ルーキー記事(5) 爽やかな笑顔はボールさえ虜(とりこ)に 次世代の得点王 吉村公汰
新たな風が明大を加速させる。春のトーナメントでは2部の関東学大に初戦で敗れ苦渋を味わった。常田耕平主将(政経2=正智深谷)率いる新人戦では結果を残し秋のリーグ、インカレに向け弾みをつけたい。本特集は明大に進化をもたらす期待のルーキー7人を紹介する。
5人目に紹介するのはSG吉村公汰(政経1=土浦日大)。高校時代から培ってきた堅いディフェンスは本物で、U―15(15歳以下)日本代表にも選出された経験を持つ実力派プレーヤー。持ち味の確実な3Pシュートで、チームの勝利を導くポイントゲッターに上り詰める。(この取材は5月16日に行われたものです)
――バスケットボールを始めたきっかけを教えてください。
「小学校の時にダンスをやっていて、そのときに友達に誘われて興味を持ちました。小学校6年生で身長が170センチメートルと大きかったので、元々は野球をやろうと思っていたのですが、試しに(バスケットボールを)やったら楽しくてミニバスのチームに入りました。それをきっかけにダンスは辞めて、バスケ一筋です」
――土浦日大高での経験で今に生きていることはありますか。
「(土浦日大高は)ディフェンスをやるチームなのですが、大学でもしっかりやらないと勝てないからそこが生きています。あとは辛いときも諦めないで頑張ることを学びました。特に自分が今1年生で出ている中でうまくいかないときもあるけれど、土浦日大高での経験があったので頑張れています」
――恩師と呼べる方を教えてください。
「土浦日大高の佐藤監督ですね。高校に入ってすぐの頃はディフェンスもできなくてオフェンスもあまり周りを見ることができていなかったのですが、1年生から厳しく指導されました。ベンチに入るけど試合には出られないときに監督に呼ばれて個人的に指導されたことが何度もあったので、それが今に生きていることが多いですね」
――今のチームでの役割を教えてください。
「3Pシュートを外すことがあるのでちゃんと一本一本決めていくことと、高校からやっているディフェンスをしっかり練習していくことですかね」
――目標であるポイントゲッターについて、現状はいかがですか。
「今はまだポイントゲッターにはなれていないのですが、以前よりは攻められるようになった部分もあります。あとは全部自分が行くのではなくて、周りを見てチームメートを使いつつ得点を取れるようにしたら、もっと点数も増えていいバスケットができるのではないかなと思います」
――明大在籍中にどのようにステップアップしていきたいですか。
「自分は下級生から試合に出ているので遠慮しないでどんどん積極的にやっていって、いろいろなプレースタイルを盗んでいきたいです。もっと先輩から学んでダメなところを直していきたいです」
――特に学びたい先輩を教えてください。
「翔太さん(渡辺・政経3=宇都宮工)は練習中もハードでみんなより激しく自分に厳しく動いていて、辛い練習でみんながサボりがちな中でももっとスピード上げて努力しているからそういうところを見習いたいです。あと身長が低くてもできることを見つけてやっている印象があって、自分もあまり大きくないので自分のできる役割を担っていきたいです」
――吉村選手にとって須藤選手(昂矢・営4=桐光学園)とはどのような存在ですか。
「チームの大黒柱でチームには欠かせない存在です。自分が目指しているオフェンスの要で、チームをいろいろなところで支えている選手だからこそ、昂矢さんを目指して頑張りたいです」
――同期の中で声を掛け合う選手はいますか。
「若月(遼・政経1=北陵)とは小学校からの付き合いで、中学から高校まではライバルでした。今は練習後に個人練をやっていて、片付けまで一緒にシューティングなどをやっています。彼とはお互い刺激し合えていると思います。プレースタイルは違いますが、1年では今自分達2人が同じ時間帯に試合に出ているので、争いつつ高め合いながらやれています」
――今年の目標をお願いします。
「目標を高くするのもいいのですが、予選でしっかり勝つことの大切さをトーナメント戦で学んだので、予選はしっかりしたいと思います。そこから勢いに乗って自分も試合に出て、チーム一丸となって頑張りたいです」
――ありがとうございました。
[菅野向日葵]
◆吉村 公汰(よしむら・こうた)営1、土浦日大、182センチ・77キロ 登録ポジションはSG(シューティングガード)。 座右の銘は佐藤監督の言葉で「自分たちが辛いときは相手も辛いとき、そこで攻めろ」
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