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府立8連覇ならず 佐藤主将「来年からはファンの1人として」

拳法 2019.12.19

◆12・1第64回全日本学生選手権(エディオンアリーナ大阪)▼男子❷明大

 昨年度、史上最長の府立(団体インカレ)7連覇を達成した明大。今大会も決勝に進出したが龍谷大に敗戦。記録更新とはならなかった。


やり遂げた主将


 優勝を懸けた龍谷大との決勝戦。大将戦開始2分20秒、1―1と追い付かれた佐藤力哉主将(文4=桜丘)は決意を固めた。「攻めるしかない」。高村潤監督が徹底させてきた「引き分けよりも攻めて負けた方が気持ちいい」の精神。いつもの言葉が佐藤の拳を動かした。相手の面へ全力の右拳を打ち込む。しかしその直後、上段蹴りが佐藤の面に刺さった。府立8連覇の夢がついえた瞬間だった。

 主将就任当初から、8連覇の重圧は佐藤に降りかかった。「自分にとって重い記録だった」。初陣となる東日本大学リーグ戦決勝ではまさかの敗戦。その後も「普段の力哉先輩とは違っていた」(小森彪楽・文3=桜丘)。拳技で粘り強く攻める佐藤の拳法は鳴りを潜めた。それでもチームの士気が下がることはなかった。時に〝優しすぎる〟と言われるほどの佐藤の性格。厳しく怒ることはなく、仲間が落ち込むときはいつも寄り添ってきた。「雰囲気が良いのは彼のおかげ」(小野塚萌・国際4=栃木女子)。主将の人柄がつくり上げたチームは、記録更新はならずとも、確かに明大の歴史に名を刻んだ。

 「最後、勝負に挑んだ。彼の成長はこの試合に表れている」(高村監督)。4年間佐藤を見守った恩師も大将戦の勇姿にうなずいた。「明大拳法部でやり切れたことは人生で一番の経験」。成長できたこの4年間。母校に、今度は自分が恩返しをする番。「来年からはファンの1人として明大を応援します」。最後まで優しさに満ちた笑顔を見せた。


【山根太輝】



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