(13)無良崇人氏インタビュー③

フィギュアスケート
2019.04.09

 4月1日に発行しました『明大スポーツ 新入生歓迎号』で無良崇人氏の談話を掲載させていただきましたが、紙面の都合で載せることができないコメントが多くありました。ぜひたくさんの人に読んでいただきたい旨を伝えたところ、無良氏からご快諾いただけたので、こちらに掲載致します。


――インカレに無良さん自身が出場された時は勝ちたいという思いが強かったですか。

 「大学としては自分が優勝してくれれば嬉しいと思うし、そういう部分で僕らも貢献できればいいなと思っていました。出るからには僕らも優勝したい気持ちはとてもあったので、僕が大学として優勝できて貢献できたなと思いました。お世話になっている大学に自分は貢献できたなという気持ちになれたので、そういう気持ちは大事だなと感じました」


――国際大会と国内大会で違いはありますか。

 「国際大会は代表として出ていても、日本チームが優勝するという団体戦という競技がほとんどないので、少し意味合いが全日本選手権に近いです。国を代表しては出ているけれど、個人的な順位が先に来るというのが、あまり全日本とは変わらない感じです」


――学生時代、スケートとの両立は難しかったですか。

 「僕は体育学部だったので、逆に体の仕組みなどをいろいろ勉強していく中でスケートに役立つことを見つけていきました。あとは教員を目指す人が多かったので、一般的にやるスポーツは一通り全部習いました。その中でこういう動きは意外とフィギュアスケートと似ていて使えそうだというものから、新しいヒントを得るきっかけになっていました。僕らは競技を中心に大学までの人生を送ってきていたので、なかなか勉強と両立するというところは僕の場合はスケート中心にやってきてしまったため一般的な学業の方の勉強をするのはつらかった覚えがあります(笑)」


――選手の演技で特に注目してほしいところはありますか。

 「フィギュアスケートはどうしても技やジャンプに目が行きがちですけれど、演技、表現力はもちろん、やるものによっても、クラシックやミュージカルの曲によっても演じ方は変わっていきます。選手ごとの個性や記者目線として見ていて、こういうところがいいな、こういう表現や仕草がいいなというのを伝えてくれる方がいるのは、演技している側としてもうれしいと思います」


――最後にファンの方へメッセージをお願いします。

 「選手はいろいろな方に応援してもらうことによって、頑張らないとと思ったり、調子が悪い時に応援してくれる方がいるから頑張ろうと思える気持ちは大事だと思います。とても助けになったと自分も実感したことがたくさんあったので暖かい目でと言ったらおかしいですけど、自分がいいなと思っている選手に対しては、どういう感じであっても応援し続けてあげてほしいなと思います」


[大西健太]


◆無良崇人(むら・たかひと)

中京大出身。世界屈指の高さと幅を誇るトリプルアクセルを武器に活躍。2014年度四大陸選手権優勝など、国内外で数々の好成績を挙げてきた。2018年に現役引退後は解説者、プロフィギュアスケーターとして活躍中。


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