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(60)箱根直前特集 展望

競走 2019.01.01

 待ち焦がれた箱根路で運命の一戦が始まる。エントリーされた16人は故障者なし、1万メートルやハーフのベスト更新多数と、戦力は着実に付いてきた。昨年度は予選会敗退、一昨年度は総合18位と近年結果が振るわない明大。悪しき低迷の流れを断ち切るべく、今年度こそチームの集大成をぶつけたい。

 

そろった役者

 エントリー枠を巡る争いは例年以上に熾烈(しれつ)であった。「16人からどう選ぼうかと思うほどチーム状況はいい」(山本佑樹駅伝監督)。全日本駅伝でシード権を逃し、箱根駅伝にかける思いが高まる中、選手一人一人の〝自分が走る〟という強い気持ちがチームを支えてきた。その中でエントリーされた多くの選手が口にするのは「任された区間でしっかり勝負して、区間5番以内に入る」という言葉。しのぎを削り付けた個々の力を、今度はチームのために。一枚岩として戦う準備は万端だ。

 

託されたカギ

 シード権獲得へカギを握るのは、この2人だ。1人目は、明大の絶対的エース・阿部弘輝(政経3=学校法人石川)。今季1万メートルで27分台を出すなど、学生界のトップランナーへと成長してきた。区間エントリーでは補欠に回ったが「どの区間になっても走れる」(阿部)と調子は上々。チームに流れを引き寄せる走りに期待がかかる。もう一つのカギは、5区起用の大学駅伝初出場の酒井耀史(商2=須磨学園)だ。高校3年次には世界クロスカントリー選手権U 20の代表にも選ばれるなど、上りを得意としてきた。今季、入学以降苦しめられてきた故障からようやく復帰し、上尾ハーフマラソンではチームトップの好走。一気に山の第一候補へと名乗りを上げた。「かなり(5区は)きついが、そのきつさも楽しめるレースに」(酒井)。〝山を制するものは箱根を制する〟とも言われるその重要区間で、飛躍した走りを見せたい。

 

 「今年の明大は一味違う」(阿部)。箱根なしからはい上がってきたこの1年、目標であるシード権獲得、その先の5番以内という可能性も見えてきた。箱根駅伝のゴールは「強い明大を取り戻す最高のスタートライン」(坂口裕之主将・政経4=諫早)。1月2日と3日、紫紺の襷を胸に復活への道を切り開く。


 

[仁科せい]



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