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氷の王者圧冠 主役は府中!

アイスホッケー 2019.01.17

 北海道苫小牧市で開催された今年度の集大成・インカレ。明治は決勝で東洋大を6―0の大差で破り、王者に輝いた。この結果、3連覇と2年連続3冠を達成。一昨年の同大会から一度も優勝杯を譲らなかった。大会MVPはGK香田凌辰(政経2=白樺学園)が選出。得点王には、3年連続でFW池田涼希(政経3=北海)、そして、FW府中祐也(商4=武修館)が自身最後のインカレでその名を刻んだ。

◆12・25~12・29 日本学生氷上選手権(白鳥王子アイスアリーナ他)
 ▼明大――優勝

己のホッケー

 インカレ3連覇と2年連続3冠。最強チームの中心で、府中はこう笑った。「人生で一番短くて、濃くて楽しい1年だった」。最後に主役になった。持ち味は他を生かすチャンスメーク。脇役に回ることが多かったが「点を決めたら格好いい」。最後の大舞台で、その少年心に火がついた。今大会、準々決勝以降4得点で、人生初の得点王に。「みんなびっくりしたと思う」。自他共に驚くタイトルだった。
 重ねたゴールは、オンリーワンの形から。試合前の円陣は一人黙々とルーティンをこなす。「全部が全部、人と同じが嫌」。だから、ただのゴールで満足しない。目指したのは「自由で面白いホッケー」。同じセットの池田とパス練習から試行錯誤。自分たちで考えたアイデアで、他にないホッケーを追求し続けた。いつしか2人が楽しむホッケーは、強豪のホットラインに。幼少期、嫌いだったホッケーもおのずと大好きになった。「やんちゃで自分勝手」(FW松本昂大・商4=北海道清水)な府中は、リンクで語る「ザ・明治みたいなプレーヤー」(DF梅村宏輔・政経4=北海道清水)。〝強くて面白い〟。強い明治が一番似合う、そんな男になった。

裏切らぬ期待
 4年目の覚悟を決めた。最終学年になり、チームを第一に思う同期と、後ろには慕ってくれる下級生。そして入学からずっと信頼し続けてくれた井原朗監督。チームを考えて「後輩に良い景色を見せたい。監督に結果で恩返ししたい」。自分のためではなく、大好きな明治のためにリンクを駆け回る。最後は姿勢で残すと心に誓った。一番に考えたのはチームの勝利。そのために、この1年「20ゴール60アシスト」を掲げ、ゴールを量産した。準決勝・日体大戦では池田と「5点入れよう」。結果は宣言通りに2人で5得点。「有言実行するしかない」。今年度、インカレを含め全大会でベストFWに選出。背中で語るために、決めたことはやり通す。チームに、そして自分にうそをつかなかった。

覆された予感
 決勝前夜、松本と交わした「やっぱり俺らがやるしかないよ」。ここまで引っ張ってきた最上級生の覚悟と自覚。4年生の活躍が優勝への近道だと思った。しかし、決勝はFW佐久間雄大(政経1=白樺学園)の先制ゴールから3年生以下で5得点。「4年生だけじゃ勝てなかった。本当に頼もしくて、助けられた」。最後に感じた後輩の成長。〝もうおまえたちは大丈夫〟。わが道を切り開いた〝ミスター明治〟が、静かにリンクを後にした。
【福永智隆】


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