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(48)~FINAL CHALLNGE~廣渡将「4年間で視野が広がり、気づきの力がついた」

ラグビー 2019.11.18

 「真価が問われる代」。武井日向主将(商4=国学院栃木)は今年の最上級生についてこう語る。苛烈極まる対抗戦、そして連覇の懸かる大学選手権へ。激戦のさなか、4年生一人一人に今シーズンに懸ける思いについてうかがった。

 

第16回は廣渡将(商4=東福岡)のインタビューをお送りします。(この取材は11月17日に行われたものです)

 

 

――この時期にルビコンの試合を組むことの意義を監督はおっしゃっていましたか。

 「ジュニアの試合は終わっていて、下のチームは試合が少ない中、上のチームに上がるために試合を組むことはこうした限られた時間で自分のパフォーマンスを出すことが大切です。下級生は来年につながるようなプレーをしろと言うことは監督から言われました」

 

――4年生として下級生に話すことはありますか。

 「自分が大学4年目になってこの明治で学んできたラグビーのところを分かっていない後輩たちがいたらしっかりと教えるようにしています。来年に少しでもつながるようなアドバイスもしています。ジュニア帝京戦のあとから普段はあまりリーダーシップを発揮しないような人でもリーダーシップを発揮するようになって後輩がついてきてくれるといういい形につながったのではないかと思います」

 

――明大進学を決めたのはなぜですか。

 「自分が東福岡の時にひとつ上の代の先輩(松尾将太郎・平31商卒・現NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)がたまたま公式戦を見に来てくれる機会がありました。その時に『明治のリクルーターの人がお前のこと良いって言っていたよ』と教えてくれました。その後行きますって言ったら入部につながりました」

 

――入部当初、上級生や同期のプレーを見て感じたことはありますか。

 「根本的にラグビーの理解度が高かったです。パスの精度もありました。周りも高校ジャパン(高校日本代表)の選手であったり、経歴のすごい選手が多かったです。高校では試合に出られていましたがスキルの面でも体力の面でも周囲はレベルが高かったです。同期だと今でも試合に出ている矢野(湧大・文4=大分舞鶴)とか山村(知也・営4=報徳学園)、山﨑(洋之・政経4=筑紫)は同じポジションでいい意味でいいライバルでした。切磋琢磨できる仲間だと思います」

 

――バックスリーにこだわりはありますか。

 「もともとずっとウイングをやっていましたが、高校の時にバックスコーチにフルバックをやれとずっと言われていました。フルバックをやっていく中でフルバックがどういった動きをすればウイングが助かるかということがフルバックをやっていくうちにわかりました。ポジション取りにも生かせるなと思いました」

 

――4年間で一番印象に残っている学年は何年生の頃ですか。

 「2年生の頃ですね。その時の古川満(平30商卒・現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)さんの代はしっかりとした4年生でした。チームを私生活のところから変えていきました。それを受けて自然と下の学年でもこのチームでなら強くなりたい、応援したいという気持ちが出てきました。4年生についていってこうなりたいなと思う気持ちが強くなりました」

 

――4年間で一番印象に残っている試合は何ですか。

 「ぱっと思いつくのが1年生の最後に下のチームでやった専大との試合です。後半から出たんですけど、自分が右手を複雑骨折しながら最後まで出たので印象深いです。めっちゃ痛かったですけど楽しかったです」

 

――4年間で一番成長できた部分はどちらですか。

 「視野が広がりました。自分のことだけではなく後輩のことであったり、落ちているゴミを拾ったりですとか視野が広まりました。後輩にアドバイスをすることも多くなりました気づきの力がついたなと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[清水康佑]

 

◆廣渡 将(ひろわたり・すすむ)商4、東福岡高、175センチ、77キロ

取材に伺ったこの日は誕生日。おばあちゃんからはプレゼントにハンコをいただいたそうだ。


次回は松岡賢太選手のインタビューをお送りします。


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