(93)~road of 〝AHead〟~ 石田吉平主将「チームを鼓舞し続ける」(前半)
「しっかり頂点だけを見つめる」。石田吉平主将(文4=常翔学園)が今年度のスローガン『AHead』に込めた思いだ。4年ぶりの大学選手権(以下、選手権)優勝という頂点の地へ。闘球に魂を込め、たくさんの汗を流した日々。4年生にこの4年間とラストシーズンに懸ける思いを語っていただいた。11月1日より連載していく。
第22回は石田吉平(文4=常翔学園)のインタビューをお送りします。(この取材は10月26日に行われたものです)
――明大ラグビー部に入った理由を教えてください。
「本当は関西にずっと居たくて東京に行きたくなかったのですが、高校の監督に『明治どう?』と言われたのがきっかけです。一応、明治も頭に入っていたので家族に相談したら『東京に行って独り立ちしてみ』と言われたので、明治大学に入ろうと決めました」
――明大ラグビー部に入部して良かったと思いますか。
「はい、もちろん!やはり明治大学でなかったら僕自身のキャリアというのは築けていないですし、五輪にも出ていないと思います。自分が明治大学だからこそ自由に、あるいは厳しく成長できたと思います。たくさんのうまい人たちに囲まれて、もまれて成長できたところもあるので、明治大学に入ったからこそ、僕はプレーヤーとして成長できたと思っています」
――初めて紫紺を着た時のことを教えてください。
「初めて紫紺を着たのは東日本大学セブンズです。入学してすぐだったので、こんな高校生上りが出ていいのかなと思っていました。ただ、プレッシャーもなかったので楽しんでプレーをできたかなと思います」
――今まで一番印象に残っている試合を教えてください。
「2年生の時の早明戦です。コロナ禍でそれまでの試合は無観客でやっていたのですが、早明戦の試合は観客が入場可能になって初めて満席になった試合でとても興奮しましたし、そういうところで試合するのは楽しかったです。やはり、去年の試合も含めて早明戦は人がたくさん入るので、楽しんでプレーができているなと思います」
――4年間で変わった自分の役割を教えてください。
「自分中心から周り中心になったと思います。だいぶラグビーに対する取り組み方、ラグビー外に対する取り組み方も変わったかなと思いますね。3年生までは自分がどう活躍するかしか考えてなかったですが、今年度主将になってからチームのことを考えて、メンバーの顔色、疲れ具合や相手の顔など全体を見るようになりました。また、全員が優勝したいと思って、Aチームを全員で応援するチームにならないといけないと思っているので、チームのみんながどんな不満を持っているのかなど、チーム全体の意見を聞くようになりました」
――目指している主将像を教えてください。
「グラウンドでは主将として常にチームを鼓舞し続ける、鮮やかなプレーというよりチームを元気づけられるプレーをするというのが自分の主将像です。今までの主将と違うのは、(部員と)一番フラットにしゃべれる関係だと思っているので、そこは頼ってもらいたいです」
――ウイングはトライを取らなければならないポジションだとは思いますが、そこに関して重圧を感じることはありますか。
「そうですね、今年度は特に感じますね。トライを取るのがウイングの仕事だと思っていますし、昨年度まで自分勝手にやらせてもらったのは、昨年度だったら松本純弥さん(令4政経卒・現浦安D-Rocks)などもう一人のウイングの方がトライしてくれていたので、自分は自由に好きにプレーできていました。だた、今年はトライを取る役割は僕だと思っています。僕がしっかりトライを取り切るというところにこだわらないと、下の学年の人たちも自由にできないと思うので、その面では自分の役割を果たすためにプレッシャーも感じますが、プレッシャーを覚悟に変えてやっていきたいです」
――ありがとうございました。
[安室帆海]
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