(7)「誰よりも声を出して」梅川太我 新体制インタビュー

ラグビー
2020.04.13

 3年連続で日本一を争っている明大。ウイニングカルチャーが根付きつつある今、新スローガン〝One by One〟の下、目標とするジュニア選手権、対抗戦、大学選手権の3冠達成なるか。勝負の秋を占う挑戦の春、箸本龍雅主将(商4=東福岡)率いる新体制が始動する。本連載では新幹部の今シーズンに懸ける意気込みを全8回にわたって紹介します。

 

第7回は梅川太我(営4=石見智翠館)のインタビューをお送りします。(この取材は3月12日に行われたものです)

 

※3月30日、関東ラグビー協会より「関東大学春季大会・オールスターゲームの中止決定」が発表されました。一部取材内容と齟齬(そご)がありますが、ご了承ください。

 

――新幹部のリーダーに選出されました。

 「リーダーという位置付けにはなっていますが、感覚としては6人中の1人。勇登(森・政経4=東福岡)はバックスを主に引っ張っていくので、(僕は)全体を仕切る感じ。他のリーダーとは違って、(試合に)出ていないので、経験値は少ないですが、僕にしかできないことがあると思います。エナジーの部分や信頼の部分でしっかり勝ち取って、そこでカバーしていきたいです」

 

――今年度通して意識していくことはありますか。

 「(チームとしては)新スローガンの下、一試合一試合、ワンプレーワンプレーを精度高くやるということを掲げています。どんな時でも‶One by One〟と声を掛け合って、スキのないチーム作りを目指していきたいです。(個人としては)明治は才能のある集団、一人一人のスキルが高いので、そこに競り勝っていくためにも誰よりも声を出して、チームを引っ張っていきたいです」

 

――スクラムハーフのポジション争いに関してどうお考えですか。

 「今は蓮(飯沼・営3=日川)がずっとスタメンで出ている状況ですが、それも信頼があってこそだと思います。最上級生としての信頼を勝ち取って『僕がいないといけない』という存在になりたい。そうすれば自ずと試合に出られるチャンスが出てくると思います」

 

――現在練習で重点的に取り組んでいることは何ですか。

 「フィットネスやタックルの部分は自信があるので、最近はずっとパススピードにこだわりを持ってやっています。個人的に一番課題とする部分です。(全体では)この5週間はずっとファンダメンタル、基礎の部分に重点を置いてやっています」

 

――今年度のチームと昨年度のチームで変化した部分はありますか。

 「去年はリーダーズグループというものがあり、ペガサスとルビコンの間に差がありました。今年はもっと上下関係の仲を深めたいです。僕自身、今年はイベント長も兼任しているので、チームビルディングの部分にフォーカスしていきます。今年であれば、部内対抗の運動会を企画しています。他にも食事の時、土日の昼はスクランブル食堂という全学年が混ざってコミュニケーションを取れる機会を設けています。4年生から率先してそういった仕掛けを作っていきたいです」

 

――春休み期間中のオフの日はどう過ごされましたか。

 「毎年であればリフレッシュをしますが、今年は決勝で負けて『あの会場には信頼されているプレーヤーでないと出られない』ということを痛感しました。選手権後は、ラグビーをやりたい欲がすごかったので、めちゃめちゃ動きました。ウエイト、ランニングはもちろん、地元のクラブチームに参加させてもらって練習もしました。とにかく差を縮めたいという一心でやっていました」

 

――最後に春シーズンの意気込みをお願いします。

 「まずはしっかり試合に出ること。基礎の安定性を高めて、波のない選手になりたいです。(春は)自分にベクトルを向けてやっていきたいと思います。僕にしかできない仕事、役割があると思うので、残り1年強い覚悟をもって頑張りたいです」

 

――ありがとうございました。

 

[髙智琉大朗]

 

◆梅川 太我(うめかわ・たいが)、営4、石見智翠館高、162センチ・69キロ

昨年度の4月から毎日欠かさず日記を書いている。昨年度恥骨炎等のケガで苦しんだこともあり、自分を見つめ直す意味でも大切にしている習慣だ

 

次回は森勇登(政経4=東福岡)のインタビューをお送りします。お楽しみに!