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絶対女王完璧レースで有終 高島V4

端艇 2019.09.26

 圧倒的な実力で偉業を成し遂げた。高島美晴主将(政経4=米子東)がシングルスカルで優勝。2位と13秒差をつける圧勝で、この種目3度目の頂点に立った。昨年度のダブルススカル優勝を含め、4年間出場した種目全てで日本一。主将として苦しんだ1年を最高の結果で締めた。

魅せる明治

 4年間見続けた景色でも、感動が薄れることはなかった。予選、準決勝を圧倒し、迎えたシングルスカル決勝。台風の影響で、悪天候の中でのレースとなった。スタート地点には応援団、そして勇退が決まった角久仁夫監督。共に戦った仲間と駆け付けた端艇部OB・OGが集まり、高島に声援を送った。「これだけ期待されて、勝てなかったらどうしよう」。1年次から世界を相手に戦ってきた高島も、この時ばかりは重圧に押しつぶされそうに。しかし、悪天候も、大記録への重圧も、レースが始まれば何も関係なかった。スタートから飛び出し、他艇を寄せ付けずレースを展開。終わってみれば2位と13秒差の勝。「ほっとしました」。レース中の雨もゴールする頃には青空に。4度目の日本一を祝福するかのように日差しが降り注いだ。


愛集う明治

 決して平たんな道のりではなかった。今年度、創部史上2人目となる女子主将に抜てき。部内でのずばぬけた実力を評価されての任命だったが「引っ張っていく自信は全くなかった」。その予感は的中し、チームは練習に気持ちが入らない。5月の全日本選手権では優勝が1艇のみと結果も付いてこなかった。

 「こんなチームの主将はやりたくない」。普段は温厚な高島が漏らした厳しい言葉。その一言で「意識が変わった」(髙橋茜・商4=南陵)。以降は、週に1度のミーティングでも活発に意見が出るように。OB・OGを招待し指導を仰ぐなど取り組み方も変化し始めた。高島が国際大会で寮を離れる間は4年生が一丸となって、主将の不在をカバー。役職や世代の垣根を越え支えてくれる仲間を見て「愛されていると感じた」。迎えた集大成のインカレ。6艇が決勝に進み、チームは全日本選手権とは見違える姿に。最後の大舞台で、スローガン『魅せる明治、愛集う明治』を実現させた。

 「ああ、4回目なんだな」。表彰台の一番上であふれた涙。もがき苦しんだ最終年の優勝は格別だった。


【長沼遼太】


♥高島美晴(たかしま・みはる)鳥取県出身。部員からの印象は満場一致で〝天然〟。162㌢


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