(30)箱根直前特集⑯ 前田舜平インタビュー

競走
2020.12.31

 72年ぶりの王座奪還へ。今年度、災禍に苦しみながらも前を向き続けた選手たち。全日本大学駅伝(以下、全日本)では3位に食い込み、箱根駅伝(以下、箱根)を前に4強の一角として優勝候補に躍り出た。〝箱根なし〟を経験した当時の1年生は最終学年。上昇止まらぬ紫紺の襷が、まだ見ぬ頂へ走り出した。

 今特集では、箱根に向けた選手らの声をたっぷりお届けします!

 

 第16回は前田舜平主将(政経4=倉敷)のインタビューです。(この取材は12月5日に電話で行われたものです)

 

――現在のコンディションを教えてください。

「今は当日に向けて上がってきているかなと思います」

 

――他のチームメイトに関しては。

「小袖(英人・政経4=八戸学院光星)が調子いいんじゃないかなと思います。走りとか見ていても調子が良さそうだと思います」

 

――箱根まで1カ月を切りました。

「今年度はチーム状況がすごくいいのでそこまで心配することはないですね」

 

――チーム目標やはり優勝ですか。

「そうですね。チーム目標は5位以内なので、そこは達成できればなと思います。もちろん上は目指しますけど」

 

――練習を振り返って。

「今シーズンはあまり調子が上がっていなかったので、成長を実感できるって言うほどの部分はそんなになかったです」

 

――大会自体少ない年でした。

「自分自身、今年度で陸上競技は引退なのでできれば多くレースを走りたかったんですけど、そこは全員平等に機会がなかったので、我慢するしかなかったという形ですね」

 

――4年生は箱根未出場を経験している代です。今年度も出場できるということに喜びはありますか。

「前期はコロナで試合もなくなってしまい、後期もなくなるかもしれないと多少思っていたので、そういった意味でも開催されることは非常にうれしく思います」

 

――その当時を振り返ると。

「非常に悔しかったですし『自分はここでこうしているために大学に来ているわけではない』と非常に実感させられた時間だったなと思います」

 

――この4年間で一番の思い出は。

「昨年度、僕が在籍している中で初めて箱根駅伝でシード権を取れたことが思い出深かったかなと思います」

 

――今回の自身の区間での目標は。

「区間賞争いはしたいと思っていますし、58分前後で帰って来たいなと思います」 

 

――対策などは何かしていますか。

「今年度走るとしたら3度目なので、大体例年の流れを意識して。コース感もつかめているので、あとは昨年度よりどこを縮めるか、とかのイメージトレーニングをしていますね」

 

――上りとラスト3キロが課題だと聞きました。

「最初の上りに関しては、対策というよりはどれだけ自分の力を振り絞れるかだと思っているので、そこは1年の練習の成果が出るというか、どれだけ自分を強化できたかが出るんじゃないかなと思います。残り3キロに関しては、これがラストレースなのでその思いをぶつけられたらなと思います」

 

――今年度は4強とも呼ばれています。

「そうですね、最初3強で僕たちが勝って4強と言われているわけなんですけども。前評判が高くなるのはうれしい反面、それだけで評価していただいてもどのチームも強い戦国駅伝時代だと思っているので、あまり慢心せず当日自分たちの走りができたらなと思います」

 

――チーム内で印象深かったことは。

「そうですね、前シーズンはコロナで(チーム)解散してしまったりしていて、やっぱり全日本で3位を取れたということが一番ですね。我慢を強いられてきた1年ですが、ようやく報われたと言うか、たまっていたものがそこで発揮できたのではないかなと思います」

 

――自分の強みはズバリ何ですか。

「経験かなと思います。6区は特殊区間なので経験が大事かなと思います」

 

――最後の箱根となりますが、どういう走りをしていきたいですか。

「多分終わってみれば最後の実感というのは湧かないと思うんですけど、最後まで全力で走りたいなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[金内英大]

 

第97回箱根駅伝まで、あと2日。

 

【前田選手を知るならこの記事!】

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