(5)シーズン直前インタビュー 堀見華那

フィギュアスケート
2021.09.27

 昨シーズンは新型コロナウイルスの影響で大会が中止や無観客開催になるなど、異例のシーズンとなった。なおも続く厳しい状況の中、新たなシーズン開幕を迎える選手たちの思いに迫る。

(この取材は9月14日に行われたものです)

 

第1回は堀見華那(商1=愛知みずほ大瑞穂)のインタビューです。

 

――緊急事態宣言が出ていなかった期間、どのような学校生活を過ごされましたか。

 「宣言が出てなくてもzoomとかオンデマンドの授業がかなりありました。そのため宣言がなかった時に(大学に)行ったのは週に2、3回だったのですが、2時間目が終わった後とかにお友達とご飯を食べたりできて楽しかったです」

 

――東京での生活は慣れましたか。

 「だいぶ慣れました。前は目覚ましが鳴っても聞こえなくて起きられなかったのですが、最近はかなり聞こえるようになりました。目覚ましで起きるのができるようになってきました(笑)」

 

――昨シーズンを振り返っていかがですか。

 「昨シーズンまではジュニアのカテゴリーで参加していて、全日本ジュニアを目指していたのですが、中部ブロックでかなり失敗してしまって、西日本にも進めませんでした。それが2年連続だったのでかなり悔しくて、同じようにならないようにと思って(今シーズンは)やっています。昨シーズンはうまくいかないことが多かったのですが、今シーズンはそんな思いをしないように頑張ろうと思います」

 

――まだ1年ジュニアでできる中、今シーズンシニアに転向した理由はありますか。

 「全日本に行きたくて。全日本ジュニアからも上位何人かは全日本に出ることができる推薦みたいなものがあるのですが、それは少し厳しいかなというか。どちらも厳しいですが、それよりはシニアで早く、これから4年間やるとして、4年以上やるか分かりませんが、これからシニアの人と戦うということがどのような感じなのかということを、早く大学生から知りたいと思ったので今年シニアに上がることを決めました」

 

――シニアに転向してFS(フリースケーティング)の演技時間が長くなり体力面での負担が大きくなると思うのですが、どのように体力を付けましたか。

 「とにかく曲を多くかける感じです。こっち(新横浜)に来てから曲を通してかけることが名古屋にいた時より多い気がします。最初は全く体力がなくて最後の方はすごくバテバテになってしまっていました。曲を通す練習をすると少しずつ最後まで体が動くようになるかなと思うのですが、まだ今も体力が全部持っているというわけではないです。だから、次の大会までにもう少し体力を付けるために曲を通すことを全力でやります。途中で手を抜いたりとか、1回通すのにもスピンをやらなかったりとかするとそこで休憩ができてしまうので、なるべく曲の中で手を抜かずに100、120パーセントぐらいの力でやれば体力が付くかなと思います」

 

――今シーズンのSP(ショートプログラム)についてお聞かせください。

 「SPは去年からの継続で曲は『シルク・ドゥ・ソレイユ』の曲です。去年より良い点数が出せるようにもう少し感情を込めてお客さんに届くような演技ができたら良いなと思います」

 

――SPで注目してほしいところはどこですか。

 「最後が体を大きく使ってスピード感のあるステップになっていて、盛り上がる感じで終わります。最後の盛り上がるステップに注目してほしいです」

 

――FSについて教えてください。

 「FSは今年の7月に新しく作りました。この間インタビューの時に言った曲とは違う曲にしました。ガーシュインの『ピアノ協奏曲 ヘ長調』です」

 

――前回のインタビューの時から曲を変えた理由を教えてください。

 「大人っぽい演技ができるようになりたいなと思っています。今までは元気な感じの曲が多かったのですが、基本表現するのが難しいと思うピアノの曲にしました。ストーリー性があることもかなりイメージがしやすいのですが、表現が難しいなと思います。練習したら大人っぽい感じの演技ができるようになるかなと思いこの曲にしました」

 

――全体的な仕上がりを教えてください。

 「仕上がりはSPの方は去年からの継続というのもあって、だいぶ良いかなと思います。FSはまだ30パーセントくらいしかできていません。試合まであと1カ月を切ってしまいましたが、1日の曲かけのうちでFSの方が割合を高くして、たくさんかけて重点的にやろうかなと思っています」

 

――開幕が来月に迫った今の心境を教えてください。

 「全日本に行きたいという思いはありますが、それまでには東日本に進んだりしなければいけないので、とりあえず目の前の試合一個一個を積み重ねていけるようにしたいなと思っています。枠に入れば次に行けるので自分のその時にできることをプログラムに入れて、できるだけ失敗がないプログラムにしてやりたいなと思っています。そのためにさまざまな構成でできるように練習したり、ジャンプをつなげて練習してジャンプの確率をもう少し上げたり、自分に自信をもう少しつけて思い切り演技ができるようにしたいなと思っています」

 

――今シーズンの目標をお願いします。

 「今シーズンの目標は全日本に出場することと、あともう一つはインカレがあって、それは大学で出場する人数が決まっているのですが、頑張ってそこに入ってインカレで優勝、学校が優勝できるように貢献したいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[堀純菜]