目4球目までのラリーに行くまでの過程のやり取りというのが、僕の中では負けたところはないなと思っています。なので、ラリーではなかなか点数は取れなかったんですけど、そこに行くまでの過程は僕が優勢だったのかなと思っています」

 

――何が足りなくて世界選手権の壁を破れないのだと思いますか。

 「僕は世界で戦う時に、どうしても打球点ごと落ちてしまって、後手に回ることが多いので、今大会に向けて打球点の位置を高くして打てる体勢の練習だったり、体にも気を遣いながら、練習してきたのがすごい良かったのかなと(思います)」

 

――プロレス愛が全開でした。世界選手権でメダルを取って日本に帰ってきたら、誰の(ものまね)をやりたいとかありますか。

 「棚橋選手でいきましょうか(笑)」

 

――コンディションや疲れはいかがですか。

 「疲れは正直ありますね。昨日3試合全ての試合が我慢比べの試合で、精神的にも肉体的にも疲労は残っていたんですけど、そのようなことは言っていられないなというのを自分に言い聞かせながら挑みました」

 

――ご自身のバックの成長はいかがですか。

 「良くなっているなと思うんですけど、今までが、例えば50点だったら60点くらいで、今後上がっていくためには、打球点を高くしてもっと上から打たないといけないっていうところを目指しています。それはイメージできているんですけど、まだ身に付いていないので世界選手権までには80、90点くらいまでに自己採点でいけるくらいにできたらなと思っています」

 

――フィジカル面の強化の手応えはいかがですか。

 「回り込んで一撃で打てるくらいの、それを崩れずに打てるくらいのフィジカルはついてきたなと思うので、次はもっともっとフォアサイドの飛びつきってところを強化するために、ちょっと大きな動きができるようなフィジカルを目指したいなと思っています」

 

――体重は増えていますか。

 「ここ最近64キロをキープしていて、ちょっとずつですけど海外遠征も増えてきて、なかなか増やすのは厳しいです」

 

――世界選手権に向けて増量しているのですか。

 「自分のベストな体重が64〜65だと自分の中では思っているので、そこをキープできたらなと思っています」

 

――食事も意識して取っていますか。

 「補食は大事だなと(思っています)。海外に行って痛感することが多くて、なかなか満腹で終えられる日は少ないので、補食をうまく使いながら海外でもベスト(な状態で)で挑めるように日本(にいる時)から意識しています」

 

――パリ五輪への思いを教えてください。

 「日本がメダルを取るためには2番手が必要というのを自覚していて、その2番手に近いのは自分かなと思っているので、そのためにも国際大会でまずは結果を残して、とにかく早く、世界ランク15位以内を目指して頑張りたいなと思っています」