バイトリーダー
明大スポーツ新聞 2021.10.12
皆さんには最寄りのバイトリーダーがいるでしょうか。私にはいます。
アルバイトを始めるまで、バイトリーダーという存在に対して、どこかふざけたイメージを持っていたように思う。働いたこともない若造が失礼極まりない話ではあるのだが、原因の一つに好きだったお笑い芸人のネタがある。そのネタでは自らがバイトリーダーにふんし、登場シーンで面白おかしく自己紹介をするのだ。例を挙げると「この世界で偉いやつはけんかが強いやつでもなく金を持っているやつでもない。土日祝日入れるやつバイトリーダーです」。他にも「殺人よりも放火よりも強盗よりもやってはいけないこと。それは交通費をもらいながら自転車で通うこと、バイトリーダーです」と言ったように。話はそれてしまったが、何が言いたいのかというと、バイトリーダーは偉大だということである。
人によっては、そのお店の社員の人よりも長いこと在籍しているであろう。誰よりもお店に詳しい。何かトラブルがあったときは、率先して対応してくれる。他のアルバイトの帰宅時間が遅くなりそうなときは「先上がってください」と1人で仕事を受け、遅くまで働いてくれる。バイトリーダーなしにはお店が円滑に回ることはないのだ。
社会はさまざまな人で成り立っているとは言うが、アルバイトを始めてからそれを強く実感した。一つの小さなスーパーマーケットでさえ、必要不可欠な存在があるのだ。皆さんもお店に入った際には、そういった目線で楽しむのもいかがだろうか。
お店と掛けまして、名曲と解きます。その心はどちらも店長(転調)で雰囲気が変わります。
[佐藤慶世](執筆日:9月13日)
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