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(21)全日本選手権直前インタビュー 堀義正

フィギュアスケート 2021.12.17

(この取材は12月9日に行われたものです)

 

堀義正(商2=新渡戸文化)

――全日本選手権出場の発表はどのように知りましたか。

 「全日本の枠自体が6枠だと思っていて僕はぎりぎり7位で4点ぐらい足りなくて『うわ、あと一歩足りなかった』と言って電車で帰っていたんです。電車で『ああ、俺全日本行けないんだ。頑張ったんだけどな』と暗い気持ちになっていた時に、鎌田詩音くん(コーチ・令2商卒)から全日本に出場できるという連絡が来ました。『6枠ですよ』みたいな話をしていたら同期のスケーター十数人から『全日本おめでとう』とメッセージが来て、最初はバカにしているのかなと思いました(笑)。『あれ』と思って確認したらユニバーシアードの関係で1枠プラスされていてぎりぎり入っていました。途中まで帰っていたのですが、泣きながらリンクまで戻って涙拭いて充血が治まるまで報道の方に待ってもらいました」

 

――どこで実感が湧いてきましたか。

 「家に帰ってからです。インタビュー中もずっと実感がなくて、家帰って座って『おお、まじか』と実感が湧いてきました」

 

――シニアとしての全日本出場は初めてですね。

 「コーチの移籍などがあってこの1年間順調に伸びるというのがなかったので正直全日本に出られるとも思ってなかったし、目指してはいましたが出られたらいいなというくらいにしか考えていませんでした。しかし、いざ出れるとなったらやはり気持ちの高ぶりがすごくあるし、ジュニアとは比べ物にならないぐらい気持ちの上下が激しいです。全日本という言葉を聞いただけでモチベーションが上がります。今シーズンの全日本は北京五輪の選考会も兼ねていて、その雰囲気を味わうことが自分の中でプラスになると思うので、経験しておくのとしておかないのでは今後の自分が変わってくる大事な試合です」

 

――コンディションはいかがですか。

 「そこまで良くもないですが、悪くもないです。おそらく落ちるところまでは落ちたので上がっていく一方だなという感じです」

 

――都民大会が良くなかった感じでしょうか。

 「都民大会が一番落ちた試合ですね。大きい試合を控えている少し前はいつも意図せずコンディションが悪くなってしまったり、全てが燃え尽き症候群のように1回下火になったりしてしまうのですが、それが過ぎると上がっていくので、今は悪くもないですが良くもないです」

 

――東日本選手権からどのような練習をしてきましたか。

 「東日本は点数的にはそんなに良くもない結果でした。ぎりぎり通過という結果を踏まえて自分に足りないのはジャンプの技術面とやはりスケートのスキルそのものが足りていないと思います。ケガ以前のジャンプを戻してやっと全日本のSP(ショートプログラム)を通過できるかなというくらいの技術しかないので、スピンの安定したレベル取得とスケーティングスキルの向上というのを目指して練習しています」

 

――具体的にどのような演技構成を考えていますか。

 「ノービスの頃からトリプルアクセルを全日本の舞台で跳びたいというのが目標でそれをモチベーションにずっとやってきたので、トリプルアクセルをプログラムに取り入れたいというのが一番あります。あとは今シーズン1回も取り入れていない3回転のジャンプを積極的に取り入れて点数を狙っていきたいと思います」

 

――シーズン前に「跳び方を変えた」とおっしゃっていましたがこれから取り入れていきたいジャンプは跳べるようになってきましたか。

 「回転は回っている状態ではありますが、跳び方を変えているので降り方も変わってきてその調整がまだうまくいっていない状態です。2週間は長いのか短いのか分かりませんが、この3週間できっちりまとめていければ恐らく点数につながってくると思います」

 

――有観客は久しぶりですか。

 「すごく久しぶりです。2シーズンぶりぐらいです」

 

――お客さんが入ることで気持ちは変わりますか。

 「やはり変わりますね。客観的に自分そのものを評価してもらえているというのを観客が入ると肌で感じられてモチベーションになります。拍手などをもらえると気分が上がってジャンプも跳べるようになります。とても楽しみです(笑)」

 

――ファンの方へのメッセージはありますか。

 「たくさんあります(笑)。スケートの試合があるとスケオタさん達がSNSで『堀義正くん○○跳んで○○が良かった』のような感想を書いてくれているのをエゴサして見ています。選手たちのとても大きいモチベーションになっているのでまず『ものすごく感謝しています』ということを伝えたいです。もう1点は、僕かなりケガが多かったんですよ。ノービスの頃もすごくケガしていましたし、一番大きいケガだとジュニアの2年目から約2年間ずっと疲労骨折していました。そういう時でもSNSでダイレクトメッセージを何件も何十件も送ってくれるファンの方や、手紙やプレゼントをくださる人がたくさんいました。すごく心の支えになっていましたし、スケートから自分が離れなかったのもプレゼントやお手紙の温かい気持ちがあったからだと思っているので、もう本当に感謝してもし切れない気持ちです」

 

――全日本の目標を教えてください。

 「とても大きい会場でたくさんのお客さんに見られるので、お見せしても恥ずかしくないようなシニアのスケーターとしての演技をジャンプ、スピン、ステップ含めて失敗のないようにしっかりまとめて最後までというのが目標です」

 

――顔の傷はどうなさったのですか。

 「少しお恥ずかしいのですが顔を近づけたら(犬に)噛まれました(笑)。犬がすごくうとうとしていたところに顔を近づけて『眠いの』とずっと言っていたら噛まれてしまいました(笑)」

 

――ファンの方は心配されますよね。

 「リンクでは笑い者です(笑)今朝わかば(樋口新葉・商3=開智日本橋学園)に会ったのですが『これ見て』と言ったら『知ってるよ。気づいたよ、触れないでおいてあげたんだよ』と言われました。『触れてよー』と言いました(笑)。(触れてほしいんですね)できものとかそういう類だと思われたくないじゃないですか(笑)。ニキビ潰して引っかいたらこんなんになっちゃったとか思われたら嫌じゃないですか、だから触れてもらったほうが(笑)」

 

――ありがとうございました。

 

[堀純菜]


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