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(3)ゴールボール安室早姫選手にインタビュー!(後編)

明大スポーツ新聞 2020.11.10

 パラリンピックまであと1年。明大スポーツ新聞部は中大スポーツ新聞部と協力し、幅広い視点からパラスポーツを取り上げていく。第1弾となる今回は、明大OGでありゴールボールの世界で活躍する安室早姫選手にお話を伺った。前編、後編の2回に分けて掲載する。前編はこちら

 

(この取材は10月29日に行いました)

 

ゴールボールとは

視覚に障害がある人を対象に考えられた球技で、目隠しをつけて行う。コート内のプレイヤーは各チーム3人。攻撃側の選手は、鈴の入ったボールを転がすように相手のゴールに投げ込み、守備側は鈴の音を頼りに全身を使って投球を防ぐ。

 

――リオの代表に漏れてから、どのような部分を強化していきましたか。

 「リオの後2年くらい自分がやりたいと思うポジションと適性が合わなかったりして色々迷いがありました。センタープレイヤーというディフェンスの中心になるポジションと、ウイングプレイヤーという両サイドについて攻撃の中心になるポジションがあるのですが、リオの頃でいうと、センタープレイヤーとしてやっていくには守備力が足りないし、でもウイングプレイヤーとしては攻撃力が足りないしとどっちをやるか迷い、最終的に2018年くらいにウイングを選んで攻撃力の強化に取り組んでいます」

 ポジションによって役割が異なる


――パラリンピックが1年延期してしまいましたが、モチベーションはどのように保っていますか。

 「私は、元々東京パラリンピックをゴールにしていたわけではなかったので、1年延期したからといって、気持ちの変化というか、今年あろうが来年あろうが一つ一つまだできてないことをできるようにしていくっていうことには変わりがありません。延期とかは意識せずに今やるべきことを一つ一つやっていく、っていう感じです」

 

――ゴールボールにおける最終的なゴールはありますか。

 「特に明確には無いです。ただ、もともと家族にパラリンピックに出て欲しいって言われたことをきっかけに代表を目指したので、パラリンピックに出るというのを一つの目標としてあるし、代表として出るからにはみんなで目指している金メダルを目指したいと思っているのですが、個人的にはやっぱり自分の理想とするプレーを追求しているので、終わりはあるのかどうかはわからないです」
 

――開催地が東京決まった際に感じたことはありましたか。

 「率直にうれしかったです。ゴールボールの女子チームは、2012年のロンドンパラリンピックで金メダルを取っているんです。私は当時代表チームにはいませんでしたが、クラブチームで一緒にやっていた選手がロンドンパラに出ていたりしたのもあって、私自身は結構注目していて、金メダル取ったのもうれしかったんです。金メダル取ると『あの競技金メダル取ったよね』って話題になるし、ゴールボールってパラリンピックでは団体初の金メダルって言われていたのですが、その割にはあんまり認知度が上がらなかったなというのを凄く感じていました。そのため東京で開催が決まり、やっぱり国内でパラリンピックとか大きな大会があれば自然と目にする人たちも増えるだろうなと思うので、そういった意味ですごくうれしかったし、期待感もありましたね」

 

――もっとゴールボールの認知度を上げていくために、どういった報道等の工夫が必要だと思いますか。

 「私たち自身がメディアに出て、ゴールボールの魅力を伝えて行かなきゃいけないなというのもありますし、やっぱり選手ももちろん本当に少ないのですが、スタッフなどの関わっている人もまだまだ少ないので、そこをもっともっと増やせていけたらいいなと思っています」

 

――明スポはこれからもパラ選手を取材していきます。どういった点を伝えていってほしいと思いますか。

 「例えばゴールボールで言うと『見えてないのにあんなに動けてすごい』という風に言われることが多いのですが、見えないのにできて凄いね、ではなくて、どういう工夫をすればできるようになるかという部分を伝えてほしいなと思います。パラスポーツって、何か不自由なところがある分、そこを補ってできるようにするための工夫がどの種目でもされているので。それと、是非大学生にはパラスポーツに実際に関わってみてほしいなと思います。体験会だったりとか、大会ボランティアとかもあるので、実際に関わったり会場に観に行ったりしてほしいです」

 

――ありがとうございました。

 

[下神大生・金井遥香]

 

◆安室 早姫(あむろ・さき)法学部卒、沖縄県出身 パラ水泳選手の秋山里奈さん(法卒)は高校・大学の先輩でもある

 

※写真は日本ゴールボール協会提供、安室早姫選手は背番号4


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