(7)大会後インタビュー② 田中翔/全日本学生選手権大学対抗戦

ボードセーリング
2022.03.23

 全員で戦い、全員で優勝をつかみ取った。1年間の集大成である全日本学生選手権大学対抗戦(以下、団体戦)。3月12日〜13日に、和歌山セーリングセンターで開催された。日本一の大学を決める今大会で、明大は創部史上初の4連覇を達成。団体戦メンバーとしてレースに出場した5人の選手にインタビューを行った。

 

 第2回は田中翔(政経3=駒場)です。(この取材は3月15日に行われました)

 

――4連覇を達成しての今の気持ちを教えてください。

 「4連覇を目標にこの1年間やってきて、リザルトではあまり貢献できなかった反面、サポート役に徹して、チームの4連覇を支えられた思いもあり、うれしい気持ちと悔しい気持ちが半分半分です」

 

――メンバーに選ばれてから大会まで、どのような練習を強化されましたか。

 「自分が出る可能性があるとすれば、初日のような風がないときのレースと強風のレースで出場することがあると考えていました。苦手な部分を克服するのはもちろんですが、団体戦に向けて自分の得意な風域をしっかり伸ばすことを意識してやっていました」

 

――1日目の出場を振り返っていかがですか。

 「今は優勝したので笑い話になるのですが、 初日は出場した3人とも前を走れず、全体としても明治が6位からのスタートになってしまいました。反省しかないですし、自分が任されたレースでしっかり前を走れなかったところはすごく悔しいです」

 

――選手全員が大混戦だなという印象を受けました。

 「あのような風がない時のレースはあまり差がつかないというか、スタートの位置取りがすごく大切になります。明治が出た側でのスタートが、あまり良くない方の場所からのスタートになってしまっていたので、それがうまく挽回できなかった要因かなと思います」

 

――2日目は気持ち的にも風的にもどのような切り替えをされましたか。

 「予報では強風になるということだったので、自分は2日目も出る準備はしました。しかし朝、海に行った時にあまり風が吹いていませんでした。情報によると山の方向からの風だったので、山で遮られて予報よりも吹かないという感じでした。現地をしっかり確認しながらメンバーを決めて、みんながそれぞれ準備をして、2日目に臨みました」

 

――田中さんにとって、今年度はどのような1年間でしたか。

 「これまでに2連覇、3連覇を見てきましたが、メンバーではなかったので、優勝の実感がありませんでした。一方で、今年度はメンバーに入るだろうとみんなに言われる中で、練習してきました。これからも4年生が抜けて、自分たちの代になったときに、今まで圧倒的な走りを見せてくれていた先輩がいなくなって、一般生が中心となる自分たちの走りが5連覇、6連覇をするために大事になると思います。一般生の伸びという部分が一番大事だという責任がある中で、一番成長を実感できた1年だったと思います」

 

――これで4年生は引退だと思いますが、最後の4年生とのレースを終えていかがでしたか。

 「きっと前を走ってくれるだろうという安心感が今の4年生にはあったなと思います。明日のレースから圧倒的な走りを見せられるように新キャプテンとして頑張りたいなと思います」

 

――どんなチームにしたい、どんな主将になりたいなどはありますか。

 「今年度も総力戦ではあったのですが、来年度からはそれ以上に総力戦になってくると思っています。僕自身、大会のリザルトも普段の生活も前を走っていくというのはもちろんなのですが、切磋琢磨(せっさたくま)して他のみんなのレベルアップをしていきたいです。来年度は、4年生が5人いるので、その4年生を中心に、そして内藤も中心に、しっかりとチームを強めていけたらいいなと思っています」

 

――来年度の目標や意気込みを教えてください。

 「来年度の目標は、インカレ個人戦で表彰台に乗ること、そして団体戦で5連覇をすることです。そして後輩の内藤(紳之介・法2=アサンプション国際 )が頼もしいのですが、自分が来年度は団体戦で一番手として走れるように、身近にいる後輩にも負けないように頑張っていきたいと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

[金井遥香]