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馬術界のサラブレッド 鹿戸雄翔

馬術 2019.04.01

 即戦力ルーキーだ。鹿戸(農1)は国体初出場で準優勝。無限の可能性を秘めた新星が大学で躍動を誓う。
 平たんな道のりではなかった。父は元G1騎手で、G1優勝馬も管理した調教師の雄一氏。幼少より父に連れられ、競馬場や家から10分の厩舎(きゅうしゃ)に足を運んだ。当時は競馬騎手を目指していたが、身長が伸び中学3年次に騎手を断念。高校から馬術へ切り替えた。「自分ならすぐ成績を出せると思っていた」。しかし当初思っていたような結果は残せず。馬の調整ミスも経験し「馬術がどういうスポーツかを教わった」。失敗も成長の糧にした。迎えた高校2年次の国体で準優勝。転向後1年余りでの快挙に周囲からは多くの歓声が。「試合までの過程で多くの人が馬に携わり、うれしさや悔しさを共有できる」と語る馬術の魅力を実感できる勝利となった。
 馬と密接な生活が強さの原点だ。父の仕事を家族一丸となって応援しているため、家族全員が馬への理解が深い。鹿戸の競技に対しても「応援してくれる」。明治への進学も快く送り出してくれた。現在、多くのOBが世界で活躍する明治。「あの頃の明治を取り戻したい」。決意強固に、再び大学馬術界に明治の名をとどろかす。

【福田夏希】

◆鹿戸雄翔(しかと・ゆうしょう)茨城県出身。174㌢・60㌔


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