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一般生の星・鈴木主将 男女初段の部で有終の美飾る

少林寺拳法 2019.11.28

 男女初段の部に出場した鈴木雄大主将(法4=明大中野)・村松夕葵乃(政経3=横浜女学院)組が、頂点に立った。予選を1位で通過すると、本選でも力強い演武を披露。鈴木にとっては1年次以来の日本一となった。総合では2年連続の準優勝に輝き、部全体のレベルの高さを見せつけた。


有終の美

 「最後は勝って終わりたい」(鈴木)。5月の関東学生大会は就職活動と日程が重なったため欠場。鈴木のいない日本武道館で部は総合優勝を果たした。「主将として部が勝てばいいと思っていたけれど……」。一拳士として〝勝ちたい〟気持ちが芽生えた。

 持ち味は力強さ。男女の演武では、女子を引き立たせる構成が好まれるが「迫力に欠けていた」。勝ちにこだわり、大会2週間前に鈴木の力強さを生かした演武全変更。それがプラスに働いた。他組を上回る迫力とキレで圧倒。〝鈴木らしい演武〟を見せつけ、栄冠を手にした。


全身全霊

 例年、主将はスポーツ推薦入学者が務めていたが、鈴木が競技を始めたのは大学から。同期のスポーツ推薦入学者・宮迫汰一(商4=大産大付)が指導者へ転向したことで、鈴木に白羽の矢が立った。「先代の方々のような威厳が自分に出せるのか」。一般生としての不安があったが「等身大の自分で、ストイックに」。自分を厳しく追い込む姿に部員はおのずと付いてきた。中でも後輩の育成には力を注いだ。「大学から始めても、優勝できるのは先輩たちのおかげ」。鈴木が1年次の主将・伊藤輝氏(平29政経卒)の「後輩は宝だ」という言葉は、同じ立場になってからより身に染みるようになった。まずは気さくに話し掛け、雰囲気づくりから着手。練習を主に仕切る3年生に対しても、口出しはせず意思を尊重した。「何よりも部員のことを考えてサポートする。それが彼の強みで、彼にしかできないこと」(高橋佑太・法4=明大中野)。9月の関東学生新人戦では、新人育成賞(総合優勝)を獲得。鈴木の思いは結果として表れた。

 「これが似合う主将になれよ」。誕生日プレゼントに宮迫からもらった〝五十七期主将〟と金色の糸で縫われた帯。「最初は全然似合わなくて(笑)。でも今はしっくりくるようになった」。うれしそうに握る色あせた帯は、鈴木の1年間を物語っていた。

 

明治卒業

 鈴木の学生生活は〝明治〟と共にあった。「中学校から10年間お世話になって、たくさんの経験をさせてもらえた。最後に恩返しができたかな」。これまで育ててくれた〝明治〟に感謝を込めて。「大好きです」。少し照れくさそうに笑って、慣れ親しんだ2文字に別れを告げた。


【藤山由理】


◆鈴木雄大(すずき・ゆうだい)東京都出身。紫紺にかけて、スローガン〝紫魂〟を考案するも部員から「ダサい」と言われてしまった。175㌢・57㌔


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