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永井克樹 〝克己〟 明大で新たな可能性を開く

準硬式野球 2019.09.24

 チームに穴は作らない。永井克樹内野手(営1=広陵)は1年生ながら春季リーグ戦でスタメンに定着すると長打を続々と記録。高校までは外野手だったが、内野手・捕手としての才能も開花させた。持ち前の勝負強さと高い適応力で常勝の明大を作っていく。

 

勝負師

 少ないチャンスをモノにしてきた。全日本選手権1回戦・中京大戦。1点を追う9回裏、2死満塁。「チームのために」と振り抜いた打球は中翼手の頭上を越えた。持ち前の勝負強さを遺憾なく発揮し、チームをサヨナラ勝ちに導いた。

 小学生でソフトボールを始め、中学生になると硬式野球のクラブチームに入団。高校進学は監督の強い勧めで甲子園常連校の広陵高校に。しかしエリートコースを歩まず、Bチームでくすぶる日々。厳しい上下関係と寮生活を、家族の顔を思い浮かべ耐え抜いた。転機がやってきたのは2年の夏だった。ライバルだった友人とのAチームを賭けた3打席勝負。2安打を放ち、悲願のAチームの座を勝ち取った。

 

新境地

 迷いを振り払った。厳しい練習やケガで「しんどい」ことも多かった野球。それでも、父と叔父の母校である明大で野球を続けることに決めた。「試合で勝つ喜びを知っているから」、そしてなにより「野球が好きだから」続けたい。決意新たに故郷・広島を飛び出した。

 春季リーグ戦・法大2回戦。捕手として途中出場し、2本の長打を放った。以降は1年生ながらスタメン出場。二塁手としても出場したが、高校までは外野手であった。慣れない守備位置では「失策のことを気にしてしまう」。慣れ親しんだ外野でプレーしたい。だが、高校時代帽子のつばに書いて身に染み込んだ、克己服礼の精神でチームに貢献していく。

 ベストナインへの野心も見せる。失策が目立った分、打撃でカバーしてきた春季リーグ戦。守備をやりきることへの思いは強くなった。名前の「克」の字のごとく、自分の弱さに克(か)つ。ここ一番で見せる強さと、チーム状況に対応する柔軟性。二つを兼ね備えた万能プレーヤーが、明大に勝機をもたらす。

 

[田崎菜津美]

 

◆永井克樹(ながい・かつき) 営1、広陵高、165センチ・75キロ。京王線の安さに驚きを隠せない。休日は東京を満喫している。


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