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(7)特別インタビュー 向殿政男校友会長 「校歌は〝時代が変わっても絆をつなぐ〟」

明大スポーツ新聞 2019.06.26

 学生にとって〝校歌〟とは何か。現役の学生にとって歌うことが何になるのかは、理解することが難しい。今回は校友会長を務め、製品の安全に関して国土交通大臣表彰を受けた向殿政男名誉教授にインタビュー。卒業生に強く根付く明大魂と校歌の関係性を語っていただいた。

 

ーー校歌をどう捉えていらっしゃいますか。

「僕は付属で明高だから中学で3年、高校で3年、大学で4年やって大学院で5年間を明治で過ごしてね。そのあと教員になったからずっと歌ってるわけだよ。最初は文句が難しかったよな。何言ってるか分からなくて。でも大学生になるといいなと少しずつ思ってきてね。明治大学の学生がこうあってほしいっていう内容が書いてあって、僕はすごい素晴らしいと思ってるね。最初は行進曲みたいで調子いいなと思ってたけど、だんだん聞いてるうちに中の文句が分かってくると他の大学とは違うなって思えてきてね。僕はそういう意味では明治の校歌が好きになったね。明治魂をちゃんと表しているなって感じるね」

 

ーー校歌に関する思い出は。

「ラグビーとか駅伝とか野球とかみんなしてよく応援に行ってたね。行けば応援団と一緒に校歌を歌うからさ。当時は応援団が時間を作って指導もしてたよ。僕ら付属なんかはある程度知ってるけど、受験して入ってくる子は分からないわけじゃん。ちゃんと校歌は歌えてほしいっていう思いから1、2年の時は講堂に集めて練習ってのを昼休みにやってたよ。どんなゼミでもクラブでも校歌は歌うっていう習慣があったかな。昔は飲み屋でうるさいって言われても最後には校歌を歌ってたからね。それで今になっても校友と集まると必ず校歌が自然に歌われるね」

 

ーー明大校歌の良さはどのような点ですか。

「国立みたいに官吏養成学校とは違って、私学はそれぞれに建学の精神があってね。私学はそうするとどこに個性を持たせるかが大事になってくるわけだよ。色々な分野で社会に出て活躍するんだってっていうのを意識してるからね。明治は昔でいうバンカラっていうね。堂々として物応じずに良いと思ったらどんどん行くという。失敗はするけど失敗しても前へ行くというね。そういう精神が明治魂なんだよね。だから迎合し過ぎず、前だと思ったら前へ進むと。人と仲良くはするけど自分の意見は意見としてちゃんと言うとかね。そういう精神を校歌はしっかりと表していると思うよ」

 

ーー校友の方々も校歌への思いは強い。

「今は明治大学の校友会で年に一度全国大会をやっているんだけど、だいたい毎回1000人以上集まるんだよね。各地域でもグルグル回っているんですわな。あれだけの校友が集まってやっている大学っていうのはあまりないかなと思うんだよな。やっぱり母校を強く思う人が多いんだよね明治には。その要因の一つに校歌の良さがあると思うよ。だから校歌を歌わない人がいると寂しいって思う人がOBににはいるんだと思う」

 

ーー現役生とOBで意識に隔離。

「僕だって77だからね。今の学生とは50も差があるわけだよ。そうやって相当差があるんだけど、明治大学の卒業生っていうだけでじゃあ面倒見てやるかってなるんだけどね。ただ現実的に戦前生まれの僕らと今の子とじゃ経験の事実があることは事実。ただ明治大学という意味で一つになりましょうよっていう思いはあるよね。時代を経て人は変わるでしょ。ただ時代が変わっても一本通っているのが、実は校歌だと思うんだよね。僕は校歌がつなげてると思うよ。ただその絆がだんだんと薄くなっているのが心配だよね」

 

ーーどうすれば明大生が校歌を歌うようになるとお考えですか。

「校歌の良さが分かれば歌ってくれるとは思うんだよね。そのためには良さを知ってもらうことが大事だよね。あと、みんなで一緒になって歌うっていう経験をすると明治としてはまとまりが出でくるしね。明治大学生としてのアイデンティティが出でくるんじゃないかなって思うんだよね」

 

ーーありがとうございました。

 

[丸山拓郎、田北俊介、中野拓土]

 

 


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