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佐藤美鈴 恩師の言葉を胸に勝利へまい進

バスケットボール(女子) 2019.09.22

 試合の流れを読み、積極的な仕掛けで攻撃の起点となる。佐藤美玲(文1=安城学園)の武器は速攻。早い展開を作り、相手を翻弄(ほんろう)する。大学では苦手な3ポイントシュートにも力を入れ、伸び代は計り知れない。期待のルーキーが明大を勝利へと導く。

 

軸となる言葉

 「もっと楽になりなよ」。コーチの一言が佐藤を変えた。小中で全国を経験し、高校は愛知県の安城学園に入学。ここで初めて壁にぶつかった。思うように結果が出ず、メンバーにも入ることができない。どうして試合に出られないのかを考える毎日だった。しかし、コーチの言葉でスッと胸が軽くなる。「考えても変わらないことを考えても意味がない」。行動する前に考え込み落ち込むタイプだった佐藤だが、精神的な成長がプレーにも影響した。試合ではミスをしても動じず、冷静なプレーを展開。自分らしいバスケが出来るようになり、持ち味である速攻を確立した。

 実はこの言葉は佐藤の進路選択のカギにもなってくる。「大学で心理学を勉強しようと思ったのもこの一言から」。実際に自分がコーチの一言に救われたように「悩んでいる人を救ってあげたい」。その思いから心理学を専攻。現在は人の長所や強みを研究するポジティブ心理学を学ぶ。悩んでいるときこそ明るく笑うことが大事だと知り「いい意味で楽観的な考え方になれた」。初めての挫折を救ったコーチの言葉が、今の佐藤を形作っている。

 

得られた教訓

 自分らしいプレーを確立し、高校2年次にはウィンターカップ準優勝を果たす。苦難を乗り越え、順調かに見えた高校時代だったが、3年次には強豪・桜花学園に敗れ全国大会に出場できなかった。「敗因は自ら引っ張っていくのではなく、ついていってしまったこと」。チーム全員で戦わなければならないのにエースやコーチに頼り切りになってしまった。主体的なプレーが少ないことで能力的にも伸び悩み、結果的に全国大会出場もかなわず。この教訓を生かし大学では「全員が活躍できる中の1人になる」。明確な目標を掲げ、さらなる飛躍を誓う。

 佐藤のコートネームはマイ。由来はひたすら目的に向かって進むという〝まい進〟だ。コーチの言葉と高校時代の教訓を胸に、これからも理想の選手像に向かって〝まい進〟する。

 

[伊藤理子]

 

◆佐藤美鈴(さとう・みれい)文1、安城学園、168センチ 趣味はミュージカル鑑賞で、大学に入ってからは『アニー』を見に行った


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