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(29)池田凜 感謝を胸に成長誓う

硬式野球 2021.09.13

 巧みな打撃と守備が持ち味だ。高校2年次に主軸として夏の甲子園を制覇した池田凜内野手(政経1=履正社)。春季フレッシュトーナメントは満足できない結果に終わるも、次の機会をうかがっている。我慢強く、上へと続く道を切り開く。

 

悔しさを糧に

 苦い経験が彼を成長させた。地元・大阪の名門である履正社高で野球に打ち込んでいた池田。「やる人はやって、やらない人は落ちていった」という厳しい世界で、1年次秋からスタメンに抜てきされる。センバツ出場に貢献し、その才能を発揮した。しかしそのセンバツで、高校時代特に悔しかったと語る経験をする。初戦の相手は奥川恭伸(東京ヤクルトスワローズ)を擁する星稜高。履正社高は奥川に完封負けを喫した。池田も4打席凡退、失策1と結果を残せず。その試合後から、チーム全体で対策を練った。それが打撃を見直すきっかけに。ボールの見方を工夫し、好投手を打ち崩すためにはどうすればいいかを常に意識した。そしてその夏、甲子園の決勝という最高のリベンジの舞台がやってくる。履正社高は先制されるも、直後に逆転。その後も二転三転する展開を制し優勝した。自身も奥川から三塁打を打ち、思わずガッツポーズが飛び出た。その時のことを「うれしすぎた」と振り返った池田。「良い方向にいこうと思ったらいくことができると知った。人生で一番大きな経験」。これからの野球人生に大きな影響を与えた夏だった。

 

両親への感謝

 「中途半端に終わるな」。常に心にとどめている、両親からの教えだ。この教えのおかげで、一度やると決めたら途中で投げ出すことはしなかった。野球がつらいと思ってもすぐに「練習しよう」と切り替えることができた。

 大学生になった今、改めて感じるのは親への〝感謝〟だ。高校時代から周りの人への感謝を忘れてはいなかった。しかし、大学に入学して初めて実家を離れてみると、両親のありがたみをより強く感じた。野球を始めるきっかけとなった父と、ずっと野球をすることに協力してくれた母。その両親や、自分に関わった人たちへの感謝を改めて感じながら、実直に野球に取り組んでいる。

 

前進あるのみ

 春季リーグでは同級生の活躍をベンチ外から目にした。出場できなかったことで「悔しい気持ちもあるが、自分がやることをやればいつか出場機会がくる」と、自分の技術向上を目指し日々練習に励んでいる。大学4年間の目標は、プロに行くための実力を付けること。「家族が自分にしてくれたことを無駄にしないためにも、プロに行くことで恩返しをする」。感謝と恩返しを胸にプロへの道を切り開こうとしている。一途に野球に取り組む精神で、虎視眈々(たんたん)と高みを目指す。池田の今後から目が離せない。

 

[西田舞衣子]

 

◆池田 凜(いけだ・りん)政経1、履正社高、175センチ、80キロ、右投げ左打ち、内野手

打席に入る際のルーティーンは、ヘラルド・パーラ(ナショナルズ)を参考にした。

 

※写真は硬式野球部提供


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