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雨中の等々力包んだ熱狂 王者の壁高く川崎F破れず

サッカー 2019.07.10

 大いなる挑戦は終わった。今年で回を数える天皇杯全日本選手権。東京都代表の明大は、初戦でJ3・ブラウブリッツ秋田に3-0で快勝を収めた。迎えた2回戦はJ1・川崎フロンターレと対決。J1でリーグ連覇中の絶対王者だ。前半こそ抑え込まれるも、後半から攻撃に火が付いた明大。FW佐藤亮主将(商4=FC東京U―18)を中心に豊富な運動量でゴールに迫る。それでも、前半に失った1点が最後まで重かった。0―1で惜敗。目標だったジャイアントキリングは起こせず、2回戦で姿を消した。


王者の壁高く

 ホイッスルとともに、明大イレブンは悔しさをにじませた。「人生最大のチャンス」(GK加藤大智・商4=名古屋グランパスU―18)。開幕から〝打倒・J1〟を掲げ、迎えた今試合。絶好のチャンスを生かせず。「本当に悔しい」(佐藤亮)主将の頬には思いの詰まった涙が伝った。

 1点が遠かった。守備を崩せず、決定機をつくれない。そして前半15分に、コーナーキックから痛恨のオウンゴール。それでも、ただでは終わらない。加藤大はプロのシュートを何度も止めた。好セーブが流れをつくり、果敢な攻めを見せた後半。終了間際には、MF坂本亘基(法3=ロアッソ熊本ユース)、MF須貝英大(商3=浜松開誠館)がゴールに迫る。しかし「力不足だった」(須貝)と決め切れず、0―1で試合終了。王者にわずかに及ばなかった。


紫紺の総力戦

 エールが選手たちを奮起させた。「明大のプレーを披露する良い機会」(佐藤亮)。大学全体で観客を呼び掛ける企画を実施。校内でポスター掲示や、選手自らチケットを販売し学生を誘致。結果、約8000人のファンを動員した。「良い雰囲気をつくってもらえた」(佐藤亮)。明大側のスタンドから送られた熱い声援は、選手の精神的支柱だった。試合終了とともに敗退が決まったが、スタジアムは拍手の渦に。「大学の一体感を感じた」(栗田大輔監督)。共に戦った紫紺の応援団はスタジアムの熱狂と感動を演出した。

 「この負けを無駄にしたくない」(須貝)。目標の〝打倒・J1〟は果たせなかったが「もう一つの目標が残っている」(MF瀬古樹・政経4=三菱養和SCユース)。目指すはリーグ戦、総理大臣杯、インカレで優勝し、3冠を達成すること。今季は好調を見せているが「まだまだ力不足」(佐藤亮)。貴重な経験をレベルアップにつなげたい。敗戦を糧に、紫紺の勇者たちは歩みを進める。


【佐々木崚太】


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