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ルーキー特集(7) 不動心を貫く 目指すは明大のスラッガー 上田優弥

硬式野球 2019.08.31

 毎年恒例の硬式野球部ルーキー特集。今年も全国からトップレベルの選手が入部してきた。その中でも活躍が期待される注目の選手を全8回にわたって特集する。

 

 たくましい体から放たれる強烈な打球が持ち味だ。石川県の強豪・日本航空石川高出身の上田優弥内野手(政経1=日本航空石川)。自慢の長打力を武器に高校通算30本塁打を記録した。大学入学後の春季フレッシュリーグ戦では、満塁本塁打を放つなど大活躍。秋季リーグ戦での、スタメン奪取へ期待が高まる。

 

 フルスイングで狙いを定めて打った球は、引き込まれるように観客席へ。中学生最後の大会となるジャイアンツカップ予選の決勝。2者連続となる本塁打を放つ。前の打者が打ったのに続こうと「狙って打った」。得意の打撃でチームを全国大会に導いた。    

 この裏には、監督の金言があった。中学入部当初は3試合目、いわば3軍の試合にしか出ることができず、悔しさを味わった。それでも誰よりも努力を積み重ね、レギュラーの座を奪う。その時「小技よりも、好きなように打て」と監督から言葉をもらう。「自分の打撃力が認められた」と自信になった瞬間だった。

 

 打撃力の原点は、小学生時代にある。野球をやっていた父の影響もあり、小さい頃から遊びといえば野球だった。本格的に始めたのは、3年生の頃。その頃から、大きな体を生かした一発を狙える選手を目指していた。しかし、地元の軟式野球チーム。試合の数も少なく、なかなか勝つことが出来ない。それでも、仲間と練習に励む。ある試合、自分の長打がきっかけで先制点を奪取。その後も仲間が続き、勝利する。「勝てたらやっぱりうれしい」。この時、打つことの楽しさ、仲間とともに切磋琢磨(せっさたくま)することのやりがいを味わった。


不動心で挑み続ける


 高校3年次夏の大会。同年、選抜に出場しているだけに甲子園への期待が高かった。チームは試合前から力み、空回り。しかし、上田は冷静であった。座右の銘である〝不動心〟を貫いたからだ。その言葉の通り、大事な試合であろうと無関係。心は動かない。いつも通り、試合に間に合うことだけ考えて、マイペースに準備を進める。その結果、チームは敗退したものの自身としては、4打数3安打の活躍。冷静な性格が生きた。

 しかし、上田も高校3年次の春から夏にかけて不調が続いていた。〝不動心〟が崩れていた。打てない理由を考え、悩む。そのまま悪循環へ陥った。そこで再び自分の野球の原点は、打つことの喜びであったことを思い出す。練習では、自己満足でもいいからとにかく遠くに飛ばすことを意識。監督もそんな上田を理解し、好きなように打たせた。徐々に感覚を取り戻し、再び打てるようになった。

 

 目標とする選手は、宇草孔基(法大)。今年の春季リーグ戦では、4本塁打の強打者。一発を打てる打者を目指す上田にとって、手本となる存在である。自身の原点は長打力。明大での4年間は、打撃に費やす。長打力を武器とする打者が少ない明大にとって、上田は欠かせない存在。神宮での本塁打に目が離せない。

 

[下神大生]

 

◆上田 優弥(うえだ・ゆうや) 政経1、日本航空石川高、185センチ・105キロ、左投げ左打ち、一塁手

 

根っからのインドア派。オフの期間、寮から出たのはわずか20分。もし野球をやっていなかったら、「ニートになっていた」


次回のルーキー特集は9月1日(日)西山虎太郎内野手(商1=履正社)です。お楽しみに!


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