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ルーキー特集(4) 持ち前の打撃で神宮にアーチを 野球エリートの新たな戦い 冨田泰生

硬式野球 2019.08.28

 毎年恒例の硬式野球部ルーキー特集。今年も全国からトップレベルの選手が入部してきた。その中でも活躍が期待される注目の選手を全8回にわたって特集する。

 

 高校通算34本塁打を誇り名門校のクリーンアップの一角を担った冨田泰生外野手(政経1=智辯和歌山)。自慢の長打力を武器に大学野球でも輝きを見せる。

 

 兄の影響で5歳で野球を始めた冨田。当時から打撃には自信を持っていた。高校は「自分の実力を試したかった」と強打で高校野球界に名をはせる智辯和歌山高に進学。そこで同世代を代表する強打者・林晃汰(広島東洋カープ)と出会う。「本当にいいライバルで、林が打てば燃えるものがあった」と視線の先には常に林がいた。同校の1学年の部員数10人という環境も冨田の心に火をつけさせた。練習では一球一球を強く振るという意識を徹底し打撃を磨き続けた。そんな冨田に転機が訪れたのは高校2年夏の甲子園。初戦の興南戦で林が本塁打を放ち、「あいつが打ったから自分も」と強い思いを胸に、同じイニングに本塁打を放ってみせた。「あの1本で人生が変わった」と語るほど自信をつける一打に。スタンドに打球が飛び込んだ瞬間の観客のどよめきは「あれ以上の興奮はない」。野球人生における大きな原動力となった。

 神宮でも大きなアーチを描く


 今春リーグ戦よりベンチ入りを果たした冨田。しかし「神宮はアウェー感がある」とリーグ戦独特の雰囲気にのまれ、本来の力を発揮できずに終わった。チームは日本一に輝いたが、同時に自分たちの代でも成し遂げたいという強い想いを持った。現在の課題はミート力向上。「飛ばす力は負けてないと思う」と打球の飛距離では手応えをつかんでいるだけに、課題を克服し持ち味を生かしたい。冨田には高校時代の恩師・高嶋仁監督より「一瞬の感情で地獄に落ちる人もいる」と不意に言われた言葉が胸に残っている。一瞬の気の緩みで道が分かれうると心得て、日々考えて行動することを心掛けている。

「林には絶対に負けたくない」と強い闘志を見せる冨田。いつかは良きライバルと同じ舞台で肩を並べることが目標だ。そして神宮でも甲子園で経験した大歓声を味わうために。冨田の進化の日々は始まったばかりだ。

 

[小畑知輝]

 

◆冨田 泰生(とみた・たいせい)政経1、智辯和歌山高、175センチ・84キロ、右投右打、外野手

 高校時代3度の甲子園出場。高校3年時春には選抜準優勝。日々の癒しは自宅で飼っている愛犬。名前はアンジェリーナ・ジョリーから取って「アンジー」。 帰省時には抱きついてくる。

 

次回のルーキー特集は8月29日(木)蓑尾海斗捕手(文1=日南学園)です。お楽しみに!

 

 


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