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(5)「大学日本一のスタンドオフを目指していきたい」伊藤耕太郎 新体制インタビュー

ラグビー 2023.04.05

 昨年度は惜しくも準々決勝で敗戦した全国大学選手権(以下、選手権)。100周年という節目の年に、5年ぶりの日本一奪還を目指す。新スローガン『ONE MEIJI』の下、チームやファンが一丸となって廣瀬雄也主将(商4=東福岡)率いる新体制が始動する。本連載では新チームの監督、4年生のインタビューを全7回にわたって紹介します。

 

 第5回は伊藤耕太郎(商4=国学院栃木)選手のインタビューをお送りします。(この取材は3月22日に行われたものです)

 

――最高学年になり心境の変化はありますか。

 「昨年からチームを引っ張るという意識でやっていました。試合中のチームをまとめるところは、今年も引き続きやっていきたいです。今年は最高学年で、明治の強い文化というところを練習に対する取り組み方やプレーで見せていけるように新しく意識していきたいです」

 

――幹部の方々やスローガンを決めるにあたって、どのような話し合いをされましたか。

 「幹部は4年生の投票で決めました。スローガンを決める中でたくさん話し合って『ONE MEIJI』にスローガンが決まってから、文化を引き継いでいくという意味と選手だけではなくスタッフやファンの方々やOBの方々全員が一つになれるようにと意味を込めました。最高学年というところで、これからの100年しっかり明治が強くあるためにいい文化を引き継いでいけるような1年にしたいと話し合いました」

 

――昨シーズンを振り返るといかがですか。

 「2年生から出させてもらって、試合にも慣れて、チームのことにも気を配れるようになっていい感じできていました。でも、最後にケガをしてしまったのが悔しかったです。ケガしてから、本当に意識しながらケガをしない体作りをしています」

 

――選手権はケガで出場できず客席で見ていましたが、その時のお気持ちを振り返るといかがですか。

 「明早戦で内容良く勝てたので勝てるだろうと思っていたのですが、やはりその慢心という気持ちが全員にあって、一つのゴールに対する執着心や勝ちたいという気持ちが早大に負けたというのは、グラウンド外から見て思いました。4年生も最後だったので悲しかったですがこの100周年を迎えるにあたっては良かったのではないかと思います」

 

――昨シーズンで印象に残る試合を教えてください。

 「もちろん秋に出場した試合は全部良かったのですが、春の帝京大に勝った試合は僕自身一度も帝京大に勝ったことがなかったので印象に残っています。初めて帝京に勝って、とてもうれしかったです」

 

――今年度のチームの雰囲気はいかがですか。

 「春にしては、今まで過ごしてきた中でとてもいい感じです。100周年ということもあってみんな意識高く練習に取り組めています。とてもいい雰囲気でできているのかなと思います」

 

――弟の伊藤龍之介(商1=国学院栃木)選手が明大に進学されることはいかがですか。

 「最初明大に行くことになった時は、一緒に寮生活するので『うわっ』となりました(笑)。入ってきてからは、お互い気を遣わずにいるのかなと思います。これまで一度も学年がかぶることがなかったので、初めてラグビーを一緒に練習して楽しいというのが一番の感想です」

 

――弟の伊藤龍選手はどのような方ですか

 「性格も真反対で、弟は高校ジャパンでもバイスキャプテンをやっているのでとてもチームをまとめる力があり、リーダーシップのある性格です。そういうところをずっと尊敬しています」

 

――個人的に期待している選手はいますか。

 「もちろん弟は期待していますが、部屋っ子の吉田爽真(情コミ3=国学院栃木)、小椋健介(情コミ2=桐蔭学園)、竹之下仁吾(政経1=報徳学園)は期待しています。みんなポテンシャルある部屋っ子たちなので、全員が試合に出られると思います」

 

――選手としてこの1年どう成長していきたいですか。

 「この1年が終わったら次のステージがあるので、そこで活躍できるように個人のスキルはもっと上げていきたいと思います。昨年は、スタンドオフの中で高本幹也選手(東京サントリーサンゴリアス)がずば抜けて上手かったです。周りにも良いスタンドオフもいますが、そこに負けないような大学日本一のスタンドオフを目指していきたいです」

 

――日本一になるために個人的に必要なものを教えてください。

 「スタンドオフは相手から狙われるポジションなので、そこで毎回ゲインを切られてしまうと、相手の良いアタックに捕われてしまいます。ディフェンスの部分は去年も一昨年もずっと課題にしているところではありますが、より一層強いハートを持って挑まないといけないなと思います」

 

――今年度は東日本大学セブンズ大会5連覇がかかっていますがいかがですか。

 「伊藤宏明ヘッドコーチから『勝ちにいきたい』と言われて、出ることにしました。4年生は僕だけなので、しっかり下級生を引っ張っていけたらなと思います」

 

――春への意気込みをお願いします。

 「春はもう1度帝京大と戦うチャンスがあるので、そこを個人的にはターゲットにしています。何があっても勝ちにいきます。秋は一発勝負ですが、春はいろいろと試していけたらと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[井垣友希]

 

◆伊藤 耕太郎(いとう・こうたろう)商4、国学院栃木高、176センチ・82キロ

部屋っ子を決める時、あえて弟は選ばなかったそう!「どうせ家で一緒になるので、そこは取らずに(笑)」。


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