(2)4年生引退インタビュー 主将・冨永祐大

ヨット
2023.01.05

 今年度、競技面、生活面とあらゆるところでチームを引っ張ってきた4年生。それぞれの立場は異なるが、スローガン『貫徹』を掲げ共に一年を駆け抜けてきた。本インタビューでは、中心となってチームを支えた主将、副将、チーフマネジャーの声をお届けする。

 

 第1回は冨永祐大主将(法4=高松商)のインタビューをお届けします。

 

(この取材は12月13日に行われたものです)

 

――ヨットを始めた理由を教えてください。

 「小学生の時に始めたのですが、地元のクラブチームにヨットがあって興味を持ったのがきっかけです。また、自分のおじいちゃんが高松商高のヨット部の顧問だったというのもあって始めました」

 

――明大ヨット部に入部を決めた理由を教えてください。

 「高校生の時に教えてもらっていた人に明大の卒業生が多くて勧められたというのもあります。また、調べていく中で全日本学生選手権(以下、全日本インカレ)総合入賞を目標にしている大学で、なおかつ推薦の人ばかりの集まりではない大学でヨットを続けたいと思っていたので明治に行こうかなと思いました」

 

――なぜ推薦の人ばかりでない大学を希望したのですか。

 「確かに強い人たちが集まれば絶対に勝てますが、面白くないかなと思っていました。高松商高もほとんど経験のない人ばかりだったので同じような環境でまた挑戦していきたいなと思っていました」

 

――4年間で一番記憶に残っているレースを教えてください。

 「つらい思い出で残っているのは、2年生の時の全日本インカレです。その時はレギュラー落ちして明治のレース艇に入れていませんでした。(レース中は)ゴムボートに乗ってサポートをしていたのですがレース艇のみんながあまりうまく走れていなかったので『冨永1レースだけでも行ってこい』と言われて交代して出場しました。もし自分が走れればまだチャンスはあると思って行ったのですが、全然走れませんでした。これが少しつらい経験になった、一番印象に残っているレースです」

 

――今年度主将になった経緯を教えてください。

 「1年生の時から統制という役割をずっと任されていました。1年生の時から僕たちは毎日のようにミーティングをしていたのですが、僕たちの代になったらこういうふうにやりたいという話が1年生の時からかなりありました。2、3年生と活動していく中で、チーム像が大体頭の中に想像できるようになり、それを作っていきたいなと思ったからです。1年生の時から主将になってみんなを引っ張っていきたいと思っていましたが、ミーティングをしてみんなの意見を聞いていくうちに主将になろうかなと考えました」

 

――自分たちの代になってからチームが変化したことはありますか。

 「僕たちの代が一番力を入れたのは、組織力の向上です。当たり前のことを当たり前にやることが、簡単そうでできていませんでした。例えば遅刻しないことや、合宿所の玄関など普段人に見られないところも確実に綺麗にするなど細かなルールを決めました。ルールを破ったら連帯責任にしようとか、皿洗いなど簡単な罰ゲームを作って当たり前のことを当たり前にやるという意識を付けるようにしました。最後の方はみんな意識しないでもやってくれるようになったので、そこがすごく良かったなと思っています」

 

――4年間で成長したところを教えてください。

 「1、2年生の時は自分が思ったことをストレートに伝えていたのですが、これではいけないと思った時もありそれを考え直しました。4年生になった頃には、みんなが思っていることを聞いてから提案するようになりました。この経験が今後の人生につながるように、自分自身変化したなと思います」

 

――後輩に伝えたいことを教えてください。

 「今年度スナイプ級は全日本インカレに出場できませんでしたが、同じように出られないという景色を見てほしくないです。僕らも練習していなかったわけではないですが、過信せずに今の練習量で足りると思わずもっと練習してほしいなと思います。がむしゃらに頑張ってベストを尽くしてほしいなという感じです」

 

――これからの明大ヨット部にはどのようなチームになって欲しいですか。

 「粘りのあるチームで、仲良く楽しくヨットに乗ってくれればいいなと思います。全員がヨットを楽しくやってくれれば走ることができると思うのでそのようにやってほしいです」

 

――ありがとうございました。

 

[豊澤風香]