(15)特別インタビュー 渡辺正行さん 「野球応援で校歌を歌うのが本当に楽しかった」

明大スポーツ新聞
2020.10.26

 学生にとって〝校歌〟とは何か。現役の学生にとって歌うことが何になるのかは、理解することが難しい。今回は校友生で数々のテレビ番組にも出演している渡辺正行さんにインタビュー。学生時代の校歌のエピソードと現役学生に向けての応援メッセージをいただいた。

 

ーー校歌に関する思い出はどのようなものがありますか。

 「主に野球応援!当時、江川卓さんが法政に入った年で、その印象が強い。今ではたくさんの応援グッズがあるけど、俺らの頃は、他の大学は帽子作ったり、メガホン作ったりしてたけど、明治は質実剛健なのか全然なくて(笑)。ただ、本当に野球応援はよく行った!六大学野球の応援は今でも覚えてる。応援の時は、応援団に教えてもらいながら、応援歌も校歌もみんなで歌った。ちなみに、一番好きなフレーズは、やっぱり歌い出しの『白雲なびく…』のところかな!綺麗な歌詞!当時、大学の野球応援は、一種の大学に入れたステータスでもあった。六大学に自分はいるんだなという一体感が面白かった。相手の大学のことをやじったりするのもまた楽しかったなぁ(笑)」

 

ーー卒業してから校友生との交流はありましたか。

 「千葉の校友会に、司会をさせていただいたことがあり、本当に楽しかった!全員が明治で、全員が明治が好きで来てるんだよね。最後に応援団がきた時とかも、とにかく面白くて、明治で良かったなと思った。明治愛を強く感じる機会だった。あと、明治は縦のつながりも横のつながりもすごいあると個人的にあると思ってて『実は明治卒なんです…』から話が弾んだりするのはよくあって、本当に嬉しいこと!明治卒は全国にいるから、やっぱりいろんなところで出会えるんじゃないかな」

 

ーー昔と今の明治の違いをどう感じていますか。

 「バンカラというイメージだったね。学生服着て、下駄履いてきたりする人もいたし。今は校舎もおしゃれになって、綺麗になって良い感じだよね。俺の時は、本当に校舎が汚かった(笑)。今でも、学生は掃除しないだろうなぁ!(笑)」

 

ーー学生時代の渡辺さんはどんな学生でしたか。

 「落研を学生時代には主にやってた。とにかく楽しいことが好きだったし、落研の人はみんな面白かった。それこそ、志の輔さんとか三宅裕司さんとかが先輩にいて、その先輩の影響は本当に大きかった。明治の落研に入ってなかったら今の自分はないと思う。最初は、俳優を目指していたのだけど、ある時、明大祭でコントを披露したら、思いの外ウケて、こんなにウケるならということで、お笑いやろうと思ったんだ。明治に入ってなかったら、今の自分のきっかけを作ってくれた人にも出会えなかったし、今の自分はなかったと本当に思う」

 

ーー現役の明大生に伝えたいことはありますか。

 「大きな目標を持って、その上で小さな目標を達成していく。一つでも小さな目標を達成すると少しだけかもしれないけど、その大きな目標に近づける。だから大きな目標と小さな目標を持って欲しい。大きな目標を達成するためには、やればできるんだと信じること。高校時代の話だけど、高校では、剣道やってて、引退してから受験勉強を始めたんだ。寝る時間は4時間ぐらいで後の時間をほぼ勉強にまわして、とにかく死に物狂いで勉強した。その結果なんとか合格できた。俺はその受験の経験から、物事やればなんでもできるんだってことを学んだ。そういう経験をするのも大事かもしれない。嫌なこととかこの先必ず出てくると思う。そんな時は、その嫌なことの中に自分が楽しいと思えることを生み出してみる。そうすると嫌なこともなんとか乗り越えられると思う。嫌な気持ちをうまく避けるということだよね。嫌なことも面白がってみることが大事!例えば、コロナ禍で家にいることも多いと思う。家にいる中でも何か楽しいことはないか、面白いことはないかとまずは考えてみる。そして自分なりの楽しみを見つけられたら、その見つけた経験をまた面白いと思うこと。何事もポジティブに考えるってことだと思う。マイナスに考えすぎないことが、今後悩まずに生きていく術じゃないかな」

 

 

ーーありがとうございました。

 

[内山嶺・下神大生]