特集記事
SPECIAL

UNIVAS設立でどうする?明治 どうなる?大学スポーツ

明大スポーツ新聞 2019.07.10

 大学スポーツが変革のときを迎えている。今年3月に設立された一般社団法人大学スポーツ協会(以下、UNIVAS)。スポーツ振興を目的とし、多くの大学や競技の垣根を越えたさまざまな団体が加盟している。しかし事業の不透明さから、未加入の大学・競技団体があることは事実であり、明大もそのうちの一つだ。UNIVASや各大学の取り組みは今後どのように展開されるのか。


狙い

 大学スポーツで活躍する選手の在り方とは。体育会学生はスポーツ推薦入学者が多く、大会の日程が平日に重なることもある。そのため、授業との両立が難しいとの声が聞かれる。UNIVASで専務理事を務める池田敦司氏は「大学においては競技のみならず、自身の将来につなげるべく学業もしっかりと行っていくことが重要」と語る。UNIVASは今後の学業充実のプランとして、入学予定のアスリートに対する入学前教育プログラムの開発や、就職活動を支援するキャリアサポートプログラムなどを実施していく予定。また「アスリートが取得すべき最低単位数の基準化に向けて検証を進めていく」(池田氏)と体育会学生に合わせたカリキュラムの見直しを進めていく。

 選手の安全性も確保する。日大アメフト問題の反省点を生かし「部活動の指導者に対して意識の徹底を図る」(池田氏)。UNIVASに加盟している大学にはガイドラインを提示し、順守させる。「大学でスポーツを続ける高校生にも配慮したい」(UNIVAS理事・小林勝法氏)。アスリートが安心して、競技に取り組む組織ガバナンスが目標だ。


対策

 加盟しなかった大学は独自で体制を整える必要がある。現在、明大の他に、大学内の体育会統括組織であるAD(アスレチックデパートメント)が設置されている筑波大は加入を見送った。明大のスポーツ振興担当の若林幸男副学長は、理由として「今は参加、不参加を判断しており、それを決定するメカニズムを設定している段階」と語る。今秋以降に『スポーツ推進本部』を設立予定。大学と各部の足並みをそろえ、情報を共有する働きが期待される。

 環境設備に不満を持つ選手も多数。インカレ4連覇を果たしている水泳部(競泳部門)には室内長水路がない。また、サッカー部やホッケー部が使用している八幡山グラウンドの環境は不十分で、設備が他大よりも良いとは決して言えない。「一方的にガバナンスを押し付けるのではなく、監督会や部長会、学生会の意見を積極的に吸い上げていきたい」(若林副学長)。大学と各部の連携を強め、風通しの良い組織を心掛けたい。


未来

 UNIVAS設立をきっかけに多くの大学が体育会の意見に耳を傾けるようになるだろう。明大体育会学生のUNIVAS認知度は低いが、各部の学生は今まで以上に、自分の声が大学に届きやすい環境になったことを知る必要がある。また学生主体で大学スポーツを盛り上げる心構えを持つことが重要だ。「学生アスリートの将来の実現のために大学はもとよりUNIVASも支援活動を行う」(池田氏)。大学スポーツは良い方向に進みつつある。


【綾部禎】


※この紙面のご購入を希望される方はこちらからお申し込みください

年間購読・新聞販売について


関連記事 RELATED ENTRIES