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開けた世界

明大スポーツ新聞 2021.10.13

 「やっぱり女子校出身は違うね」。この言葉を大学に入って幾度となく言われた。なぜそう思うのか聞いてみると、どうやら女子校出身者は多くの場合男女差別に対してその他の人から見ると過剰なほど反応するらしいのだ。言われてみると確かに思い当たる節はあった。

 例えば男女でご飯に行ったとき、男性がご飯をおごることが多い。しかし私には「おごる」という行為から「女性は男性よりも稼ぎが少ない」というステレオタイプな考えが透けて見えているような気がする。「極端に考えすぎている」と感じる人もいるかもしれないが共学に入ってより性差について思うことが増えた。

 ここ最近はやっている「ジェンダーリビールケーキ」に対しても思うところがある。ジェンダーリビールケーキとは生まれてくる赤ちゃんの性別を発表するに用いられるケーキのことだ。ピンクのクリームで飾られた部分に「girl」、青のクリームで飾られた部分には「boy」と書かれたジェンダーリビールケーキの写真を見て息苦しさを感じた。まるで女の子はピンクが好きで男の子は青が好きなのが当たり前のように表現されているからだ。生まれる前から性別による「らしい色」を固定概念として押し付けられている。

 狭い世界で生きてきたからこそ、今の開けた世界に対してどこか違和感が拭い切れない。世の中でこれほどまでに多様性が重視されているのに、ずっと前から植え付けられた価値観を簡単に変えることは難しい。周りの人には変わって見えるかもしれないが、私は小さなことでも疑問を持てるような環境で6年間過ごせて良かったと思っている。最後には女子校、共学問わず多くの人が関心を持って世界が本当の意味で開けたものとなることを願うばかりだ。


[入谷彩未](執筆日:9月14日)


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